「空き家を売却したいけど、どうすれば良い?」

空き家の売却でお悩みですね。

確かに空き家は持っていても、税金や維持費がかかり負担になるもの。

手間をかけずになるべく高く売れたら理想的ですね。

そんなあなたに、空き家の売却に必要な知識を分かりやすくまとめました。

この記事では、空き家を売却する5つの方法を解説します。

また空き家の売却で知っておきたい注意点、高く売るコツも合わせて解説。

あなたの空き家の売却が成功するために、この記事がお役に立てれば幸いです。

空き家を売る5つの方法

空き家を売る方法として、次の5つの方法があります。
空き家を売る5つの方法

それぞれ解説します。

方法1. 買取で売る

空き家を買取で売る方法として、即時買取と買取保証の2つがあります。

即時買取で売る

空き家の即時買取とは、転売業者(不動産会社)に直接売る方法。

買取イメージ

即時買取りのメリット

  • 時間も手間もかからない。
  • 建物を解体せず、残置物もそのままで売れる。
即時買取のデメリット

  • 価格が相場の6〜8割に安くなる。
  • 過疎地など売れない空き家は断られる

ハウスハウス

即時買取は、そんなに安いんだ!
少しでも高く売るにはどうすればいいの?


家博士家博士

仲介手数料が不要な自社買取の不動産会社へ、数多く当たることだね

高く売るなら自社買取の不動産会社に数多く当たる

即時買取で空き家を少しでも高く売るには、まず自社で直接買い取る不動産会社を選ぶこと。

なぜなら自社買取では、仲介手数料(売買価格×3%+6万円+消費税)が不要になるため。

また10社、20社と数多くの不動産会社へ買取の価格査定を依頼し、最も高く買ってくれるところを選びましょう。

不動産会社の中には、社内事情や査定のミスによって、相場に近い価格で買い取る会社もあります。

数多くの不動産会社に当たれば、そんな不動産会社が見つかる可能性が高くなるでしょう。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを並用すると簡単です。

一括査定サイトは、こちらで紹介しています。

買取については、こちらで詳しく解説しています。

買取保証は期限付きで売り出す方法

空き家の買取保証は、3ヶ月など期限付きで普通に売出し、売れないと買取ってもらえるもの。

買取保証イメージ

買取保証のメリット

  • 仲介期間中であれば、相場より高く売れる可能性がある。
  • 売れ残るリスクがない。
  • 不動産会社によっては、転売した利益を売主に還元する会社もある。
買取保証のデメリット

  • 一部の大手不動産会社しかない
  • エリアは首都圏・関西圏・中部圏など需要が多い地域に限られ、物件も築30年以内など制限がある。

詳しくはこちらの別記事で解説しています。

方法2. 仲介で売る

空き家を仲介で売る
空き家を不動産会社の仲介で一般の買主に売る方法です。

戸建ての空き家では、建物を解体せずに中古住宅や古家付土地で売る方法と、解体して更地で売る方法があります。

(解体せずに)中古住宅か古家付土地で売る

マンションの空き家は中古住宅で売るしかありません。

一方で戸建ての空き家は、建物が使える状態なら中古住宅、劣化が進んでいるなら古家付土地で売ります。

中古住宅・古家付土地で売るメリット

  • 相場通りの高値で売れる。
  • 建物を解体する手間が不要。
  • 買主が住宅ローンを使えるので売れやすい。
  • 工夫次第で早く売ることもできる。
中古住宅・古家付土地で売るデメリット

  • (需要が無かったり、相場より高値だと)売れ残るリスクがある。
  • (内覧対応など)手間と時間がかかる。
  • (不動産会社選びに失敗すると)安値で買い叩かれるリスクがある

普通に売る場合の注意点は次章で紹介します。

建物を解体して更地で売る

戸建ての空き家で、建物が劣化してそのまま使えない場合は、解体して更地で売るという選択肢もあります。

解体して更地で売るメリット

  • (立地が良ければ)新築を建てる買主が見つかりやすい
  • (売れない場合も)建物が無いので、管理する手間が減る
解体して更地で売るデメリット

  • 解体の手間と費用がかかる。
  • (売れない場合に)土地の固定資産税・都市計画税が高くなる
  • (再建築不可・古い擁壁など)解体すると売れなくなる土地がある。
解体費用の相場

