土地イメージ
土地を売却する前に、土壌汚染調査をしないといけないの?

昔工場だった土地は、汚染されているの?

普段の生活ではあまり気にしていなくても、売却する前には急に気になってしまいます。

最近は、土壌汚染調査の件数が増えていることもあり、土壌汚染が見つかる件数も増えています。

土地売却で知っておきたい、土壌汚染の知識についてまとめました。

宅地や分譲地の売却では土壌汚染調査は不要

普通に宅地として利用されている土地は、土壌汚染の可能性が低いため、土壌汚染調査が求められることはありません。

2002年(平成14年)5月に制定された土壌汚染対策法。

この土壌汚染対策法で義務付けられているのが、土壌汚染の可能性が高い土地の所有者に対する土壌汚染調査です。

ハウスくんハウスくん

土壌汚染の可能性が高い土地?

家博士家博士

クリーニング店や工場など指定有害物質を扱っていた施設を閉鎖した後とか、自治体の指定地だね。
土壌汚染調査が必要な場所だったら、売買を仲介する不動産会社が教えてくれるよ。

土壌汚染の可能性が高い土地では、一部に土壌汚染調査が義務化されています

もう少し具体的に例を解説しましょう。

土壌汚染調査が必要な土地の例

土壌汚染調査が必要な土地は、次のような土地です。

土壌汚染調査が必要な土地

1. 法律などで義務付けられているケース

  1. クリーニング店や印刷工場など有害物質使用特定施設の廃止時
  2. 土壌汚染の恐れがある土地で大規模な土工事をする場合
  3. 土壌汚染により健康被害があると都道府県知事等が認めるとき

2. 義務ではないが調査することが多いケース

  1. 大規模な土地を売買するとき
  2. 事業や宅地造成などの目的で土地を売買する場合
  3. 昔クリーニング店や工場があり、まだ土壌汚染調査をしたことがない場合

過去に土壌汚染調査をした結果、汚染があった(指定基準を超過した)土地は、都道府県知事が区域を指定し、自治体のサイトで公開しています。

たとえば東京都の場合は次のページ。

【参考】東京都 要措置区域等の指定状況

あなたの地域についても、「都道府県名+土壌汚染指定区域」で検索すれば見ることができます。

ただ、こういった指定区域に該当するかどうかは、売買を仲介する不動産会社が調べてくれるので、任せておいて構いません。

土壌汚染調査が必要かどうかは、不動産会社に相談した方が良いでしょう。

土壌汚染で知っておきたい3つのポイント

土壌汚染に関して知っておきたい3つのポイントはこちら。

土壌汚染で知っておきたい3つのポイント

  1. 1. 売主の瑕疵担保責任になる恐れがある
  2. 2. 土壌汚染がある土地は価値が大きく下がる
  3. 3. 土壌汚染は土壌汚染対策法+その他法令や判例で総合的に判断が必要

1つずつ詳しく見ていきましょう。

1. 売主の瑕疵担保責任になる恐れがある

土壌汚染では、所有者(あなた)が汚染原因者でなくても、所有者(あなた)の責任になります。

これは埋蔵文化財や地中障害物などと同じ。

自分が埋めたものでなくても、所有者である以上は売却時に責任を負うことになります。

なお、土壌汚染の原因は人間の活動に由来するものだけではありません。

次のような原因の土壌汚染もあります。

人間の活動以外による土壌汚染の例

  • 自然由来(もともと土に含まれている物質が原因)
  • 歴史由来(空襲の焼夷弾による鉛など)
  • 盛土由来(埋め立てに使った土が汚染されていた)

また、土壌汚染の原因が不明なケースも多いのです。

ハウスくんハウスくん

原因不明でも、責任は所有者にあるんだね

家博士家博士

そう。
ここで大切なのが、分かっている事については重要事項説明にきちんと記載すること。
調査の有無と結果を必ず記載しておこう

重要事項説明に調査の有無と結果を記載する

売買契約書に添付する重要事項説明に記載しなかった場合、売主の瑕疵担保責任が問われる可能性があります。

土壌汚染は後に大きなトラブルになることもあるので、調査の有無と結果を忘れずに記載しておきましょう。

併せて、分かっている範囲の過去の土地使用履歴なども記載しておくとなお良いです。

ちなみに、土壌汚染調査はフェーズ1からフェーズ3の3段階あります。

土壌汚染調査の段階

  • フェーズ1:土地の利用履歴調査
  • フェーズ2:表層の土壌調査
  • フェーズ3:地下も含めた本格的な調査

実際に土などを採取して土壌調査を行うと費用が高額になってしまうため、まずは土地の利用履歴調査を行い、土壌汚染の可能性の有無を把握します(フェーズ1)。

そこで汚染の可能性が高いとなれば、フェーズ2の表層の土壌調査へ進むという流れです。

ここで注意しておきたいのが、フェーズ2の調査結果で汚染物質が検出されなくても、100%安心できるわけではないという点。

なぜなら、別の調査では検出されるケースも多いからです。

フェーズ2で調査するのは、あくまでも表層部分。

そのため、フェーズ3で深層部分まで調査すると有害物質が検出される可能性があります。

調査結果を重要事項説明に記載する際には、この点に注意しておきましょう。

瑕疵担保責任についてはこちらで解説しています。

2. 土壌汚染がある土地は大きく価値が下がる

2つ目は価値が大きく下がるという点。

土壌汚染があった土地の価格は、次のようにして算出されます。

汚染があった土地価格 = 本来の土地価格 − 対策費用 − 土地の使用制限による減価 − スティグマ(心理的嫌悪感による減価)

