「土地を売却しよう」と思っても、普通は土地の売却なんて、何から始めれば良いのか分からないもの。
普通に生活しているかぎり、土地を売るなんてことは縁がないので、それも当然です。
そんな「初めて土地を売る」あなたのために、土地売却の流れについて分かりやすくまとめました。
この記事のもくじ
1. まずは相場を確認する
土地の売却を決めたら、まず相場を確認します。
なせなら相場を知ることで、極端に安く売ってしまうリスクを防ぐため。

なるべく手間を省きたい場合は、この相場の確認は省略しても大丈夫。
次のステップの、複数の不動産会社に無料査定を依頼することでも、相場は確認できるよ。

相場の確認は、どうすればいいの?

調べる方法を紹介しよう。
土地の売却相場を確認する4つの方法
相場を確認する方法として、次の4つの方法があります。
土地の売却相場を確認する方法
- 売り出し価格を調べる(競合の調査)
- 成約価格を調べる(実際の売買価格)
- 公示地価・基準地価を調べる(相場の変化を知る)
- 路線価と固定資産税評価額から相場を推定する(あくまで参考程度)

えー、4つもあるの。
どれか1つだけ試すならどれが良いの?

方法4の路線価がおすすめだよ
方法1. 売り出し価格を調べる(競合の調査)
売り出し価格とは、土地の売主が「この価格で売りたい」と考えている売り主の希望価格。
売り出し価格を調べることで、あなたの競合となる周辺の土地が、どれくらいの価格で売り出されているかを知ることができます。
ただし半数以上の土地は、売却できずに売り止めているため、実際にこの価格で売れるわけではありません。
売り出し価格については、こちらで詳しく解説しています。
売り出し価格と成約価格について、9割の人が知らない驚きの事実について解説します。
売り出し価格を知るには、次の主要ポータルサイトをチェックします。
主なポータルサイト
方法2. 成約価格を調べる(実際の売買価格)
成約価格とは、実際に売買が成立した価格。
土地の売買では売り出し価格をベースに、価格交渉を経て実際の売買価格(成約価格)が決まります。
成約価格はレインズというデータベースに記録されていますが、個人でレインズを見ることはできません。
国土交通省の指定流通機関である、不動産流通機構が運営するデータベース。
過去の取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
不動産会社しか利用できません。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと
個人で成約価格を知るには、国土交通省の土地総合情報システムをチェックします。
土地総合情報システムでは、個人情報保護のためかなり大まかな情報歯科わかりませんが、売り出し価格よりは実際の価格に近い相場を確認できます。
【参考】国土交通省・土地総合情報システム
方法3. 公示地価・基準地価を調べる
公示地価・基準地価とは、国道府県が年に1回公表している、標準地(基準値)の価格のこと。
サンプル地点の実勢価格が分かりますが、直接あなたの土地の価格を知ることはできません。
国土交通省のホームページから、誰でも無料で閲覧できるようになっています。
方法4. 路線価と固定資産税評価額から相場を推定する
路線価を使うと、あなたの土地の価格を直接計算することができます。
相場(実勢価格)に比べて、路線価はおよそ8割程度なので、次の計算式で路線価から相場を計算します。
ただし路線価から計算した実勢価格は、あくまで参考程度に考えましょう。
なぜなら、日照や接道向き、土地の傾斜、道路との高低差など、土地の価格には路線価では反映されない要素が数多くあるため。
また不整形地では、路線価の計算結果も税理士によって変わるほど、誤差があったりします。
路線価の計算方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
土地の路線価から売却価格(実勢価格)を査定する方法を、分かりやすく詳しく解説します。
路線価はこちらの国税庁サイトで確認できます。
【参考】国税庁・路線価図・評価倍率表

路線価だと、自分の土地の価格が計算できるんだね。
固定資産税評価額はどうなの?

