築30年の戸建てイメージ
築30年以上の一戸建てを売却したいけど、本当に売れるの?

築30年以上になると、建物の価値はほとんど無くなるため、土地の価値が大切になります。

築30年以上の築古一戸建てを売却するときの注意点、高く売るコツをまとめました。

築30年以上の築古一戸建てでも売れる

築30年以上の築古一戸建ては敬遠されるのでは?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

中古戸建ての築年数別の成約件数比率
(2017年・首都圏)

中古戸建ての築年数と成約件数(2017年首都圏)

公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)

2017年の首都圏における中古戸建て住宅の売買成約のうち、5戸に1戸(21.4%)は築30年超えの一戸建て。

意外に多い数字だと思いませんか?

ハウスくんハウスくん

もっと少ないと思っていたよ

家博士家博士

意外でしょ?
築30年以上の一戸建ては、言ってみれば割安な中古物件。
あえてそうした物件を選ぶ人もいるんだ

これ以上価格が下がらない“底値”というメリット

築30年以上の一戸建てでは、建物を残すか残さないかで判断が分かれます。

建物を残すと判断した場合、一般的に建物の価格は購入時の1割程度で見積もられます。

リフォームにより高く評価されても、せいぜいリフォーム費用の1/2程度。

もし建物を残さないと判断した場合は、土地値から建物解体費用をマイナスした金額が評価額になります。

いずれにしても、築30年以降の建物価格はこれ以上下がらない底値。

買った後に価値が下がらないことは、購入する側にとって大きなメリットです。

戸建て住宅の価格イメージ

戸建住宅の価格イメージ

この様に、築30年を超える築古住宅の場合は、価格の大部分が「土地の値段」になります。

ここが一戸建てとマンションで大きく異なる点。

建物自体の寿命まで住んだとしても土地としての資産価値が残っているため、そこを見据えて購入する人も多いのです。

リノベーションの流行

リノベーションイメージ

築30年以上の一戸建てがもう一つ見逃せないのがリノベーションの流行。

築古の物件なら安く手に入れられるので、その分、リノベーションなどの改修に資金を回すことができます。

そもそも改修が前提なので、購入時の物件の状態もそこまで気にする必要もありません。

こうしたニーズもあることから、築古の戸建て住宅は意外に需要があったりするのです。

ハウスくんハウスくん

価格面でのメリットがある築古の一戸建てだから、安く買って自分好みに作り替えて住むってことなのかな?

家博士家博士

そう。だからあえて築30年以上の物件を探すって人もいるんだよ

賃貸に出すよりも売る方がおすすめ

築古一戸建てを売るのではなく、賃貸に出したらどうだろう?と思うかもしれません。

結論から言うと、最寄り駅から徒歩7分以上かかるなら売却の方がおすすめ。

これは2つの理由があります。

リフォーム費用などで、結局赤字になる事が多い

賃貸に出す場合は、ある程度のリフォームが必要です。

築30年以上の一戸建ての場合、

  • 床面積が広く設備の劣化が進んでいるのでリフォーム費用が高くなる
  • しかし築年数が古いので家賃はあまり高くできない

ということで、賃貸に出すための初期投資(リフォーム費用)がなかなか回収できません。

さらに賃貸の場合は、数年で入居者が入れ替わるため、その都度内装を復旧することに。

内装の復旧は入居者が負担するのじゃないの?と思うかもしれませんが、最近の判例や国土交通省のガイドラインなどから、大半を大家が負担することになっています。

結果として、なかなか利益はでません。

さらに借り手が現れなければ当然収入もナシ。

住む人がいなくても管理しなければ家は劣化していくので、結局、管理のために手出しせざるを得なくなります。

10年に1回ほど必要になる外壁塗装なども考えると、トータルでは赤字になることも多いのです。

今後は値下がりするリスクもある

すでに最寄り駅からの距離で地価の変動に大きな差がある

今すでに、都市部・田舎に関係なく、駅から遠いエリアでは土地の価格が下落しています。

国土交通省が毎年1月1日時点の公示地価を発表しています。
最寄り駅からの距離別に、公示地価の変動をまとめたものがこちら。

最寄り駅からの距離別の公示地価変動率
(3大都市圏・2018年)

最寄り駅距離別の公示地価変動率(3大都市圏・2018年)

最寄り駅からの距離別の公示地価変動率
(地方圏・2018年)

最寄り駅距離別の公示地価変動率(地方圏・2018年)

