「トラブルのあるマンションを売りたい…」

トラブルのあるマンションの売却でお悩みですね。

大切な住まいがトラブルにあってしまい、大変だったかと思います。

確かにこのまま不安を抱えて住み続けるより、売って住み替える方がスッキリするかもしれません。

そんなあなたに、欠陥・事故・近隣トラブルのマンションを売る3つの方法と注意点をまとめました。

マンションのトラブル次第では、その分だけ価格を下げることになるかもしれません。

しかし今は中古マンションが高騰しているので、多少値下げしても十分に高値で売れる可能性があります。

あなたのマンションを高値で売却すれば、住み替えにも役立つでしょう。

あなたのマンション売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

どんなトラブルでも売れるが程度により安くなる

まず結論からいうと、どんなトラブルのマンションでも売却できますが、価格はトラブルの程度により安くなってしまいます。

しかし今はマンション相場が高騰しているため、相場より安くなっても十分に高値で売却できるチャンス。

まず今のマンション相場を確認しましょう。

今はマンション相場が高騰している

不動産価格指数(全国)

不動産価格指数(全国)2023年8月

不動産価格指数とは

不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。2010年の平均を100として算出。

中古マンションは約10年で85%も値上がりしています。


ハウスハウス

マンションはスゴイ値上がりしてるんだね!


家博士家博士

今の相場なら、トラブルで多少値下げしても十分に高値で売れるよ。

今の相場なら1〜2割値下げしても高値

今はマンション相場が高騰しているので、仮に1〜2割値下げしたとしても、十分に高値で売却できます。

まず今いくらで売れるか価格を確認しよう

まず今のマンション相場で、あなたのマンションの価格を確認してみましょう。

ハウスハウス

どうやってマンションの価格を確認するの?


家博士家博士

不動産会社へ無料査定を依頼すると良いよ。

実績が豊富な3社〜6社に無料査定を依頼する

今の中古マンション相場は、コロナの影響もあり不動産のプロでも査定が難しいといわれます。

さらにトラブルによるマンション査定への影響は担当者によって判断が分かれるところ。

正確な価格を知るためには、次の手順で無料査定を依頼しましょう。

  1. マンション売買実績が豊富な不動産会社を選ぶ。
  2. その中から複数(3〜6社)へ無料査定を依頼して、話を聴き比べる

売却実績が豊富な方が、トラブルのあるマンションの売却経験があり、相場を正確に把握できます。

さらに3社以上に査定を依頼すれば、担当者の当たり外れも避けられ、より正確な査定に。

ただし査定価格を受け取るだけでなく、せっかくの機会なので話を聴き比べて、トラブルの影響や対策を相談した方が良いでしょう。

話を聴き比べるためには、査定を依頼する不動産会社は多くても6社程度にしておいた方が現実的です。

ハウスハウス

マンション売買実績が豊富な不動産会社はどうやって探せば良いの?


家博士家博士

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると良いよ。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    77万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国875店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所ハウスネット
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。


ハウスハウス

しかしマンションはスゴイ値上がりだね!
よし! マンションを売るにはどうすればいいの?


家博士家博士

マンションを売るには3つの方法がある。
事情に合わせて選ぶと良いよ。

トラブルのあったマンションを売る3つの方法

トラブルのあったマンションを売るには3つの方法があります。

トラブルマンションを売る3つの方法
  1. 不動産会社の買取
  2. 仲介で普通に売る
  3. 買取保証で売る

それぞれ解説します。

方法1. 不動産会社の買取

不動産会社の買取は、不動産会社がマンションを買い取る方法。
即時買取ともいわれます。

仲介と買取のイメージ

手間がかからず確実に売れるが、2割以上安くなる

買取は手間がかからず、確実に売れます。

ただし買取価格は、相場より2割以上安くなってしまうことに。

なぜなら不動産会社は買取ったマンションを相場価格で転売するためです。
買取イメージ
リスクや手間を考えると、不動産会社は相場より2割以上安くないと買い取るメリットはありません。

トラブルの内容によっては、さらに安くなってしまう恐れもあるでしょう。

ハウスハウス

買取はそんなに安くなるんだ!


