土地の売買イメージ
「借地権の売却で注意点は? 高く売るにはどうすればいい?」

借地権の売却でお悩みですね。

借地権はいくらで売れるの?
借地権は難しいからよく分からない…。

そんなあなたのために、借地権の売却で知っておきたい知識をまとめました。

借地権の売却では、『地主と借地人の関係』がポイントになります。

この記事では、借地権の売却での注意点について解説。

また借地権を高く売る方法についても解説します。

あなたの借地権売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

難しいことは苦手なので、とにかく相談したい!というあなたは、借地権などお困り不動産の専門家に相談できる、こちらのサービスで問合せてみて下さい。
「お困り不動産どうする」

借地権売却の4つの注意点

借地権売却の注意点は次の4つ

それぞれ解説します。

注意点1. 地主の許可と名義書換料が必要

借地権の売買には、地主の許可と地主への名義書換料が必要です。

もし借地人が、地主に無断で借地権を売却すると、地主は借地契約解除の申し入れができます。
(※民法612条による)

ハウスくんハウスくん

じゃあ地主さんに、手土産持参でお願いする感じなの?


家博士家博士

手土産はともかく、地主に承諾料を支払うのが一般的だね。

承諾料(名義書換料)の目安

借地権の売却では、地主に承諾料として「名義書換料」を支払います。

名義書換料は法律で決まっているものではありませんが、商習慣として定着しているもの。

具体的な金額は明確に決まっていませんが、目安はこちらです。

承諾料(名義書換料)の目安

  • 東京・大阪・名古屋など大都市圏
    →売買価格の5〜15%程度
  • 地方都市
     →売買価格の2.5〜7.5%程度

(参考)公益財団法人不動産流通推進センター・借地権譲渡の承諾料等に関する地主との条件交渉の方法

ハウスくんハウスくん

地主が反対したら、どうなるの?


家博士家博士

地主が反対しても、裁判所に異議申し立てすれば、簡単に売却はできるんだ。

地主が承諾しなくても売却できるが

借地権の売買を地主が承諾してくれない場合は、裁判所に異議申し立てすることで、売却できます。

正式には「借地非訟手続き」と言い、地主に代わって裁判所から許可をもらい借地権を売却するもの。

【参考】裁判所・借地非訟事件について

ハウスくんハウスくん

じゃあ地主に反対されても大丈夫だね。


家博士家博士

ただし売却価格が安くなる恐れがあるから、できれば使わない方が良い。
どうしても許可がもらえない場合に利用するものだね

例外として地主承諾が不要な2つのケース

借地人が、地主の承諾なしに、借地権を売ることができるケースもあります。

具体的には次の2つ。

ケース1. 地上権の場合
借地権にはいくつか種類があります。(詳細は後で解説します)
借地権の種類で『地上権』では、地主の承諾なしで、第3者へ借地権を譲渡できます。
ケース2. 借地契約で譲渡を承諾している場合
借地権の契約で、地主が借地人による借地権譲渡をあらかじめ承諾し、権利金を受け取っている場合は、すでに承諾済みだとされます。

注意点2. 地主の買取が優先

借地権の売買では、地主の買取が優先されます。

もし地主が買取りを希望したら、借地人は第3者へ売却できません。

ハウスくんハウスくん

じゃあ、建物は買い取ってもらえるの?


家博士家博士

建物がどうなるかは、契約内容と地主次第なんだ。

建物が買取りか解体かは、地主次第

地主が借地権を買取る場合、借地の上に建っている建物の扱いは、地主の意向によります。

地主が買取を承諾している場合

地主が建物ごと買取ると承諾している場合は、解体せずに建物ごと買取ってもらえます。

価格は時価になります。

地主が買取を拒否している場合

地主が建物の買取を拒否している場合は、基本的に建物を解体することに。

解体費用は借地人の負担です。

ハウスくんハウスくん

それは厳しいね。


家博士家博士

借地期間が満了して、契約が更新されない場合は建物買取請求権があるけど、期間途中の合意解除では仕方ないんだ

建物買取請求権とは
借地人が地主に対して、建物を買取るように請求できる権利。
ただし次の2つの条件を満たす場合に限ります。

  1. 借地権の存続期間が満了した場合
  2. 契約の更新がないとき

ただし、すでに第3者へ譲渡され2ヶ月以上経過したあとに、地主が譲渡を拒否した場合、第3者は地主へ買取請求が可能です。

ハウスくんハウスくん

難しくて、全然わからないよ。


家博士家博士

まあ、ここまで詳しい話は、弁護士に相談したほうが良いよ

注意点3. 借地権の種類でルールが大きく違う

一言で借地権といっても旧法の借地権と新法の借地権で大きく違います。

借地権の種類

借地権の法律は、平成4年8月に改正されています。

旧法借地権と新法借地権の具体的な内容は、次の通り。

旧法借地権

  • 存続期間…堅固建物で30年、非堅固建物で20年
  • 契約更新…あり(20年以上)
  • 地主側の更新拒絶や建物明け渡し、更地返還は正当な事由なしに認められない
新法借地権
●普通借地権

