「築浅マンションの売却で注意点は? 高く売るにはどうすれば良い?」

築浅マンションの売却でお悩みですね。

築浅ならまだローンも多く残っているし、高く売りたいもの。
築浅マンションが高値でスムーズに売れたら理想的ですね。

そんなあなたに朗報です。
今は築浅マンションを高値で売却できる絶好のチャンスです!

ただし築浅マンションの売却には注意点があり、高く売るコツもあるので知っておきましょう。

この記事では、築浅マンションを売るときの5つの注意点、高く売る3つのコツを解説。

あなたのマンションを高値で売却して、豊かで安心した暮らしを実現しましょう。

マンション売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

築浅マンションは高く売れる

築浅マンションは高く売れます。

なぜなら2013年からマンション相場が高騰し続けているため。

2013年からマンション相場は高騰している

2013年1月の日銀の異次元緩和発表をきっかけに、マンション価格は高騰し続けています。

不動産価格指数(全国)

不動産価格指数(全国202312)

不動産価格指数とは

不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。2010年の平均を100として算出。

中古マンションは約10年半で88%も値上がりしています。


ハウスハウス

マンションはスゴイ値上がりだね!


家博士家博士

全国平均でこれだから、人気のエリアはこれ以上に値上がりしているよ。

築浅マンションは相場が追い風に

築浅マンションは、今のマンション相場が追い風になり、大きく値上がりしています。

ちなみに築浅マンションに明確な定義はなく、一般的には築10年未満を築浅とするので、ここでも「築10年未満」を築浅とします。

新築と築浅の違い
新築とは『築後1年未満』かつ『誰も入居したことがない未使用のもの』。
築1年以上が経過したり、一度でも入居すると新築とは呼べない。
新築は品確法公正競争規約という規約で定義されている。
一方で築浅は一般的に築10年未満とすることが多いが、明確な定義はない。

ハウスハウス

よし! 築浅マンションが値上がりしてるならチャンスだね。


家博士家博士

まず築浅マンションの売却で知っておきたい注意点を知っておこう。

築浅マンション売却の5つの注意点

築浅マンションを売るときの注意点はこちら。

それぞれ詳しく解説します。

注意点1. 相場を正しく把握する

築浅マンションを売るときは、相場を正しく把握しましょう。

なぜなら相場を知っていれば、間違って安値で手放す失敗を防げるため。

最悪でも相場より1割下げれば確実に売れる

築浅マンションは人気があるので、相場より1割も値下げすれば確実に売れます。

しかし相場を知らないと、相場より2割以上安い価格で不動産会社に買取られかねません。

また悪質な不動産会社なら、相場より安値まで値下げさせられて、買取業者を紹介される恐れも。

相場を知ることで、不必要な値下げをせずに済みます。

ハウスハウス

相場はどうやって知れば良いの?
やっぱり最新のAI査定とかが良いのかな?


家博士家博士

匿名で利用できる価格診断やAI査定は、精度が低いから参考程度に考えた方が良いよ

匿名の価格診断やAI査定は参考程度に

匿名で利用できる価格診断やAI査定は、精度が低いため参考程度に考えましょう。

なぜならこれらのサービスはレインズの成約情報を利用できないため。

マンション価格を正確に査定するには、近隣の類似マンションが過去に売れた価格(成約価格)が欠かせません。

しかし過去の成約価格はレインズにしか記録されておらず、匿名の価格診断やAI査定は規約によりレインズを使えません。

やむなくこれらのサービスは、ネット上の無料情報を寄せ集めてマンション価格を推測しているのが現実。

結果として匿名の価格診断やAI査定はマンション価格を正確に査定できず、代わりに自社査定など他のサービスへ誘導する客寄せとして使われています。

レインズとは
国内唯一の不動産情報データベースで、不動産会社しか利用できません。
国土交通省の指定流通機関である、不動産流通機構が運営。
過去の不動産取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと


ハウスハウス

レインズを使って査定するなら、どうすれば良いの?