家博士家博士

だからなるべく方法2の仲介で普通に売却する方が良いね。
どうしても買取するなら、なるべく多くに査定を依頼しよう。

買取なら10社以上なるべく多くに無料査定を依頼する

買取で売るなら、少しでも高値で売るために10社20社となるべく多くの不動産会社へ無料査定を依頼しましょう。

多くに査定を依頼すれば、中には相場に近い価格で買い取る不動産会社が見つかるかもしれません。

不動産会社の中には、単純な査定ミスや決算などの社内事情により、相場価格に近い高値で買い取る会社もあります。

今はマンションが高騰しているので、相場より2割以上安くなっても、2013年以前よりは高く売れる可能性もあるでしょう。

ハウスハウス

そんなに多くの不動産会社なんて知らないよ。


家博士家博士

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると便利だよ。

主要な一括査定サイトは、こちらでまとめています。

まず机上査定で依頼して、本命3社程度に訪問査定

買取で多くの不動産会社に査定を依頼するときは、訪問査定だと対応が大変なので、まず机上査定で依頼します。

トラブルの内容を査定価格に反映してもらうため、査定を依頼するときにきちんと備考欄に記入して下さい。

不動産会社から机上査定の結果が届いたら、買取条件が良い順に3社程度に絞って、改めて訪問査定を依頼します。

自社買取なら仲介手数料が不要

買取の査定価格を比較するときは、自社買取と提携業者の買取の違いに要注意。

自社買取と提携業者買取の違い

直接自社で買い取る不動産会社は仲介手数料が無料ですが、提携業者の買取だと仲介手数料が余計にかかります。

仲介手数料は、「売却価格×3%+6万円+消費税」です。
(※売買価格が400万円以上の場合)


ハウスハウス

価格は安くなっても、手間なく確実に売りたいなら買取も選択肢としてありかな?


家博士家博士

そうだね。
買取と仲介で迷っているなら、両方で査定を依頼して、価格差を見てから判断するのも良いよ。

方法2. 仲介で普通に売る

不動産会社に売却を依頼して、仲介で一般の買主へ売却する方法です。

相場通りの高値で売れるが、売れ残るリスクがある

仲介は基本的に相場通りの高値で売れます。

しかしトラブルの内容や売出し価格によっては売れ残るリスクも。

売り出し価格をいくらに設定するかがポイントになります。

実績が豊富な不動産会社であれば、売り出し価格について的確なアドバイスがもらえます。

複数の不動産会社に無料査定を依頼する際に、各社の担当者から話を聞いておくと安心でしょう。

ハウスハウス

査定価格が高い会社だと、高く売れるのかな?


家博士家博士

いや、あくまで査定価格は予想価格だから、各社の平均が相場だと思ったほうが良いよ。

仲介の査定価格は3ヶ月で売れる予想価格

仲介の査定価格は、3ヶ月で売れる予想価格で、不動産会社が保証する価格ではありません。

一部の悪質な不動産会社は、競合より目立つために明らかに売れないほど高値で査定することも。

相場より高値で査定する不動産会社に依頼しても、結局売れずに、数ヶ月後には値下げするハメになります。

ハウスハウス

普通に売ればどのくらいで売れるの?


家博士家博士

成約から引き渡しまでの1ヶ月を含めると、平均で3.5ヶ月〜4ヶ月かな。

マンションの平均売却期間は3.5〜4ヶ月

マンションの平均売却期間は、3.5ヶ月〜4ヶ月。

最短でも成約から引き渡しまで1ヶ月かかり、内訳は次になります。

マンションの平均売却期間
(首都圏2022年・近畿圏2020年)

マンション売却期間イメージ2022年


ハウスハウス

売れ残るのはイヤだね。
早く売るためには、どうすればいいの?


