「築浅の一戸建てを売りたいけど、高く売るためにどうすれば良いの?」

築浅の一戸建て売却でお悩みですね。

築浅ではローンも残っているので、少しでも高く売りたいところ。

サクッと高く売れたら理想的ですよね。

そんなあなたのために、築浅の一戸建てを高く売る方法について解説します。

築浅の一戸建ては、購入希望者には貴重なので、競合次第では思わぬ高値で売れる可能性があります。

この記事では、築浅の一戸建てを売る前に知っておきたい内容を、5つの注意点、高く売るための4つのコツにまとめました。

さらに賃貸と迷っている方のために、築浅の一戸建ての特徴から賃貸との相性が悪いことについても説明しています。

あなたの家の売却が成功して、満足いく住み替えができるために、この記事がお役に立てば幸いです。

築浅とは築10年未満

一戸建てイメージ
まず築浅のイメージを整理しておきましょう。

この記事では、「築10年未満」の一戸建てを築浅として話を進めます。

実は「築浅」の明確な定義はありません。

一般的には、築10年未満を築浅と考える人の割合が多いといわれます。

家博士家博士

ちなみに、新築は『築後1年未満』で『誰も入居したことがない未使用のもの』という定義がある。
品確法と公正競争規約で定義されているんだ

もしあなたの家が築10年以上の場合は、こちらの記事をお読み下さい。

それでは早速、築浅の一戸建てを売るときの注意点から解説していきます。

築浅の一戸建て売却の5つの注意点

築浅の一戸建てを売る場合、次の5つの注意点があります。

それぞれ解説します。

注意点1. 安値で売ってしまわない

売買契約イメージ
築浅の一戸建ては、普通に売ればそれなりの価格で売ることができます。

しかし売り方を失敗すると、バーゲンセールの様な安値で売ってしまう恐れも。

具体的に売り方の失敗とは、次の様な売り方です。

売り方を失敗して安値になってしまう例

  • 不動産会社の買取で売る。
  • 中古一戸建ての売却実績が少ない不動産会社に売却を依頼する。
  • 不動産会社1社だけに話を聞き、その場で媒介契約を結ぶ。

築浅では買取は損

築浅の一戸建ては、不動産会社の買取を選ぶと、ほとんどの場合は損します。

なぜなら買取では相場より2割以上安くなってしまうため。

築浅の一戸建てであれば、普通に仲介で売っても、相場より1割も下げて売り出せば短期間に売れます。

買取と仲介の違い

仲介と買取のイメージ

買取では、最短1〜2週間で引き渡しできますが、買取価格は相場の6〜8割になってしまいます。

少なくとも買取を選ぶ前に、『普通に売った場合の価格』と『即時買取の価格』の両方を、複数の不動産会社に聞いてみましょう。

どうしても買取なら、10社20社へ査定を依頼する

もしデメリットを十分理解したうえで買取する場合は、10社20社となるべく多くの不動産会社に無料査定を依頼し、すこしでも高い買取価格の不動産会社を探しましょう。

運が良ければ、相場に近い価格で買い取る不動産会社が現れる可能性もあるかもしれません。

期間限定で売却する「買取保証」もある

どうしても売れ残りが不安なら期間限定で売る買取保証もあります。

買取保証は一定期間だけ仲介で普通に売り、売れなければ査定価格の90%などで不動産会社が買取るもの。
仲介期間中は高値で売り出せることがメリットです。


買取保証イメージ

ただし買取保証はどんな物件でも使えるわけでなく、普通に売り出して3ヶ月以内に売れそうな物件しか使えません。
万が一の売れ残りに備える保険だと思ったほうが良いでしょう。

実際に例えば野村の仲介+では、買取保証(買換保証)で売り出して買取した例は、過去10年間でゼロ。(2022年10月現在)

