マンションイメージ
「うちのマンションは既存不適格だけど、売れるの?」

既存不適格マンションの売却でお悩みですね。

そんなあなたのために、既存不適格マンションの売却について解説します。

この記事は、次のような方に役立つ内容です。

  • 既存不適格マンションを売却したいけど、どうすれば良いか分からない。
  • 既存不適格マンションをなるべく手間を掛けずに売りたい。
  • 既存不適格マンションを、なるべく高く売りたい。

あなたの既存不適格マンション売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

既存不適格マンションは売れるが売りにくい

結論から言うと、既存不適格マンションは売れますが、普通のマンションに比べると売りにくいといえます。

なぜなら既存不適格マンションは、

  • 資産価値が低く評価され、
  • 購入者が住宅ローンを借りにくい

という問題点があることが多いため。

ここで既存不適格マンションについて、簡単に整理しましょう。

既存不適格マンションの多くは容積率オーバー

既存不適格マンションとは、建築当時は法令を満たしていたけれど、建築後の法改正によって新しい規定に合わなくなったマンションのこと。

具体的には、既存不適格マンションのほとんどが容積率オーバーです。

容積率オーバーとは、今のマンションの延床面積が、敷地面積に対して許容される『許容延床面積』を超過している状態。

容積率オーバーのイメージ

容積率オーバーのイメージ

ちなみに既存不適格の種類として、他に次のようなものがあります。

既存不適格の種類

建ぺい率オーバー
敷地面積のうち、建物が建っている面積の割合が超過している。
高さ制限違反
建物の高さの制限が違反している。
用途地域や防火地域等の地区計画違反
建物の用途、耐火の仕様などの制限に違反している。
耐震性不足
地震に対する耐力が不足している。

耐震性の不適格については、こちらで解説しています。

古いマンションほど容積率オーバーが多い

国土交通省によると、築年数が古いマンションほど容積率オーバーのマンションが多くなります。

  • 1970年以前築のマンション…67%
  • 1971年〜1975年築のマンション…65%
  • 1976年〜1980年築のマンション…11%
ハウスハウス

1975年以前だと、6割以上が容積率オーバーなんだ!

違法建築物ではない

既存不適格マンションは違法建築物ではありません。

既存不適格マンションは、建築当時の法令に違反していないので、今のままで使用するには問題ありません。

問題になるのは、建替え時です。

建替えで問題になる

売れにくいイメージ
既存不適格マンション最大の問題が、建替えが難しいということ。

建替えでは、現行の容積率で新しい建物を建てなくてはいけません。

そのため、建替え後の建物の規模を縮小することに。

建物の規模が小さくなると、一戸あたりの専有面積が小さくなるか、一部の住民が退去する必要があります。

また新しい住戸を増やして売却することができないため、建替え費用が高額となってしまう問題もあるのです。

住宅ローン審査に通りにくい

既存不適格マンションは、住宅ローン審査に通りにくいという問題も。

なぜなら、建替えが難しいことから、資産価値を低く評価されるため。

容積率や建ぺい率は数字で表されることもあって、基準を満たしているか分かりやすく、住宅ローン審査で真っ先に確認される項目。

特に容積率は、10%以上オーバーしているとローンを利用できない金融機関が増える傾向にあります。

もちろん既存不適格マンションは違法建築物ではないため、住宅ローンを絶対に借りられないわけではありません。

しかし使える金融機関が少なく、ノンバンクなど金利が高い金融機関しか、利用できない傾向があります。

ハウスハウス

建替えが難しいし、住宅ローン審査に通りにくいのか。
売るのは難しそうだね。


家博士家博士

大丈夫!
既存不適格マンションでも、全てが売りにくいわけでなく、普通に売れるマンションもあるんだ。

ただし既存不適格でも普通に売れるマンションもある

既存不適格でも比較的普通に売れるマンションとは、具体的には次の様なマンション。

既存不適格でも比較的普通に売れるマンション

  • 築20年以内の築年数が浅いマンション
  • 最寄り駅から徒歩7分以内など立地が良いマンション
  • 容積率オーバー10%未満など不適格のレベルが軽微なマンション
  • 再開発で建替えの可能性が高いマンション
  • 管理組合がしっかり活動し、建替えや解体の話が進んでいるマンション