  • 存続期間…原則30年以上(双方の同意によってこれより長い期間の設定が可能)
  • 契約更新…1回目が20年、2回目が10年
  • 地主側の更新拒絶や建物明け渡し、更地返還は正当な事由なしに認められない

●一般定期借地権

  • 存続期間…50年以上
  • 契約更新…なし
  • 更地にして返還し、期間の延長なし
  • 契約満了時に地主に対して買取請求できない

●事業用借地権

  • 存続期間…10年以上50年未満
  • 原則として更地返還

●建物譲渡特約付借地権

  • 存続期間…30年以上
  • 契約期間終了後に地主が建物を買取ることで契約が消滅

【参考】国土交通省・定期借地権の解説

家博士家博士

旧法と新法では契約内容も違うし、新法では地主の権利も強くなるんだ。
一般定期借地権では地主に対して買取請求することもできないし、更地返還が必須。
建物は解体する必要があるから、その費用は賃借人が負担しないといけないんだ

ハウスくんハウスくん

今の借地権がどれかで、ぜんぜん違うんだね


家博士家博士

そうだね。
さらに誰にどう売るかで、価格も違うんだ。

注意点4. 誰にどう売るかで、価格は全く違う。

借地権の売却では、誰にどう売るかで、価格が全く違います。

ポイントは地主と借地人の関係。

場合によっては2倍以上の違いになるので、地主と上手く協力して、互いに儲かる選択肢を選びましょう。

詳しくは次章で解説します。

借地権を高く売る方法は所有権化

借地権を高く売る方法は、借地権でなく所有権にすること。

所有権として売れば、相場通りの価格で売却できます。

具体的には次の2つの方法あります。

高く売る方法1. 底地とセットで所有権化

地主と協力できる場合は、地主の所有する底地権とセットで第3者へ売却すると良いでしょう。

地主にもメリットがあります。

地主にも所有権化のメリットは大きい

地主の所有する底地も、売却は難しいもの。

借地権と同じで、一部の投資家しか買いません。

さらに相続では、相続税評価額が実勢価格より高くなりがち。

相続税対策としても売却した方が良いのです。

つまり地主にとっても、借地権と底地をまとめて売却するメリットはあるのです。

手強いのは借地権を安く買いたい地主

手強いのは、あなたから安く借地権を買い取りたいと考えている地主。

こういった地主は、借地権を安く買い取り、自ら借地権と底地をセットにすることで、利益を総取りしたいのです。

ここまで考えている地主と交渉するためには、専門的な知識が必要。

地主を上手く説得するためには、借地権の売買経験が豊富な不動産会社に依頼すると良いでしょう。

高く売る方法2. 等価交換で所有権に

地主の底地とあなたの借地を一部交換して、それぞれ普通の所有権とする方法。

土地が分筆できるほど広く、地主が交渉に応じてくれることが条件になります。

この方法も、専門的な知識が必要です。

借地権の売買経験が豊富な不動産会社に依頼し、地主を説得してもらうと良いでしょう。

ハウスくんハウスくん

借地権の売買経験が豊富な不動産会社は、どうやって探せば良いの?