また大手の三井のリハウス住友不動産販売は買取保証を中止しています。

買取保証について、詳しくはこちらで解説しています。

売却実績が豊富な不動産会社を選ぶ

大手不動産会社イメージ
不動産会社に無料査定を依頼する時は、売却実績が豊富な不動産会社を選びましょう。

なぜなら中古不動産の売却では、不動産会社選びで成否の8割が決まるため。

よくある失敗で、新築時に今の戸建を購入した不動産会社に依頼するケース。
購入時に知っていると相談しやすいかもしれませんが、売却実績を確認した方がよいでしょう。

不動産会社よって得意分野は違います

新築と違い、中古一戸建てを売却するには、様々なノウハウが必要です。

例えばインスペクションや瑕疵保険を使うかなど、最新の購入希望者の動向を把握している不動産会社でないと判断できません。

そもそも売却実績の少ない不動産会社だと、査定価格の精度も心配です。

不動産会社は3〜6社の話を聞いて決める

不動産会社に無料査定を依頼するときは、1社だけでなく必ず複数(3〜6社)に依頼しましょう。

複数に査定を依頼する理由は、

  • 不動産会社によって査定価格が違うため。
  • 複数の不動産会社の意見を聴き比べると、信頼できる不動産会社を選びやすくなるため。

実はマンションと違い、戸建てでは不動産会社によって査定価格に差がつきやすいとされます。

もし1社だけの査定を元に価格を決めると、後で不安や後悔することになりがち。

例えば、

  • 売り出してなかなか問い合わせや内覧がない場合
    →高すぎたのではないか…と不安になる
  • 売り出してすぐに売れた場合
    →安すぎたのではないか…と後悔する

複数の不動産会社に査定を依頼することで、この不安や後悔から開放されます。

また複数に査定を依頼するもう一つの理由として、信頼できる不動産会社を選びやすくなることがあります。

特に家を初めて売る人は、不動産会社の話を聴き比べた結果、知識がついて怪しい会社と信頼できそうな会社を見分けやすくなります。

ちなみに、不動産会社を選ぶときは、査定価格を確認するのはもちろんですが、販売戦略など価格面以外の部分もよく話を聞いて下さい。

あくまで査定価格は、売れるであろう予想価格で、不動産会社が買取ってくれる価格ではありません。

結局、査定価格よりもどのように売却するかという販売戦略に、重点をおいて話を聴き比べる方が、不動産会社を選びやすくなります。

ハウスハウス

売却実績が豊富な不動産会社を3〜6社なんて、普通は知らないよ。


家博士家博士

そうだね。
不動産会社の心あたりが無い場合は、一括査定サイトで探すのが定番になっているよ。


一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    77万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国875店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所の住まいリレー
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。

土地と建物の価格は自分でもザックリ調べる

買取価格が分かるイメージ
築浅戸建ての価格は、ある程度自分でも調べることが可能です。

こちらのサイトでは、個人で土地の成約情報を閲覧できます。

ただし、個人情報保護の関係で詳細については伏せられているため、あくまでも参考程度の情報と考えておきましょう。

もう一つ、土地の取引価格として参考になるのは、公示価格と基準地価、路線価、固定資産税があります。
こちらで見ることができます。

公示価格・基準地価とは
国土交通省および都道府県が年1回調査している、更地の単位面積当たりの価格です。
民間の土地取引においては、工事価格を指標とするように努めるべきとされています。
とはいえ、実際の売買価格はかならずしも公示価格とは違いますし、年1回の発表なので相場が変動すると実際の価格とのズレはあります。
またある特定の場所の地価しか分からないので、の土地との価格差は分かりにくいという欠点もあります。
相続税路線価とは
こちらは国税庁が発表しているもので、道路に面している宅地の1平方メートルあたりの評価額のこと。
相続税や贈与税などの課税額を決めるための指標になります。
公示価格の8割程度とされるため、0.8で割ると、おおよその公示価格が分かります。

この他に固定資産税の納税通知にある評価額も、公示価格の概ね7割の価格なので、0.7で割ると、おおよその公示価格が分かります。
ただ固定資産税の評価額は3年に1回しか更新されないので、相場の変動には弱いという欠点もあります。

建物の計算
建物評価額 = 建築単価(円/㎡)× 建物面積 ×(1 - 経過年数 ÷ 耐用年数)