解体費用の相場は次の通り。

  • 木造…2〜4万円/坪+付帯工事費
  • 鉄骨造…3〜5万円/坪+付帯工事費
  • 鉄筋コンクリート造(RC造)…4〜6万円/坪+付帯工事費
解体すると売れなくなる空き家もある

空き家の中には、建物を解体すると再建築できなかったり、擁壁のやり直しで莫大な費用がかかるものもあります。

こういった空き家は、解体すると売れなくなる恐れも。

解体する前に、必ず複数の不動産会社に意見を聞きましょう。

解体については、こちらで詳しく解説しています。

方法3. 近隣に売る

空き家を近隣に売る方法です。

近隣に売るメリット

  • (相手次第では)高値で売れる可能性がある。
  • (不動産会社を入れる場合も)仲介手数料を値引きしやすい。
  • 比較的手間がかからず、早期に売却できる。
近隣に売るデメリット

  • (相手次第では)価格交渉で足元を見られる恐れもある。
  • (不動産会社を入れない個人間取引では)売買後にトラブルになる恐れがある。

近隣なら欲しい人がいるかも

近隣なら欲しい人が見つかる可能性は高くなります。

特に隣人は、購入する可能性が大きいため、聞いてみる価値はあるでしょう。

具体的な目的として、

  • 家を増築するため
  • 親族用の家にするため
  • 家庭菜園や駐車場にするため

などがあります。

まずは近隣に直接聞いてみましょう。

お隣がダメなら、ビラを作って近所に配ったり、近所の郵便局やスーパーに貼る方法も効果的です。

個人間売買はトラブルの元

近隣で買主が見つかった場合、できれば不動産会社を間に入れて売買契約を結んだ方が良いでしょう。

なぜなら不動産の売買には専門知識が必要で、個人間売買ではトラブルになる恐れがあるため。

具体的なトラブルの例として、

  • 不動産の抵当権が抹消できず、ある日から第3者の所有物になってしまった。
  • 再建築不可で、新しい建物が建てられなかった。
  • 擁壁が古くて、建物を建てるためには1千万円以上かかることが分かった。
  • 埋設文化財包蔵地で、新しい建物を建てるまで1年以上かかった。
  • 隣地との境界が不明瞭で、境界確定に百万円かかった。