ちなみに、ここで築年数20年や徒歩7分というのは、あくまで目安。

例えば、東京の山手線内側など地価が高いエリアなら、築30年でも普通に売れます。

また人気ターミナル駅なら徒歩10分でも普通に売れるし、逆に各駅停車しか止まらない郊外駅では徒歩3分でも難しいことがあります。

ハウスハウス

既存不適格でも普通に売れるかもしれないけど、判断が難しそうだね


家博士家博士

そうなんだ。
既存不適格マンションが普通に売れるかは、不動産のプロでも意見が分かれるほど難しいケースもあるんだ。

まず普通に売れないか確認してみよう

売れるイメージ

既存不適格マンションでも、条件次第では普通に売れる可能性があります。

ただしその判断はプロでも意見が分かれるほど難しいレベル。
慎重に判断する必要があります。

もし、あなたの既存不適格マンションが普通に売れたら、理想的ですよね。

普通に売れるか正確に調べるなら、複数の不動産会社に無料査定を依頼して、意見を聞くと良いでしょう。


ハウスハウス

複数っていわれても、不動産会社なんか知らないよ。


家博士家博士

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると簡単だよ。


一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    40万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国900店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所ハウスネット
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。

ハウスハウス

複数の不動産会社に意見を聞いて、残念ながら普通に売れないことが分かったら、どうすればいいの?


家博士家博士

大丈夫!
普通に売れなければ、なんとか売ることを考えよう!

普通に売れない既存不適格マンションを売るために

普通には売れない既存不適格マンションでも、売却をあきらめる必要はありません。

普通に売れないなら、売れなくなっている問題点をなんとかすれば、光は見えてきます。

売るためには問題点を解決する

普通には売れない既存不適格マンションを売却するには、売りにくくなる問題点を解決します。

ハウスハウス

そんなに簡単に言うけど、問題点なんて解決できるの?


家博士家博士

問題点の解決は、簡単じゃないけど可能だよ。
でも解決にかける時間と手間によって、解決できるレベルが違うんだ。

時間と手間をかけるほど、高く売れる可能性が高い

既存不適格マンションは、時間と手間をかけるほど、高く売れる可能性が高くなります。

ここでは、売却にかける時間と手間を4段階に分け、それぞれで最も高く売る方法を紹介します。

あなたに最適なレベルで、高く売る方法を試してみて下さい。

手間と時間で選ぶ4つの方法

既存不適格マンションを、なるべく高く売却する4つの方法を紹介します。

あなたが売却にかけられる『時間と手間』によって、最適な方法を選んで下さい。

それぞれ詳しく解説します。

方法1. 【楽々・最短10日】 不動産会社の買取

既存不適格マンションを最も楽に、最短10日で売る方法は、不動産会社の買取。

普通に売る『仲介』でなく、不動産会社が直接買い取る方法で、こちらのイメージです。

買取と仲介のイメージ

買取では、不動産会社が買い取るため、住宅ローン審査に通らない問題はありません。

ただし、買取のデメリットは、仲介で普通に売るより、価格が2〜4割安くなってしまうこと。

そこで買取で少しでも高く売るために、少しだけ手間をかけます。

買取で高く売る2つのポイント

既存不適格マンションを、買取で少しでも高く売るには、次の2つがポイント。

買取で高く売る2つのポイント

  1. 自社で買い取る不動産会社を中心に探す
  2. なるべく多くの不動産会社に査定を依頼する

買取で高く売るポイント1. 自社で買い取る不動産会社を中心に探す

買取では自社で買い取る不動産会社を中心に探しましょう。

買取といっても、提携している買取業者に仲介する不動産会社があります。
自社買取と提携業者買取の違い
この場合は、仲介手数料(売却価格×3%+7万円+消費税)がかかってしまうことに。

一方で、自社で買い取る不動産会社であれば、仲介手数料は不要。
その分手取りの金額は多くなります。

買取で高く売るポイント2. なるべく多くの不動産会社に査定を依頼する

買取では、査定価格がそのまま買取価格になります。

つまり10社、20社となるべく多くの不動産会社に査定を依頼して、最高値の不動産会社を探すことがポイント。

ハウスハウス

でも、どこの不動産会社の査定価格も、同じ様な価格じゃないの?

