高圧線イメージ
慣れてしまえば、大して気にならない送電線や高圧線。

家のそばや所有している土地の上を、送電線や高圧線が通っていても、住んでいる人には当たり前の光景です。

しかしいざ売却を考えると、送電線や高圧線が通っていることが売却価格に影響することも。

送電線・高圧線下の土地や一戸建てを売却する際に知っておきたい、知識や注意点をまとめました。

送電線・高圧線下の不動産は売却価格が下がる恐れも

私たちの暮らしに必要不可欠な電気。

その電気を発電所から各家庭などへ届けているのが送電線です。

送電線にもいくつか種類があり、特に高圧電流が流れる高圧線は悪いイメージをもつ人も多いもの。

そんな送電線や高圧線の下にある土地や一戸建ても、売却することは可能です。

ただし、電線を流れる電圧によっては、売却価格が安くなることがあります。

売却価格が安くなる3つのケースとは

ここでポイントになるのが、電線を流れる電気の電圧。

電圧によって送電線・高圧線下の土地利用に制限があるのです。

というのも、発電所で発電された電気は、複数の変電所を経て一般家庭などに届けられます。

発電所から送電される電気の電圧は、通常27万5千Vから51万Vほど。

そこから変電所を経て、最終的に一般家庭に届く時は100Vとなるのです。

ハウスくんハウスくん

発電所で作られた電気が、そのまま一般家庭に届くわけではないんだね

家博士家博士

そう。変電所を経るたびに電圧は小さくなっていくんだ

17万V以上で建物が建てられない場合

17万V以上の電圧が流れる高圧線があると、架線直下の一定の範囲内には建物が建てられません。

一定の範囲とは、高圧線の最も外側から横に3mの範囲内。

これは上空を通る高圧線をそのまま地面に下ろしたとして、最も外側にある架線から3mの範囲内という意味です。

家博士家博士

架線からの距離が3mの範囲内というわけではない点に注意しよう

もし、敷地の一部にこうした部分があれば、その部分の土地の価格が相場の半額になるというイメージ。

敷地全面がこの規制にかかってしまい建物を建てられない場合は、価格が半額以下になる恐れもあります。

ハウスくんハウスくん

建物が建てられない範囲は、誰にでも分かるようになっているのかな

家博士家博士

基本的には敷地内に境界標があるはず。もし見当たらなければ、電力会社に依頼すれば設置してもらえるよ

17万V未満で高さ制限がある場合

電圧が17万V未満の場合は、建物の高さに制限があります。

高さ制限があることで、本来建てられる高さの建物が建てられなくなるのです。

こうした制限がかかる分、土地の価格も下がることになります。

具体的な規制内容としては、高圧線の最も低い位置から3m(またはそれ以上)の範囲内には、建物が建てられないというもの。

家博士家博士

こうした建物が建てられない範囲のことを『離隔距離』と呼ぶんだ

ハウスくんハウスくん

高圧線の最も低い位置って、一番下の架線ということ?

家博士家博士

実は、高圧線は季節によって伸び縮みするんだ。最も伸びるのは夏で、夏には高圧線の位置が最も低くなるんだよ

離隔距離は電圧や電線の種類によっても細かく規定されています。

なお、こうした規制は土地所有者に対してではなく、あくまでも電気事業者に対して義務付けられているもの。

厳密にいうと、土地所有者の土地利用自体を制限するものではないのです。

そのため、電気事業者は土地所有者に対して利用を制限してもらうよう、契約を結ぶのが一般的。

いくつか方法はありますが、地役権設定登記をすることが一般的となっています。

地役権とは、一定の目的の範囲内で他人の土地を自分の土地のために利用できる権利のこと。

高圧線の安全確保のために地役権を設定し、一定の高さ以上の建物が建てられないように制限しているのです。

家博士家博士

地役権が登記されている場合、電力会社から敷地使用料を受け取っていることも多いんだ

ハウスくんハウスくん

どういった形で受け取るの?

家博士家博士

設定当初に一括で受け取るのが一般的だよ

ちなみに、地役権は土地に対する権利なので、売買などで土地が譲渡されると地役権も自動的に移転されます。

また、地役権だけを移転させるようなことはできません。

登記の確認については、こちらで解説しています。

17万V未満で高さ制限はないが、嫌悪施設となる場合

建物の高さを制限する要因は、高圧線以外にもあります。

例えば用途地域や条例によるものなど。

こうした場合は高圧線があっても影響が少ないように思えますが、高圧線そのものが「嫌悪施設」となり、価格が下がってしまうケースです。

嫌悪施設とは?