建築単価はその建物が建築された年によって変わります。

国税庁のサイトにある「建物の標準的な建築価額表」でチェックしましょう。

また、耐用年数は建物の構造で変わります。
自己居住用の建物については、事業用×1.5で計算し次の表になります。

建物の耐用年数

構造 事業用(賃貸) 自己居住用
木造・合成樹脂造 22年 33年
鉄骨造(鉄骨肉厚3mm超) 27年 40年
鉄骨造(鉄骨肉厚4mm超) 34年 51年
れんが造・石造・ブロック造 38年 57年
鉄筋コンクリート造 47年 70年
例)自己居住用、建物面積100㎡、築10年(建築年:平成20年)の木造住宅の建物評価額

建築単価:15万6,000円/㎡

耐用年数:33年

建物評価額 = 15万6,000円/㎡ × 100㎡ ×(1 - 10 ÷ 33)=1,087万2,727円

家博士家博士

あくまでも参考程度の価格だけど、自分でも相場が分かっていれば査定額が適正か判断しやすくなるよ。

注意点2. 売却理由は明確にする

説明イメージ
2つ目の注意点は売却理由。

築浅の一戸建てが売りに出されていた場合、買い手側がまず考えるのが「新しい戸建てなのに、なぜ売りに出されているのか?」ということ。

  • 設備面に不備があったり、近隣トラブルになるような問題があるのではないか
  • 長く住むには不向きな物件ではないか

このように、あまり良くない理由があるのでは?と考える人も少なくありません。

転勤や離婚、介護など様々な理由があると思いますが、買主が納得し安心して購入できるような理由を考えておきましょう。

瑕疵かし(契約不適合)は説明する義務がある

もし一戸建てを売る理由が瑕疵(契約不適合)や心理的瑕疵になる様な理由なら、かならず買主に伝える義務があります。

契約不適合(瑕疵かし)とは
契約不適合とは、本来あるべき機能・品質・性能を満足しない欠陥や故障のこと。2020年4月の民法改正で瑕疵→契約不適合に名称が変更。一般的な家の例として、雨漏りや構造的な欠陥、シロアリ被害がある。
契約時に売主の責任期間を定め、引き渡し後から建物3ヶ月間、設備7日間とする場合が多い。この期間内に見つかった場合、売主の負担で補修し、これを契約不適合責任(瑕疵担保責任)という。

さらに心理的瑕疵といわれるものもあります。

例えば、

  • 事故死や殺人
  • 火災や事件、事故
  • 近くに悪臭や騒音、大気汚染などを引き起こす可能性の施設がある
  • 近くに暴力団やカルト宗教などの反社会的組織の拠点がある

この様なことは、心理的瑕疵にあたります。

どの程度まで瑕疵にあたるのかは、不動産会社に相談すると良いでしょう。

瑕疵になる事は重要事項説明書に記載する

瑕疵に当たる売却理由は、口頭だけでなく、重要事項説明という書類で、売買契約時に文書で残しておく必要があります。

また些細なことであっても、設備など気になる部分があれば重要事項説明書に記載しておきましょう。

  • 台所や浴室の水漏れ
  • 給排水設備の不具合
  • ドアの開閉の不具合

こうした不備や不具合を伝えなかった場合、後日、買い主から修繕対応を求められることもあります。

物件の状態を把握して買い主に伝えておくことは、売却後のトラブルを防ぐためにも重要です。

注意点3. 売却の障害は解決しておく

家の不具合は直しておく

築浅戸建てでは、家の不具合はなるべく直しておきましょう。

築浅戸建ての場合、家に不具合があれば、新築時の売主に補修してもらえます。

なぜなら住宅品質確保促進法(品確法)により、事業者は新築住宅の構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵(かし)について、10年間補修する義務を負っているため。

売主が倒産していても、公的な保険で補償されます。

分からないことがあれば、公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理センターの住まいるダイヤルに相談してみましょう。

【参考】住まいるダイヤル

敷地境界が不明瞭な場合は境界を確定

測量イメージ
一戸建てを売却する場合、敷地境界が不明瞭だと指値(買主の価格交渉)の材料にされがち。

なぜなら、敷地境界問題は想像以上に大きなトラブルに発展しやすいからです。

たとえ普段から親しくしているお隣さんであっても、境界があいまいだとトラブルになることも多いのが現実。

つまり、価格交渉を避けるためには、境界を確定させることが必要なんです。

とはいえ、個人で境界を確定するのは難しいため、通常は不動産会社に依頼して、土地家屋調査士を紹介してもらいます。

ハウスハウス

費用はかかるの?