家博士家博士

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると便利だよ


不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

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借地権のままで売却する方法

所有権にして売却するのが難しい場合は、借地権のままで売却するしかありません。

借地権のままで売却する場合、残念ながら価格は安くなりがち。

すこしでも高くなる可能性があるのは、地主に売却する方法です。

少しでも高く売るなら地主へ売却

借地権を地主へ売却する場合、あなたと地主が合意すれば価格は自由。

だから借地権の価格を高くできる可能性があります。

ただしあまり高いと地主が了承しないので、路線価が目安となります。

価格の目安は路線価

地主が借地権を買取る場合、価格の目安は、路線価で発表されている価格。

これに借地権割合を考慮し、さらに借地権の残り期間から計算します。

路線価は相続税の評価額を決める目的で国税庁が定めた評価方法。

路線価については、こちらで詳しく解説しています。

どうしても地主と折り合いがつかない場合は、次の条件が揃えば第3者へ売ることができます。

  • あなたの主張する価格が相応だと考えられる場合
  • 購入する第3者が決まっており、きちんと地代を支払うと認められる場合

それでも折り合いがつかない場合は、方法5にできる場合もあります。

第3者へ売却は安くなる

借地権を第3者へ売却するのは、最後の手段です。

なぜなら、借地権を買う人は限られており、一般の人ではなく投資家や不動産会社になるため。

投資家や不動産会社は、ケース3の様な方法で価格を高くして、転売することが目的。

なるべく安く買うほど、転売利益が増えるため、高く売れることは少ないでしょう。

地主が反対すれば「借地非訟手続き」しかない

地主が借地権の売却に反対すれば、さらに手間がかかり、売値も安くなるため、手元に残るお金は減ってしまいます。

何より借地非訴訟手続きの前に買主を探すため、買主を探すことが大変です。

ハウスくんハウスくん

やっぱり地主と協力して、所有権として売却するのが一番なんだね。


家博士家博士

そうだね。地主が納得してくれない場合は、経験豊富な不動産会社を見つけよう。
最後に税金と費用について解説しておこう。

借地権売却の税金と費用

税金

借地権の売却であっても、所有権の売却と同じ譲渡所得と住民税がかかります。

税率は所有権の売却などと同様。

所有期間によって「長期譲渡所得」「短期譲渡所得」の2パターンがあります。

建物の解体費用

こちらも所有権の売買と同じで、買主が更地での引き渡しを希望した場合は建物を解体する必要があります。

また、築年数が古い建物が建っている場合も、解体の必要が出てくるかもしれません。

このときの解体費用は自己負担。

解体費用の相場も通常の解体と変わらず、次のようになります。

  • 木造…2〜4万円/坪+付帯工事費
  • 鉄骨造…3〜5万円/坪+付帯工事費
  • 鉄筋コンクリート造(RC造)…4〜6万円/坪+付帯工事費

※坪単価×0.3025=平方メートル単価

不動産会社への仲介手数料

不動産会社に仲介を依頼した場合は、仲介手数料も発生します。

売買価格によって手数料は異なりますが、400万以上であれば売却価格×3%+6万円+消費税が上限。

400万円未満の場合は表の通りとなっています。

家の売買価格仲介手数料の計算式
200万円以下の部分売買価格×5%+消費税
200万〜400万円の部分売買価格×4%+消費税
400万円以上の部分売買価格×3%+消費税
400万円以下は18万円+消費税になった
2018年1月1日から宅建業法が改正され、売り主側の不動産会社に限り、売買価格が400万円以下でも400万円と同じ「18万円+消費税」を請求できる様になりました。(低廉な空き家等の売買に関する特例)

これは地方を中心として空き家が増加し、400万円以下の不動産が急増しているため。

400万円以下の不動産を売ろうとしても、仲介手数料が安すぎるために不動産会社が扱ってくれないことが多いのです。

ただし増額されたといっても18万円+消費税だけ。
積極的に広告活動をできる金額ではありません。

地方の空き家を売るのは、引き続き難しいことに変わりありません。

印紙代

売買契約書に貼付する収入印紙代も、借地権の売却に必要な費用。

印紙代は取引価格によっても変わります。

なお、売主側には売買契約書の保存義務がないため、買主側の売買契約書1通のみ作成し、売主側はそのコピーを持っておくという方法も。

この方法なら印紙の貼付が不要なので、印紙代の節約も可能です。

その他、費用についてはこちらの売却時の費用と同じです。

以上のように、借地権の売却でも所有権の売却同様にそれなりの費用がかかります。

あらかじめよく確認して、いざというとき慌てずに済むようにしておきましょう。

まとめ

借地権売却の注意点はこちら。

借地権売却の4つの注意点

借地権の売却では、調整や交渉が必要で、高度な専門知識が必要です。

高く売却するためには、借地権売却の実績が豊富な不動産会社へ依頼すると、成功する可能性が高くなります。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

難しいことは苦手なので、とにかく相談したい!というあなたは、借地権などお困り不動産の専門家に相談できる、こちらのサービスで問合せて見て下さい。
「お困り不動産どうする」

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいValue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    36万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国870店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年に設立した一括査定サイト。
    6社といっても全国870店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2020年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトです。
    簡易査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小が強い場合もあるので、3位のHOME4Uも確認した方が良いでしょう。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が定番です。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. SRE不動産(旧ソニー不動産)

    SRE不動産
    実績4.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス株式会社

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。利用できるエリアは首都圏と関西圏限定です。
    あのソニーが始めた不動産会社で、売主だけを担当するエージェント制が特徴。無数にある他の不動産会社が買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。

    管理人のコメント

    大手不動産会社でエージェント制はSRE不動産だけ。話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで査定を依頼することがポイント。まずメールで概算価格を査定してくれます。

  4. 【公式サイト】SRE不動産

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社4.0
    査定実績:
    累計40万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,500社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数40万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため全国どこでも幅広く依頼ができます。
    机上査定を選ぶと、郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ
エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)
    すまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。
  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)
    すまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。
  • 地方(人口密度が少ない地域)
    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME'Sも使ってみると良いでしょう。


あなたの借地権売却が成功することを、心よりお祈りしております!