不動産査定イメージ
「不動産の価格を知りたいけど、不動産の査定ってどうするの?」

不動産の査定でお悩みですね。

不動産を査定する方法は4つあり、目的によって使い分けるのが一般的です。

この記事では次のことが分かります。

この記事で分かること

  • 不動産の査定方法は?
  • 自分に最適な査定方法は?
  • 実際に査定するには、どうすれば良いの?

あなたの不安や疑問が解決し、安心して不動産を査定できるために、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

目的で選ぶ不動産査定の4つの方法

不動産査定には主に4つの方法があります。

利用する目的と特徴を簡単にまとめましたので、あなたに最適な方法を選んで下さい。

方法1.オンラインの匿名査定
興味本位で不動産を査定したい人向け。
連絡先などの個人情報を入力せずにオンラインで査定できるもの。
ただし査定精度は低く、参考程度の価格しか分かりません。
方法2.不動産会社による無料査定
売却予定がある、または検討中で、正確な不動産価格を知りたい人向け。
正しい方法で査定すれば、査定精度は4つの中で最も高い。
方法3.不動産鑑定士による有料査定
売却予定が全く無い人、離婚や相続の財産分与を裁判・調停する人、税金を申告する人向け。
公的な資料に利用する価格で、実際の売買価格とは差がある場合も。
なお裁判所を通さずに当事者の話し合いだけで決める協議離婚や遺産分割協議では、方法2でもOK。
方法4.自分で調べて査定
不動産会社が信じられない人や不動産会社の査定を確認したい人向け。
査定精度は低くなりますが、他の方法を確認する場合は参考になる。

それぞれの査定方法について、詳しく解説します。

方法1. オンラインの匿名査定

オンライン査定イメージ
オンラインの匿名査定とは、氏名や連絡先などの個人情報を入力することなく、オンラインで査定ができるもの。

匿名査定のメリット・デメリット

オンラインの匿名査定のメリットはこちら。

匿名査定のメリット

  1. 個人情報を知られずに査定できる
  2. 入力したらすぐに価格が分かる
  3. 価格変動の推移が分かるサービスもある

一方でデメリットはこちら。

匿名査定のデメリット

  1. 査定精度は低く、あくまで参考程度
  2. 都市部のマンション限定のサービスがほとんど
  3. 結局、自社の査定への誘導になることが多い

ハウスくんハウスくん

精度が低くて、マンション限定なのか。
結局、自社への査定に誘導されるって、どういうこと?


家博士家博士

実際に試してみると分かるけど、査定価格がサイトによって違うし、最後は『詳しくは自社の査定依頼へ』って誘導されることが多いんだ。
匿名査定では、査定の精度が低いからね。

匿名査定は、売り出し価格が元で査定精度が低い

オンラインの匿名査定は、査定精度が低く、参考レベルと考えたほうが良いでしょう。
何かを判断する根拠にはなりません。

なぜなら査定の元になる価格が『売り出し価格』であり、実際に売買された『成約価格』でないから。

ハウスくんハウスくん

売り出し価格でも成約価格でも、同じじゃないの?


家博士家博士

ところが大きな差があるんだ。

売り出し価格と成約価格の差は、マンションで約10%〜30%、戸建てで約15〜50%にもなります。

理由として、実は半数以上の不動産は売り出しても売れず、最終的には売り止めるため。

売り出し価格は、売主の希望価格で、実際に売れる価格ではありません。


ハウスくんハウスくん

そうなの!
なんで匿名査定は成約価格を元にしないの?


家博士家博士

レインズを使えないからだよ。

レインズとは
国内で唯一の不動産情報データベースで、不動産会社しか利用できません。
運営は、国土交通省の指定流通機関『不動産流通機構』。
過去の取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと

