家と家族イメージ
「家を売りたいけど、どうすれば良い? 失敗しない方法は?」

家の売却でお悩みですね。

家を売りたいけど、どうしたら良いか分からない…。
家の売却で失敗したくない…。

そんなあなたのために、不動産投資歴8年でマンション20戸以上を売却した筆者が、家を売る手順と注意点をまとめました。

この『家を売る7つの手順と応用技』を知れば、あなたは初めてでも楽々簡単に家が売れるでしょう。

家を高く売って資産を増やせば、豊かで安心できる暮らしに役立ちます。

あなたの家の売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

家を売る7つの手順

家を高くスムーズに売る手順を、7つの手順にまとめました。

ハウスくんハウスくん

なんか難しそう…


家博士家博士

今はなんとなく雰囲気だけ知っておけば大丈夫。
作業を進めながら読み返すと良いよ。


それぞれ詳しく見ていきましょう。

手順1. 複数の不動産会社に無料査定を依頼する

見積もり査定イメージ
まず複数(3社〜6社程度)の不動産会社に無料査定を依頼しましょう。

目的は次の3つがあります。

複数に査定を依頼する目的

  1. 家の相場を正確に知るため
  2. 幅広い意見と情報を集めるため
  3. 優秀で信頼できる不動産会社を探すため

ハウスくんハウスくん

不動産会社1社だと、査定が正確じゃないの?


家博士家博士

今は不動産価格が高騰して専門家でも予想が難しいんだ。
不動産会社によって10〜20%、立地や競合次第ではそれ以上の差があるんだ。

不動産価格が高騰してプロでも査定が難しい環境

2013年から日銀の金融緩和の影響で、都心部を中心に不動産価格が高騰しています。

不動産価格指数(全国)

不動産価格指数(全国)2021年9月

「不動産価格指数」とは

不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。

年間30万件の成約価格を元に、国土交通省がヘドニック法という統計計算手法で純粋な価格変動をまとめたもの。

3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。

マンションは、約8年半で62%も値上がりしています。


戸建ては上昇していないように見えますが、これは都心部の値上がりを、地方の値下がりが打ち消しているため。
戸建ては立地によって、価格の2極化が進んでいます。

さらにコロナの影響もあり、今は不動産のプロでも査定が難しい相場。
正確な相場を知るためには、複数の不動産会社に査定を依頼した方が良いでしょう。

家博士家博士

さらに不動産会社によって、意見が違うケースもある。
幅広い意見を聞いておくと、売り出した後に不安にならずに済むんだ

不動産会社からなるべく多くの情報を聞き出す

不動産会社や担当者の当たり外れもあるので、最適な方法を選ぶために、複数の不動産会社の話を聞いておきましょう。

例えばリフォームの必要性や高く売る方法など、不動産会社によって判断やノウハウが違うことも。

複数の不動産会社から意見を聞いておくと、売却を進めるときに不安になりません。

注意! 売却前のリフォーム・解体は不動産会社の意見を聞いてから

特に売却前のリフォームや建物の解体は、不動産会社の意見を聞いてからにしましょう。

なぜなら売却前にリフォームをしても、多くは費用を上乗せできずトータルで損するため。

国土交通省の調査でも明らかになっています。

解体すると売れなくなる土地もある

また家を解体すると、場合によっては再建築不可だったり、既存不適格で元の大きさの家を建てられない恐れがあります。

擁壁が古いと土地を売ることもできなくなる恐れも。

複数の不動産会社に意見を聞くと、最適な選択肢が分かります。

ハウスくんハウスくん

なるほど複数の不動産会社に聞いておけば安心なんだね。


家博士家博士

さらに一番優秀な不動産会社(担当者)を選ぶことで、売却が成功する確率は格段に高まるよ。

家の売却は不動産会社選びで8割決まる

家の売却が成功するかは、不動産会社選びで8割決まります。


ハウスくんハウスくん

いきなり8割も決まっちゃうの!?


家博士家博士

家を売るといっても、作業のほとんどは不動産会社にお任せなんだ。
だから優秀で信頼できる不動産会社(担当者)を選ぶことが大切なんだ。


ハウスくんハウスくん

優秀で信頼できる不動産会社ってどこなの?


家博士家博士

エリアによって違うし、担当者レベルでも違うから、自分で選ぶしかない。
でも優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ方法があるよ。


優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ方法はこちら。

優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ方法

  1. まずあなたのエリアで売却実績が豊富な不動産会社だけを選ぶ。
  2. このうち3〜6社に無料査定を依頼し、各社の査定価格と話を聞き比べて、一番信頼できそうな不動産会社を選ぶ。

優秀な不動産会社とは、あなたのエリアで売却実績が豊富な不動産会社。

ただし担当者の当たり外れもあるので、実際に話を聞いて決めた方が良いでしょう。

信頼できるかどうかは、話しを聴き比べると自然と分かります。

話を聴き比べるために少なくとも3社以上の不動産会社へ無料査定を依頼して下さい。

じっくり話を聞くためには、多くても6社程度が限界でしょう。

ハウスくんハウスくん

でも実績豊富な不動産会社なんて知らないよ…


家博士家博士

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると簡単だよ。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいValue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    40万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国900店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年に設立した一括査定サイト。
    6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2021年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトです。
    簡易査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小が強い場合もあるので、3位のHOME4Uも確認した方が良いでしょう。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が定番です。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. SRE不動産(旧ソニー不動産)

    SRE不動産
    実績4.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス株式会社

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。利用できるエリアは首都圏と関西圏限定です。
    あのソニーが始めた不動産会社で、売主だけを担当するエージェント制が特徴。無数にある他の不動産会社が買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。

    管理人のコメント

    大手不動産会社でエージェント制はSRE不動産だけ。話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで査定を依頼することがポイント。まずメールで概算価格を査定してくれます。

  4. 【公式サイト】SRE不動産

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社4.0
    査定実績:
    累計45万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,800社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数45万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため全国どこでも幅広く依頼ができます。
    机上査定を選ぶと、郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ
エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)
    すまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。
  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)
    すまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。
  • 地方(人口密度が少ない地域)
    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME'Sも使ってみると良いでしょう。

