共有名義イメージ
相続した実家や、夫婦で購入したマイホームなど、不動産が共有名義になる事は多いもの。

しかし売却を考えると、共有名義の不動産は、単独名義の不動産を売るより難しい場合があります。

特に共有者が売却に反対している場合は要注意。

ここでは、タイプ別に共有名義の不動産を売る方法、コツや注意点を分かりやすくまとめました。

共有者の賛否次第で売り方は変わる

共有名義の不動産を他人に売却するには、共有者全員が売却に賛成しなくてはいけません。

もし売却に反対する人がいて、どうしても説得できない場合は、特殊な売却方法を選択することになります。

共有名義の不動産は、共有者の賛否次第で売り方が変わるのです。

共有者全員が売却に賛成している場合

一番話が早いのが、共有者全員が売却に賛成している場合。

この場合は、

  • 方法1. 共有名義のまま第3者へ売却

この形を目指すのが最も望ましいと言えます。

後で注意点や高く売るコツを解説します。

売却に反対している共有者がいる場合

売却に反対している共有者がいる場合は、話が難しくなります。

売却に反対する共有者がいる場合、売り方の選択肢は次の3つ。

それぞれ後で詳しく解説します。

分筆とは
土地を所有者ごとに分けて、単独の所有者として登記すること。
分筆して売却すれば、自分の所有する土地に関して他の人は関係なくなります。
ただし分筆するにも費用がかかり、どう分けるかも難しいというデメリットもあります。
詳しくは後で解説します。
ハウスくんハウスくん

共有者が反対すると大変そうだね

家博士家博士

3つの選択肢の中から、折り合いの付く方法を見つけるしかないね。
とは言え、全員賛成で共有名義のまま売る場合でも注意点はある。それぞれ詳しく見ていこう

方法1. 共有名義のまま不動産を売却する際の注意点

専門家イメージ
共有名義のまま不動産を売却する場合は、単独名義の不動産売却とは違う注意点があります。

注意点1. 全ての名義人が売却に同意し認識を一致させておく

共有名義のまま不動産を売却する場合は、全員が売却に同意していることが必須。

これが大前提となります。

また全員が売却方針など売却に関する認識を一致させておくことも重要です。

例えば、エアコンを残置するか、設備の修理はどちらが負担するかなど、ほんのわずかな認識のズレが感情的なもつれになり、後でトラブルになることも…。

特に費用負担などについては、細かい部分まですり合わせておきましょう。

注意点2. 売買契約には全員出席が基本

売買契約の手続きには、名義人全員出席が基本です。

しかし、仕事の都合や海外など遠方に住んでいる等、どうしても出席できないこともあるでしょう。

この場合は代理人に出席してもらうという方法があります。

ただし、代理人による契約では委任状が必要。

委任状には印鑑証明書や本人確認書類など、いくつかの添付書類も必要です。

代理人について、詳しくはこちらも合わせてお読み下さい。

注意点3. 売却益は持分比率で分ける

売却によって得られた代金は、不動産の持分比率で分けることになります。

売却にかかった費用も同様に、持分比率に応じてそれぞれが負担します。

ハウスくんハウスくん

持分比率が分からない場合はどうするの?

家博士家博士

持分比率は登記で確認できるよ。
登記・供託オンライン申請システムを利用すれば、自宅にいながらオンラインで登記事項証明書の送付請求ができるから、まずは証明書を請求して持分比率を確認しておこう

【参考】法務局・登記事項証明書等の請求にはオンラインでの手続が便利です

登記については、こちらで詳しく解説しています。

所得税は1人3,000万円まで非課税

共有名義の不動産を売却した利益は譲渡所得となり、所得税・住民税の課税対象となります。

ただし不動産売却による譲渡所得には「3,000万円の特別控除」があるため、これを利用すれば税金はほとんどかかりません。

ハウスくんハウスくん

3,000万円の特別控除は不動産1件あたりなの?