固定資産税評価額は、路線価よりさらに分かりやすいんだけど、3年に1回しか更新されないので要注意。
固定資産税は3年に1回の更新
最新の更新は2018年1月1日時点の評価になっています。
固定資産税評価額は、毎年届く固定資産税納税通知書に記載されています。
相場(実勢価格)に比べて、固定資産税評価額はおよそ7割程度なので、次の計算式で路線価から相場を計算します。

固定資産税と相場(実勢価格)は、地方ほど固定資産税評価額の方が相場より高く、都市部ほど相場の方が高くなるという傾向があるよ。
土地価格の調べ方について、こちらでさらに詳しく解説しています。
土地の価格は5種類あり目的によって使い分けます。土地の価格の5種類の違いと使い分け方、あなたの土地の価格の調べ方をまとめました。
2. 複数の不動産会社へ無料査定を依頼
大まかな相場が確認できたら、不動産会社へ無料査定を依頼します。
ここで大事なのが、次の3点。
無料査定を依頼するときのポイント
- エリアで土地の売却実績が豊富な不動産会社を選ぶこと。
- 複数の不動産会社(3〜6社)に無料査定を依頼すること。
- 査定を依頼するときは買取と仲介(普通の売買)の両方の価格の査定を依頼すること。

エリアによって不動産会社の売買実績は全く違うからね。
一般的な傾向としては、都市部では大手不動産会社や私鉄系の不動産会社が強く、地方では地方に特化した中小やフランチャイズの不動産会社が強くなります。
また不動産会社といっても、売買でなく賃貸がメインの会社もあるため、土地売買のノウハウが豊富な会社を選ぶことが大切です。

複数の不動産会社に査定を依頼し話を聴き比べることで、信頼できる不動産会社が分かるよ。
不動産会社によって査定価格に差があるため、複数の不動産会社の査定をとることで、相場がよく分かるというメリットも。

買取と仲介の価格を査定してもらうのは?

買取と仲介で、不動産会社の本音と建前が分かるからだよ。
査定を依頼するときは、「不動産会社による買取」と「仲介(普通の売買)」の両方を依頼することで、不動産会社の本音と建前が分かります。
買取と仲介の違いはこちら。
買取と仲介(普通の売買)の違い
「買取」では、不動産会社が自社で費用を負担して買取り転売して利益を出すため、買取価格は相場の6〜8割程度になります。
つまり買取では、本音の査定価格がわかるのです。
一方で「仲介(普通の売買)」では、おそらく売れるであろう予想価格にすぎず、不動産会社にとってリスクもないため、高めの査定価格になりがち。
つまり仲介では、建前の査定価格になってしまいます。

確かに査定価格が高い不動産会社の方が、選びたくなるね。
買取と仲介の査定価格の差が大きい不動産会社は、査定根拠をよく聞いたほうが良いでしょう。

3〜6社も不動産会社なんて知らなかったら、どうすればいいの?

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると便利です。
一括査定サイトでは、住所を入力するとエリアで売却実績が豊富な不動産会社が自動でリストアップされます。
あなたは、リストからチェックした会社へ一度にまとめて無料査定を依頼できます。
一括査定サイトの定番3社
一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。
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おすすめ1位
すまいValue - 査定実績:
- 40万件(2016年開始)
- 不動産会社数:
- 大手6社(全国900店舗)
実績 5.0 不動産会社 4.5 運営会社 5.0 大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細 -
おすすめ2位
SRE不動産(旧ソニー不動産)- 査定実績:
- (2014年開始)
- 不動産会社数:
- 売主側1社(買主側多数)
- 運営会社:
- SREホールディングス(東証PRM)
実績 4.0 不動産会社 4.0 運営会社 5.0 すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細管理人のコメント
エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。
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おすすめ3位
HOME4U - 査定実績:
- 累計50万件(2001年開始)
- 不動産会社数:
- 2,100社
- 運営会社:
- NTTデータ・スマートソーシング
実績 5.0 不動産会社 4.0 運営会社 4.0 日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細管理人のコメント
HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。
【公式サイト】すまいValue
【公式サイト】SRE不動産
【公式サイト】HOME4U
各エリアで最適な組み合わせ
あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。
- 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)
- その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)
- 地方(人口密度が少ない地域)
3. 不動産会社の選定
不動産会社から査定結果が揃ったら、売却を依頼する不動産会社を選びます。
不動産会社を選ぶポイントは、査定価格以外の部分にも注目すること。
査定価格の計算根拠や不動産会社の実績、質問に対する返答内容を聴き比べて、信頼できる不動産会社を選びましょう。