家博士家博士

仲介では不道産会社選びが大切だよ。

仲介の成否は、不動産会社選びで8割決まる

トラブルのあるマンションを高値で短期間で売却するためには、販売力の高い不動産会社へ依頼することが大切。

仲介の成否は、不動産会社選びで8割決まるといわれます。

都市部は大手トップ3社(首都圏は4社)を中心に選ぶ

都市部では、大手トップ3社(三井のリハウス、住友不動産販売、東急リバブル)、首都圏は野村の仲介を加えて4社を中心に選ぶと良いでしょう。

売買仲介件数ランキング上位34社
(2022年3月)

不動産会社の売買仲介件数ランキング2022年3月首都圏

「三井のリハウス」「住友不動産販売」「東急リバブル」の3社は、仲介件数が2万件を超えており圧倒的。
数多くの顧客を抱えています。

首都圏では、実績の大部分が首都圏の「野村の仲介」も含めてトップ4社で考えると良いでしょう。

早速、これらの大手トップ3社(首都圏は4社)にそれぞれ連絡しても良いのですが、何回も電話や訪問するのは時間もかかり大変。

しかし一括査定サイトの「すまいValue」を利用すれば、これらの大手トップ4社を含む最大6社に、わずか数分でまとめて無料査定を依頼できます。

すまいValueは、トップ4社を含む大手6社が共同運営する一括査定サイト。

大手4社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したので、大手4社に査定を依頼できるのはすまいValueしかありません。


すまいValue

すまいValueの公式サイトはこちら
すまいValue

すまいValueについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

地方では地域No.1を探す

地方は大手の営業エリア外になるため、地域で実績No.1の不動産会社を中心に選びましょう。

実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると良いでしょう。

全国対応の主要な一括査定サイトとして次があります。

不動産会社は1社と専任媒介契約

トラブルのあったマンションの場合、優秀で信頼できる不動産会社を1社選び、専任媒介契約を結びましょう。

他に、一般媒介契約で複数の不動産会社と同時に契約する方法もありますが、トラブルのあったマンションには不向きです。

1社に任せて、相談しながら売却を進めたほうが成功しやすいでしょう。

方法3. 買取保証で売る

数ヶ月の時間がかけられるのであれば、買取保証という選択肢も。

期間限定で仲介で売り出し、売れないと買取

買取保証とは期間限定で売出し、期間内に家が売却できないと不動産会社が買取ってくれる保証のこと。

買取保証イメージ

売出し期間中は高値で売出すチャンスもあり、売れ残っても「買取保証額」で買い取ってもらえるため安心です。

ただし一部の大手しか扱っていない

ただし買取保証は一部の大手しか扱っていません。

買取保証がある大手は、東急リバブル野村の仲介+など。

また小田急沿線であれば、小田急不動産、東京都心ではSRE不動産(旧ソニー不動産)もあります。

ハウスハウス

買取保証は便利だね。


家博士家博士

特に住み替えでは便利だね。
選択肢が少ないから、なるべく多くに査定を依頼して話を聴き比べよう。

買取保証のある大手に無料査定を依頼するなら

買取保証のある大手にまとめて無料査定を依頼するなら、すまいValueが便利。

すまいValueは大手6社で共同運営する一括査定サイトで、買取保証の大手3社にまとめて査定を依頼できるのはすまいValueしかありません。

すまいValue

すまいValueの公式サイトはこちら
すまいValue

SRE不動産は、個別に無料査定を依頼すればよいでしょう。

SRE不動産(旧ソニー不動産)の公式サイトはこちら
SRE不動産


ハウスハウス

でもマンション相場はまだまだ値上がりしないの?


家博士家博士

相場は誰にも分からないから、あくまで自己責任で判断するしかない。
今は金融緩和マンション相場の高騰は、いつまで続くか分からないよ

マンション価格の今後について

マンション相場で心配な金融緩和の限界

トラブルのあったマンションを高値で売るためには、今の高騰している中古マンション相場を逃さないことが大切です。

今の相場高騰がいつまで続くかは、誰にも分かりません。

日銀の金融緩和が限界の今、金融緩和の終焉により不動産価格が下落する恐れがあります。

不動産価格を高騰させた金融緩和が限界に

今の不動産価格高騰は、2013年1月に始まった日銀の異次元金融緩和が引き起こしたもの。
しかし日銀の金融緩和はすでに限界です。
日銀の印刷したお金の量を、GDP比で米国・欧州と比較すると、その厳しい現状は明らか。

