クラック写真
「家を売ろうと思ったら、基礎のコンクリートに亀裂やひび割れ(クラック)がある・・・。」

家の売却で、基礎コンクリートについてお悩みでしょうか?

基礎コンクリートの亀裂やクラックが売却に影響するのは心配だけど、下手に隠したら瑕疵になりそうで心配。
もし亀裂やクラックがどの程度深刻かスッキリ分かり、安心して家の売却がスタートできれば理想的ですね

そんなあなたに、ゼネコンで15年働き、コンクリート技士や技術士(国家資格)を持つ、コンクリートのプロフェッショナルである筆者が、分かりやすく解説します。

基礎部分に亀裂やひび割れがある家を売却する際に知っておきたい、知識や注意点をまとめました。

クラックは縦方向0.3mm以下、数本は大丈夫

そもそもコンクリートはその性質上、よほど特別な対策を取らない限りひび割れを防ぐのは難しいもの。

そのため、判断が分かれるポイントは「ひび割れの有無」ではなく、「ひび割れが住宅に悪影響を与えるかどうか」になります。

「どれほどのひび割れが有害なのか」については、許容値や設計値が定められているのです

耐久性の観点から見ると、屋外にあるコンクリートの場合はひび割れ幅が0.3mm以下なら許容値の範囲内。

基礎ではなく外壁にできるヘアークラックは、あまり気にする必要もありません。

ハウスくんハウスくん

ヘアークラック?

家博士家博士

ヘアーは髪の毛、クラックはひび。髪の毛のようなひびという意味だよ。コンクリートの表面をモルタルで仕上げているような外壁の場合は、ひび割れしているのがモルタルだけというケースもあるんだ

ハウスくんハウスくん

内側のコンクリートまでは影響がない事もあるんだね

ひび割れ幅は自分でも測れる

ひび割れ幅は自分で測ることができます。

この時に使うのがクラックスケールと呼ばれる道具。

クラックスケール

価格は500円程度で、Amazonなどで入手できます。

単に表面からひび割れ幅を測っても良いですが、より確実なのは深さまで確認すること。

表面を少し削って深さを確認するか、基礎の内側に潜って貫通しているか確認するとより確実です。

0.5mm以上は価格に影響する恐れも

ひび割れ幅が0.5mm以上の場合は要注意。

ひび割れがあることで、価格に影響する可能性もあります。

というのも、ひび割れが「劣化」と判断されてしまうため。

住宅の品質については、2000年(平成12年)施行の「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて評価方法基準が定められました。

その日本住宅性能評価基準によると、基礎のうち屋外に面する部分のコンクリートについて次のような基準があります。

「コンクリート直仕上げによる仕上げの場合、幅が0.5mm以上のものその他の著しいひび割れ又は深さが20mm以上のものその他の著しい欠損」

こうしたひび割れや欠損がある場合は、重要事項説明に記載しなければなりません。

記載しなかった場合は瑕疵になる恐れもあります。

瑕疵についてはこちらで解説しています。

耐久性に問題があることも

「劣化」と判断されてしまうほどのひび割れや亀裂があると、住宅の耐久性に問題が生じることもあります。

具体例としては、クラックから雨水が侵入してしまい鉄筋が錆びてしまうことなど。

鉄筋が錆びると膨張する(体積が膨らむ)ため、コンクリートが押し出されて破壊されたり、鉄筋が露出したりします。

ひどい場合にはコンクリートが欠落してしまうこともあるのです。

家博士家博士

鉄筋が錆びてコンクリートが破壊されることを『爆裂』と呼ぶんだ

爆裂を防ぐためには、エポキシと呼ばれる樹脂の注入やVカットと呼ばれる工法によって雨水の侵入を止める処置が必要になります。

ハウスくんハウスくん

補修をすれば重要事項説明に記載しなくても良くなるのかな?

家博士家博士

そんなことはないよ。補修をしても重要事項説明には記載しないといけないんだ

基礎は住宅にとって非常に大事な部分。

補修してとりあえず問題が解決したとしても、重要事項説明にはそのことを記載する必要があります。

原因次第ではさらに大きなトラブルになる恐れも

ひび割れや亀裂が生じた原因によっては、大きなトラブルに発展してしまう可能性もあります。

基礎の施工不良

施工不良の内容としては、鉄筋不足やコンクリートの不具合が挙げられます。

鉄筋の不足

本来必要なはずの鉄筋がきちんと使用されていなかったり、鉄筋を覆うコンクリートの厚さ(かぶり厚さ)が十分ではないケースです。

鉄筋が不足していると強度に問題が生じます。

また、かぶり厚が十分でないと、雨水などが侵入しやすくなり鉄筋が錆びてしまいます。

「心配だけど、コンクリート内部のことを調べるのは大変そう・・・[/char]