信頼できる不動産会社なんて、話を聞くだけで分かるかな?

話を聴き比べると、なんとなく分かるもんだよ。
特に自分では判断が難しい質問をすると良いね。

例えばどんな質問が良いの?

相場の動き、境界測量や地盤調査について、聞いてみると良いよ
不動産会社を選ぶ際に、次のような質問をしてみましょう。
不動産会社を選ぶときの質問例
- 最近の相場の動きはどうか? 想定する購入者は?
- 予想売却期間は? 売出し価格はどう考えるか?
- 境界測量はした方が良いか?
- 地盤調査は必要か?
- 土壌汚染や埋蔵文化財の心配はあるか?
- (擁壁がある場合は)擁壁について、どんなリスクがあるか?
- (家が残っている場合は)解体した方が良いか、残したほうが良いか?
- (私道など接道が悪い場合は)接道で注意することは?
- (駐車場などで貸している場合は)駐車場の契約は売る前に解除した方が良いか?
境界測量については、こちらも合わせてお読み下さい。
土地や戸建住宅の売買に必要になる測量。初心者でも分かりやすく、具体的な内容と費用、実際はどこまでするのかをまとめました。
地盤調査については、こちらも合わせてお読み下さい。
家・土地を売却する際に、どういった場合に地盤調査が必要なのかまとめました。
土所汚染については、こちらも合わせてお読み下さい。
土地売却で知っておきたい、土壌汚染の知識についてまとめました。
埋蔵文化財については、こちらも合わせてお読み下さい。
埋蔵文化財包蔵地は売れにくいと思われがちですが、簡単に売れるケースもあり条件次第です。埋蔵文化財包蔵地の土地売却で知っておきたい知識、そして高く売る方法と早く売る方法を解説します。
擁壁については、こちらも合わせてお読み下さい。
擁壁の土地・戸建ては売れない? 確かに不動産売買では擁壁が問題になることがあります。擁壁の土地・戸建てを売却する際に知っておきたい知識を分かりやすく解説します。
建物の解体については、こちらも合わせてお読み下さい。
家の解体費用の相場、解体費用を安くする4つのコツを解説。また解体前に知っておきたい5つの注意点をまとめました。
接道については、こちらも合わせてお読み下さい。
土地は接している道路(接道)が土地の価値に大きく影響します。知っておきたい道路と土地の基本についてまとめました。
駐車場については、こちらも合わせてお読み下さい。
駐車場を売却するなら宅地化して一般の人に売ると高く売れます。売却時の注意点、売却後にかかる税金についてまとめました。
4. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
実績や査定の根拠などをふまえて不動産会社を選んだら、媒介契約を結びます。
媒介契約は3種類。
【媒介契約の比較】
項目 | 一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任 媒介契約 |
---|---|---|---|
特徴 | 自由な契約 | 一般的な契約 | 厳しい契約 |
こんなタイプの人向き | 不動産の売却経験がある人 | 普通の人 | 多少損でもお任せしたい人 |
実際の契約の多さ (2019年実績) |
16% | 44% 一番多い |
40% |
他社との媒介契約 | ◯ | × | × |
自分で見つけた相手との直接契約 | ◯ | ◯ | × |
契約の有効期間 | 制限なし (行政指導により3ヶ月が一般的) |
最長3ヶ月 | 最長3ヶ月 |
指定流通機構(レインズ)への登録 | × 登録義務なし |
◯ 契約から7日以内 |
◯ 契約から5日以内 |
業務処理状況の報告義務 | 規定なし | 14日に1回以上 | 7日に1回以上 |
国土交通省の指定流通機関である、不動産流通機構が運営するデータベース。
過去の取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
不動産会社しか利用できません。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと
契約の種類によって「できること」「できないこと」「報告の頻度」などが変わります。
なお、契約期間はいずれも3ヶ月間で自動更新です。