家博士家博士

3,000万円の特別控除は1人ずつ利用できるんだ。
だから、1人につき3,000万円の特別控除が利用できると考えておこう

不動産売却の譲渡所得について、詳しくはこちらも合わせてお読み下さい。


ただし家を買い替える場合は、新しい家の住宅ローン控除と併用できないので注意が必要です。

家を買い替える場合の特例については、こちらで詳しく説明しています。

また、相続によって得た不動産を売却した場合も同様の特例あり。

相続によって空き家になった不動産を相続人が売却した場合、適用条件を満たせば譲渡所得から3,000万円を控除可能です。

相続の特例について、こちらで詳しく説明しています。

注意点4. 売却前に共有名義から単独名義にする必要はない

そのままで良いイメージ
「共有名義のままだと大変そうだから、売る前に一人の名義(単独名義)にしておいた方が良いのでは?」

そう考えるかもしれませんが、実は単独名義にする必要はありません。

共有者全員が売却に賛成しているのであれば、むしろそのままの方が良いのです。

単独名義にするメリットと注意点を解説します。

単独名義にして売却するメリット

まずメリットは明らかですね。

単独名義にしてから不動産を売却すれば、契約手続きに出席するのも名義人1人だけでOK。

予定を調整するのも簡単で、売却の手続きもスムーズに進む点がメリットといえます。

単独名義にして売却する場合の注意点

しかし手続きがスムーズになる一方、注意点が多いのです。

それぞれ解説します。

注意点1. 所有権移転登記・不動産取得税などの費用がかかる

共有名義から単独名義に変更する際には、所有権移転登記が必要。

所有権移転登記には登録免許税がかかります。

登録免許税の税率は所有権が移転した理由(登記原因)によって、次のように変わります。

① 売買による移転
固定資産評価額(課税標準)の1000分の20
※軽減措置によって、土地は1000分の15に軽減(2019年3月31日まで)、居住用建物は1000分の3に軽減(2020年3月31日まで)
② 相続による移転
課税標準の1000分の4
③ 贈与や離婚による財産分与など
課税標準の1000分の20
また、登録免許税とは別に、不動産取得税も必要。
こちらは、固定資産税評価額の4%となっています。
※軽減措置によって、2021年3月31日までは3%に軽減

注意点2. 相応の金額を支払わないと贈与税の対象になる

「とりあえず単独名義にしておけばよいだろう」と、売買せずに(無償で)名義変更してしまうと、贈与とみなされます。

贈与とみなされるということは、当然、贈与税の対象に。

贈与税には110万円の控除があるものの税率が高いため、結果的に損してしまう可能性が非常に高いのです。

ハウスくんハウスくん

ということは、単独名義にする際は売買を通じて単独名義にした方が良いってことなんだね

家博士家博士

そう。ただし、売買するなら売買契約を結ばなければ金額は確定しないんだ。
たとえ身内であっても、口約束などではなくきちんと契約を交わす必要があるよ

この他にも、想定外の価格で成約した場合、後でトラブルになりやすいという点にも注意が必要です。

注意点3. 税金の特例が1人分しか使えない

共有名義の不動産を売却した場合は、共有者それぞれに特例が適用されます。

たとえば、3人で共有している不動産を売却した場合は、3,000万円×3人で9,000万円相当の控除が受けられるということです。

しかし、単独名義にしてしまうと、特例が受けられるのは名義人1人だけ。

3,000万円相当の控除しか受けられません。

こうした部分でも注意が必要です。

ハウスくんハウスくん

このように、単独名義に変更してから売却することには注意点が多い。だから、名義人全員が売却に同意しているのであれば、そのまま売却した方が良いってことなんだ

方法1. 共有名義のままの不動産を高く売るコツ

高く売るイメージ
共有名義のままの不動産を高く売るためには、特有のコツがあります。

コツ1. 不動産会社への査定依頼時に手間がかからない旨を説明する

不動産会社の心理的負担を軽くするためには、名義人全員が売却に賛成していることを伝えましょう。

不動産会社にとっては、全員が売却に賛成していることが分かるだけでも、売却活動の見通しが立てやすくなります。

なぜなら共有名義の不動産は、単独名義の不動産と比べて売却手続きなどに手間がかかるため。

やはり手間がかかる不動産は不動産会社の負担も増えてしまうため、不動産会社はどうしても身構えてしまうもの。

ひどい場合は、田舎で買い手がつかないような不人気物件だと、査定すらしてもらえないこともあります。

普通に売れる不動産でも、「共有名義だと手間がかかりそうだ」と考え、手間をかけずに売るために査定価格を安くに設定される場合があります。

コツ2. 売却実績が豊富な複数の不動産会社へ査定を依頼する

査定を依頼する不動産会社は、売却実績が豊富な不動産会社から選ぶのがポイント。

こうした不動産会社なら、共有名義の不動産の売却実績も豊富なので安心です。

また、複数の不動産会社に査定依頼することも重要。

まとめて依頼する場合は、一括査定サイトを使うのが便利です。

一括査定サイトの定番3社+1社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    年間36万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておくと良いでしょう。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼した方がよいでしょう。

  4. 【公式サイト】HOME4U

  5. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,798社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  6. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