3大都市圏(首都圏・中部圏・近畿圏)もその他地方圏も、いずれも最寄り駅から0.5km(徒歩7分)以内では公示地価の上昇が大きいですが、遠くなるほど公示地価が下落していることが分かります。

都心部の不動産が高騰している現状でも、最寄り駅から2kmを超えると地価は上がっていません。

今後予想される、日銀の金融緩和終了による不動産価格の下落局面では、駅から遠いエリアでさらに大きく値下がりが予想されます。

しばらく賃貸に出しておいて、いざ売却しようとしたら「ほぼ価値のない不動産」になっている可能性も…。

3大都市圏では2022年の生産緑地大量放出で地価が下落する恐れも

生産緑地イメージ
さらに3大都市圏においては、2022年に生産緑地が宅地として順次開放されることになっています。

生産緑地とは、簡単にいうと都市部であえて保存してある農地のこと。

こうした生産緑地は、2022年以降、戸建てやマンション用の住宅地として順次開放されることになっています。

その広さは東京都内だけでも26万戸分!

これだけの土地が市場に開放されると、当然、不動産の価格にも「値下がり」という影響が出ます。

地方や郊外では立地適正化計画で売れなくなるエリアも

郊外イメージ
一方の田舎や郊外エリアの場合は、立地適正化計画によってある日突然、土地が無価値になる可能性も。

立地適正化計画とは、簡単にいうと「人口を集中させるエリア」と「そうでないエリア」の線引きを行うもの。

日本では人口が急激に減少するため、今までのインフラ(水道・電気・ガス・ごみ収集・道路維持管理など)を維持するために、人が住むエリアを密集させる必要があります。

つまり人口を集中させるエリアではインフラや生活サービスが維持されますが、そうでないエリアは住むのに適さないエリアになってしまいます。

具体的には、今までの都市計画で人が住む市街化区域になっていたエリアが、今後は次々と人が住まない「非居住誘導エリア」に指定され、その結果不動産が売りにくくなります。

家博士家博士

もう少し様子を見てから…と考えるかもしれないけれど、この先どうなるかは誰にも分からない。
だから、あまり利便性が高くなくて、今値上がりしていない一戸建ては、注意した方が良いね。

建物を解体して更地として売るべきか?

建物解体イメージ
建物が古くなると、解体して更地として売った方が良いのではないか?と考えるかもしれません。

この点に関しては

  • 建物の劣化具合
  • 再建築ができるか(建築基準法や都市計画の制限)
  • 既存不適格(同じ規模の建物が建てられない)かどうか

によって答えが変わります。

最悪の場合は、再建築不可(新しく建物が建てられない)の土地だと、売ることもできなくなる可能性があります。

(再建築不可については、こちらで解説しています。)

必ず複数の不動産会社に相談して、意見を聴き比べましょう。

実際、長い間古い家が建ったまま売りに出されていたものが、解体して更地になった途端、買い手が付いた…という物件もあります。

この物件の場合、立地条件は比較的良かったものの、解体されずに残っていた家がネックとなって買い手が付かなかったのです。

それが更地になったことで「新築の家を建てるための土地探し」をしていた人の目に留まった…という感じです。

家博士家博士

結局は買い手のニーズと物件がマッチするかどうか。
買い手のニーズを良く知っているのは不動産会社だから、自分たちだけで判断せずに話をよく聞いて決めるようにしよう


解体すべきかの判断については、こちらで詳しく解説しています。

築古一戸建ての売却と税金

築30年以上の築古一戸建てを売却した時の税金について、最低限知っておきたいことはこちら。

まず、家を売却すると譲渡所得が発生します。

譲渡所得がプラスの場合は税金が発生しますが、「3,000万円の特別控除」によって、3,000万円までは非課税。

ただし、買い換えの場合は少し事情が変わります。

買い換えの場合は、次の住宅を購入する際にローンを組むのが一般的。

住宅ローンを組むと「住宅ローン控除」が受けられますが、これは売却時の3,000万円の特別控除と併用できません。

そのため、3,000万円の特別控除と住宅ローン控除を比較し、お得な方を選ぶことになります。

ハウスくんハウスくん

どちらがお得か比較するのは難しそう…

家博士家博士

税金は専門的な知識が必要だし、個人で計算するの難しい。
本来は税理士だけどこの程度なら不動産会社に聞いた方が早いから、不動産会社を選ぶときに相談してみると良いよ

ハウスくんハウスくん

不動産会社は良き相談相手でもあるんだね!
不動産会社選びが大事と言われる理由も、何となく分かった気がするよ

家博士家博士

築30年以上の築古だからと諦めないで、とにかく早めに動くことが売却成功の秘訣。
まずは一括査定サイトなどを使って、信頼できる不動産会社を探すことから始めよう!