どの契約にすれば良いのか悩むなぁ…

不動産の売買経験の有無で、どの契約方法にすれば良いのか選ぶのがおすすめだよ
不動産の売買経験がない場合
これまで一度も不動産の売買経験がなければ、専任媒介で1社に依頼するのが基本。
契約期間は3ヶ月が基本ですが、不安な場合は1ヶ月にしておくと良いでしょう。
不動産の売買経験がある場合
すでに何度か不動産の売買経験があるなら、一般媒介で複数の不動産会社に依頼する方法でも良いでしょう。
一般媒介では他社との契約を通知する「明示型」と、通知しない「非明示型」の2種類の契約があります。
一般媒介については、こちらで解説しています。
一般媒介契約は、複数の不動産会社と並行して契約できるので、早く高く売れやすいという意見もあります。しかし一般媒介には注意点も多く、売却を成功するにはちょっとしたコツも必要。失敗しないための注意点、向いている物件などをまとめました。
5. 売却活動
媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動がスタート!
しかし、売却活動を始めたからと言って、すぐに買い手が見つかるわけでもありません。
立地や売出し価格にもよりますが、売買契約を結ぶまでには3〜6ヶ月ほどかかると考えておきましょう。
不動産の売却は、思っている以上に時間がかかるものなのです。

3ヶ月くらい経って売れる気配がない場合でも、ひたすら待つしかないの?

なかなか売れないときは、レインズ登録や不動産ポータルサイトの登録を確認してみよう。
専任媒介契約であれば、レインズ登録状況を自分で確認できます。
状況を確認する際には「登録証明書」が必要になるので、不動産会社から受け取るようにしてください。
境界の確定や面積の実測が必要な場合も
売却したい土地の境界が未確定だと、境界確定をした方がよい場合もあります。
また過去に面積を測量していない場合も、売買価格の元になる面積を測量した方が良いでしょう。
実際に面積を測量した実測面積で売買した方が、後でトラブルになることを防げるためです。
実測売買と公簿売買については、こちらで解説しています。
公簿売買と実測売買の違い、売主としてどちらを選ぶべきかを分かりやすく解説します。また間違いやすい『実測と境界確定の関係』についても合わせて解説しました。
測量にかかる期間は、境界が確定していれば1週間〜2週間程度。
しかし境界が複雑だったりすると、の場合によっては境界確定だけで1〜2ヶ月以上かかってしまうことも。
境界確定について詳しくはこちらで解説しています。
土地や戸建住宅の売買に必要になる測量。初心者でも分かりやすく、具体的な内容と費用、実際はどこまでするのかをまとめました。
売出し価格は少し高めに設定する
「どんなに安くても良いから、とにかく早く売りたい」というような場合は除いて、売出し価格は少し高めに設定してポータルサイトなどに掲載しましょう。
その後、反響を見ながら何度か価格調整するのが一般的な方法です。
もし、情報を出してすぐに売れるような場合は、価格が安すぎた可能性も。
「本当はもっと高く売れたのではないか…」と、後味が悪く感じるかもしれません。
しかし複数の不動産会社の査定価格を知っておけば、余計な不安を感じなくて済みます。
自分自身が安心して土地を売却するためにも、複数の不動産会社に査定を依頼することは大事なことなのです。
価格設定については、こちらも合わせてお読みください。
不動産の売り出し価格の決め方、価格調整のタイミングなど、売却戦略の考え方について分かりやすく解説します。
6. 購入希望者と交渉
売却活動を始めて情報が出回ると、あなたの土地を購入したい! と考える人から「購入申込書」が出されます。
場合によっては複数の購入申込書が届くこともあるでしょう。

購入申込書が届いた順に交渉しなければいけないのかな?