家博士家博士

複数の不動産会社に査定を依頼するのが定番だね。

複数(3〜6社)の不動産会社に無料査定を依頼する

築浅マンションの相場を正確に知るためには、複数(3〜6社)の不動産会社に無料査定を依頼しましょう。

今はマンション価格の値上がりが急激なので、不動産のプロでも査定が難しい状況です。

複数(3〜6社)に査定を依頼することで、より正確に相場を把握できます。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。

ハウスハウス

築浅マンションは売れやすいから、少し値下げすれば十分なんだね。


家博士家博士

そうだね。だから築浅マンションは、買取でなく仲介で売るのが基本だよ。

注意点2. 買取でなく仲介で売る

築浅マンションは、なるべく買取でなく仲介で売りましょう。

なぜなら買取では、価格が相場より2割以上安くなるため。

買取は相場より2割以上安くなる

不動産会社の買取は、最短1週間で確実に売却できますが、価格は相場より2割以上安くなります。

なぜなら買取では、不動産会社が転売して差額を利益にするため。

不動産会社にしてみれば、手間やリスクを考えると、相場より2割以上安くないと買い取るメリットはありません。

買取と仲介のイメージ

仲介と買取のイメージ

仲介
(普通の売買)
買取
買主 一般の人 不動産会社
(買取業者)
売却期間 場合による
(目安3〜6ヶ月程度)
最短1週間
売却価格 ほぼ相場通り 相場より
2〜4割安い

数ヶ月の余裕があれば買取保証(売却保証)

数ヶ月の時間がかけられるのであれば、買取保証という選択肢も。

買取保証とは期間限定で売出し、期間内に家が売却できないと不動産会社が買取ってくれる保証のこと。

買取保証イメージ

売出し期間中は高値で売出すチャンスもあり、売れ残っても「買取保証額」で買い取ってもらえるため安心です。

ただし買取保証は一部の大手しか扱っていません。

買取保証がある大手は、東急リバブル野村の仲介+など。

また小田急沿線であれば、小田急不動産もあります。

買取保証のある大手にまとめて無料査定を依頼するなら、すまいValueが便利。

すまいValueは大手6社で共同運営する一括査定サイトで、大手3社にまとめて査定を依頼できるのはすまいValueしかありません。

すまいValue

すまいValueの公式サイトはこちら
すまいValue

注意点3. 売却理由をきちんと説明する

築浅マンションを売るときは売却理由をきちんと説明しましょう。

なぜなら築浅マンションでは、買主が売却理由を気にすることが多いため。

築浅はトラブルを警戒されがち

買主はせっかく買うマンションが、トラブルを抱えたハズレくじでないか、不安に感じています。

なぜならマンションを築浅で売りに出すには、それなりの理由があるはずだから。

それが個人的な理由ならともかく、マンションに問題があるなら買主は避けたいと思うのが普通です。

個人的な事情ならネガティブでも話したほうが良い

売却の理由が個人的な事情なら、正直に話した方が良いでしょう。

個人的な事情が離婚や離職などネガティブな内容でも、隠さない方が売主は安心します。

もちろん転勤や家族が増えたなどポジティブな理由であれば、全く問題ありません。

買い主が納得し安心して購入できる理由をきちんと説明した方がよいでしょう。

ただし契約不適合(瑕疵かし)は明記する

ただしマンションに本当に問題がある場合は、契約時の重要事項説明などに明記して、買主に伝えなくてはいけません。

マンションの問題は契約不適合(瑕疵)といい、具体的には、水漏れや雨漏りが多発したり、外壁タイルの落下が頻発するなど。

このような問題を隠してマンションを売却しても、引き渡し後に契約を破棄される恐れがあります。

契約不適合(瑕疵かし)とは
契約不適合とは、本来あるべき機能・品質・性能を満足しない欠陥や故障のこと。2020年4月の民法改正で瑕疵→契約不適合に名称が変更。契約時に売主の責任期間を定め、引き渡し後から建物3ヶ月間、設備7日間とする場合が多い。この期間内に見つかった場合、売主の負担で補修し、これを契約不適合責任(瑕疵担保責任)という。

