査定イメージ
一戸建てを売却する際、まず行うのが「今の家の価格を知ること」つまり査定です。

では、一戸建ての査定はどのように行うのでしょうか。

不動産会社が査定する際にチェックしているポイントや具体的な査定方法はもちろん、査定時の注意点や査定額の目安が分かる簡易計算式などをまとめました。

一戸建て査定の注意点

一戸建てを査定してもらう時は、次のような点に注意しましょう。

内装リフォームや外壁塗装などは、不動産会社の意見を聴き比べてから

費用がかかる内装リフォームや外壁塗装。

こちらも事前にやっておけば査定額が上がるのではないかと考えがちですが、まずは不動産会社の意見を聴くのがおすすめ。

なぜなら、費用をかけても査定額が上がるとは限らないからです。

リフォームや外壁塗装の必要性については、プロである不動産会社の意見やその理由を聴き比べてから判断しても遅くありません。

リフォームについては、こちらで詳しく解説しています。

掃除は査定に影響しない

「隅々までしっかり掃除しておけば、査定額も少しは上がるかもしれない」

そう考える気持ちも分かりますが、実際は査定に影響しません。

来客前に家を掃除するような感覚で、常識的な範囲で掃除しておけばOK。

査定前だからと特別なことをする必要はないのです。

査定前の清掃については、こちらも参考に

実績豊富な不動産会社3〜6社へ依頼

一戸建てを査定してもらうには、不動産会社へ無料査定を依頼するのが最も手軽で確実です。

とはいえ、依頼先はどこでも良いわけではありません。

無料査定を依頼する際のポイントは次の2点。

  1. エリアで売却実績が豊富な不動産会社を選ぶ
  2. 3社~6社の不動産会社へ査定を依頼する

査定してもらいたい一戸建てのあるエリアで、中古戸建て住宅の販売実績がある不動産会社を選ぶこと。

そして、査定価格が適切かどうかを判断するためにも、必ず複数の不動産会社に査定依頼するのが重要です。

家博士家博士

不動産会社は単独で査定依頼すると、低めの査定価格になりがちなんだ。
高くてなかなか売れないより、すぐに売れた方が売り主にも喜ばれるからね。

ハウスくんハウスくん

そっか。
でも不動産会社はどうやって探せば良いの?

家博士家博士

心当たりが泣ければ、一括査定サイトを利用すると便利だよ。

主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。

不動産会社が一戸建てを査定する具体的な方法

不動産会社イメージ
不動産会社は土地と建物を別に査定します。
査定法(評価法)も土地と建物では異なっています。

土地の査定法…取引事例比較法
査定するエリアの周辺地域における成約事例を選び、環境や方位、形状など個別要素の比較検討と売却理由など個別事情による修正を行う評価法です。
建物の査定法…原価法
査定する建物と同様の建物を新築する場合の価格を計算し、年数の経過による建物・設備の劣化分を差し引くことで建物の価格を算出する方法です。
家博士家博士

これはあくまでも基本。実際には会社の規模などによっても変わったりするんだ

ハウスくんハウスくん

一言で査定と言っても、査定方法は様々なんだね

大手不動産会社の場合

大手不動産会社の多くは、独自の査定システムを採用しています。

「独自」とはいえ、ベースとなっているのは公益財団法人不動産流通推進センターの「既存住宅価格査定マニュアル」と呼ばれるもの。

マニュアルをそのまま利用するのではなく、大手ならではの取扱量や実績をいかしたシステムとなっているのが特徴です。

なお、既存住宅価格査定マニュアルにおいても、土地は事例比較法、建物(戸建て住宅)は原価法が採用されています。

中小規模の不動産会社の場合

中小規模の不動産会社では、大きく2通りのパターンに分けられます。

  1. 営業マンの勘と経験で査定する場合
  2. 既存住宅価格査定マニュアルをそのまま利用する場合

1の場合は営業マンの実績や経験にかなり左右されてしまう点に注意。

もちろん、経験も実績も豊富な営業マンなら、そのエリアの特性も踏まえたうえでの査定ができるというメリットもあります。

既存住宅価格査定マニュアルは個人利用も可能

不動産会社でも利用されている「既存住宅価格査定マニュアル」は、利用料を支払えば個人でも利用できます。

利用料は年間3,240円(税込)。

項目に沿って必要な情報を入力していけば、評価点と査定額が算出できるようになっています。

【参考】既存住宅価格査定マニュアル

ただし、このマニュアルを個人で使いこなすのは難しいというのが正直なところ。

その理由は次の2点にあります。

  1. 個人ではレインズが利用できないので、取引事例が分からない
  2. 仕上げのグレード等で専門的な判断が必要

土地の評価に使う「取引事例法」では、比較対象となる類似物件の成約情報も必要になります。

成約情報は「レインズ」と呼ばれるシステムに集約されていますが、レインズが利用できるのは不動産会社だけ。

個人では利用できないため、不動産会社のように査定するのはかなり厳しいと言えます。

レインズとは
国土交通省の指定流通機関である、不動産流通機構が運営するデータベース。
過去の取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
不動産会社しか利用できません。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと

また、建物の評価に使う「原価法」でも、建物グレードや部位別リフォーム・維持管理状態などの入力が必要。

目視による物件の現況評価なども入力項目に含まれるので、専門外の人が使いこなすのはかなり難しいのです。

興味があれば利用することはできますが、利用したからといって不動産会社と同じように査定できるわけではない点に注意しておきましょう。

ハウスくんハウスくん

既存住宅価格査定マニュアルでは、どんなことを入力するの?