中央銀行が印刷したお金の量(GDP比)

中央銀行総資産の比較(日米欧)2023年8月

出典:日本銀行内閣府FRBBEAECBEU

金融緩和で日銀が印刷したお金の量は、欧州の約3倍、米国の4倍以上と世界でも異常な数字に。

先進国として世界初の実験でしたが、さすがにこれ以上は効果より副作用が目立つため、今は金融緩和の出口が議論されています。

ハウスハウス

日本だけ、こんなにお金を印刷したんだ!
でも株や不動産が値上がりしたから、成功したんじゃないの?


家博士家博士

残念ながら、円安で日本円の価値が下がり、結果として日本経済は衰退した。

日本の経済は衰退した

金融緩和によって、日本経済は立ち直るどころか逆に衰退しました。

経済の指標となる国民一人あたりGDPは、金融緩和以降に伸びが鈍化。

今や米国の6割にまで落ち込み、韓国にも抜かれています。

一人あたりGDPの推移

一人あたりGDPの各国推移

出典:OECD Data

ハウスハウス

確かに金融緩和以降は、日本だけ伸びてない!


家博士家博士

他にも日銀が日本株や国債を買い占めたことで様々な問題が起きている。
今は世界の主要国が金利を上げたから、日銀も金融緩和を終える流れだよ。

すでに世界は金利を上げた

主要国の中央銀行はすでにゼロ金利を解除し、金利を大きく引き上げました。

急激な利上げで一部の金融機関が破綻するなど副作用も出ていますが、金利はしばらく高止まりしそうです。

世界の中央銀行の動向
米国(FRB)←世界経済に最も影響が大きい

  • 2022年3月 ゼロ金利から利上げ開始
  • 2023年9月 金利5.25〜5.50%で維持も、年内にあと1回の利上げを想定

【参考】米FRB 利上げ見送り 円相場 1ドル=148円台半ばまで値下がり
欧州(ECB)

  • 2022年7月 ゼロ金利から11年ぶりの利上げ開始
  • 2023年9月 10回目の利上げで主要政策金利4.50%に

【参考】ヨーロッパ中央銀行 0.25%の利上げ決定 利上げは10回連続
英国(BOE)

  • 2021年12月 金利0.10%から利上げ開始
  • 2023年9月 金利5.25%で維持、高止まりの見通し

【参考】英中銀、利上げ見送り 21年11月以来15会合ぶり

日銀も金融緩和を終える流れに

世界的な利上げに逆らえず、日銀も金融緩和を終える流れです。

すでに2022年12月20日には、事実上の利上げ(長期金利上限0.25%→0.50%)を発表。
【参考】日本経済新聞・日銀が緩和縮小、長期金利の上限0.5%に 事実上の利上げ

これを受けて、住宅ローンの固定金利は急騰しました。

固定金利の推移
(フラット35最頻金利・新機構団信付)

固定金利の推移202309

また2023年7月28日には、長期金利を事実上0.5%→1.0%に利上げしました。
【参考】NHK・日銀 長期金利の上昇 事実上1%まで容認 円安の流れに注目

今後は固定金利がさらに上昇すると予想されます。

金融緩和が終わり変動金利が上がり始めると、不動産価格は大きく動くでしょう。

ハウスハウス

金融緩和が終わると、不動産価格はどうなるの?