机上査定と訪問査定は売却の可能性で使い分ける

不動産会社の査定には、机上査定と訪問査定がありますが、あなたの売却可能性によって使い分けると良いでしょう。

まだ売却を決めていないなら机上査定(簡易査定)

まだ売却の予定が決まっていない場合は、机上査定で良いでしょう。

机上査定では、査定を依頼したら1〜2日で概算の査定結果が届き、電話があります。
(不動産会社によっては、先に電話が掛かってくるケースもあります。)

電話を受けたくない場合は、査定依頼のメッセージ欄に『連絡はメールでお願いします』と書きましょう。

売却を決めているなら訪問査定(現場査定)

売却の予定が決まっているなら、訪問査定を依頼しましょう。

訪問査定では、査定を依頼した当日又は翌日に連絡があり、訪問日の調整をします。

訪問日当日は、1人又は2人の営業担当者が家に訪問。

このとき不動産会社は机上査定をすでに終えてから来るため、内装や眺望、日照などを確認し、査定価格を修正します。

時間は10分〜20分程度。

家の内外をチェックして、最終の査定価格を計算します。

ハウスくんハウスくん

家に来られるのはチョット面倒だなー。


家博士家博士

不動産会社さえ決まれば後はほとんどお任せだから、ここだけ手間をかけよう。
コロナが心配なら、今はオンライン査定もできる。
査定を依頼したら、同時に家を売る準備しよう。

手順2. 家を売る準備をする

不動産会社に査定を依頼したら、同時に家を売る準備をします。

それぞれ解説します。

準備1. 書類を準備する

書類といっても必要な書類はわずかで、あとは「あると便利」な程度。
見つかる範囲で準備するだけでかまいません。

必要なのは『権利証(登記済権利証)』又は『登記識別情報通知書』のみ

家を売るときに必要な書類は、『権利証(登記済権利証)』又は『登記識別情報通知書』のみ。

2005年(平成17年)を境に、購入したのがそれ以前なら『権利証(登記済権利証)』、それ以降は『登記識別情報通知書』です。

登記識別情報通知書の保護シールははがさないでください。

ハウスくんハウスくん

これが無かったら家は売れないの?


家博士家博士

費用は少しかかるけど、司法書士に依頼すれば代わりの書類が用意できる。
手続きは売却を依頼する不動産会社に任せたら良いから、とりあえず先に読み進めよう。

あると便利な書類

無くても家は売れますが、あるかどうか確認しておきましょう。

あると便利な書類

書類マンション戸建て土地
境界確認書
隣地との覚書
×
建築確認済証
検査済証
××
(あれば)
住宅性能評価書
既存住宅性能評価書
×
(調査をした場合)
耐震診断報告書
アスベスト使用調査報告書等
×
(調査をした場合)
土壌汚染調査書
××
過去の修繕履歴×
建築設計図書(図面・仕様書)
地盤調査報告書
工事記録等
××
管理規約・使用細則、維持管理等の記録
(管理費・修繕積立金・管理組合費・町内会費等の記録)
××
固定資産税と都市計画税の納税通知書・評価証明書
(中古購入の場合)
購入時の売買契約書・重要事項説明
登記簿謄本
公図
地籍測量図
建物図面
販売時のパンフレット×
  • ◎: あると売却に有利
  • ○: あると売却に有利になる場合がある
  • △: 査定時に手間が省ける。売却には影響ない
  • ×: 不要

準備2. 必要な情報を整理する

売却に必要な情報を整理しましょう。

具体的には、次の3つです。

  1. 住宅ローンの残り
  2. 売り出している競合と売り出し価格
  3. 過去の成約価格
住宅ローンを完済しないと家は売れない

まず今の住宅ローンの残債を確認します。

なぜなら家を売却するためには、今の住宅ローンを何らかの方法で完済しなくてないけないため。

売却代金だけでは完済できない『オーバーローン』では、不足分を貯金などで補う必要があります。

ローン残高は、金融機関から年に1回送ってくる『返済予定表』で分かります。
オーバーローンイメージ

ハウスくんハウスくん

オーバーローンだと家を売れないの?


家博士家博士

オーバーローンでも売れるけど、住み替えローンを使うとか、少し工夫が必要なんだ


売り出している競合を確認する

ザックリで構わないので、今売り出している競合を確認しておきましょう。

売り出している競合は、不動産ポータルサイトで確認します。

家博士家博士

ただし売り出し価格は売主の希望価格で、相場より大幅に高く売れ残っていることも多い。参考程度に考えよう。

売り出し価格と成約価格の差
(首都圏マンション2020年)

首都圏2020年マンション売り出し価格と成約価格の差

過去の成約価格を確認する

過去の類似物件の成約価格を確認しましょう。

成約価格は、売り出し価格より相場を正確に反映しているので、不動産会社の査定価格を比較するときに参考になります。

ただし過去の成約価格は、不動産会社専用のデータベース『レインズ』に登録されており、不動産会社しか見られません。

個人で見れるのは、ザックリとした概要だけですが、それでも知っておく価値はあります。

概要は下記で公開されています。

準備3. 買い替えでは先に売るか買うかを決める

家を買い替える場合は、先に家を売るか買うかを考えておきましょう。

買い替えは売却と購入を同時にするため、手順がより複雑になります。

家の買い替え手順イメージ

家の買い替えの流れ
ここで結論を決めなくても、不動産会社に相談すれば良いので、なんとなく考えておきましょう。

それぞれのメリットとデメリットをまとめるとこちら。

先に家を買う『買い先行』
メリット
  • 仮住まい無しで引越しが1回で済む。
  • 今の家に住んだまま、気に入った家を好きなタイミングで購入できる。
  • 空き家で売り出せるので内覧対応が不要、即入居可で売れやすくなる。
デメリット
  • ローンがあると家を売るまで2重ローンになる。
  • 家が予定通り売れないと値下げして売り急ぐ結果になりかねない。
先に家を売る『売り先行』
メリット
  • 売却価格が先に確定するので資金計画が立てやすい。
  • 2重ローンの心配がない。
  • 焦らずじっくり家を売れるので、高値売却にチャレンジできる。
デメリット
  • 家を買うタイミングが合わないと仮住まいが必要になる。
  • 無理にタイミングを合わせて家を買うと、買い替えの満足度が下がる恐れがある。