ハウスハウス

トラブルはイヤだね。
でも不動産会社を入れると仲介手数料がかかるのもイヤだな。


家博士家博士

相手が決まっていれば、仲介手数料の値引きは交渉しやすいよ

相手が決まっていれば仲介手数料の値引きを交渉しやすい

空き家を近隣に売る場合、相手が決まっていれば仲介手数料を半額など値引きしやすいでしょう。

なぜなら不動産会社は買主を探す手間が無く、売却にかかる手間が半減するため。

目安として、通常の半額で交渉すると良いでしょう。

方法4. 空き家バンクで売り出す

空き家を、公的な窓口「空き家バンク」で売り出す方法です。

空き家バンクのメリット

  • 自治体の補助や移住支援とセットで買主に売れやすい。
  • 公的なサービスなので安心
空き家バンクのデメリット

  • 全国版の空き家バンクに登録していない自治体も多い。
  • 空き家バンクだけでは集客力が弱い。

空き家バンクは公的な空き家の賃貸・売却サービス

空き家バンクは、自治体が提携する不動産会社と運営する公的な空き家の賃貸・売買サービス。

今までは自治体単位で情報がバラバラだったため、利用が低迷していましたが、国土交通省が全国版の空き家バンクを2018年にスタート。

まだ一部の自治体しか登録されていませんが、少しずつ利用が増えています。

【参考】国土交通省 空き家・空き地バンク総合情報ページ

自治体によって登録方法が違う

空き家バンクは、自治体によって運営会社が違い、登録方法も異なります。

利用するときは、空き家のある自治体に問い合わせて下さい。

検索で、「(自治体名)+空き家バンク」と検索すると、説明が見つかる場合もあります。

並行して仲介で売り出す方が安心

空き家バンクは、少しずつ利用が増えていますが、まだ集客力は強くありません。

早く売却したい場合は、並行して不動産会社の仲介で売り出すと良いでしょう。

不動産会社経由で空き家バンクに登録できる自治体もあります。

ハウスハウス

空き家バンクは、まだまだこれからのサービスなんだね。

方法5. 無料で譲る

空き家を無料で譲る方法です。

無料で譲るメリット

  • 有料より早く手放せる。
  • 売れない空き家でも、無料なら手放せるケースが多い。
  • 維持管理の手間と費用から解放される。
無料で譲るデメリット

  • 譲る相手を見つけるのが難しい。
  • 相続登記など費用がかかる場合もある。

無料で譲るサービス「みんなの0円物件」

『みんなの0円物件』では、価値がゼロやマイナスの不動産を、無料で欲しい人に譲れます。
みんなの0円物件
必ず譲れるわけではありませんが、マッチング率は8割と高い確率。

掲載は無料なので、試して見る価値はあるでしょう。

みんなの0円物件を試してみるならこちら
「みんなの0円物件」


ハウスハウス

無料で譲るなら、空き家を放棄できないの?


家博士家博士

相続放棄はできるけど、全ての相続を放棄することになる。空き家だけ放棄するのは難しいんだ。
相続放棄でも、管理責任は放棄できないしね。

2023年4月から土地は放棄できるが解体が必要

2023年4月から始まる「相続土地国庫帰属制度」で、空き家の土地が放棄できるようになります。

しかし放棄には建物の解体など費用負担があり、ハードルは高いのが現実。

2022年9月に詳しい要件と負担金などが公開されました。

空き家の土地を放棄するためには、次の費用がかかります。

  1. 審査費用(現在検討中)
  2. 負担金(20万円〜)
  3. 建物の解体などの費用→これが問題

【参考】法務省・相続土地国庫帰属制度の概要

具体的には次のような費用があるでしょう。

ハウスハウス

なんか色々あるね。


家博士家博士

国は簡単に認めない方針だから、ハードルを高くしてるんだ。

国は簡単に認めない方針

国は管理コストの負担を警戒しており、簡単には認めない方向で調整しています。

ただし、管理コストの国への転嫁や土地の管理をおろそかにするモラルハザードが発生するおそれを考慮して、一定の要件(詳細は政省令で規定)を設定し、法務大臣が要件を審査する。

ハウスハウス

放棄が難しいなら、売るか譲るしかないのか。


家博士家博士

空き家を売却するなら注意点を知っておこう。

空き家を売却するときの5つの注意点

空き家を売却するときの注意点は次の5つ。

それぞれ詳しく解説します。

注意点1. 解体すると売れなくなる土地がある

空き家の中には、建物を解体すると売れなくなるものもあります。

再建築不可は新しい建物が建てられない

再建築不可の空き家は、解体すると売れなくなる恐れがあります。

再建築不可とは
今ある建物を解体すると新たに建物を建築できない土地のこと。
多くの場合は、道路に接する幅が2m未満の接道義務違反が原因。
市街化調整区域や私道のトラブルで再建築不可のケースもある。

再建築不可については、こちらで詳しく解説しています。

古い擁壁(ようへき)は造り直しに1千万以上かかるケースも

擁壁は、隣り合う敷地に高低差がある土地に造られる、土を支える壁のような構造物。

古い擁壁は、今の建築基準法に適応していないため、建物を建て替える場合は、擁壁も作り直すことになります。

擁壁の作り直しには数百万円から1千万円程度かかることもあり、大きな負担になってしまいます。


ハウスハウス

そんなにかかるんだ!
でも空き家を解体して大丈夫か、どうやって調べたらいいの?


家博士家博士

不動産会社に聞くのが一番確実だね。

複数の不動産会社に意見を聞く

空き家を解体する前に、必ず複数の不動産会社に意見を聴きましょう。

不動産会社の担当者にも、空き家の知識が豊富な人と不慣れな人がいます。

1社だけに聞くより、複数の不動産会社に聞くが安全です。

不動産会社の心当たりが無ければ、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

注意点2. 購入時の価格が不明だと税金が高くなる

空き家を購入したときの価格が分からない場合、税金が高額になる恐れがあります。

なぜなら取得費が不明な場合は「売却価格の5%」を取得費とみなして計算するため。

【参考】国税庁・No.3258 取得費が分からないとき

取得費が安くなると、利益(譲渡所得)が大きくなってしまいます。

譲渡所得のイメージ

譲渡所得と減価償却費の計算については、こちらで詳しく紹介しています。

ハウスハウス

ほとんど利益(譲渡所得)になってしまうの?
そんなの不公平だよ!