家博士家博士

境界確定なら、35〜80万円くらいだね。
詳しくは不動産会社に相談した方が良いよ。


共有名義だと共有者も同意しないと売れない

夫婦でペアローンを組んでいる場合などは、戸建ての所有者が共有名義になっています。

共有名義の場合は、共有者も売却に同意しないと売れません。

共有名義のうち、自分の持ち分だけを売ることもできますが、相場より大幅に安くなってしまいます。

注意点4. 住宅ローンは完済しないと売れない

ローンイメージ

売却代金+貯金などで完済しないと売れない

築浅戸建てでは、売却代金だけでは住宅ローンを完済できない場合もあります。

しかし住宅ローンを完済しないと戸建ては売れません。

売却代金だけでは不足する分を、貯金などで補う必要があります。
オーバーローンイメージ

一戸建ての売却代金 < 住宅ローン
この状態をオーバーローンといいます。

買い替えなら住み替えローンを使う方法も

家を買い替えるなら、住み替えローンで不足分を新しい家の住宅ローンにまとめる方法があります。

住み替えローンのイメージ

住み替えローンは、不動産会社に紹介してもらうか、今の住宅ローンを借りている金融機関へ相談すると良いでしょう。

金額次第では無担保ローンに借り換えできる場合も

買い替えでなく売却するだけであれば、金額次第ですが無担保ローンに借り換えできる場合もあります。

まず今の住宅ローンを借りている金融機関に相談すると良いでしょう。

注意点5. 税金と節税について知っておく

値上がりしているなら税金に注意

査定してもらった結果、値上がりしていた場合は税金に要注意。

家を売却すると譲渡所得が発生します。

譲渡所得とはこの様なイメージ。

譲渡所得のイメージ

譲渡所得イメージ

【参考】国税庁・No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)

買い替えでは特別控除が使えない場合も

譲渡所得は課税対象なので税金が発生しますが、普通は「3,000万円の特別控除」により非課税となります。

ただし買い換えの場合は、次の住宅の「住宅ローン控除」が、売却時の「3,000万円の特別控除」と併用できません。

そのため、3,000万円の特別控除と住宅ローン控除を比較し、お得な方を選ぶことになります。

売却で損すると税金が戻る場合も

築浅戸建てを売却して値下がりで損すると、節税できる場合があります。

確定申告すれば、給与などと相殺(損益通算)されて、天引きされている税金が戻ってきます。

1年で損益通算できない損失は、最大3年間繰り越せます。

【参考】国税庁・No.3203 不動産を譲渡して譲渡損失が生じた場合

ハウスハウス

税金の計算は難しそう…


家博士家博士

税金は専門的な知識が必要だし、個人で計算するのはかなり大変だからね。
基本は税理士に相談するべきだけど、この程度なら不動産会社に聞いた方が早いから、不動産会社を選ぶときに相談してみると良いよ

築浅一戸建てを高く売る4つのコツ

高く売るイメージ
家を売るなら、少しでも高く売りたいですね。

高く売るコツがこちら。

築浅の一戸建てを高く売るために知っておきたい、4つのコツについて見ていきます。

コツ1. ハウスクリーニングを利用する

ハウスクリーニングイメージ

水回りを中心に使うと効果的

いくら築浅の一戸建てと言っても、住んでいれば多少の汚れがあって当然です。

しかし築浅の一戸建てを購入する人は、清潔感や新築感を求めている人が多いもの。

特に浴室や洗面台、トイレ、キッチンといった水回りは気にする人が多い部分です。

この対策として有効なのが、ハウスクリーニングを利用すること。

ハウスクリーニングを利用すれば、自力では対処できない汚れもピカピカにしてくれます。

費用の目安

クリーニング費用の目安は…

  • 浴室: 12,000〜20,000円
  • キッチン: 13,000〜20,000円
  • レンジフード: 12,000〜18,000円
  • フローリングワックス(6畳): 8,000円〜15,000円
家博士家博士

最低でも水回りだけは、ハウスクリーニングで綺麗にしてもらうのがオススメだよ。
ハウスクリーニングを利用することで、自分自身の負担も減らせるからね

ハウスハウス

プロにやってもらうと仕上がりも違うよね!