買い替えの手順は、こちらで詳しく解説しています。

準備4. 売却方法を決める

家を売る方法として主に3つの方法があります。

家を売る3つの方法

  1. 仲介(普通の売買): ほとんどの人がこれ。不動産会社が仲介して、一般の買主へ売却する方法。
  2. 買取: 事情があって急ぐならこれ。不動産会社が直接買取る方法。最短1週間で売れるが価格は6割〜8割に安くなる。
  3. 買取保証(売却保証): 期間限定で売りたいならこれ。3ヶ月など期間限定で売り出して、売れないと不動産会社が査定価格の最大90%で買取る方法。一部の大手不動産会社のサービス。
方法1. 仲介 ←ほとんどがこれ

仲介とは、不動産会社があなたと買主の間に入り、家の売買を手助けするもの。

不動産売買の媒介契約イメージ

あなた(売主)と買主は、それぞれ不動産会社と媒介契約を結びます。

仲介では、運が良ければ相場以上の高値で売れる可能性がありますが、高値で売りだすほど売却期間は長くなってしまいがち。

相場通りの価格で売り出した場合の売却期間は平均3〜6ヶ月、需要が少ない物件だとそれ以上かかる恐れもあります。

媒介契約について、詳しくは後で解説します。

方法2. 買取

買取は不動産会社が直接買取るもの。

買取イメージ

買取では最短1週間程度で売れますが、売却価格は相場の6〜8割に安くなってしまいます。

よほど急ぐ事情がない限り、買取より仲介で売るほうが良いでしょう。

買取について詳しくはこちらの記事で解説しています。

方法3. 買取保証(売却保証)

買取保証イメージ
3〜6ヶ月は仲介で家を売り、予定期間で売れなかった場合は仲介会社が買取るもの。

ただし一部の大手不動産会社しかないサービスで、買取価格は査定価格の最大90%、利用には築年数やエリアの制限もあります。

売却保証について詳しくはこちらで解説しています。

その他にも、個人売買、任意売却などいくつか売却の方法はありますが、特別な事情がない限り「方法1. 仲介」を選ぶと良いでしょう。

売却の方法について、詳しくはこちらで説明しています。

ここまで売却の準備について解説しました。

この先は、仲介で普通に売却する場合の売却手順について解説します。

手順3. 不動産会社を選び契約する

大手不動産会社イメージ
いよいよ不動産会社選びです。

査定価格だけでなく信頼できそうな不動産会社を選ぶ

不動産会社を選ぶときは、査定価格だけでなく話を聴き比べて信頼できそうな不動産会社を選びましょう。

各社の話を聴き比べると、どこの不動産会社が信頼できそうか、自然と分かります。


ハウスくんハウスくん

査定価格が一番高い会社を選ぶんじゃないんだね。


家博士家博士

査定価格はあくまで予想価格だからね。

査定価格はあくまで予想価格にすぎない

不動産会社の査定価格は、あくまで予想価格にすぎません。

不動産会社は、通常3ヶ月以内で売れるであろう予想価格を査定しますが、その価格で売れると不動産会社が保証するものではありません。

ですから、「各社の査定価格の平均値」が正解に近いと考えましょう。

査定価格が相場より高ければ、売れずに時間が過ぎて、結局値下げすることになってしまいます。

査定根拠を確認する

不動産会社の話を聞く際に、査定根拠を確認しましょう。

一般的に査定では次の計算方法が使われます。

●マンションの場合
 →事例比較法
事例比較法とは、近隣で最近売買された類似物件の成約価格を根拠に、家の価格を推定する方法。
査定根拠として、あなたの家の近隣で最近売買された類似物件の価格と、その事例とあなたの家の差額の計算があるはずです。
●戸建ての場合
 →土地は事例比較法又は路線価
  建物は原価法(積算法)
路線価を使う場合は、簡易的に路線価÷0.8で計算します。
原価法(積算法)は次の式を使います。
建物価格=建築単価×延床面積×(1-経過年数÷耐用年数)

ただし大手不動産会社は自社の査定ソフトで査定するため、各社で計算根拠が違います。

また中小の不動産会社は、営業マンが独自の計算方法を使う場合も。

いずれにしても、査定の根拠を聴き比べると、不動産会社のレベルが自然と分かります。

査定価格に計算根拠が添付されていない場合は、計算根拠を送るように依頼して下さい。

売れない高値を査定する悪質な不動産会社も

まれに悪質な不動産会社が、売れないほど高値の査定価格を提示することもあります。

高値の査定価格は、査定の根拠をしっかり確認しましょう。

高値を提示する不動産会社の狙いは、とりあえず売主と媒介契約を結び、数ヶ月後に値下げして相場通りか相場より安くして売却すること。

さらに悪質な不動産会社になると、囲い込みで相場より大幅に安くしてから買取業者に紹介し、手数料を4倍稼ぐこともあります。

大手や地域No1の不動産会社では、このような悪質な行為はまずありませんが、一応知っておきましょう。

全ての不動産会社の話を聞いてから選ぶ

不動産会社を選ぶときは、全ての不動産会社の話を聞いてから決断しましょう。

というのも不動産会社は家に訪問して査定すると、その場で媒介契約を勧めるため。

しかしその場はとりあえず保留して、全ての不動産会社に話を聞きます。

仲介手数料の値引きでアピールする会社は怪しい

仲介手数料の値引きでアピールする不動産会社は、怪しいと考えましょう。

なぜなら仲介手数料を大幅に値引きする不動産会社は、実績や口コミで集客できずに値下げしている不動産会社が多いため。

そんな会社に売却を依頼しても、結局売値を値下げして大損する恐れがあります。

大手や実績のある不動産会社では、仲介手数料の値引きは少なく、あってもわずか。

ちなみに売却時の仲介手数料は、『売買価格×3%+6万円+消費税』と上限だけ宅建法で決められており、値下げは自由です。
(※売買価格400万円以上の場合)