家博士家博士

手間はかかるけど、回避する方法はいくつかあるよ。

取得費が不明な場合の対策

取得費が不明な場合の対策として、次の方法があります。

  1. 税制優遇(特別控除)を利用する。
  2. 売買契約書のコピーや再取得
  3. 市街化指数を利用するなど、特殊な方法を使う

詳しくは、こちらで説明しています。


ハウスハウス

税率はどのくらいなの?


家博士家博士

所有期間で税率は違うんだ。

税率は所有期間5年・10年を境に低くなる

譲渡所得にかかる税率は不動産の所有期間が長いほど低くなります。

所有期間は「毎年1月1日時点の所有期間」で、相続では被相続人の所有期間を引き継ぎます

【譲渡所得の税率】
所有期間 短期譲渡所得
(1月1日で5年以下)
長期譲渡所得
(1月1日で5年超)
長期の軽減税率特例
(1月1日で10年超で特例を選択する場合)
税率
(所得税)
30.63% 15.315% 6千万円以下分:10.21%
6千万円超分:15.315%
税率
(住民税)
9.0% 5.0% 6千万円以下分:4.0%
6千万円超分:5.0%
税率
(合計)
39.63% 20.315% 6千万円以下分:14.21%
6千万円超分:20.315%

参考:No.3211 短期譲渡所得の税額の計算・国税庁
参考:No.3208 長期譲渡所得の税額の計算・国税庁
参考:No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例

ハウスハウス

所有期間が5年超だと、税率は半分なんだ!
じゃあ、しばらく売らずに待ったほうがいいの?


家博士家博士

逆に3年を超えると税金が高くなることもある。
特例を使えば3,000万円まで非課税になるけど、特例は3年以内に売らないと使えないんだ。

注意点3. 3年超で税金が高くなる場合も

空き家を売却する場合、3年を超えると税金が高くなる場合があります。

なぜなら税制優遇(特別控除)が受けられる期限を過ぎてしまうため。

自宅と相続の2つの特例

空き家の売却では、次の2つの税制優遇(特別控除)のいずれかを利用することが多いでしょう。

  1. マイホーム(居住用財産)を売った場合の3,000万円の特別控除の特例
  2. 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(上限3,000万円)

他にもいくつか特例があります。

(参考)その他の特別な場合に利用できる特別控除

  1. 公共事業などのために土地建物を売った場合の5,000万円の特別控除の特例
  2. 特定土地区画整理事業などのために土地を売った場合の2,000万円の特別控除の特例
  3. 特定住宅地造成事業などのために土地を売った場合の1,500万円の特別控除の特例
  4. 平成21年及び平成22年に取得した国内にある土地を譲渡した場合の1,000万円の特別控除の特例
  5. 農地保有の合理化などのために土地を売った場合の800万円の特別控除の特例

(参考)国税庁・No.3223 譲渡所得の特別控除の種類

この特例を使うためには、次の期限までに売却しなくてはいけません。

自宅は「住まなくなった日から3年目の12月31日」

もともと自分が住んでいたけれど、転勤などの事情により現在は空き家になっている「マイホーム空き家」の場合は、住まなくなった日から3年目の12月31日が期限です。

【参考】国税庁・No.3302 マイホームを売ったときの特例

相続した実家は「相続から3年目の12月31日」

親だけが住んでいた実家を相続した「相続空き家」の場合、相続から3年目の12月31日が期限になります。

ただし相続の場合は築年数など他にもいくつか条件があります。

  • 昭和56年5月31日以前に建てられたものであること
  • 売却代金が1億円以下であること
  • 売却するまでの間、他の人に貸したり事業に使ったりしていないこと