家博士家博士

金利が上昇して、不動産価格は下落する恐れがある。


日銀の金融緩和が限界の今、いずれ金融緩和の終焉があり、不動産価格は下落する恐れがあります。
もし不動産を売却する予定なら、準備しておいたほうが良いでしょう。

家博士家博士

分かっているのは、今はマンション相場が高騰していることだけだよ。

次にいずれにしても知っておきたい注意点について、解説します。

注意点1. 住宅ローンを完済することが条件

マンションを売却するためには、売却代金+貯金などで住宅ローンを完済しないと売却できません。

なぜなら住宅ローンを完済して、抵当権(金融機関が差し押える権利)を抹消しないと、第3者へ売却できないため。
オーバーローンイメージ

ローン残高>売却価格
これをオーバーローンといいますが、オーバーローンの場合は対策が必要です。

具体的には次の2つの対策があります。

対策1. 不足分を無担保ローンで借り換える

オーバーローン対策の1つは、足りない分を無担保ローンで借り換える方法。

担保なしでローンが組めるため、マンション売却によって担保となる不動産がなくてもOK。

まず住宅ローンを借りている銀行へ相談してみましょう。

これまでのローン返済実績など、あなた自身の信用情報に問題がなければ審査に通る確率も高くなります。

金利は高くなりますが、ローンの総額は減るため、月々の返済は大分楽になります。

対策2. 買い替えなら住み替えローンを利用

オーバーローン対策のもう一つの方法は、買い替えで住み替えローンを利用する方法。

住み替えローンでは、新居の購入に必要な額に売却予定マンションのローン残債分を上乗せして借りることができます。
住み替えローンのイメージ

例)ローン残債が500万円、次の新居の購入額が3,500万円の場合
→借入額は500万円+3,500万円=4,000万円となる

ただし住み替えローンでは、売りと買いを同日に合わせる必要があるため、新しい家を買うタイミングが制限されます。

注意点2. 契約不適合(瑕疵かし)にあたるトラブルは隠さない

契約不適合(瑕疵かし)とは

契約不適合とは、本来あるべき機能・品質・性能を満足しない欠陥や故障のこと。

2020年4月の民法改正で瑕疵→契約不適合に名称が変更されました。

瑕疵は、買い主に口頭で説明するだけでなく、売買契約に添付する重要事項説明で文書として残さなくてはいけません。

契約時に売主の責任期間を定め、この期間内に見つかった場合、売主の負担で補修します。

これを契約不適合責任(瑕疵担保責任)といい、引き渡し後から建物3ヶ月間、設備7日間が一般的。

瑕疵を隠して売買すると、契約解消になる恐れも

瑕疵を隠して売買すると、最悪の場合は、売買契約を解消できることも。

売主が瑕疵をわざと隠して売買した場合、瑕疵担保責任の期間は、

  • 被害者が損害及び加害者を知った時から3年。
  • 不正行為の時から20年。

になってしまいます。
(最近の判例によるので、詳しくは不動産会社や弁護士へ相談してください。)

ハウスハウス

書類に残して、お互い確認したうえで売買するってことだね

家博士家博士

そうだね。
瑕疵にあたるかどうかの判断は、不動産会社とよく相談するのがおすすめだよ

瑕疵になる例

次のような欠陥は瑕疵にあたります。

構造上主要な欠陥やマンションの性能を満たしていない欠陥

この様な欠陥です。

  • 外壁タイルの落下がある
  • 水漏れが多発している
  • 雨漏りがある
  • 地盤沈下がある
  • 虫害、鳥害がある
  • 建物にアスベストが使われている

心理的瑕疵

こちらは外観などからは分からないものの、心理的に安心して暮らせない可能性があるもの。

  • 事故死、殺人などがあった
  • 近隣で火災や事件がおきた
  • 暴力団やカルト宗教など反社会的組織の事務所や関係者がいる

建物本体の欠陥などと違って、心理的瑕疵は「気にする人もいれば、気にしない人もいる」非常にあいまいなもの。

それでも、該当することがあれば重要事項説明書には残しておきましょう。

心理的瑕疵はガイドラインができた

今まで明確なルールがなかった心理的瑕疵ですが、国土交通省が2021年10月にガイドラインを作成しています。

あくまで強制力のないガイドラインですが次のルールに。

  • 自然死・日常生活の中での不慮の死(転倒事故、誤嚥など)による死亡は告知の対象外
  • 賃貸・マンション共有部は発生から3年経過すれば原則不要
  • 事件性、周知性、社会的影響が高い事案、取引相手の判断に影響を及ぼす場合、買主・借主から問われた場合は告知すべき