基本は専任媒介で1社に依頼する

家の売却を不動産会社に依頼するときは、基本的に専任媒介契約で1社に依頼します。

媒介契約は3種類ある

媒介契約とは、あなた(売主)が不動産会社に売却を依頼する契約。

媒介契約には3種類あり、契約の自由度が違います。

媒介契約の比較

項目一般媒介契約専任媒介契約専属専任
媒介契約
特徴自由な契約一般的な契約厳しい契約
実際の契約の多さ
2020年実績
16%46%
一番多い
38%
他社との媒介契約××
自分で見つけた相手との直接契約×
契約の有効期間制限なし
(行政指導により3ヶ月が一般的)
最長3ヶ月最長3ヶ月
指定流通機構(レインズ)への登録×
登録義務なし

契約から7日以内

契約から5日以内
業務処理状況の報告義務規定なし14日に1回以上7日に1回以上

※レインズについては後で解説しています。

不動産会社に売却を依頼するときは、1社に任せるか、複数に依頼するかの2つの方法があります。

1社に任せると楽で安心

普通は専任媒介契約で1社に売却を任せます。

なぜなら1社に任せることで、不動産会社が手厚くサポートしてくれるため。

不動産会社は1社に任せてもらうことで、販売活動に手間と費用をかけやすくなります。

売主としても、優秀で信頼できる不動産会社さえ選べたら、1社に任せた方が楽で安心。

ちなみに1社に任せるときの媒介契約として『専任媒介』と『専属専任媒介』の2種類がありますが、『専属専任媒介』は、売主のメリットが少ないので選ばない方が良いでしょう。

媒介契約について詳しくはこちらで解説しています。

一般媒介で大手2〜3社に依頼する方法もある

条件次第では、一般媒介契約で大手2〜3社に依頼しても良いでしょう。

ただし次の2つの条件を満たす場合に限ります。

  1. 売却する物件は都心部の築浅マンションなど人気物件で需要が豊富
  2. 売り出し価格は無理に高値を狙わず、相場通りか少し安めで売り出す

一般媒介で複数に依頼すると、不動産会社は他社に先を越されるリスクがあるので、積極的に営業しません。

なぜなら他社に先を越されると、仲介手数料が入らずに広告費や人件費で赤字になってしまうため。

しかし簡単に売れる物件なら、一般媒介でも不動産会社は積極的に営業してくれます。

大手に依頼すれば、両手狙いで抱えている顧客へ優先的に営業するので、数日で売れることも期待できるでしょう。

ただし不動産会社の数を増やしすぎると不信感を持たれるので、不動産会社は2〜3社程度までにします。

一般媒介契約で複数の不動産会社に依頼する方法についてはこちらで解説しています。

担当者重視だが基本は大手

担当者イメージ
不動産会社を選ぶ時は、基本的に「担当者重視」で選びます。

実は不動産会社では、大手も中小も担当者の当たり外れがあるもの。

特に個人の不動産を売買する部門では、営業マン1人で多くの案件を抱えるため、社内の影響より個人の能力が大きく影響します。

しかしその担当者の能力でもカバーできないほど、不動産の売却では大手が有利という事実も。

特に大手のトップ3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)は、圧倒的な実績を誇ります。

大手不動産会社では、常に大量の売買がリアルタイムで行われているため、市場の動きもよく分かります。

都市部では大手を中心に、担当者の話を聞き比べて見て下さい。

地方では地域No.1の不動産会社

地方では大手の営業エリア外になるため、地域No.1の不動産会社を含めて選びましょう。

地域で売却実績が豊富な不動産会社は、自社のPRで実績をアピールしているので、すぐ分かります。

よく分からなければ、いくつか一括査定サイトを試してみると良いでしょう。

一括査定サイトでは、あなたのエリアで売却に強い不動産会社が自動でリストアップされます。

ハウスくんハウスくん

信頼できる担当者を見つけて、1社に任せるのが良いってことだね


家博士家博士

媒介契約の期間は最長3ヶ月だけど、どうしても不安だったら初めは1ヶ月で契約するのもありだよ

手順4. いざ売出し

不動産の価格査定イメージ
この先のステップは、不動産会社の担当者に相談できるので、ざっくりとだけ知っておけば大丈夫です。

売り出し価格を決める

まず家をいくらで売り出すか、不動産会社のアドバイスを元に決めます。

売り出し価格を決めるときは、3つの価格と目標の売却期間を考えると良いでしょう。

査定価格を元に3つの価格を決める

不動産会社の査定価格を元に、次の3つの価格を決めます。

1 適正価格
おそらく相場と思われる価格。査定価格が複数ある場合はその平均値。ただし査定根拠が適正であれば、あなたが依頼する不動産会社の査定価格でOK。
2 目標価格
あなたが売りたい価格。目安は適正価格に10〜20%程度上乗せするイメージ。競合がいなければ、もう少し高めでもOK。
3 下限価格
予算の都合でこれ以上で売らないと厳しい限界の価格。目安は適正価格を20〜30%割引くイメージ。
目標の売却期間を決める

どのくらいの期間で家を売りたいか、目標の売却期間を決めましょう。

目安として、相場価格で売るには、

  • 最低でも3ヶ月
  • 出来れば6ヶ月程度

と考えます。

ちなみに平均の売却期間はマンション約4.5ヶ月、戸建て約5.5ヶ月。

内訳はこちら。

売却期間のイメージ(首都圏2020年平均)