【参考】国税庁・No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

詳しくはこちらで解説しています。


ハウスハウス

この期間内に空き家を売れば、3,000万円まで非課税なんだね。

注意点4. 契約不適合責任で費用を請求されるリスクがある

空き家を売却すると、引き渡し後に発覚した不具合について契約不適合責任(瑕疵担保責任)を問われて、売主が補修費用を請求されるリスクがあります。

一般的に契約不適合責任の期間は、建物について引き渡し後3ヶ月程度、設備について引き渡し後1週間程度。

契約不適合(瑕疵)となる不具合として、例えば次があります。

  • 雨漏り
  • シロアリ被害、極端な虫害
  • 沈下や傾き、基礎のひび割れ
  • 水道の水漏れや排水管の詰まりなど
  • 事件や事故による心理的な影響

不具合は重要事項説明に記載する

契約不適合責任は、契約時に買主に説明すれば、売主の責任は問われません。

なぜなら買主が契約時に知って契約していれば、契約に不適合ではないためです。

不安なことは全て不動産会社に伝えて、契約書類の重要事項説明などに記載してもらいましょう。

築年数が古いと免責にできる

また空き家の築年数が古い場合は、契約不適合責任を免責にできます。

免責にすれば、引き渡し後に費用を請求される恐れはありません。

ただし明らかに重大な問題を言わなかった場合は、説明責任を問われる恐れがあります。

保険・保証を付けて売れば空き家が売れやすい

契約不適合責任のリスクをカバーして売り出せば、売主も安心して購入できるので、空き家が売れやすくなります。

契約不適合責任のリスクをカバーする方法として、次の2つがあります。

方法1. 既存住宅売買瑕疵保険を使う

既存住宅売買瑕疵保険を使えば、建物のトラブルはカバーできます。

既存住宅売買瑕疵保険は、国土交通省の主導で導入された公的な保険制度。

ただし事前検査と必要な補修の費用がかかり、設備はカバーできません。

方法2. 大手不動産会社の建物・設備保証

大手不動産会社に売却を依頼すると、建物と設備を無料で保証してくれます。

ただし築年数が築30年以内に限られ、エリアにも制限があります。

詳しくはこちらで解説しています。


ハウスハウス

大手に売却を依頼したら、無料で保証が付くんだね。

注意点5. 売れ残るリスクがある

空き家の売却では、上手く売らないと売れ残るリスクがあります。

特に過疎化が進んでいる田舎、築年数が古い住宅は売却が難しいでしょう。

また人気物件でも、相場より明らかに高値で売り出すと売れない恐れがあります。

ハウスハウス

売れ残るのはイヤだなぁ。どうすれば良いの?


家博士家博士

売れ残らないためには、良い不動産会社を選ぶことだね。

不動産会社選びで8割決まる

空き家の売却が成功するかどうかは、不動産会社選びで8割が決まります。

なぜなら優秀で信頼できる不動産会社に出会えれば、ほとんどはお任せできるため。

なるべく手間をかけずに、空き家を高く売るためには、不動産会社選びに8割の力を費やしましょう。

ハウスハウス

優秀で信頼できる不動産会社なんて、どうやって探せば良いの?


家博士家博士

売買実績が豊富な不動産会社に絞って3〜6社の話を聴き比べると良いよ。

優秀で信頼できる不動産会社を探す方法

優秀で信頼できる不動産会社を探す方法はこちら。

  1. エリアで売買実績が豊富な不動産会社3〜6社に無料査定を依頼する。
  2. 査定価格だけでなく、話を聴き比べて、一番信頼できそうな不動産会社を選ぶ。

優秀な不動産会社とは、「エリアで売買実績が豊富な不動産会社」。

信頼できる不動産会社とは、「話を聴き比べて、信頼できそうな不動産会社」

しっかり話を聴き比べるためには、最低でも3社以上、多くても6社程度が良いでしょう。

ハウスハウス

エリアで売却実績が豊富な不動産会社はどうやって探すの?