築30年以上の一戸建てを高く売る方法とは

築30年以上の築古一戸建ての売却を決めたら、次に目指すのはなるべく高く売ること。

あなたの工夫次第で価格を上げることも可能です。

内装リフォームは基本的に行わない

リフォームについて
「内装が古いままよりは新しい方が売れるだろう」と考えて、売却前に内装リフォームを検討することもあるかもしれません。

しかし、これはあまりオススメできません。

  • 自分好みにリノベーションやリフォームするために築古物件を探す人がいること
  • リフォームにかけた費用分を売却価格に反映できない可能性が高いこと

以上のような理由から、リフォームはオススメできないのです。

家博士家博士

例えば200万円かけてリフォームしたとしても、価格を200万円上げられるとは限らないんだ。
仮に200万円上げたとしても、買い手がその価格で買いたいと思うかも微妙なところだしね

ハウスくんハウスくん

自分でリフォームやリノベーションをしたい人なら、なるべく安く手に入れて自分で好きなように変えたいと思うだろうし…

家博士家博士

そう。自分でリフォームすることを前提にしている人は、リフォーム済みの物件はまず買わないからね。リフォームするかどうかは売り手が決めるのではなく、買い手が決めれば良い話なんだ

それでも、どうしてもリフォームしたいと考えるのであれば、不動産会社の意見を聞いてからにするのがオススメ。

日々、顧客からたくさんの問合せが入る不動産会社なら、買い手側のニーズもしっかり把握しています。

自分の主観だけでなく、客観的な意見を取り入れることが少しでも高く売るためには必要になるのです。

リフォームプラン付きの新しい売り方もある

リアリエイメージ
リフォーム大手のパナソニックが始めた「リアリエ」では、複数のリフォームプランを3DCGで提案して家とセットで売ることができます。

査定は無料なので、首都圏・名古屋圏・近畿圏のエリアであれば、試してみると良いでしょう。

販売実績の豊富な不動産会社に依頼する

不動産会社イメージ
築30年以上の一戸建てを売る時には、販売実績の豊富な不動産会社に依頼するのがポイント!

実績の豊富な不動産会社なら顧客も多く、売却できる可能性も高くなります。

家博士家博士

築30年を超える一戸建てを売るためには、広告の方法や売り方に工夫が必要。
だから、不動産会社の販売実績も重要なんだ

ハウスくんハウスくん

なるほど。
不動産会社はどうやって選べば良いの?

家博士家博士

1社だけではなく、複数の不動産会社に無料査定を依頼しよう。
その中で話を聴き比べて選ぶのが大事だよ

複数の不動産会社に査定を依頼する

一戸建て売却の第一歩は、不動産会社に無料査定してもらい、現在の価格を確認すること。

このとき重要なのが、複数の不動産会社(3〜6社程度)に無料査定を依頼することです。

査定価格はもちろん、販売戦略などもしっかり話を聴き比べると、信頼できる不動産会社が自然と分かります。

ハウスくんハウスくん

価格だけじゃなくて、話を聴き比べることが大事なんだね!
でも、不動産会社ってどうやって探せばいいの?

家博士家博士

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトが便利だよ

不動産会社の心当たりがなければ一括査定サイトが便利

築30年以上の一戸建て売却が成功するかどうかは、不動産会社選びにかかっていると言っても過言ではありません。

だからこそ複数の不動産会社に依頼して比較するわけですが、不動産会社の心当たりがなければ一括査定サイトを利用するのが便利!

まずは価格を確認してみよう

一戸建てを売却しようかな…と思ったら、まずは今のあなたの家の価格を確認してみましょう。

家の価格は不動産会社に査定を依頼すれば分かりますが、大事なことは複数の不動産会社に査定依頼すること。

実際に売却することになったら、価格だけでなく不動産会社の販売戦略などもよく確認しておくことが重要です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておくと良いでしょう。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼した方がよいでしょう。

  4. 【公式サイト】HOME4U

  5. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,759社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  6. 【公式サイト】LIFULL HOME'S