売却期間イメージ

高く売るなら時間をかける

高く売るためには、時間をかけてじっくり売ったほうが良いでしょう。

例えば次のように段階的に価格を下げる方法があります。

高く売る場合の例

家を売却する価格戦略の例

短期で売るなら相場価格か少し安めで

事情があって短期間、例えば2ヶ月などで売りたいなら、高値で売り出さず相場通りか少し安めで売出します。

短期で売る場合の例

家を売る価格戦略の例2
売却戦略について詳しくはこちらで解説しています。


ハウスくんハウスくん

価格は自分で決めるの? 難しそう…


家博士家博士

担当者が相談に乗ってくれるから、どんどん相談すれば良いよ。
でも最後の決断は自分でしないといけない

売却時期はあなたの都合優先で

売却する時期は、あなたの都合を優先しましょう。

春や秋の引越しシーズンを狙う考えもありますが、そこまで大きな差はありません。

首都圏の中古マンションの例

首都圏中古マンション成約件数と価格

成約件数は2〜3割増えますが、売り出す競合も増えるので、わざわざ合わせる必要はないでしょう。

広告は不動産会社にお任せ

広告活動は、不動産会社にお任せすることになります。

販売図面(マイソク)作成

広告は、まずマイソクという販売図面の作成から始まります。

このマイソクが、いわばあなた家の営業マンとなります。
正しいマイソクの例とチェックポイント

レインズへ登録

レインズとは不動産会社だけが利用できる不動産データベース。

レインズを通して他の不動産会社が、あなたの家を顧客に紹介してくれます。

不動産会社はレインズに登録する義務があり、専任媒介契約では7日以内、専属専任媒介契約では5日以内と宅建業法で決められています。
マンションを売る時の不動産会社の正しいイメージ

このレインズに販売図面(マイソク)や写真などを登録し、他の不動産会社が利用できるようにします。

売主はレインズの登録状況を確認できるので、正しく登録されているのか自分でも確認すると良いでしょう。

レインズについて詳しくはこちらで解説しています。

広告活動は5種類ある

不動産会社の広告活動は、主に5種類の方法があります。

1. インターネット広告
ポータルサイトへの掲載(SUUMO、HOME’S、アットホームなど)、自社サイトへの登録
2. 紙媒体
新聞チラシ、ダイレクトメール、郵便受けへのチラシポスティング
3. 現地活動
オープンルーム、のぼりや看板の設置
4. 他の不動産会社への集客依頼
他の不動産会社へのFAX、電話、訪問
5. 既存顧客への営業
不動産会社が抱える顧客(家を探している客)への直接営業

基本的には不動産会社にお任せで問題ありませんが、インターネット広告の内容を確認する程度はチェックすると良いでしょう。


ハウスくんハウスくん

どの広告が一番効果あるの?


家博士家博士

圧倒的に5.既存顧客への営業だね。
だから顧客を多く抱える大手が売却に強いんだ。

営業活動報告、チェック

専任媒介契約では2週間に1回、専属専任媒介契約では1周間に1回、営業活動を報告する義務があります。

法律で決まっているのは報告頻度のみ。内容は会社によって違います。
よくわかならいことは、遠慮せずその都度確認するようにしましょう。

不動産会社の報告でチェックするのは次の項目です。

営業活動中にチェックする内容

  • 2週間又は1週間に1度の営業活動報告がきちんとあるか
  • レインズの資料ダウンロード数や問い合わせ件数
  • どんな広告を出したか
  • 競合物件との比較・動向について
  • 内覧件数が十分か
  • 内覧者が購入に至らなかった理由
  • レインズへ登録した図面の掲示、レインズに広告可で掲載しているか
  • 他の不動産会社から内覧が入っているか

不動産会社に不満があれば契約を更新せず他社に乗り換える

不動産会社に不満があって、話し合っても解決できない場合は、契約を更新しない旨を不動産会社に通知します。

媒介契約の契約期間は、通常3ヶ月で自動更新。

契約の途中でも、不動産会社に明らかに問題があったり、お互いが了承した場合は媒介契約を解除できます。

ただし特に不動産会社に不備がないのに売主が一方的に契約途中で解除すると、不動産会社から広告費用を請求される恐れがあります。

住みながらの内覧は売主も対応する

住みながら売り出す場合は、売主として内覧の対応が必要です。

あらかじめ日程を調整して、土日など休日に訪問するのが一般的です。

内覧で気をつけるポイントはこちら。

内覧で気をつけるポイント

  • 掃除をきちんとしておく。特に水回りの清潔感に気をつける。必要であれば、クリーニングサービスなどを利用する。
  • 空気を入れ替えておく。ペットは外に出しておく。
  • 家族は全員外出して、1人だけで対応する。できれば女性が良い。
  • 物はなるべく捨てて減らす。物が多いだけでも、家のイメージは悪くなります。
  • 全ての部屋や収納を見れる状態にする。
  • 照明はきれいに掃除して、必要であれば交換しておく。内覧中は全て点灯させ、カーテンやブラインドも全て開放する。明るい印象にする。
  • にこやかに対応して、買主と良好な関係を築く
  • 上下左右の隣人や住まないと分からない近所の便利な情報を教えて、買主の不安を減らす。
  • 売却理由はポジティブな理由を事前に考えておく。
  • リフォーム業者に改装イメージを作成してもらったものなどがあれば、用意しておく。
  • 買主の内覧希望スケジュールは何よりも優先する。チャンスは2度と来ないかもしれません。

ハウスくんハウスくん

ペットは外か…


家博士家博士

ペットが苦手な人もいるからね。
あっ、ハウスくんのことじゃないよ(汗)


内覧について詳しくはこちら

反響が悪ければ価格を変更

売り出してから反響が悪ければ、売り出し価格の値下げを検討します。

不動産会社と相談しながら、競合の状況や反響によって価格を下げる時期や幅を調整しましょう。

値下げするなら、次の2つが基本です。

  • 需要の多い1月〜2月や9月などに合わせる
  • 3980万円などキリの良い数字より少し安くする

ハウスくんハウスくん

反響ってどの程度あるものなの?


家博士家博士

都心は多くて地方は少ない、マンションは多くて戸建ては少ないので具体的には言いにくいね。
一般的には、売り出した直後に問合せと内覧が集中しやすい。
1ヶ月くらいで情報が市場に広がるから、その間に問合せが無いと厳しいね

手順5. 買主と条件交渉し売買契約!

