「家を売る前に、外壁塗装はするべき?」
戸建ての売却前に外壁塗装をするべきかお悩みですね。
確かに外壁塗装をすると、見た目の印象がアップし、家が売れやすくなります。
しかし外壁塗装費用を売却価格に上乗せできなければ、結局は損することに。
売却前に外壁塗装が必要かは、塗装の劣化具合、売却価格へ上乗せできるかなど、専門的な知識と経験が必要です。
しかし普通の人には難しいのが現実です。
もしあなたの家が、売却前に外壁塗装をするべきか、自信をもって正しい判断ができれば理想的ですね。
この記事では、売却前にあなたの家を外壁塗装するべきか、正しく判断する方法を解説します。
また外壁塗装をする場合の注意点もまとめました。
あなたの家の売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。
この記事のもくじ
売却前に外壁塗装するべきか
外壁塗装するか判断する7つのポイント
売却前に外壁塗装が必要かどうかを判断するには次の7つのポイントを総合的に判断します。
- 外壁がどの程度劣化しているか
- 買主はどの程度のコンディションまで許容するか
- 今売りに出ている競合物件や過去の成約物件はどうか
- 外壁塗装費用を上乗せした価格で売れるか
- 今の建物価値はいくらか、塗装する価値があるか
- 耐震改修は必要ないか
- 解体して更地で売る可能性はないか
こんなの分からないよ!
普通の人には判断が難しいよね。
だから専門家の力を上手く借りるんだ。
実績豊富な不動産会社3〜6社の意見を聴き比べる
あなたの家を売却する前に外壁塗装すべきか判断するためには、プロの意見を聞いた方が早くて確実です。
具体的には次の手順で進めます。
- エリアで売却実績が豊富な不動産会社を選ぶ
- 3〜6社程度の不動産会社に無料査定を依頼して意見を聴き比べる
実績豊富な不動産会社はどこ?
都市部なら大手3社が強いね。
実績は大手3社が強い
売買仲介件数ランキング上位35社
(2023年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。
都市部で査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。
大手3社は別格だね。
3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。
【大手1】三井のリハウス
38年連続で売買仲介件数1位
(首都圏182、関西圏46、中部圏25、札幌9、東北6、中国9、九州9)
三井のリハウスは、38年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えるため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。
業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
- 店舗数 234店舗
(首都圏136、関西圏58、中部東海15、北海道8、東北4、中国7、九州6)
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。
スマートでクールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
東急沿線や大型案件に強み
- 店舗数 216店舗
(首都圏141、関西圏42、名古屋11、札幌9、仙台6、福岡7)
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社ですが、全国に店舗を持つのが特徴。
東急電鉄沿線はもちろん、法人営業や投資物件にも強みを持っています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」
大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。
すまいValueは、大手上位6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・小田急不動産・三菱地所の住まいリレー)が共同運営する一括査定サイトです。
⇒すまいValue
とりあえず大手3社に査定を依頼すれば良いの?
売却予定なら個人の相性もあるから、大手3社以外と比較した方が良い。
首都圏・関西圏ならエージェント制のSRE不動産(旧ソニー不動産)、それ以外なら地域で実績No.1の会社にも査定を依頼しよう。
SRE不動産(旧ソニー不動産)
売主だけを担当するエージェント制
大手と比較するならSRE不動産(旧ソニー不動産)が良いでしょう。
なぜならSRE不動産は、大手で問題になりがちな両手仲介が無いため。
(※両手仲介とは売主と買主を同じ不動産会社が担当すること。大手は顧客を多く抱えるため、自然と両手仲介が多くなる。)
SRE不動産は、業界初のエージェント制で売主だけを担当。
買主は無数にある他の不動産会社が積極的に探します。
結果として、大手にも劣らない販売力で、早く高く売れやすいことが最大のメリット。
ただし営業エリアは首都圏・関西圏限定です。
SRE不動産は業界でも両手仲介無しで知られているから、他社が競って営業してくれる。
大手と話を聴き比べて、自分に合ってる方を選ぶと良いよ。
⇒SRE不動産
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
その他エリアは地域No.1を探す
大手やSRE不動産の営業エリア外なら、地域で実績No.1の不動産会社を中心に選びましょう。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると良いでしょう。
全国対応の主要な一括査定サイトとして次があります。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
売却前の外壁塗装は成功しやすい
売却前に外壁塗装することで、売却価格が塗装費用以上にアップする可能性は十分あります。
ここが内装リフォームとは大きく異なる点。
ちなみに売却前の内装リフォームは、逆に失敗するケースが多くなります。
内装リフォームでは、かかった費用を売却価格に上乗せできない場合が多いのです。
リフォーム費用を上乗せできないのは、国土交通省の調査でも分かっているんだ
売却前のリフォームについては、こちらで解説しています。
家を売る前にリフォームは必要? 売却前のリフォームについて、国土交通省の調査結果から検証します。
なんで内装リフォームは上乗せできないのに、外壁塗装は上乗せできることが多いの?