【参考】国土交通省・「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました

判断が難しい例

人によって感じ方が変わる事柄については、瑕疵にあたるかどうかの判断が難しくなります。

近隣トラブル

例えば騒音。

あなた自身は「たまに隣から音が聞こえるけれど、全く気にならなかった」かもしれません。

しかし音の許容範囲は人によっても違うため、購入を考えている人も同じように感じるとは限りません。


ペットに関するトラブルも好き嫌いが関係している可能性があるため、瑕疵にあたるか判断が微妙なところ。

また、最近はベランダでの喫煙が原因でトラブルに発展することも増えています。

タバコを吸わない人は不快に感じることが多いですが、喫煙者なら気にしないかもしれません。

同じマンションにゴミ屋敷となっている部屋がある場合も、判断が難しいところ。

近隣にゴミ屋敷がある場合、一戸建てなら瑕疵として伝える必要があるとされています。

しかし、マンションに関してはこうした義務は今のところありません。

ベランダのタバコ同様、最近は話題になる事が多いゴミ屋敷なので「一応瑕疵として載せる」こともありますが、不動産会社によっても対応は分かれるようです。

売却予定の部屋がゴミ屋敷だったら?

親からマンションを相続したら、ゴミ屋敷化していた!

高齢者が暮らしていたマンションでは、認知症などが原因でこうした事も増えています。

部屋の清掃は業者に依頼すればやってもらえますが、綺麗になったとはいえ「元ゴミ屋敷」

状態によっては構造部まで腐食が進んでいたりすることもあるそうで、その場合は瑕疵にあたると判断できるでしょう。

それ以外の場合は瑕疵にあたるかどうか微妙なところなので、不動産会社に相談しましょう。

ゴミ屋敷の売却についてはこちらで解説しています。

瑕疵にあたらない例

普通に見れば分かること、次のような場合は瑕疵にあたりません。

誰の目から見ても明らかに分かること

例えば、エレベーターがないことや、駅から離れているといったこと。

これは誰が見てもすぐに分かる事であり、欠陥でもありません。

設備の有無や立地条件によるものなので、そもそも買主側がこうした条件で探しているかどうかになります。

近所の人間関係やいじめといった主観的な事

客観的に見ても問題がある近隣トラブルではなく、主に個人間の人間関係やいじめといった事は瑕疵にはあたりません。

人が変われば、問題と思われることも解消される可能性が高いためです。

瑕疵にあたるのは「誰がどう見ても問題があるだろう」という場合となります。

ハウスハウス

気になる事はいろいろあっても、瑕疵にあたる場合とそうでない場合があるんだね

家博士家博士

そうなんだ。
明らかな欠陥については分かりやすいけれど、判断が難しいものについては要注意!
自分だけで判断せず、必ず不動産会社に相談してみよう。
瑕疵にあたらないかな、と思うことも、気になる事があれば聞いておくと安心だよ

ハウスハウス

瑕疵について、しっかり伝えなかった場合はどうなるの?

家博士家博士

瑕疵を伝えていなかったことが原因で売却がキャンセルになったり、補修費用を請求されたりするんだ。
こうなると対応するのも大変だから、売る側の責任としてきちんと伝えよう


トラブルをどこまで告知するかは、不動産会社へ相談

トラブルを買い主へどこまで告知するかは、不動産会社の意見を聞いたほうが良いでしょう。

もちろん気になるトラブルは、なるべく買い主へ伝えたほうが良いですが、その分価格は安くなることに。

この微妙なバランスは、経験豊富な不動産会社の意見が参考になります。

まとめ

ここまで『欠陥・事故・近隣トラブルのマンションを売る3つの方法と注意点』を解説してきました。

今はマンション相場が高騰しているため、相場より値下げしても十分に高値で売却できる可能性があります。

まず今の売却価格を確認してみましょう。

トラブルのマンションを売る方法は、

  1. 不動産会社の買取
  2. 仲介で普通に売る
  3. 買取保証で売る

注意点として、

  1. 住宅ローンを完済することが条件
  2. 契約不適合(瑕疵)にあたるトラブルは隠さない

あなたのマンション売却が成功することを、心よりお祈りしております!

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    77万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国875店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所ハウスネット
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。