家博士家博士

不動産会社の心当たりが無ければ、一括査定サイトを利用すると便利だよ


一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    77万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国875店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所の住まいリレー
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。

空き家売却の流れ

空き家を仲介で売却するときは、次の流れで進みます。

  1. 複数の不動産会社に査定を依頼する
     ↓(1〜2週間)
  2. 不動産会社を選び媒介契約を結ぶ
     ↓(数日)
  3. 売却活動(広告・内覧・価格調整)
     ↓(平均約2.5ヶ月、通常は3〜6ヶ月を想定、ゴミ処分や建物解体はこの期間に)
  4. 価格交渉・買付申込
     ↓(約1週間)
  5. 売買契約
     ↓(約1ヶ月)
  6. 引っ越し・精算
     ↓
  7. 確定申告・納税(精算の翌年2月中旬〜3月中旬)

売却活動期間が平均の2.5ヶ月程度で済んだとしても、査定依頼から精算までは4ヶ月半ほどかかります。

売却活動期間を6ヶ月と想定するなら、全体で7ヶ月半〜8ヶ月見ておくと良いでしょう。

空き家の相場

あくまでも目安ですが、固定資産税評価額または路線価を使って、空き家の相場を知ることができます。

1. 固定資産税から推定する方法

不動産の所有者に毎年届く固定資産税通知書。

この通知書に記載された固定資産税評価額から、大まかな相場が計算できます。
(※あくまでざっくりとした参考価格)

土地の価格の目安

土地の価格の目安=固定資産税評価額÷0.7

人気のある住宅地や都心ならこの数字より高めに、過疎地や交通が不便な場所なら、この数字より安くなる傾向があります。

建物の値段の目安

建物の価格の目安=固定資産税評価額÷0.6

建物は時間の経過とともに劣化していくため、不動産取引においては築古物件の価値はゼロになることも。

しかし築年数が古い建物でも、固定資産税評価額がゼロになることはありません。

そのため古い物件では固定資産税評価額より安くなります。

一方で新築や築浅物件なら、固定資産税評価額より高くなる可能性もあります。

2. 路線価から推定する方法

路線価とは、毎年7月ごろに国税局が発表する土地の相場を知るための指標の一つ。

道路に接している土地1㎡あたりの評価額のことです。

路線価を見てみると、道路に数字とアルファベットが表示されているのが分かります。

この数字がその道路に接する土地1㎡あたりの価格で、千円単位で表示。

アルファベットは借地権割合で今回は関係がないので、気にしなくてOKです。

家博士家博士

例えば「300C」と表示されている道路に面している土地があれば、1㎡あたりの価格が30万円であることが分かるんだ

ハウスハウス

その土地が100㎡だとしたら、土地価格の目安は3,000万円ってことになるんだね

ただし実際に計算する際は、その土地が道路とどのように接しているかによって補正を加えることになります。

1つの道路にだけ接している場合と2つの道路に接している場合では、2つの道路に接している方が土地の使い勝手も良くなりますよね。

こうした部分を考慮するために、様々な補正を加えて価格を計算していくのです。

また、路線価はあくまでも土地の価格に関するもの。

建物価格は計算できない点に注意してください。

路線価については、こちらで詳しく解説しています。

不動産会社の査定が一番正確

空き家の相場を知るためには、やはり不動産会社に無料査定を依頼する方法が一番正確です。

できれば1社だけでなく、3社〜6社へ査定を依頼すると、より正確な相場がわかります。

空き家売却の費用

空き家の売却費用は、売却価格の3.5%〜5%程度。

内容は次になります。

不動産会社への仲介手数料(大部分がコレ)
売却価格×3%+6万円+消費税(※400万円以上の場合)
印紙代
数万円
登記費用
住宅ローンの抵当権抹消、相続登記など
住宅ローンの返済関係
事務手数料、固定金利の違約金など
税金
住民税・所得税
その他
建物解体費用、残置物処理費用、ハウスクリーニング、リフォーム費用など

まとめ

ここまで空き家の売却について解説してきました。

空き家を売る5つの方法は、

  1. 買取で売る
  2. 仲介で売る
  3. 近隣に売る
  4. 空き家バンクで売り出す
  5. 無料で譲る

また空き家売却の5つの注意点は、

  1. 解体すると売れなくなる土地がある
  2. 購入時の価格が不明だと税金が高くなる
  3. 3年超で税金が高くなる場合も
  4. 契約不適合責任で費用を請求されるリスクがある
  5. 売れ残るリスクがある

空き家を売却するなら、税制優遇が受けられるうちに早めに動くのがポイント。

複数の不動産会社の意見を聴くときは、一括査定サイトを利用して相談するのが便利です。

あなたの空き家売却が成功することをお祈りしております!

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    77万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国875店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所の住まいリレー
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。