外壁塗装が成功する理由は3つあるんだ。
売却前の外壁塗装が成功する3つの理由
外壁塗装が成功する主な理由として、次の3点が挙げられます。
外壁塗装が成功する理由
- 個人による好みの違いが少ないため
- 躯体を保護するために必要な補修だから
- 費用対効果が高いため
一つずつ、詳しく見ていきましょう。
理由1. 個人による好みの違いが少ないため
外壁は、個人による好みの違いが少ないという特徴があります。
あなたの自宅の周りの戸建て住宅を思い出してみてください。
多くの戸建て住宅で、似たような色味であることに気付くのではないでしょうか。
実は外壁に関して言うと、定番の色がほぼ決まっているのです。
濃淡など多少の違いはあるものの、白やベージュ、茶系あたりが定番と言えます。
確かに、どこ家も似たような外壁かも
赤系や青系などたまに特徴的な外壁の家もあるけれど、全体的にはかなり少数派なんだ
内装は個人の好みが大きく分かれる
一方の内装リフォームでは、個人による好みが大きく分かれます。
特に『リフォームでどこを優先するか』は個人の好みによって大きく違います。
そもそも内装リフォームでは、限られた予算で、内装の一部を優先してリフォームすることが一般的。
なぜなら全てを最新にリフォームすると1,000万円以上と高額になってしまうからです。
キッチンを最新のアイランドタイプにするのか、ユニットバスを入れ替えるのか、フローリングを無垢材にするのか、壁紙はペット対応にするのか。
売主の好みと買主の好みがズレることで、不必要な部分に余計な費用がかかり、売却価格の上乗せが難しくなります。
理由2. 躯体を保護するために必要な補修だから
外壁塗装は、価値を高める目的だけでなく、躯体を保護するために必要な補修です。
内装は多少古くなっても使い続けられますが、外壁の劣化は放置できません。
なぜなら、外壁塗装の劣化を放置すると、目地やクラック(ひび割れ)から雨水が侵入し、躯体が傷んでしまう恐れがあるからです。
売却前に、傷んだ外壁の塗装をしておいた方が、『しっかり維持管理された家』として、買主からの印象が良くなるのです。
定期的にするべき維持管理だから、済ませておいた方が良いんだね
そうだね。
外壁塗装の目的は、高く売るためだけでなく、維持管理だから済ませておくというあるんだ
理由3. 費用対効果が高い
外壁塗装は費用対効果が高いというのが一般的です。
なぜなら外壁は、建物を見たときに最初に目に入ってくるもので、きちんと塗装されているかどうかで、見た目の印象が全く変わるため。
心理学で『初頭効果(しょとうこうか)』といいますが、人は第一印象が良いと、その後もすべて良い印象に感じる傾向があります。
外壁の塗装がはがれている・汚れているような家と、手入れされて綺麗に塗装されている家。
あなたならどちらの家に住みたいと思いますか?
外壁塗装に係る費用は、通常の戸建で70~150万円程度。
でも、外壁塗装することでこれ以上の効果も期待できるんだ
高く売るためのインスペクションなどにも有利
外壁塗装が劣化していると、インスペクションで是正事項となってしまいます。
なぜなら外壁は「雨水の侵入を防止する部分」に該当するからです。
躯体を保護するために外壁は重要であることから、劣化していると「早めに補修するのが望ましい」とされるのです。
住宅の健康診断のようなもの。
インスペクションを実施することで、専門家から住宅の劣化状況や欠陥の有無を診断してもらえます。
インスペクションについて詳しくはこちら
インスペクションの説明が宅建業法改正で義務化され、注目されています。売り主の立場でインスペクションについてどう対応するべきか、最新の状況をまとめました。
高く売るためにおすすめなのが、インスペクション・瑕疵保険・安心R住宅とセットにすること。
これらをセットにすることで家の状態や品質が把握でき、買主にとっても安心して購入できる家になるのです。
瑕疵保険は中古住宅の瑕疵について保証してくれる保険のこと。
瑕疵保険について詳しくはこちら
既存住宅売買かし保険は売却に有利ですが、2022年改正で税制メリットは消滅。さらに4つの注意点があり、無料で利用できる大手の保証の方が利用者は多いのが現実です。詳しく解説します。
住宅における瑕疵とは、特に重要な構造上の主要部分(基礎や土台、柱、壁など)と、雨水の侵入を防止する部分(屋根や外壁など)に重大な欠陥があることを意味します。
購入後にこうした部分の欠陥が見つかれば補修することになりますが、瑕疵保険に加入していれば補修費用を保険金で賄えるのです。
インスペクションを実施して耐震性があることも認められれば、広告に『安心R住宅』のマークが付けられるんだ。マークがついていることで、安心して購入できる中古住宅であるという目印になっているんだよ
外壁塗装の注意点
外壁塗装では2つの注意点があります。
注意点1. 必ず相見積もりを取る
外壁塗装の業者を選ぶ際は、必ず3社以上へ相見積もりをとりましょう。
なぜなら、外壁塗装工事には定価がないので、業者によっては倍以上高い金額を請求される恐れがあるため。
3社以上の理由は、2社だと「どちらが高いか(安いか)」しか分からず、判断しにくいため。
3社以上であれば相場の分かりやすく、見積もりの内容が適切かどうか、判断しやすくなるからです。
訪問営業は断るか相見積もりで
外壁塗装では訪問営業がよくありますが、絶対にその場で即決せず、断るか相見積もりをとりましょう。
なぜなら訪問営業では1社だけの見積もりなってしまい、工事費が割高になるため。
「今ならモニターキャンペーンでお得に外壁塗装できます」と勧誘してくる業者もいますが、ほとんどが割高です。
相見積もりをとれば、キャンペーンとは名ばかりで逆に相場より高い工事費だと分かるでしょう。
悪質な業者になると、「外壁の劣化が進んでいるので、塗装しないと大変なことになる」と脅すことも。
数週間で大変なことにはなりませんので、焦らず相見積もりをとって、業者を選びましょう。
業者を選ぶ目安はあるの?