ハウスクリーニングならカジタクが便利

ハウスクリーニングを利用するなら、イオングループのカジタクが便利です。

全国一律料金で、満足保証あり。
見積訪問なしで、土日祝も含めていつでもネットで簡単に予約できます。

販売実績100万件突破でイオングループの安心感は大きいでしょう。

試してみるならこちらの公式サイトから
イオングループのカジタク

コツ2. ホームステージングを利用する

リビングイメージ

家をモデルハウスのように演出

ホームステージングとは、売却する家(ホーム)をインテリアや調度品を使って演出(ステージング)し、見栄えを良くするサービス。

住宅展示場のモデルハウスをイメージすると分かりやすいかもしれません。

日本ではあまり聞き慣れないホームステージングですが、アメリカでは一般的な中古住宅の販売手法。

自宅を「より早く」「より高く」売るために活用されています。

特に築浅では効果的

築浅の一戸建ては設備等の経年劣化も少ないため、ホームステージングによってモデルハウスのような見栄えにすることも可能。

日本ではまだあまり利用されていない事もあってライバルが少ないことから、かなり効果的といえます。

家博士家博士

ホームステージングでは、想定される購入者の趣味や思考をイメージして部屋を飾り付けていくんだ。実際に、売却期間が短縮できるといった効果も期待できるよ

ハウスハウス

でも、あまり聞かないサービスだし、どうすれば利用できるの?

家博士家博士

大手不動産会社(住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介)は、オプションサービスで利用できる。
一括査定サイトのすまいValueなら、まとめて無料査定を依頼できるよ。

コツ3. インスペクションや瑕疵保険を利用する

インスペクションイメージ

インスペクションは家の健康診断

インスペクションとは住宅診断のことで、建物の状況を把握するために行うもの。

  • 住宅の劣化状況や欠陥の有無
  • 改修が必要な部分や改修実施のタイミング、かかる費用

こうした点を確認することができます。

実際にするかは不動産会社に聞いてから

インスペクションを実施するかどうかの判断は、不動産会社の意見を聞いてからにするのがおすすめです。

2018年4月から、ホームインスペクションを実施した中古住宅を売買する際は「実施の有無とその結果」などを告知することが義務付けられました。

ただし、これはあくまでも「実施の有無と結果」の告知が義務化されただけであって、インスペクションの実施が義務化されたわけではありません。

相談した結果、必要ということであればインスペクションを行い、既存住宅売買瑕疵保険に加入すると良いでしょう。

瑕疵保険より大手の無料保証が魅力的

ハウスハウス

既存住宅売買瑕疵保険ってどんなもの?


家博士家博士

中古住宅に1年または5年の保証を付けるものだよ。
新築物件には、構造耐力上必要な部分と雨水の侵入を防止する部分について、瑕疵保証が10年付いているんだ。
この保険を利用すれば、それと同じものを中古住宅にも適用できるんだよ

ハウスハウス

この保険があれば、売主も安心して売却できるってことだね

家博士家博士

ただし、この保険が利用できるのは有資格者による検査に合格した物件だけで費用もかかる。
大手不動産会社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)なら独自に瑕疵保険を無料で準備している。