その必要はないよ。
購入申込書には法的拘束力がないし、早い者勝ちというものでもないからね。
売主が優先順位をつけられるから、高く買ってくれる人や現金で買ってくれる人、融資が固い人などを優先しよう
購入希望者との交渉では、多くの場合で「この価格で購入したい」という指値交渉があります。
購入希望者の希望を100%受け入れる必要はありませんが、頑なに値下げしないのも考えもの。
不動産会社と相談しながら決めましょう。
また、購入希望者にとってあまり良くない情報であっても、重要事項説明に明記して出来るだけ全ての情報を開示するようにしましょう。
例えば、地下に古井戸やコンクリートガラが埋まっているなど、分かる範囲で文書に残しておきましょう。
情報を開示することで、瑕疵になるリスクを避けられます。
瑕疵については、こちらで解説しています。
家の売却で心配な「瑕疵(かし)」、売却後に修理費などを請求される「契約不適合責任」。その具体例と対策について解説します。
こうした交渉を経て価格と引き渡し時期が固まれば、売買契約へと移ります。
7. 売買契約を結ぶ
購入希望者との話がまとまれば、いよいよ売買契約を結びます。
このときに受取るのは手付金だけ。
手付金の相場は売買価格の3〜10%程度ですが、状況にもよるので不動産会社と相談することをオススメします。
なお、手付金は「契約の証」として買主が売主に預けておくもの。
手付金を受け取った後に買主の都合で契約が解除された場合、買主は手付金を放棄することになります。
逆に、あなた(売主)の都合で契約解除となったときは、手付金を倍返ししなければなりません。
また、買主に対して忘れずに確認しておきたいのが、ローンの事前審査結果について。
事前審査がOKなら、まずは安心と言えるでしょう。

どうして事前審査の結果を確認しておいた方が良いの?

ローン特約という特約が付くからだよ
ローン特約とは「ローンの審査が通らなかった場合、売買契約を白紙にできる」というもの。
契約解除ではないため、手付金なども返さなければなりません。
せっかくスムーズに進んだのに白紙になってしまっては、これまでの労力も水の泡。
該当する場合は忘れずに確認しておきましょう。
手付金について、詳しくはこちらで解説しています。
不動産の売買契約で分かりにくい「手付金」。ここでは手付金の意味や手付解除、相手の契約不履行による契約解除(違約解除)についてまとめました。
8. 引き渡しと精算
契約に関する全ての手続きが終われば、物件を引き渡し、残金の精算をします。
これは売買契約を結んですぐに行うわけではなく、契約を結んで1ヶ月ほどかかるのが一般的です。
9. 確定申告と納税
引き渡しと精算が終われば完了! …ではありません。
確定申告と納税まで済んで、ようやく完了です。
会社員であっても年末調整では行えないものなので、時期が来たら確定申告を忘れずに行ってください。
先ずは無料査定から
一括査定サイトの定番3社
一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。
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おすすめ1位
すまいValue - 査定実績:
- 40万件(2016年開始)
- 不動産会社数:
- 大手6社(全国900店舗)
実績 5.0 不動産会社 4.5 運営会社 5.0 大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細 -
おすすめ2位
SRE不動産(旧ソニー不動産)- 査定実績:
- (2014年開始)
- 不動産会社数:
- 売主側1社(買主側多数)
- 運営会社:
- SREホールディングス(東証PRM)
実績 4.0 不動産会社 4.0 運営会社 5.0 すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細管理人のコメント
エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。
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おすすめ3位
HOME4U - 査定実績:
- 累計50万件(2001年開始)
- 不動産会社数:
- 2,100社
- 運営会社:
- NTTデータ・スマートソーシング
実績 5.0 不動産会社 4.0 運営会社 4.0 日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細管理人のコメント
HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。
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