都市部では「おうちダイレクト」を並用で

都市部では、すまいvalueと並用して「おうちダイレクト」を利用してみましょう。

おうちダイレクト

おうちダイレクトは、ネット大手のyahoo(ヤフー)とソニー不動産が運営する一括査定サービス。

登録されている不動産会社は、大手フランチャイズ系を中心に法人及び団体が9つ、合計2000店舗以上とかなりの規模。

おうちダイレクトを並用するメリットは、つぎの3種類の不動産会社へ査定依頼できること。

  1. 地域の売買情報に特化した地元密着系不動産会社
  2. ネットワーク力が強いフランチャイズ系不動産会社
  3. 片手仲介に特化したソニー不動産

このうち1〜2社だけでも意見を聴くことで、すまいvalueの大手不動産会社があなたに合っているのか、迷いなく判断できるでしょう。

エリアによっては、大企業より販売実績のある不動産会社も登録されています。

また、おうちダイレクトではyahooがネット広告をサポートするため、ネット広告力が強いことも大きなメリットといえます。

ただしサービス提供エリアは、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)、札幌、そしてマンションのみ愛知県と福岡市。

これ以外のエリアは、NTTデータのHOME4Uを試してみて下さい。

おうちダイレクトの無料査定依頼はこちら
おうちダイレクト一括査定

マンション築20年以上、戸建て築15年以上ならリフォームプラン付きで売る方法も

首都圏・中部圏・近畿圏限定ですが、パナソニックが新しく始めたリフォームプラン付きの売却「Riarie(リアリエ)」なら、競合物件との価格競争を避けて、高く早く売れる可能性があります。

riarie

リアリエでは、複数のリフォームプランを3次元のコンピューターグラフィック(3DCG)で作成するため、家の魅力が大幅にアップ。

さらにリフォーム予算・補助金・減税メリットなどが明確なので、購入者の心理的ハードルが下がり、家が早く高く売れます。

パナソニックのリアリエについて詳しくはこちら
リアリエはリフォームプラン付きで家が早く売れる! 試すなら急ぐべき理由とは

リアリエの無料査定を試すならこちら
ReaRie(リアリエ)

方法2. あなたの持分を共有者へ売る場合の注意点

持分売買イメージ
共有者全員が売却に同意していない場合は、3つの売り方から最善と思われるものを選びます。

まずは「あなたの持分を共有者へ売る場合」の注意点から見ていきましょう。

価格の決め方が難しい

自分の持分を共有者へ売る場合、最も難しいのが価格をいくらにするのかという点。

マンションや一戸建ては不動産会社の査定価格を平均する

正しい不動産価格を知るためには、複数の不動産会社へ査定を依頼して、その平均値を使います。

よくある間違いが、不動産ポータルサイトで近隣の売り出し価格を見る方法。

なぜならポータルサイトなどで掲載されているのは「売り出し価格」であくまで売主の希望価格、簡単に言うと「売れ残っている価格」だから。

実は、不動産の売却では、売り出してもその半分以上が結局売れずに売却を諦めます。

売却ができた不動産も、多くが価格交渉の結果、売り出し価格より安い価格で売買されます。

つまり正確な不動産価格を知るためには、実際に売買が成立した「成約価格」を知る必要があるのです。

ところが成約価格が登録されたデータベース「レインズ」は、不動産会社しか使えません。

レインズとは
国土交通省の指定流通機関である、不動産流通機構が運営するデータベース。
過去の取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
不動産会社しか利用できません。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと

土地は地価公示と路線価である程度分かる

土地については、地価公示と路線価を利用することで、個人でももう少し詳しく知ることができます。

土地の価格を知る方法について、詳しくはこちらの記事も合わせてお読み下さい。

価格が市場価値と違いすぎると贈与税の対象になることも

共有者へ売るときに、市場価値より安すぎる場合は贈与とみなされてしまい、贈与税の対象になる事も。

適切な価格かどうかを判断するのは容易ではないのです。

家博士家博士

特に高額な土地では、税理士などに相談した方が良いよ。

税務署は法務局(登記所)から不動産の所有権移転の情報を入手しています。

特に親子や兄弟姉妹の間の移転については時価と乖離(かいり)した売買が行われがちなので、念入りにチェックされると考えましょう。

公示価格や相続税評価額などが時価の参考になりますので、税務署や税理士に聞くのがいいでしょう。

所有権移転登記の費用は必要

共有者間での売買であっても、所有権移転登記が必要です。

所有権移転登記の費用として登録免許税もかかります。

税率は、固定資産評価額の1000分の20(ただし軽減措置あり)となっています。

ハウスくんハウスくん

共有者に自分の持分を売る場合は、不動産会社などは使わないものなの?