判断が難しい理由は不動産会社の意見を聞く

もし今悩んでいる問題が瑕疵になるか微妙な場合は、複数の不動産会社の意見を聞き比べると良いでしょう。

マンションの騒音や近隣トラブルなどは、瑕疵になるか判断が難しいところ。

実は瑕疵にあたるかの判断は、裁判によって判決が違うほど微妙な問題です。

瑕疵については、こちらで詳しく解説しています。

注意点4. 値下がりはオーバーローンになる恐れも

築浅マンションが購入時より大きく値下がりしていると、オーバーローンになる恐れがあります。

オーバーローンとは、マンションを売却してもローンが完済できない状態のこと。

オーバーローンイメージ

住宅ローンをなんらかの方法で完済しないと、マンションは売れません。

オーバーローンの解決方法

オーバーローンの解決方法は、次のいずれか。

オーバーローンの解決方法

  1. 不足分を貯金など他の金融資産か親族に借りるなどで補う。
  2. 家の買い替えでは、「住み替えローン」で新しい住宅ローンに不足分をまとめる。
  3. 不足分を無担保ローンとして借り換える。

できれば1が理想ですが、ある程度の余裕資金は手元に残しておきたいところ。

2,3になる場合は、なるべく早く銀行に相談します。

できれば今の金融機関で住み替えローンや無担保ローンを借りる方が、スムーズです。

今の金融機関が難しい場合は、不動産会社の提携金融機関でも良いでしょう。

住み替えローンは多くの金融機関が扱っています。

住み替えローンのイメージ

住み替えローンのイメージ

オーバーローンでは税金が戻る

ちなみにオーバーローンでは、税金が戻ってくる場合もあります。

正確には、オーバーローンの金額分だけ他の収入と相殺(損益通算)できるもの。

会社員で給与から税金が天引きされている場合は、税金が還付されます。

【参考】国税庁・No.3390 住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)

本来は税理士に相談する内容ですが、この程度であれば不動産会社でも教えてくれます。

注意点5. 値上がりでは税金を確認する

築浅マンションが大きく値上がりしている場合は、ざっくりで良いので税金を確認しておきましょう。

マンションを売却して利益(譲渡所得)があると、所得税と住民税がかかります。

譲渡所得イメージ

マイホームの売却では3,000万円まで非課税

ただしマイホームの売却では、「3,000万円の特別控除」があるので非課税になることが多いでしょう。

3,000万円の特別控除とは

マイホームを売却した場合は、売却した利益(譲渡所得)が3,000万円まで非課税になるという税法の特例。
夫婦で共有している自宅なら、最大6,000万円まで非課税になります。
【参考】国税庁・No.3302 マイホームを売ったときの特例

買い替えでは住宅ローン控除と併用できない

ただし買い替えでは、3,000万円の特別控除は新しい家の住宅ローン控除と併用できません。

そのため、3,000万円の特別控除と住宅ローン控除を比較し、お得な方を選ぶことになります。

所有期間5年を超えると税率は約半分になる

売却時の税率は、所有期間(売却した年の1月1日時点の所有期間)が5年を境に、ほぼ半分に減ります。

もし税金がかかる場合は、5年を超えてから売却した方が良いでしょう。

【譲渡所得の税率】
所有期間 短期譲渡所得
(1月1日で5年以下)
長期譲渡所得
(1月1日で5年超)
長期の軽減税率特例
(1月1日で10年超で特例を選択する場合)
税率
(所得税)
30.63% 15.315% 6千万円以下分:10.21%
6千万円超分:15.315%
税率
(住民税)
9.0% 5.0% 6千万円以下分:4.0%
6千万円超分:5.0%
税率
(合計)
39.63% 20.315% 6千万円以下分:14.21%
6千万円超分:20.315%