家博士家博士

ざっと説明しよう。

不動産会社が一戸建てを査定するポイント

チェックポイントイメージ
既存住宅価格査定マニュアルでは、一戸建てを土地と建物で分けて別に査定します。

土地と建物、それぞれどういった部分がポイントになるのかをまとめました。

土地の査定について

所在地や面積といった基本情報に加え、交通・近隣状況、環境・インフラ状況などがポイントになります。

基本情報

  • 所在地(丁目まで)
  • 交通条件
  • 地目
  • 法令上の制限:都市計画や用途地域、防火(準防火)地域に該当するかどうかや、建ぺい率・容積率など
  • 面積

交通・近隣状況

  • 主たる移動手段や最寄り駅からの徒歩・バス分数:移動手段が電車かバスの場合は、駅やバス停からの距離で判断
  • 近隣店舗・公共施設への利便性:店舗については徒歩10分以内にあるかどうかで判断
  • 街並み:街並みに優れているかどうか

環境・インフラ状況

  • 騒音・振動:騒音や振動があるかどうか
  • 日照・採光:日照や採光に優れているかどうか
  • 眺望・景観:眺望や景観に優れるかどうか
  • 排水・ガス施設:公共下水かどうかや、都市ガスが利用できるか

街路

  • 接道方位:方位および敷地がどこに位置しているか
  • 道路幅員:4m以上あるかどうか
  • 路面の状況:舗装の有無など
  • 周辺街路の整備・配置:計画的に整備・配置されているか
  • 公道・私道の別:どちらに面した敷地か

画地

  • 間口:間口の距離や私道行き止まり画地かどうか
  • 敷地形状:整形されているかどうか
  • 崖地・法地:崖地や法地が含まれているか
  • 都市計画道路予定地:都市計画道路の建設にあたり影響を受けるかどうか

建物の査定について

構造や延べ床面積、築年数などの基本情報の他、建物グレードや外装・内装・設備の状況などがポイントになります。

基本情報

  • 所在地(都道府県)
  • 建物の構造:木造軸組や2×4など
  • 延べ床面積

建物グレード

  • 基礎・躯体耐久性:AAAランクからCランクまで5段階で評価
  • 外装・内装・設備のグレード:使用部材に応じて3段階で評価

なお、外装・内装・設備とは具体的に次のものを指します。

  • 外装…屋根材や外壁材、外部建具(玄関ドア、サッシ、雨戸、テラス)について
  • 内装…内部建具(室内ドアやふすま、障子戸)や内装仕上げ(床、壁、天井)について
  • 設備…台所や水回り(浴室、洗面、トイレ)、給排水・給湯設備、照明器具・電気設備について

部位別の劣化状況やリフォーム状況

  • 基礎・躯体の劣化状況:建物状況調査等の実施状況などから判断
  • 外装・内装・設備の修繕状況:点検修繕工事歴の有無について

その他付加価値項目

  • 基礎的な資料の整備状況:新築時の設計図書や検査済証の有無
  • 情報開示等に関する評価:瑕疵保険の有無など
  • 新耐震基準に関する評価:耐震診断適合証明の有無
  • 付加価値設備の評価:太陽光発電や蓄電池、床暖房などの導入の有無

外構

  1. 門や塀の程度、植栽の手入れ状態

ハウスくんハウスくん

ふう!
なんだかいっぱいあるねぇ。
これじゃぁ自分ではできないね


家博士家博士

簡易的にざっくりとなら、自分でも計算できるよ

一戸建てを自分で査定する簡易的な計算方法

簡易計算
土地や建物の大まかな価格を知りたい場合は、次の計算式によって算出することもできます。

この計算式はいずれも「原価法」を用いた計算式です。

土地の計算

土地評価額 = 実勢価格(時価)による単価(円/㎡)× 土地面積

実勢価格については「路線価」を利用しますが、路線価は実勢価格の80%。

そのため、路線価が20万円/㎡の土地の実勢価格は、次の通りとなります。

20万円/㎡ ÷ 80% = 25万円

例)面積150㎡、路線価20万円/㎡の土地の評価額

土地評価額 = 20万円/㎡ ÷ 80% × 150㎡ = 3,750万円

路線価の詳しい計算方法はこちらで解説しています。

建物の計算

建物評価額 = 建築単価(円/㎡)× 建物面積 ×(1 - 経過年数 ÷ 耐用年数)

建築単価はその建物が建築された年によって変わります。

国税庁のサイトにある「建物の標準的な建築価額表」でチェックしましょう。

また、耐用年数は建物の構造で変わります。
自己居住用の建物については、事業用×1.5で計算し次の表になります。

建物の耐用年数

構造事業用(賃貸)自己居住用
木造・合成樹脂造22年33年
鉄骨造(鉄骨肉厚3mm超)27年40年
鉄骨造(鉄骨肉厚4mm超)34年51年
れんが造・石造・ブロック造38年57年
鉄筋コンクリート造47年70年
例)自己居住用、建物面積100㎡、築10年(建築年:平成20年)の木造住宅の建物評価額

建築単価:15万6,000円/㎡

耐用年数:33年

建物評価額 = 15万6,000円/㎡ × 100㎡ ×(1 - 10 ÷ 33)=1,087万2,727円

一戸建ての査定を正確にするなら、やはり不動産会社の査定

大手不動産会社イメージ
先ほど紹介したような計算式を使うと、土地や建物のおおよその評価額を知ることができます。

ただし、この計算で得られた額なら確実に売却できるわけでもありません。

なぜなら、不動産の価格は方角や形、周辺環境にも左右されるため。

こうした要素も含めて査定していく必要があるのです。

ここまで細かい要素も含めた正確な査定をするなら、やはり複数の不動産会社に依頼し、話を聴き比べるのが基本。

不動産会社に心当たりが無ければ、一括査定サイトを利用すると便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,777社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  4. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U


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