家博士家博士

自分の持分を売る時でも、不動産会社を使うことも多いよ。
価格設定が難しいこともあって、不動産会社の一括査定を利用するから、そのままお任せする人も多いんだ。

方法3. あなたの持分だけを専門業者へ売る場合の注意点

不動産会社イメージ
自分の持分だけを専門業者へ売却することもできます。

しかし、価格が大幅に安くなってしまうため、あくまでも最後の手段。

この場合、他の名義人の同意がなくても売却は可能です。

ハウスくんハウスくん

専門業者に売ることしかできないの?

家博士家博士

一般の人に売却することももちろん可能だよ。
でも、そんな制約の多い土地を買う人は、まずいないと考えた方が良いね。

他人には売りにくい「持分だけの売却」ですが、センチュリー21では「共有持分」の売却を専門に行っています。

無料相談も実施しているので、まずは相談してみるのも良いでしょう。

詳しくはこちらの公式サイトから
相続や離婚で所有した共有不動産の無料相談

方法4. 土地を分筆して売る場合の注意点と手順

売買契約イメージ
分筆とは、一つの土地を分けて、それぞれ単独の所有権を登記すること。

もともと共有名義の土地であっても分筆すれば個人の土地となるため、個人の意思で自由に土地を売却できるようになります。

分筆の注意点

分筆すれば個人の意思で売却も可能になりますが、分筆にあたっては注意点もあります。

注意1. 接道次第で土地の価値が変わる

土地の価値に大きく影響するのが、その土地に接する道路(接道)です。

なぜなら、接道の有無によって建物が建てられる土地かどうかが変わるから。

道路に接していない土地は建物が建てられないため、その土地は無価値に。

旗竿地にするといった工夫次第では建物が建てられるようになりますが、価値は低くなります。

注意2. とにかく分け方が難しい

持分比率に応じて土地を分けるのが望ましいところですが、面積は簡単に分けられたとしても、価値を比率に応じて分けるのは至難の業。

前に書いた通り、土地の価値は接道の有無だけでも大きく変わります。

どう分けるかが一番難しく、トラブルになりやすいのです。

注意3. 共有者の同意が必要

分筆した後の土地は個人の意思だけで売却できますが、分筆するためには共有者の同意が必要です。

「売却には反対だけど、分筆なら賛成」ということであれば良いのですが、そうでなければ説得するか別の方法を考えるしかありません。

注意4. そもそも分けられない土地もある

例えば多くの住宅地では、土地の最低限度が決まっており100m2以下に分筆できないため、人数×100m2未満の土地は分筆できません。

地域によっては100m2以上で最大200m2という最低限度の場合もあるので、市区町村役所の都市計画課や建築指導課へ確認が必要です。

すでに不動産会社が決まっている場合は、不動産会社が調べてくれます。

ハウスくんハウスくん

分筆も簡単にできるというわけではないんだね

家博士家博士

そもそも分筆するかどうかや、どう分けるかといった部分で揉める可能性もあるからね。
分筆することに同意が得られたなら、次の手順に沿って手続きを進めよう

分筆の手順

手順1. 測量及び境界確定

まずはどう分けるかを決めたうえで、測量と境界確定を行います。

測量や境界確定には費用がかかります。

手順2. 分筆登記申請

次に行うのが分筆登記申請。

この手続きには申請書の他、添付書類として筆界確認書(境界確認書や境界の同意書など)と地積測量図が必要です。

分筆したとはいえ土地自体はまだ共有名義のままなので、分筆登記は共有者全員で行います。

ハウスくんハウスくん

添付書類として筆界確認書や地積測量図が必要だから、事前に測量などを行うんだね

家博士家博士

そう。それから、分筆登記には登録免許税も必要。費用は、分筆登記後の筆数×1,000円だよ

例えば、分筆登記後に土地が三筆になれば、登録免許税は3,000円です。

なお、分筆登記は土地家屋調査士が行います。

手順3. 所有権移転登記

分筆登記が済んでも、分筆後の土地は共有名義のままの状態。

所有権移転登記を行うことで初めて、それぞれの土地が単独名義の土地となります。

所有権移転登記は司法書士が行い、登録免許税も必要です。

相続した不動産を共有名義で売却する場合

遺言書イメージ
土地の所有者が亡くなり複数人で相続したような場合も、その土地は共有名義となります。

この場合、売買契約の前に済ませておかなければならないのが相続登記。

なお、遺産分割協議において相続した土地の売却が決まった場合は、複数の相続人がいたとしても代表者一人の名義で登記し、共有持分にあたる金額を他の相続人に支払う方法が一般的です。

ハウスくんハウスくん

一人の名義で登記すると、贈与とみなされる可能性があるんじゃないの?