そう思いがちですが、実は非破壊検査で鉄筋ピッチ(鉄筋の割り付け間隔)やかぶり厚さは計測可能。

設計図書が手元にあれば、図面通りかどうかも比較できます。

コンクリートの不具合

もう一つは、手間を省いたり費用を抑えるために、品質の悪いコンクリートを使っているケース。

手間を省く例としては、コンクリート打設時の加水などが挙げられます。

ポンプ車の詰まりなどで生コンクリートが硬化しだした場合に、返品せずに加水することで無理やり利用する業者もいるのです。

コンクリートは強度を持たせるために最適な水の量が決まっており、加水すると強度も弱くなってしまうもの。

強度が落ちるため、劣化も早くなるのです。

なお、コンクリートの強度もシュミットハンマーと呼ばれる機器を利用するなど、非破壊検査によって測定可能となっています。

一方、品質の悪いコンクリートの例としては、JIS認定のないコンクリート工場を利用することなどが挙げられます。

JISではアルカリ骨材反応や乾燥収縮、塩分濃度などコンクリートの規格がきちんと定められていますが、それらを守っていないコンクリートが使われているケースです。

品質が保証されていないため、ひび割れが発生しやすいコンクリートである可能性もあります。

基礎の不同沈下

基礎部分が不規則に沈むことで、コンクリートにひび割れが生じることもあります。

不同沈下が起こるのは、地盤強度が場所によって違うから。

そのため、地盤強度を確認していれば対策することで不同沈下を防ぐこともできます。

しかし、2000年以前の耐震基準で建てられた戸建住宅では、地盤強度を確認していないのです。

ハウスくんハウスくん

大事そうなことなのに、どうして確認していないの?

家博士家博士

地盤強度の確認が必須になったのは2000年から。
それ以前は確認が義務化されていなかったからだよ

基礎が一部分だけ沈下すると、沈下していない場所との段差が生じるため、斜め方向にクラックが入ることが多いのです。

さらに、地盤の状態によっては沈下が進行する恐れも。

家の傾きがひどくなると窓やドアの開閉がうまくいかなくなり、最終的には人も住めない状態になってしまうのです。

なお、日本住宅性能評価基準によると、壁や柱、梁のうち、屋内に面する部分で1000分の6以上の傾斜があると問題になるとされています。

新築で築10年以内なら、品確法の保証がある

2000年4月1日施行の品確法により、新築住宅に対する瑕疵担保責任の期間が「目的物の引渡し日から10年以上(契約により最大20年まで延長可能)」に義務化されました。

つまり、新築で築10年以内の物件であれば、基礎のひび割れなどについて売主へ補修や対策工事を要求できるのです。

中古の場合は契約による

一方の中古物件では、契約によって瑕疵担保責任の期間が変わります。

売主が個人の場合は特約で瑕疵担保免責にするか、3ヶ月程度の瑕疵担保期間を設定することが多くなっています。

売主が不動産会社など宅建業者の場合は、最低2年間が瑕疵担保責任の期間です。

なお、売主に対して瑕疵担保責任を負わせられるのは、瑕疵に気づいて1年以内に通知した場合。

これは民法によって規定されています。

そのため、不具合に気付いたらなるべく早く売主に通知することがポイントです。

戸建てを売却予定なら早い方が有利

もし戸建住宅を売却する予定なら、なるべく早く売るほうが有利になるでしょう。

日本では人口が急激に減っていますが、新築住宅が次々と建てられています。

日本人の人口・世帯数と住宅戸数

住宅戸数と世帯数の変化

結果として、空き家率は2013年時点で13.5%に。

それだけではありません。

例えば、2000年以前の木造住宅は、その多くが現在の耐震基準に適合していないことが問題になりつつあります。

2000年以前の木造住宅については、こちらで解説しています。

また3大都市圏(首都圏・名古屋圏・近畿圏)においては、2022年以降に生産緑地が大量放出され宅地化する2022年問題も。

宅地が増えてさらに住宅が供給されることで供給過剰になり、都市部であっても売りにくく、安い家になってしまう可能性があるのです。

2022年問題について詳しくはこちら

一方の地方においては、立地適正化計画によって「そもそも住めないエリア」になる恐れも。

こうなると安くなるどころか処分すらできず、全く価値のないものになってしまいます。

立地適正化計画については、こちらで解説しています。

2025年には団塊の世代が75歳以上になり、多くの人が施設へ入居します。

そうなると空き家は一気に増加。

すでに現時点で東名阪エリアでは、65歳以上の高齢者だけが住む戸建て住宅とマンション(空き家予備軍)が336万戸あると言われています。

全国では持ち家3179万戸に対し、705万戸が65歳以上の高齢者のみの世帯。
実に22%もの住宅が「空き家予備軍」となっているのです。

これだけ空き家が増えると、家を売ろうにも供給過多で売れない可能性が高いでしょう。

シンガポール国立大学の研究によると、

  • 日本の住宅は2030年に空き家率30%、空き家戸数2,000万戸を超える。(1/3が空き家に)
  • 日本の住宅価格は2040年には、2010年比で平均46%下がる。(価格は半額に)

国土交通省の「国土の長期展望」によると、2050年には

  1. 6割の地域で、人口が現在の半分以下になる。
  2. 2割の地域で、無人化する。

ことが分かっています。

こうした将来を考えると、売却に向けて動き出すのは今がいいチャンス。

幸いなことに、今は不動産価格も高い状態が続いています。

売り時を逃さないためにも、まずは今の家の価格を確認してみては?

今の家の価格を知るには、一括査定サイトを活用するのが便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいvalue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国870店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国870店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,777社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  4. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U


首都圏・関西圏ならSRE不動産(旧ソニー不動産)も

首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)、関西圏(大阪・兵庫)の場合は、SRE不動産(旧ソニー不動産)もおすすめです。

HOMES

SRE不動産は、あのソニーが始めた不動産会社。

アメリカ式エージェント制度を取り入れ、完全に売り主の立場で家の売却をサポートしてくれます。

ソニー不動産について詳しくはこちら
SRE不動産(旧ソニー不動産)の評価・口コミ、利用するときの注意点とは

SRE不動産では、メールで査定結果を教えてくれるので、とりあえず査定価格の取り寄せだけでも試す価値はあります。

SRE不動産の無料査定依頼はこちら
SRE不動産