価格交渉イメージ
内覧が成功すれば、購入申込み(買付証明書)が届きます。

基本は先着順だが売主の意思で選べる

もし同時期に複数の購入申込みを受けた場合、基本は先着順ですが、売主は買主を選べます。

次の買主を優先して選ぶと良いでしょう。

  • 一番高く買う買主
  • 住宅ローン審査に確実に通りそうな買主
  • 一番買って欲しい買主

ちなみに購入申込み(買付証明書)は不動産業界の慣習で、法的な書類ではありません。


ハウスくんハウスくん

購入申込みは断っても良いんだね。


家博士家博士

価格と条件の交渉があるから、折り合いがつかなければ断って良いよ。
折り合いがつけば、売渡証明書を書いて契約手続きに入る。

価格と条件を交渉

購入申込みで指し値(値下げ依頼)があれば、担当者と相談して価格を交渉します。

この時に注意したいのは、相手の指し値をそのまま飲まないこと。

多くの場合、買い手は「ダメで元々」の感覚で指し値を入れてきます。

他に内覧が入っている場合は、その事実を伝えてプレッシャーをかけることで、交渉は優位に進みます。

また価格と合わせて、引き渡し条件も交渉しましょう。

もし買い替えで引越しを遅らせたい場合は、引き渡し後に数日間引越しを遅らせる条件を買主に交渉します。

手付金と契約時期

購入申込書には手付金の金額、契約締結の希望時期が明記されています。

手付金は通常売買金額の5〜10%程度が一般的。

手付金は契約が流れたら買主へ返すので、使ってしまわずに保管しておきましょう。

契約締結は1〜2週間後で遅くとも3週間以内が一般的です。

価格と条件が決まれば売買契約

価格と条件が決まれば、買主と売買契約を結びます。

家博士家博士

不動産会社が作成する重要事項説明・契約書・付帯設備表などの書類は、契約の前に目を通しておこう。

ローン特約が一般的

家の売買契約では、買主が住宅ローン審査に落ちると契約が流れる『ローン特約』で契約するのが一般的です。

買主がローン審査に落ちると、手付金を返して、売却活動はやり直しに。

といってもローンの事前審査に通っていれば、本審査で落ちることはほとんどありませんので安心して下さい。

瑕疵(契約不適合)にならないため全て書面に残す

瑕疵(契約不適合)にならないため、後で問題になるかもしれない情報は、契約書面に全て記載します。

なぜなら引き渡し後に不具合が分かった場合、一定期間は売主負担で補修することになるため。

ハウスくんハウスくん

どこまで伝えるか難しそうだね。


家博士家博士

少しでも気になる不具合は、不動産会社の担当者に全て伝えよう。
担当者は記載すべき内容を判断して、契約書面に反映してくれるよ。


契約当日

契約当日は、不動産会社が重要事項を説明した後、売買契約を交わして、手付金を受けとり完了です。

契約書は、署名・捺印して、売主と買主が1部ずつ持ち帰ります。

場所は不動産会社の事務所が一般的。

不動産会社によっては、このタイミングで仲介手数料の半額を請求するところもあります。


ハウスくんハウスくん

仲介手数料の半額を支払うのに、手付金を使っていいの?


家博士家博士

普通はローン特約などで契約が流れたら仲介手数料は戻ってくるから、使っても大丈夫だよ。

金融機関へ通知

売買契約が終われば、なるべく早く住宅ローンを借りている金融機関へ連絡しましょう。

金融機関は抵当権の抹消書類を用意して、引き渡し当日に司法書士が受け取ります。

金融機関への連絡は、遅くとも引渡し日の2週間以上前に通知するのが一般的ですが、金融機関によってはもっと早いこともあります。

手順6. 決済して無事引き渡し

引越し

通常は引き渡しの前に引越し、家の清掃まで済ませます。

買い替えで引越しを決済後にずらす場合は、売買契約の前に買主と交渉して売買契約で期日を決めておきましょう。

決済、引渡し

決済と引渡しの場所は、買主のローンを借りる銀行が一般的。

集まる人は、買主、売主、不動産会社、司法書士、金融機関の人。

大勢が1時間以上かけて手続きをします。

持ち物や手続内容は、基本的に不動産会社におまかせで大丈夫。

具体的にはこういったことをします。

  1. 登記手続き(署名・捺印)
  2. 融資実行(金融機関→買主口座→売主口座)
  3. 残代金の授受
  4. 諸費用等の清算
  5. 書類引き渡し
  6. 物件(鍵)の引き渡し
  7. 司法書士・不動産会社への報酬支払い

基本的にはあなたは印鑑を押したり、サインするだけ。

これで全ての手続きが完了します。

ハウスくんハウスくん

ふぅ~、やっと終わりかー。


家博士家博士

後は、翌年に確定申告があるよ。

手順7. 確定申告で節税する

確定申告イメージ
家の引き渡しが終わったら、翌年2月中旬〜3月中旬に確定申告をします。

確定申告が必要な3つの条件

確定申告は、次の3つの条件に1つでもあてはまれば必要です。

確定申告が必要な条件

  • 利益(譲渡所得)があり納税する
  • 利益(譲渡所得)があるが特例で非課税になる
  • 損失があり、特例で税金の還付(損益通算)がある

確定申告については、こちらの記事で詳しく解説しています。

売却した利益(譲渡所得)には税金がかかる

売却した利益(譲渡所得)には税金(所得税・住民税)がかかります。
譲渡所得イメージ


税金については、基本は税理士に相談しますが、簡単な内容であれば不動産会社でも教えてくれます。
ハウスくんハウスくん

税金なんて考えてなかったよ!


家博士家博士

大丈夫だよ、ほとんどの人は3,000万円の特別控除で非課税だから。

ただし3,000万円の特例でほとんどは非課税

ただしマイホームの売却では3,000万円まで非課税になる特例があるため、ほとんどの人は税金がありません。

【参考】国税庁・No.3302 マイホームを売ったときの特例

ただし家の買い替えでは、新しい家の住宅ローン控除と併用できないので、お得な方を選んで使います。

特例を利用するためには確定申告が必要です。

損したら税金が安くなる特例もある

売却で損した場合は、税金が安くなる特例が2つあります。

1つは買い替えで損失があるときに使える特例。
【参考】国税庁・No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)

2つ目は、オーバーローンで使える特例です。
【参考】国税庁・No.3390 住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)

家博士家博士

ここまでが基本となる7つの手順だよ。
ここからは、7つの手順を事情によって応用する技を紹介しよう。

あなたの事情次第で使う応用技

あなたの事情次第では、こちらの応用技も参考にして下さい。

それぞれ解説します。

応用技1. 相場を読んで高く売る

どうせ売るなら相場が高騰しているタイミングで売りたいですね。

住宅相場を見るなら、中古マンション価格の変動を基準にすると良いでしょう。

都心部は戸建てもマンションも同じ値動きをします。

今後は金融緩和の限界で、金利が上昇するリスクに注意しましょう。

主なマンションの売却相場

戸建て・土地は地価を見る

戸建て・土地は、地価が参考になります。

毎年発表される公示地価・基準地価、そして路線価で土地の価格をチェックしましょう。

土地の価格を調べる方法について詳しくはこちら


ハウスくんハウスくん

もう少し値上がりしてから売った方が良いのかな?