家博士家博士

相続時に関しては、贈与とみなされることはないんだ。
ただし、遺産分割協議書などには便宜上、代表者一人の名義で登記していることなどを明記しておくのがオススメ。
税務署に対して、きちんとした理由があることを伝えておくのが安心だよ

複数名義にしておいた方が有利な場合もある

売却価格が高額な場合は、複数名義のままで売却する方が有利な場合もあります。

これは、複数名義のままなら「空き家の3,000万円の特別控除」も複数人で利用できるため。

一人の名義にしてしまうと控除額は3,000万円ですが、複数名義の場合は名義人それぞれ3,000万円の控除が受けられるのです。

家博士家博士

例えば、4人で共有している不動産であれば、3,000万円×4人で1億2,000万円相当の控除が受けられるよ

まずは不動産会社に査定を依頼して、いくらで売却できそうなのかを確認してみるのがオススメです。

離婚で共有名義不動産を売却する場合

離婚イメージ
離婚によって、共有名義の不動産を売却することもあります。

この場合、まず確認しておきたいのが売却価格と住宅ローン残高。

なぜなら、住宅ローンがオーバーローンになっているケースが多いからです。

オーバーローンのままでは売却できないため、不足分を他の共有財産で支払うか、無担保ローンで借り換える必要があります。

離婚で不動産を売却する場合は、こちらも合わせてお読み下さい。

なお、結婚前の貯金や親からの援助を不動産取得時の頭金にした場合、その分は財産分与の対象外となります。

これは結婚前の貯金や親からの援助は夫婦の共有財産ではなく、特有財産として扱われるため。

特有財産については、出した方に権利があります。

離婚での頭金については、こちらの記事で詳しく解説しています。

まずは信頼できる不動産会社を見つけることから

不動産会社イメージ
共有名義の不動産を売る方法にはいくつかありますが、信頼できる不動産会社のサポートがあれば、それほど難しくはありません。

信頼できる不動産会社を探すには、エリアで実績が豊富な不動産会社3〜6社へ無料査定を依頼して、話を聴き比べると良いでしょう。

不動産会社の心当たりがない場合は、一括査定を利用すると便利です。

一括査定サイトの定番3社+1社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    年間36万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておくと良いでしょう。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼した方がよいでしょう。

  4. 【公式サイト】HOME4U

  5. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,798社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  6. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

都市部では「おうちダイレクト」を並用で

都市部では、すまいvalueと並用して「おうちダイレクト」を利用してみましょう。

おうちダイレクト

おうちダイレクトは、ネット大手のyahoo(ヤフー)とソニー不動産が運営する一括査定サービス。

登録されている不動産会社は、大手フランチャイズ系を中心に法人及び団体が9つ、合計2000店舗以上とかなりの規模。

おうちダイレクトを並用するメリットは、つぎの3種類の不動産会社へ査定依頼できること。

  1. 地域の売買情報に特化した地元密着系不動産会社
  2. ネットワーク力が強いフランチャイズ系不動産会社
  3. 片手仲介に特化したソニー不動産

このうち1〜2社だけでも意見を聴くことで、すまいvalueの大手不動産会社があなたに合っているのか、迷いなく判断できるでしょう。

エリアによっては、大企業より販売実績のある不動産会社も登録されています。

また、おうちダイレクトではyahooがネット広告をサポートするため、ネット広告力が強いことも大きなメリットといえます。

ただしサービス提供エリアは、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)、札幌、そしてマンションのみ愛知県と福岡市。

これ以外のエリアは、NTTデータのHOME4Uを試してみて下さい。

おうちダイレクトの無料査定依頼はこちら
おうちダイレクト一括査定

マンション築20年以上、戸建て築15年以上ならリフォームプラン付きで売る方法も

首都圏・中部圏・近畿圏限定ですが、パナソニックが新しく始めたリフォームプラン付きの売却「Riarie(リアリエ)」なら、競合物件との価格競争を避けて、高く早く売れる可能性があります。

riarie

リアリエでは、複数のリフォームプランを3次元のコンピューターグラフィック(3DCG)で作成するため、家の魅力が大幅にアップ。

さらにリフォーム予算・補助金・減税メリットなどが明確なので、購入者の心理的ハードルが下がり、家が早く高く売れます。

パナソニックのリアリエについて詳しくはこちら
リアリエはリフォームプラン付きで家が早く売れる! 試すなら急ぐべき理由とは

リアリエの無料査定を試すならこちら
ReaRie(リアリエ)