コツ4. 自分の家のメリットを知りアピールする

アピールイメージ
築浅の一戸建てには、築浅だからこそのメリットがいくつもあります。

10年間の瑕疵保証

新築住宅には、品確法によって引渡し日から最低10年間の瑕疵保証があります。

  • 構造耐力上必要な部分(構造躯体など)
  • 雨水の侵入を防止する部分

これらに関する欠陥(雨漏り等)については、最低10年間はその戸建ての売主が責任を負ってくれるのです。

ただし売却後の保証には手続きが必要

品確法の10年保証を売却後も引き継ぐためには、分譲元と売主の手続きが必要です。

ただ売却するだけでは、10年間の保証は買主に引き継がれません。

詳しくは不動産会社にお任せすれば手続きしてくれますので、念の為確認しておきましょう。

【参考】新築分譲物件を転売した場合の品確法上の瑕疵担保責任の承継

築3年(5年)までは税金の軽減措置あり

新築一戸建てでは、3年または5年間、固定資産税が半額になる軽減措置があります。

基本的に減額される期間は3年間ですが、長期優良住宅に認定されている一戸建てなら5年間半額に。

軽減措置の期間中であれば固定資産税が安くなるため、売却時にはメリットとしてアピール可能です。

都市計画税については原則、軽減措置はありませんが、市町村によっては条例で軽減措置を設けている場合もあります。

家博士家博士

税金については難しい部分も多いから、この点についても不動産会社に相談するのが確実だよ

購入時のパンフレットもチェック

一戸建てを購入した時のパンフレットが手元に残っているなら、それもよくチェックしてみましょう。

住宅性能や耐震性などに関する情報があれば、それもメリットになります。

長期優良住宅
固定資産税の軽減措置が5年間になり、登録免許税や不動産取得税も軽減されます。
低炭素住宅
光熱費削減が期待できます。
住宅性能表示
専門的な知識がなくても住宅の性能が分かるため、査定に有利に働く可能性も期待できます。
免震や制震など
首都直下地震や南海トラフ地震など、どこに住んでいても地震対策は必須。
地震に対してどういった構造になっているかも重要なポイントとなります。
エコキュートや太陽光発電などの省エネ設備
戸建てでは光熱費が高くなる傾向があるため、こういった設備は良い評価につながります。
ハウスハウス

自分の家にどういったメリットがあるか知っているだけでも、価格アップにつなげられるんだね

家博士家博士

どれも、築浅一戸建てだからこそのメリット。
こうした部分は上手に活用して、少しでも高く売ることを目指そう

賃貸よりも売る方がおすすめ

ここまで売却についての話をしてきましたが、中には「貸家として賃貸に出す」ことを考えている人もいるかもしれません。

しかし、結論から言うと賃貸に出すより売る方がおすすめです。

貸している間にも価格は下落する

戸建て住宅の価格は、築年数の経過とともに急激に下落していきます。

国土交通省の統計によると、木造戸建て住宅は築20年で建物価格が10%になります。

築浅の一戸建ては、価格の下落が大きいため、貸さずに売ったほうが、トータルでの利益は大きくなります。

賃貸中で売ると5〜30%安くなる

賃貸に出したまま売却すると、価格が5〜30%下がります。

なぜなら賃貸中(オーナーチェンジ)では、投資物件になってしまうため。

投資物件は、次の理由から住居用より安くなります。

  • 投資用ローンで金利が高い
  • 買主が投資家で相場観がある
  • 幅広いエリアから利回りで比較して物件を購入する
  • 利回りで売却価格を決めるため割高では売れない

ハウスハウス

売る前に、入居者に退去してもらえば良いんじゃないの?


家博士家博士

普通の賃貸契約だと、オーナーの都合で退去はできないんだ。
定期借家契約という特殊な契約なら契約期間で退去できるけど、家賃が安くなるよ。

定期借家契約とは
賃貸契約の期間が終わると、確実に家を明け渡してもらえる契約。普通の賃貸契約では入居者が希望すれば契約が更新されてしまう。
ただし定期借家は普通の賃貸契約より家賃が安くなるデメリットがある。
【参考】国土交通省・定期建物賃貸借

まとめ

いかがでしょうか?

ここまで『築浅の一戸建てを高く売るコツ、失敗しないための注意点はこれだけ!』として解説してきました。

築浅の一戸建てを売るときの5つの注意点は、

  1. 注意点1. 安値で売ってしまわない
  2. 注意点2. 売却理由は明確にする
  3. 注意点3. 売却の障害は解決しておく
  4. 注意点4. ローンは完済しないと売れない
  5. 注意点5. 税金と節税も知っておく

また築浅一戸建てを高く売る4つのコツは、

  1. ハウスクリーニングを利用する
  2. ホームステージングを利用する
  3. インスペクションや瑕疵保険を利用する
  4. 自分の家のメリットを知りアピールする

築浅の一戸建てを高く売るためには、売却実績が豊富で信頼できる不動産会社のサポートが欠かせません。

優秀で信頼できる不動産会社を探すためには、複数の不動産会社に無料査定を依頼して、話を聴き比べることが大切。

もし不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    77万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国875店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所の住まいリレー
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。

あなたの家の売却が成功することを、心よりお祈りしております!