ハウスハウス

どちらがお得か比較するのは難しそう…


家博士家博士

税金は税理士に聞くのが基本だね。
でもこれくらいなら不動産会社でも教えてくれるよ

ここまで築浅マンション売却の注意点を解説しました。

次に築浅マンションを高く売るためのコツを解説します。

築浅マンションを高く売3つのコツ

築浅マンションを高く売るコツはこちら。

それぞれ解説します。

コツ1. 内覧対応のポイントを抑える

築浅マンションでは、内覧の印象が売却成功に大きく影響します。

掃除や補修は専門業者もあり

築浅マンションを高く売るためには、ホームクリーニングやリペア(補修)サービスを使うのも良いでしょう。

いくら築浅マンションとは言っても、人が住んでいれば多少の汚れやキズがあって当然です。

しかし築浅マンションを購入する人は、清潔感や新築感を求めている人が多いもの。

プロのハウスクリーニングを利用すれば、自力では落とせない汚れもピカピカにしてくれます。

特に浴室や洗面台、トイレ、キッチンといった水回りは、プロの方がキレイに掃除できます。

また壁紙やフローリングのちょっと目立つキズなどは、補修サービスを利用すると低価格で補修できます。

具体的にどこまでクリーニングや補修をするかは、不動産会社と相談して決めると良いでしょう。

クリーニングや補修は不動産会社にまとめて依頼できます。

ホームステージングやバーチャルステージングを利用する

ホームステージングとは、家をインテリアや調度品で演出(ステージング)し、印象を良くするサービス。
「より早く」「より高く」売る効果があります。

築浅マンションは設備等の経年劣化が少ないため、ホームステージングによって印象が大きくアップできるでしょう。

バーチャルステージングは、3D技術を使って、仮想空間で室内をホームステージングするもの。

ネット上で広告するときに印象が良くなり、内覧が増える効果があります。

どちらも日本ではまだあまり利用されていないため、ライバルとの差別化に効果的です。



ハウスハウス

ホームステージングやバーチャルステージングは、どうやって利用するの?


家博士家博士

ホームステージングは個別に依頼できるけど、大手不動産会社のオプションサービスで利用するほうが何かと便利だね。

大手不動産会社では、住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介などで依頼できます。

これらの不動産会社にマンションの価格査定を依頼するならすまいValueを利用すると、まとめて一度に査定を依頼できます。

築浅マンションのメリットを知っておく

築浅マンションのメリットを内覧者に伝えるの良いでしょう。

10年間の保証

新築住宅は、品確法によって引渡し日から最低10年間の瑕疵保証があります。

  • 構造耐力上必要な部分(構造躯体など)
  • 雨水の侵入を防止する部分

これらに関する欠陥(雨漏り等)については、最低10年間はそのマンションの売主が責任を負います。

品確法の10年保証の引き継ぎについて
マンションの品確法の10年保証は、共有部と専有部で扱いが違います。共有部は管理組合が対象なので、売却後も保証は続きます。一方で専有部は、分譲元と売主の手続きが必要なので、不動産会社に確認が必要です。ただし雨漏りや構造部などは大部分が共有部のトラブルなので、売買後も保証は続きます。
築5年(7年)までは税金の軽減措置あり

新築マンションでは、5年または7年間、固定資産税が半額になる軽減措置があります。

都市計画税は軽減措置はありませんが、市町村によっては条例で軽減措置を設けている場合もあります。

【参考】東京都主税局・固定資産税・都市計画税(土地・家屋)

購入時のパンフレットもチェック

マンションを購入した時のパンフレットもチェックしておきましょう。

築浅マンションは、住宅性能や耐震性など機能性が高いものが多いので、それもメリットになります。

長期優良住宅
固定資産税の軽減措置が7年間になり、登録免許税や不動産取得税も軽減されます。
【参考】国土交通省・長期優良住宅
低炭素住宅
光熱費削減が期待できます。一定の認定低炭素住宅は、所得税、登録免許税が軽減されます。
【参考】国土交通省・低炭素建築物認定制度
住宅性能表示
専門的な知識がなくても住宅の性能が分かるため、査定に有利に働く可能性も期待できます。住宅ローンの優遇や地震保険の割引も一部あります。
【参考】住まいの情報発信局・住宅性能表示
免震や制震など
首都直下地震や南海トラフ地震など、どこに住んでいても地震対策は必須。
地震に対してどういった構造になっているかも重要なポイントとなります。

家博士家博士

築浅マンションのメリットは上手にアピールして、内覧の印象をアップしよう。


コツ2. 販売実績の豊富な不動産会社に依頼する

築浅マンションを売る時は販売実績の豊富な不動産会社に依頼しましょう。

不動産の売却は、不動産会社選びで8割が決まるといわれます。

不動産会社を選ぶポイントは、販売実績の豊富な不動産会社に依頼するのがポイント。

販売実績の豊富な不動産会社を選ぶメリット

販売実績の豊富な不動産会社を選ぶメリットとして、

  • 購入希望者と常に接しているので相場感や購入者ニーズをよく知っている。
  • 査定価格の精度が高い。
  • 購入希望者のリストを持っているため、早く売れやすい。
  • 経験豊富な営業マンが多い。

ハウスハウス

実績が豊富な不動産会社なら、どこでも良いの?