家博士家博士

実は不動産会社の中には、高い価格で査定するところもあるんだ。
決算などの社内事情や査定ミスが原因だから、多くはないけどね。


既存不適格マンションの査定はプロでも難しいため、査定価格もバラつきがち。

なるべく多くの不動産会社に当たるほど、査定価格が高い不動産会社が見つかる可能性は高くなるでしょう。

といっても、不動産会社を探して1社ずつ査定を依頼するのは大変です。

手間をかけずに10社、20社と多くの不動産会社へ査定を依頼するためには、複数の一括査定サイトを併用すると良いでしょう。

主要な一括査定サイトは、こちらでまとめています。

方法2. 【やや楽・10日〜3ヶ月】 仲介で買取価格より少し高く売る

既存不適格マンションを、やや楽に10日〜3ヶ月程度で売る方法は、仲介で買取価格より少し高く売る方法。

方法1で解説したように、買取では、仲介の価格より2〜4割安くなってしまいます。

そこで普通に仲介で、相場より1〜3割安く売るのがこの方法。

少し時間はかかりますが、既存不適格マンションでも価格が安ければ買う人は見つかります。

買取より時間はかかりますが、高く売れる可能性が高いでしょう。

この方法で高く売る2つのポイント

この方法で高く売るためのポイントは次の2つ。

  1. 買取と仲介の価格相場を把握する
  2. 良い不動産会社を選ぶ

具体的には、次の手順で進めると、2つのポイントはクリアできます。

高く売るための手順

  1. まずエリアでマンション売却実績が豊富な3〜6社に、買取と仲介の両方で無料査定を依頼。
  2. 各社と電話して、次の内容をヒアリング。
    1. 査定価格の計算根拠
    2. 仲介で売却する場合のアドバイス
    3. その他、現在の市況など
  3. 全ての会社にヒアリングして、もっとも信頼できそうな不動産会社を選ぶ。
    売出し価格の参考にする買取価格は、その会社か、全社の平均値を使う。

ハウスハウス

エリアでマンション売却実績が豊富な不動産会社は、どうやって探せばいいの?


家博士家博士

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると簡単だよ。


方法3. 【少し大変・3ヶ月〜】 仲介で工夫して長期間かけて売る

既存不適格マンションをなるべく高く売却するなら、仲介で工夫して、長時間かけて売るしかありません。

価格をなるべく安くせずに売るには、少し大変ですが工夫が必要です。

また売れにくい既存不適格マンションをなるべく高く売るには、最短でも3ヶ月以上は時間がかかると覚悟したほうが良いでしょう。

ハウスハウス

仲介で工夫って、何をすればいいの?


家博士家博士

具体的には4つあるね。

仲介で高く売る4つの工夫

既存不適格マンションを、仲介で高く売るための4つの工夫はこちら。

仲介で高く売る4つの工夫

  1. 優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ
  2. 住宅ローンの使える金融機関を紹介する
  3. リフォームプラン付きで売り出す
  4. マンションの価値を向上して売り出す

それぞれ解説します。

工夫1. 優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ

4つ工夫のうち、これが最も大切。

不動産の売却では、不動産会社選びで8割が決まるといわれます。

なぜなら、ほとんどの売却活動は不動産会社にお任せすることになり、売主ができることは限られるため。

優秀な不動産会社なら、既存不適格マンションを売る方法を知っています。

おそらく残り3つの工夫は不動産会社から提案されるでしょう。

さらにあなたのマンションに最適な方法を紹介される可能性もあります。

不動産会社選びで成功すれば、既存不適格マンションを売却できる可能性は高くなるでしょう。

優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ3ステップ

優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ方法は、次の3つのステップ。

優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ3ステップ

  1. エリアで売買実績が豊富な不動産会社を選ぶ。
  2. このうち複数(3〜6社程度)の不動産会社へ無料査定を依頼。
  3. 各社の査定価格を受け取ったら、1社ずつ話を聴き比べて、最も信頼できそうな不動産会社を選ぶ
ポイントは査定価格だけでなく、信頼できそうかで選ぶ