土壌汚染が見つかった場合、汚染物質の除去や改良工事などの対策が必要になります。

こうした汚染物質の除去や土壌改良工事には、数百万円から数千万円という非常に多額の費用がかかるのです。

そのうえ土壌汚染によって土地の利用も制限され、さらに「この土地を使うと健康被害が及ぶかもしれない」という精神的な不安感も。

この精神的な不安感や心理的な嫌悪感のことを「スティグマ」と呼び、土地の価格が安くなる要因の一つになっているのです。

このように土壌汚染のある土地は、価値が下がってしまうことが避けられない状態にあると言えます。

それでも本来の土地の価格が高ければまだ良い方。

そもそも地価が安いと土地価格がマイナスになり、売れない場合もあるのです。

こうした土地は「ブラウンフィールド」と呼ばれ、海外では再開発のネックになるなど問題にもなっています。

家博士家博士

ブラウンフィールドとは、一度は利用されたものの、その後、何らかの理由によって再利用されない土地を指すんだ。
再利用されない最たる理由が土壌汚染だと言われているよ

ハウスくんハウスくん

土壌汚染ってそれだけ深刻な問題なんだね・・・

3. 土壌汚染は土壌汚染対策法+その他法令や判例で総合的に判断が必要

土壌汚染に関するルールは、2002年に制定された土壌汚染対策法が基本になります。

原則としてこの法律に基づいて、土壌汚染に関する様々なことが決められているのです。

調査対象が定められている

法律によって定められている土壌汚染の調査対象は次の通り。

  1. 有害物質使用特定施設の使用の廃止時(第3条1項)
  2. 一定規模(3,000㎡以上)の土地の形質変更の届出の際に、土壌汚染のおそれがあると都道府県知事等が認めるとき(第4条3項)
  3. 土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると都道府県知事等が認める時(第5条1項)

このほか、調査対象に定められていなくても自主調査を実施することも。

こうした自主調査も含め、指定基準値を超過したら都道府県による区域の指定を受けることになります。

指定区域は2種類

指定基準値を超えた場合、健康被害の危険性の有無によって次のいずれかの区域に指定されます。

1. 要措置区域
健康被害が出るおそれがあり、汚染物質の除去等の措置が必要な区域です。
宅地造成や土地の掘削といった「土地の形質変更」が、原則禁止されます。
2. 形質変更時要届出区域
健康被害が出るおそれがないため、汚染物質の除去等の措置が不要な区域です。
土地を現状のまま使うのであれば届出不要ですが、土地の形質変更時には着手の14日前までに都道府県知事に計画の届出が必要です。

なお、いずれの区域においても汚染の除去が済めば、指定は解除されます。

特定有害物質が指定されている

土壌などに含まれることによって、健康被害が出るおそれがある有害物質が「特定有害物質」として指定されています。

現在、この特定有害物質に指定されているのは第一種から第三種まで26種類の有害物質。

第一種はドライクリーニングの溶剤などにも含まれる揮発性有機化合物、第二種が鉛や水銀、ヒ素といった重金属、そして第三種が農薬などに使われている成分やPCBなどです。

それぞれの有害物質について、基準値が設定されています。

この基準値を超えると、都道府県による区域の指定を受けることになるのです。

【参考】環境省・パンフレット「土壌汚染対策法のしくみ」

【参考】環境省・土壌汚染対策法について

特定有害物質以外の土壌汚染もある

土壌汚染には、特定有害物質以外の汚染物質によるものもあります。

例えば、ガソリンや灯油、エンジンオイルや潤滑油などの油類も汚染物質の一つ。

こうした油類は、油類汚染対策ガイドラインに基づいて調査・対策が行われます。

【参考】環境省・油汚染対策ガイドライン

また、同じく有害物質の一つであるダイオキシンは、ダイオキシン類対策特別措置法と呼ばれる法律に基づきます。

【参考】環境省・ダイオキシン類対策

土壌汚染の基本はあくまでも土壌汚染対策法ですが、それ以外の汚染物質による汚染があることも知っておきたい知識の一つです。

実績豊富な不動産会社に相談を

ここまで「土壌汚染調査は必要? 土地売却で知っておきたい土壌汚染の知識」として、土壌汚染調査に関して解説しましたが、これはあくまでも基本。

詳細についてはさらに専門的な知識が必要で、自分で調べるのには限界があります。

そのため、土壌汚染に関して心配なことがあるなら、不動産会社に相談する方が早く、確実です。

相談する不動産会社を選ぶ際は、実績が豊富なところを選ぶのがポイント。

実績豊富な不動産会社なら土壌汚染の可能性がある土地を取り扱った経験もあるため、実績に基づいたアドバイスももらえます。

また微妙な問題では、不動産会社でも意見が分かれる場合も。

そのため3〜6社の不動産会社へ無料査定を依頼して、話を聴き比べる方が、より確実で安心です。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておくと良いでしょう。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼した方がよいでしょう。

  4. 【公式サイト】HOME4U

  5. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,759社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  6. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

あなたの土地売却が成功することをお祈りしております!