家博士家博士

相場を確実に読むのは難しいから、あくまで自分の都合を優先したら良いよ。
相場はもう十分値上がりしているしね。

応用技2. 家の価値を高める

家の価値を高めることで、家を高く売る応用技です。

優秀な不動産会社であれば最適な方法を提案してくれますが、売主として一応知っておくと良いでしょう。

保証で買主が安心して買える家に

一部の大手不動産会社では、無料で建物・設備を最長2年間保証してくれる保証サービスがあります。

不動産会社の保証サービスは、中古住宅購入者の半数以上(53%)が利用しているという調査結果もあるほど。
【参考】一般社団法人不動産流通経営協会・不動産流通業に関する消費者動向調査(2020年)

保証サービスでは、引き渡し後に建物・設備の不具合があっても補修費用を不動産会社が負担してくれます。

中古住宅では、建物や設備の不具合がないか買主は不安に感じるため、この不安を解消することで家が売れやすくなります。

保証サービスがあるのは、三井のリハウス、住友不動産販売、東急リバブル、野村の仲介+など一部の大手だけ。

これらの不動産会社に話を聞くなら、すまいValueが便利です。

すまいValueの公式サイトはこちら
すまいValue

中小不動産会社の場合、公的な保険『既存住宅売買瑕疵保険』を利用する方法があります。

ただし設備の保証はなく、検査や補修費用はかかります。


ハウスくんハウスくん

大手だと無料で保証サービスが利用できるんだ!