不動産会社選びで注意したいのは、査定価格が最も高い不動産会社を選ぶのでなく、信頼できそうな不動産会社を選ぶこと。

なぜなら仲介の査定価格は、売れるであろう予想価格に過ぎないため。

その価格で売れると、不動産会社が保証してくれるわけでもありません。

不動産会社の中には、仲介契約を目的に、実際には売れない高めの査定価格を出すところも一部あります。

この様な不動産会社を見抜くためには、査定を依頼するときに、買取と仲介の両方で査定してもらうと良いでしょう。

なぜなら買取価格は自社で買い取るため本音の価格だから。

買取と仲介で査定価格の差が大きい不動産会社は、信頼できない恐れがあります。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると簡単です。

工夫2. 住宅ローンの使える金融機関を紹介する

これは優秀な不動産会社であれば、勝手に準備してくれます。

買主にとって問題となる金融機関選びを、先に解決することで、既存不適格マンションでも売れやすくなります。

不動産会社によって提携している金融機関が違うので、査定時に確認すると良いでしょう。

工夫3. リフォームプラン付きで売る

そのまま売却するのではなく、あらかじめリフォームプランを付けて売る方法も良いでしょう。

建物全体の建て替えは難しい既存不適格マンションも、専有部分のリフォームなら可能。

例えばパナソニックグループのリアリエなら、複数のリフォームプランが付けられます。

また大手不動産会社では、CGでリフォーム後のイメージ写真を作成してくれるところも。

不動産会社によってリフォームの提案力は大きく違うので、査定時によく話を聞いておきましょう。

工夫4. マンションの価値を向上して売り出す

マンションの価値を向上して、売り出します。

具体的には、次のような方法があります。

マンションの価値を向上する方法

建物保証や設備保証を付ける
大手不動産会社では、会社独自の建物保証や設備保証があります。
また既存住宅売買瑕疵保険に加入する方法もあります。
フラット35適合証明を取得する
フラット35適合証明を取得すれば、フラット35を利用して購入を検討している買主に選ばれやすくなります。
管理組合の活動を強化する
マンションの管理組合の活動を強化することで、マンション全体の質を向上する方法。管理が重視されつつあるため、これからは有効になるでしょう。例えば、長期修繕計画を見直す、マンションみらいネットなどにマンション情報を登録するなど。財務体質改善と情報発信が有効です。

方法4. 【かなり大変・1年〜】 既存不適格を解決して売る

最後の方法は、かなり大変ですが、成功すればマンション価格は普通のマンション以上に高くなる可能性があります。

既存不適格の問題を解決するためには、個人でなくマンションの管理組合単位で、問題解決に向けて動きます。

具体的な解決方法は、次のいずれか。

  1. 隣接敷地所有者と協議して、隣接敷地を買取るか、一体で建替えの計画を進める。
  2. 自治体と協議して、容積率の緩和など特別な条件交渉をする。

具体的な建替え事例は、こちらにまとめられています。
マンション再生協議会 特徴別建替え事例の分類

建替えの計画が承認されなくても、交渉が進み、建替えの目処が立てば、マンションの価値は上がります。

なぜなら普通の買主ではなく、投資目的の購入者がいるため。

通常なら数年はかかりますし、大変な作業ですが、退職後の趣味などとしてチャレンジしてみる価値はあるかもしれません。

まとめ

ここまで『既存不適格のマンションを売るならこれ! まず確認すること、4つの売却方法まとめ』として解説してきました。

まず普通に売れないか、複数の不動産会社へ無料査定を依頼して、意見を聞きましょう。

普通に売れそうにない場合は次の4つの方法から、売却にかける手間と時間によって、最適な方法を選ぶと良いでしょう。

既存不適格マンションを売却する4つの方法

  1. 【楽々・最短10日】 不動産会社の買取
  2. 【やや楽・10日〜3ヶ月】 仲介で買取価格より少し高く売る
  3. 【少し大変・3ヶ月〜】 仲介で工夫して長期間かけて売る
  4. 【かなり大変・数年?】 既存不適格を解決して売る

あなたの既存不適格マンションの売却が成功することを、心よりお祈りしております!

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    40万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国900店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所ハウスネット
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4U
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計50万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    2,100社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。