家博士家博士

売却方針の違いや担当者の当たり外れがあるから、複数の不動産会社に話を聞いた方が良いよ。

複数の不動産会社に無料査定を依頼し、話を聴き比べる

築浅マンションの売却を依頼する前に、複数(3〜6社)の不動産会社に無料査定を依頼し、話を聴き比べましょう。

話を聴き比べることで、不動産会社や営業マンの違いが自然と分かり、信頼できそうな不動産会社が判断できます。

またこの段階で複数の不動産会社の意見を聞いておくと、売り出した後で不安にならずに済みます。

ハウスハウス

でも販売実績が豊富な動産会社はどうやって探せばいいの?

家博士家博士

不動産会社の心当たりが無ければ、一括査定サイトが便利だよ

コツ3. 一般媒介契約で大手2〜3社に依頼する

大手なら多くの顧客を抱えている

築浅マンションを売るときは、一般媒介契約で大手2〜3社に依頼する方が高く売れやすいでしょう。

なぜなら大手不動産会社は、すでに顧客を多く抱えているため。

大手では、大手を指名して物件探しを依頼する顧客が多く、また常に多くのマンションを売り出しているため問い合わせも多く受けています。

大手に売却を依頼すれば、あなたのマンションを購入しそうな顧客に直接営業してもらえるのです。

直接営業は、高値で短期間に売れる

直接営業は、普通に広告するより高値で短期間に売れるメリットがあります。

なぜなら限定情報(クローズド)として営業された顧客は、ライバルに先を越されるのを恐れて購入を即決しがちだから。

大手の営業は、購入の可能性がありそうな顧客にまず電話やメールで直接営業できます。

結果として大手不動産会社では、売却を依頼したら希望価格で即日に売れることもよくあるのです。

顧客への直接営業イメージ

家博士家博士

一般媒介で2〜3社に依頼すると、他社より先に売ろうと、より積極的に自社の顧客へ営業してくれるよ。
両手仲介の方が、不動産会社もメリットが大きいからね。

両手仲介で手数料収入が2倍になる

不動産会社は自社で買主を見つけると両手仲介で仲介手数料が2倍になります。
両手と片手の違い
だから築浅マンションの売却を依頼すると、まず自社の顧客へ限定情報(クローズド)として営業し、両手仲介を狙うことに。

売主としては、顧客を多く抱える大手を2社〜3社選んで、競争してもらうとメリットが大きくなります。

ハウスハウス

2社〜3社だけじゃなくて、もっと多く10社とかに依頼したらどうなの?


家博士家博士

あまり多いと不動産会社が不信感を抱くし、対応が大変だから、2社〜3社がオススメだね。

一般媒介契約だけが複数に依頼できる

媒介契約には3種類あり、一般媒介契約だけが同時に複数の不動産会社へ売却を依頼できます。

【媒介契約の比較】

項目 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任
媒介契約
特徴 自由な契約 一般的な契約 厳しい契約
こんなタイプの人向き 不動産の売却経験がある人 普通の人 多少損でもお任せしたい人
実際の契約数
2022年実績
33% 51%
一番多い
16%
他社との媒介契約 × ×
自分で見つけた相手との直接契約 ×
契約の有効期間 制限なし
(行政指導により3ヶ月が一般的)
最長3ヶ月 最長3ヶ月
指定流通機構(レインズ)への登録 ×
登録義務なし