嫌悪施設とは、存在そのものが周囲の人から嫌われる施設のこと。

風俗店など街の品格を下げるような施設や公害の発生源となるような施設、原子力関連施設や火葬場、軍事基地や刑務所など、様々なものが嫌悪施設として挙げられます。

高圧線も次のような点から「嫌悪施設」と捉えられることが多いのです。

  • 心理的不快感
  • 強風時の風切り音による騒音
    強風時以外にも、ガイシ(電線と電柱・鉄塔の間を絶縁するために使われる器具)に付着したホコリによって「ジージー」という騒音があるケースもあります。
  • 眺望阻害
  • 危険感
    地震時や台風時に電線が切断し、垂れ下がる恐れもあります。
  • 威圧感や圧迫感
  • テレビやラジオなどへの電波障害
  • 電磁波による健康被害

ただし、嫌悪施設に対する考え方や感じ方は人それぞれ。

神経質になって気にする人もいれば、あまり気にしないという人もいます。

また電磁波による健康被害も、最近では高圧線より携帯電波基地局の方が注目されていますが、気にしない又は知らない人がほとんど。

結局は、利便性や接道など他の要素の方が価格へ大きく影響します。

ハウスくんハウスくん

不動産の価格は、これから上がるの? 下がるの?


家博士家博士

長期的には都心部など一部のエリアを除いて、下がると考えられるんだ

長期的には下落する不動産価格

日本では人口が急激に減っていますが、新築住宅が次々と建てられています。

日本人の人口・世帯数と住宅戸数

住宅戸数と世帯数の変化

結果として、空き家率は2013年時点で13.5%に。

シンガポール国立大学の研究によると、

  • 日本の住宅は2030年に空き家率30%、空き家戸数2,000万戸を超える。(1/3が空き家に)
  • 日本の住宅価格は2040年には、2010年比で平均46%下がる。(価格は半額に)

国土交通省の「国土の長期展望」によると、2050年には

  • 6割の地域で、人口が現在の半分以下になる。
  • 2割の地域で、無人化する。

ことが分かっています。

そのため、利便性の高い一部のエリアを除くと、地価は下がり続けています。

最寄り駅距離別の公示地価変動率
(3大都市圏・2018年)

最寄り駅距離別の公示地価変動率(3大都市圏・2018年)


最寄り駅距離別の公示地価変動率
(地方圏・2018年)

最寄り駅距離別の公示地価変動率(地方圏・2018年)

公示地価とは
公示地価は、国土交通省が毎年全国に定めた標準地約3万地点を対象に、1月1日時点の1平方メートル当たりの価格を3月頃に発表するもの。
都道府県の発表する基準地価と合わせて、土地取引の指標になります。
公示地価は、国土交通省の土地総合情報システム 地価公示・都道府県地価調査にアクセスすると調べられます。
国土交通省地価公示・都道府県地価調査
土地の価格の調べ方について詳しくはこちら
土地の価格の調べ方と、価格を比較する場合の修正点とは

2025年には団塊の世代が75歳以上になり、多くの人が施設へ入居します。

そうなると空き家は一気に増加。

すでに現時点で東名阪エリアでは、65歳以上の高齢者だけが住む戸建て住宅とマンション(空き家予備軍)が336万戸あると言われています。

全国では持ち家3179万戸に対し、705万戸が65歳以上の高齢者のみの世帯。
実に22%もの住宅が「空き家予備軍」となっているのです。

これだけ空き家が増えると、家を売ろうにも供給過多で売れない可能性が高いでしょう。

不動産会社の意見を聞く方が確実

高圧線の影響よりも他の要素の方が、不動産価格に大きく影響します。

そのため売却を考えているなら、まずは売却実績が豊富な不動産会社の意見を聞く方が確実。

不動産会社の意見を聞くためには、まず無料査定を依頼しましょう。

より確実な情報を得るために、不動産会社は1社だけではなく、3〜6社に無料査定を依頼します。

不動産会社の心当たりが無ければ、一括査定サイトを利用すると便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておくと良いでしょう。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼した方がよいでしょう。

  4. 【公式サイト】HOME4U

  5. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,759社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  6. 【公式サイト】LIFULL HOME'S


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