家博士家博士

ただし築年数30年以内が条件で、事前に点検で不具合があれば補修費用はかかるよ。

住宅ローン控除が利用できる家にする

住宅ローン控除は、中古住宅では最大200万円の節税効果があるもの。

しかし木造戸建ては築20年、マンションは築25年を超えると、買主が住宅ローン控除を利用できません。

そこで特別な方法を使えば築年数が古くても住宅ローン控除を利用できる家になり、家が売れやすくなります。

具体的には次の方法です。

  • 既存住宅売買瑕疵保険
  • 耐震基準適合証明
  • 既存住宅性能評価

不動産会社に相談すると、最適な方法を手配してくれます。

また似たような方法として、フラット35適合証明をとると、フラット35限定で家を探している人にとって貴重な物件になります。


家博士家博士

あまり築年数が古い戸建てだと補修費用が高くなるし、買主が建て替えるかもしれないから、不動産会社と相談してね。

戸建て・土地は境界を確定する

一戸建てや土地の売却では、境界確定をすることで高く売ることができます。

境界確定とは、隣の土地の所有者と立ち会い、互いに敷地境界を確認して署名捺印すること。

費用が35万〜80万円ほどかかりますが、境界が確定できればそれ以上に売値を高くできます。

境界確定について詳しくはこちらの記事で解説しています。

私道は掘削の承諾書が有効

また私道に面している土地・戸建ては、私道所有者に通行及び掘削の承諾をとることで、普通に売れるようになります。

具体的な文書の作成は不動産会社にまかせた方が良いですが、私道所有者と良好な関係なら先に話だけ通しておくと良いでしょう。

借地・底地はセットで売り出す

土地が借地権で売却するなら、底地とセットにすることで高く売れます。

借地について詳しくはこちらで解説しています。

底地についてはこちら


ハウスくんハウスくん

色々あるんだね。


家博士家博士

基本は不動産会社が提案してくれるから、一応知っておけばいいよ。

応用技3. 売るか貸すか迷ったら

投資用マンションイメージ
住宅ローンが残っている家は、金融機関に無断で他人に貸せません。

無断で貸すとローン規約違反で一括返済を迫られるリスクがあります。

転勤で戻る予定がある場合などは、特別に認めてもらえるので、まず金融機関に相談してみましょう。

またいつか売る予定なら、「貸さずに売る」方が正解です。

なぜなら一度貸してしまうと、家が『投資用不動産』になってしまうため。

投資用不動産は、売値が安くなり、税金の優遇が無くなります。

これらのリスクについて知ってから、「貸す」という選択肢を選ぶか考えましょう。

詳しくはこちらで解説しています。


ハウスくんハウスくん

貸したら儲かりそうだけどなぁ。


家博士家博士

駅徒歩7分以内とか将来も需要が確実なら貸す選択肢もあるかもね。
でも住宅ローンが残っているなら、空室リスクもあるし売ったほうが安全だよ。

応用技4. 家族の問題

家を売るときに、家族の問題があるかもしれません。

反対する家族を説得する

家を売ることに反対する家族がいれば、話し合いで皆が納得する結論を選ぶしかありません。

しかし中には一人だけ強固に反対する人がいることも。

人は必ずしも最適な判断をせずに、感覚と感情で判断してしまうことは、ノーベル経済学賞を受賞した『行動経済学』でも証明されています。

感覚と感情による反対には、専門家の意見と相手の気持ちを考えて話すと効果的です。

施設に入る親の家を売る

親が施設に入るときに親の家を売るなら、まず専門家に相談して介護費用がどのくらいかかるか把握しましょう。

地域包括ケアセンターへ相談すると、介護保険の利用など具体的な方法を教えてくれます。

ただし親が認知症だと、家を売るためには成年後見人制度を利用しなくてはいけません。

親が認知症になると、実の子供でも家は売れなくなってしまうのです。

家族と共有名義の不動産を売る

共有名義の不動産は、共有者全員が売却する意思であればそのまま売れるので問題ありません。

しかし売却に反対する共有者がいる場合は、次の3つの方法のいずれかになってしまいます。

  • あなたの持ち分を共有者へ売る
  • あなたの持ち分だけを専門業者へ売る
  • 土地を分筆して売る


ハウスくんハウスくん

どうせ家を売るなら、家族みんなが納得して売りたいね。

売却理由で知っておきたい事

買主に伝えるのが基本だが理由による

売却理由は買主に伝えるのが基本です。

なぜなら家に問題があれば、きちんと伝えないと瑕疵(契約不適合)や説明責任を問われてトラブルになってしまうため。

ただし明らかに見て分かる様な理由『エレベーターが無い』『駅から遠い』などは言う必要ありません。

また主観的な判断で、人によって意見が分かれることもあえて言わなくても良いでしょう。

売却理由で不安があれば、不動産会社に相談してどこまで買主に伝えるか決めておくと良いでしょう。


ハウスくんハウスくん

家に原因があると、理由をいうと売れなくなってしまいそうだけど。


家博士家博士

価格は安くなるけど、投資家など買う人は必ず現れるから大丈夫だよ。

それぞれ理由別の注意点

離婚

離婚で不動産を財産分与するイメージ
離婚の財産分与では、不動産でトラブルになりがちです。

なぜなら不動産は価格がはっきりせず、ローンが残っていると手続きが複雑になるため。

一番分かりやすいのは家を売ってしまうことですが、注意点もあります。

離婚での売却について、詳しくはこちら

相続

相続と不動産のイメージ
相続では売却前に名義の変更(相続登記)が必須。

名義を変更するためには、先に相続協議を終えなくてはいけません。

またローンが残っており価値がマイナスになりそうなら、3ヶ月以内に相続放棄します。

税金は基礎控除と特例で9割以上が非課税ですが、10ヶ月以内に申告が必要です。

相続での売却について詳しくはこちら

転勤

思わぬ転勤で家を売るのは辛いことですが、せっかくなら高く売りたいもの。

しかも転勤で家を売る場合は、住宅ローンの残額が家の売値より高い「オーバーローン」になりがち。

しかしスケジュールを急ぎ過ぎると安値で手放してしまうことになるので、高く売るためには余裕を見ておくことも大切です。

転勤での売却について詳しくはこちら

住宅ローン滞納・支払いが厳しい

住宅ローンを滞納したり、支払いが厳しい場合は、先ずローンを借りている金融機関に相談します。

今のあなたの状況によって対応が変わるので、こちらの診断チャートを利用して下さい。

家のタイプ別で知っておきたい事

マンションを売る場合

支払った管理費・修繕積立金は戻らない

今まで支払った管理費・修繕積立金はマンションを売却しても戻りません。

逆に滞納があれば、その分だけ売値が安くなってしまいます。

マンション AI査定は参考程度に

最近はマンションのAI査定が増えて、気軽に利用できるようになりました。

ただしAI査定は、精度が悪く参考程度だと考えたほうが良いでしょう。

なぜならAi査定は、レインズの規約によりレインズの成約価格を利用できないため。

レインズを利用できないAIは、仕方なくネットの無料情報で査定をしているので、精度も悪いのが現状です。

築年数で注意点は違う

マンションは築年数で注意点が違います。
それぞれ詳細はこちら。

戸建てを売る場合

外壁塗装は済ませると高く売れることが多い

売却前の大規模リフォームはしない方が良いのですが、外壁塗装だけは済ませる価値があります。

なぜなら外壁塗装は、個人の好みの影響が少なく、家の寿命を保つために必要なものだから。

もちろん外壁塗装せずに売り出しても問題ありません。

売り出してから塗装する方法もあるので、不動産会社に相談してみて下さい。

戸建てには注意点が多い

戸建ては土地に問題があると、売却で注意することが多くなります。

例えば次の様な問題があります。

それぞれ不動産会社が事前調査で調べてくれるので、基本はお任せして問題ありません。

田舎で不動産会社に売却を断られたら

田舎の家や土地は不動産会社に売却を断られることがよくあります。

なぜなら田舎だと売却価格が安く売れにくいので、不動産会社は赤字になるリスクがあるため。

しかし不動産会社の中には扱ってくれるところもあるので、いくつか当たってみて下さい。

最悪の場合は、無料で譲るマッチングサービスもあります。

築年数・家のタイプで注意点は違う

戸建ては、建物が古くなっても土地の価値があるので、マンションに比べると古くなっても売りやすいという特徴があります。
それぞれ注意点はこちら

まとめ

ここまで家を売る7つの手順と応用技を解説しました。

家を売る7つの手順

  1. 複数の不動産会社に無料査定を依頼する
  2. 家を売る準備
  3. 不動産会社を選び契約
  4. いざ売り出し
  5. 買主と条件交渉し売買契約!
  6. 決済して無事引渡し
  7. 確定申告で節税する

家の売却が成功するかは、不動産会社選びで8割が決まります。

優秀で信頼できる不動産会社を選ぶためには次の手順で。

  1. エリアで売却実績が豊富な不動産会社に絞る
  2. この内3〜6社へ無料査定を依頼して、話を聴き比べる

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定を利用すると簡単です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいValue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    40万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国900店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年に設立した一括査定サイト。
    6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2021年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトです。
    簡易査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小が強い場合もあるので、3位のHOME4Uも確認した方が良いでしょう。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が定番です。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. SRE不動産(旧ソニー不動産)

    SRE不動産
    実績4.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス株式会社

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。利用できるエリアは首都圏と関西圏限定です。
    あのソニーが始めた不動産会社で、売主だけを担当するエージェント制が特徴。無数にある他の不動産会社が買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。

    管理人のコメント

    大手不動産会社でエージェント制はSRE不動産だけ。話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで査定を依頼することがポイント。まずメールで概算価格を査定してくれます。

  4. 【公式サイト】SRE不動産

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社4.0
    査定実績:
    累計45万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,800社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数45万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため全国どこでも幅広く依頼ができます。
    机上査定を選ぶと、郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ
エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)
    すまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。
  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)
    すまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。
  • 地方(人口密度が少ない地域)
    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME'Sも使ってみると良いでしょう。

あなたの家の売却が成功することを、心よりお祈りしております!