まず実績を聞くことと、最低でも指定団体に登録していることだね。
住宅リフォーム事業者団体登録制度の団体に登録している業者を選ぶ
見積を依頼する会社選びの基準は、少なくとも住宅リフォーム事業者団体登録制度の団体に登録していること。
【参考】住宅リフォーム事業団体
この制度は消費者が安心してリフォームが行えるよう、2014年9月に国土交通省によって創設されました。
2019年4月26日時点で15団体が住宅リフォーム事業者団体に登録。
制度に登録している団体とその団体に所属するリフォーム事業者かどうかは、マークの有無で分かるようになっています。
一括査定サイトが便利
塗装業者の心当たりがなければ、一括査定サイトの「外壁塗装の窓口」が便利です。
- 対応エリア:全国
- 比較社数非公開
- 登録数:4,000社
ホームページ月間訪問者数30万人。
外壁塗装の窓口の登録会社は、わずか9.8%という厳しい審査を通過した優良企業だけ。
いずれも自社施工の塗装会社なので、中間マージンのない分だけ、安値で発注できます。
外壁塗装の窓口にはイエローカード制度があり、利用者のクレームや評判が悪い塗装会社は登録解除されるため、どの会社に依頼しても安心。
その信頼性から、業界紙のリフォーム産業新聞にユーザー数No.1で掲載されたことがあります。
見積もりを取った後の業者へ、お断りする連絡も代行してくれます。
⇒外壁塗装の窓口
外壁塗装の一括見積もりサイトを徹底比較し、オススメそして各サイトの特徴をまとめました。さらに見積の比較や業者選びで注意したいポイントも解説。この記事を読めば、スムーズに外壁塗装ができるでしょう。
注意点2. 不明な見積もりは相談する
相見積もりを取っても、見積書の中身を判断するのは難しいもの。
見積書で不安を感じる場合は、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの「リフォーム見積チェックサービス」を活用しましょう。
無料で見積書の内容をチェックし、事業者に確認すべきポイントやリフォームを進めるうえでの注意点などアドバイスしてもらえます。
まとめ
外壁塗装するなら、必ず相見積もりをとり、不明な見積もりは『リフォーム見積もりチェックサービス』でチェックしてもらいましょう。
戸建てを売る前に外壁塗装するかは、7つのポイントで判断します。
- 外壁がどの程度劣化しているか
- 買主はどの程度のコンディションまで許容するか
- 今売りに出ている競合物件や過去の成約物件はどうか
- 外壁塗装費用を上乗せした価格で売れるか
- 今の建物価値はいくらか、塗装する価値があるか
- 耐震改修は必要ないか
- 解体して更地で売る可能性はないか
ただしこれらを普通の人が判断するのは難しいので、プロの力を上手く利用しましょう。
具体的には売買経験豊富な3〜6社の不動産会社の意見を聴き比べます。
都市部なら大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が実績豊富。
とりあえず1社だけ査定を依頼するなら、38年連続で実績1位の三井のリハウスが良いでしょう。
⇒三井のリハウス
大手にまとめて査定を依頼するなら、大手6社が共同運営するすまいValueが便利です。
⇒すまいValue
大手と比較するなら、首都圏・関西圏は両手仲介のないSRE不動産(旧ソニー不動産)
⇒SRE不動産
首都圏・関西圏以外の都市部で大手と比較する場合や、大手の営業エリア外の地方では、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。
全国対応の一括査定サイトとして定番はこちら。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
あなたの不動産売却が成功することを、心よりお祈りしております!