契約から7日以内

契約から5日以内
業務処理状況の報告義務 規定なし 14日に1回以上 7日に1回以上

不動産会社のサポートが必要なら専任媒介契約で1社に

築浅マンションといえども、不動産会社のサポートが必要な場合は、専任媒介契約で1社に売却を依頼する方が良いでしょう。

1社だけに任せることで、いろいろ相談に乗ってもらえるし、積極的にサポートしてくれます。

一方で一般媒介契約で複数の不動産会社に売却を依頼すると、サポートは期待できません。

不動産会社に質問や相談をしても、専任媒介の客を優先して後回しにされます。

不動産会社のサポートとは、例えばこちら。

  • 売り出し価格の設定
  • 価格調整のタイミング
  • 広告方法の相談
  • 内覧の注意点

ハウスハウス

実績が豊富な大手2〜3社に依頼するか、1社に決めるか、悩ましいね。


家博士家博士

どちらにしても不動産会社選びを間違えなければ、なんとかなるよ。


ここまで築浅マンションを高く売るためのコツについて解説しました。

最後に賃貸と売却についても、簡単に解説しましょう。

賃貸よりも売る方が利益は多い

結論からいうと、築浅マンションは賃貸に出すより売る方がトータルでは利益が多いでしょう。

なぜなら賃貸している間にも価値が下落するため。

貸している間にも価格は下落する

築浅マンションの価格は、築年数の経過とともにどんどん下落します。

5年間で平均10%下落

レインズのデータによると、マンションは5年間で平均10%のペースで下落します。

マンションの築年数と価格の関係
(2021年)

マンションの築年数と価格(2021年)

国土交通省のデータでも同じ

国土交通省のデータでも同じ。

中古マンションの価格査定の例
(ヘドニック法による)

マンション価格と築年数(国土交通省)

新築マンションは人が入居した瞬間に中古マンションになり、その時点で価格は10%以上値下がりします。

その後も毎年約1.7%、5年間で約9%のペースで値下がり。

築35年頃には約70%値下がりします。

築浅マンションは価格下落のスピードが早いため、いずれ売る予定なら早く売る方がお得です。

今は金融緩和で値上がりしても、今後は分からない

ただし今は都心部を中心に、新築時より価格が上昇しているマンションもあります。

しかし今の中古マンション値上りは、たまたま2013年から日銀の金融緩和により資産インフレが起きているだけ。

マンション価格がこのまま値上がりを続けるか、誰にも分かりません。

むしろ今の金融緩和が永遠に続くとは考えにくいでしょう。

賃貸中で売却すると収益物件となり価格が安くなる

賃貸中で売りに出すと「収益物件」として扱われ、売却価格が安くなります。

なせなら投資物件を購入する投資家は価格に厳しく、居住用より安くないと買わないため。

また投資物件は、家賃相場から表面利回りで価格を計算するため、居住用より安くなることもあります。

いずれ売却するなら、賃貸に出さずに居住用で売却した方が高く売れます。

ハウスハウス

売却するときに、居住者に退去してもらえば?


家博士家博士

残念ながら、普通の賃貸契約では、入居者の意思で退去するまで待つしかない。
定期借家契約という特殊な賃貸契約もあるけれど、家賃が安くなるから現実的ではないね。

定期借家契約とは
賃貸契約の期間が終わると、確実に家を明け渡してもらえる契約。普通の賃貸契約では入居者が希望すれば契約が更新されてしまう。
ただし定期借家は普通の賃貸契約より家賃が安くなるデメリットがある。
【参考】国土交通省・定期建物賃貸借

まとめ

今はマンション相場が高騰しているので、築浅マンションは高く売れます。

築浅マンション売却の5つの注意点はこちら。

  1. 相場を正しく把握する
  2. 買取でなく仲介で売る
  3. 売却理由をきちんと説明する
  4. 値下がりしている場合は住宅ローン返済に注意
  5. 値上がりしている場合は税金に注意

築浅マンションを高く売る3つのコツはこちら。

  1. 内覧対応のポイントを抑える
  2. 販売実績の豊富な不動産会社に依頼する
  3. 一般媒介契約で大手2〜3社に依頼する

築浅マンションは値下がりペースが大きいので、賃貸に出すより売却した方が利益は大きいでしょう。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    77万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国875店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所ハウスネット
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

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