匿名査定ではレインズを使えない

レインズは、成約価格が登録されいている国内唯一のデータベース。

しかしレインズの規約により、匿名査定ではレインズの成約価格を使えません。

やむなく匿名査定では、ネットの無料情報つまり売り出し価格を元に査定しているのです。

ちなみにレインズの成約価格を使えるのは、不動産会社が特定の顧客に対して査定するときのみ。

そのため正確な査定価格を知るためには、不動産会社に無料査定を依頼することになります。

今のところ多くの匿名査定は、最終的に自社の査定へ誘導するために運営されているのが実情です。

AI査定もレインズを使えない

最近よくあるAI査定も、残念ながらレインズを利用できません。

AI査定というシステムは優秀ですが、元データが売出し価格なので、結局査定の精度は低いのが現実です。

主なオンラインの匿名査定

主なオンラインの匿名査定を紹介します。

HouMa

howma
HouMaのAI価格診断は、人工知能を活用し、入力された内容に基づいて自動で家の査定を行ってくれるサービス。
公示価格や周辺情報などの必要な情報も自動的に収集して、査定価格に反映してくれます。
最初に入力する内容は、査定する物件の所在地(丁目まで)、建物種別(戸建てorマンション)、大まかな建物面積の3つ。
ここまでの内容で査定条件を満たせば、築年月、利用状況、家との関係(所有者かどうか等)などを追加で入力し、結果が分かるしくみです。

公式サイトはこちら
HowMa

HOME’Sプライスマップ

homesプライスマップ
こちらも知りたい物件の参考価格を簡単に調べられるサービス。
物件ごとの情報ではなく地図上で参考価格が見られるので、「駅ごと」や「地域ごと」の相場を知りたいときにも有効です。
1都3県からスタートし、現在は全国対応しています。
会員登録なども不要で、48万棟・470万戸ものマンション参考価格がチェックできるようになっています。

公式サイトはこちら
HOME’Sプライスマップ

方法2. 不動産会社による無料査定

不動産会社による査定イメージ
不動産会社による無料査定とは、不動産会社に査定を依頼する方法。

不動産会社は、営業活動の一つとして、無料で不動産を査定してくれます。

不動産会社による無料査定のメリット・デメリット

不動産会社による無料査定のメリットはこちら。

不動産会社による査定のメリット

  1. (正しく使えば)査定の精度が高い
  2. (売却予定なら)不動産会社探しにもなる
  3. (売却検討中なら)専門家に無料で相談できる

一方でデメリットはこちら。

不動産会社による査定のデメリット

  1. 不動産会社の対応が面倒
  2. (使い方を間違えると)査定の精度が低くなる
  3. (使い方を間違えると)悪質な不動産会社に騙される

ハウスくんハウスくん

正しく使えば査定の精度が高いけど、使い方を間違えると逆に精度は低くなるの?
なんか難しそうだね。


家博士家博士

正しい使い方のポイントさえ知れば簡単だよ

正しく使えば、査定の精度は高い

不動産会社による無料査定は、キチンと正しく使えば査定価格の精度が高くなります。

不動産会社は成約価格を元に査定し、相場にも精通している

査定価格の精度が高い理由は、成約価格を元に査定できるから。

国内で唯一のデータベース『レインズ』の成約価格は、不動産会社がお客さんの不動産を査定するときしか利用(公開)できません。

方法1で解説した通り、売り出し価格と成約価格には大きな差があるため、成約価格を元に査定することで、精度が格段に高くなります。

また不動産会社は、普段から購入希望者と接しているため、最新の相場の動きに精通していることも大きな違い。

『餅は餅屋』という言葉もありますが、不動産のことは不動産会社が一番詳しいのです。

ただし正しい使い方をした場合に限ります。

不動産会社による査定の正しい使い方とは

不動産会社による査定の正しい使い方とは、次の6つのポイントを間違えないこと。

ポイント1. 買取と仲介を使い分ける

不動産会社に査定を依頼するときは、『買取』と『仲介(普通の売却)』の違いを理解して、使い分けましょう。

なぜなら、買取では最短1週間で売却できますが、査定価格は相場の6〜8割に安くなってしまうため。

買取では、不動産会社が買い取って転売して利益を出すため、相場より安い価格にでしか、買い取ってもらえません。

買取と仲介のイメージの違い

仲介(普通の売却)なら、査定価格は相場通り。
3ヶ月以内に売れる予想価格を査定してもらえます。

さらに売り出し価格を高めにすれば、相場より高く売れる可能性も。

特別な事情が無い限り、仲介で3ヶ月以上かけて売る方が良いでしょう。

ちなみに、もし買い替えなど売却期限がある場合は、3ヶ月だけ仲介で売り出し、売れないと買取してもらえる『売却保証』という方法があります。

ポイント2. 簡易査定(机上査定)と訪問査定(現地査定)を使い分ける

訪問査定イメージ
不動産会社による査定では、簡易査定(机上査定)と訪問査定(現地査定)を使い分けます。

●簡易査定(机上査定)とは
不動産会社が現地に行かずに価格を査定する方法。
不動産会社の対応が要らず、メールや郵送で査定結果を受け取れる。
ただし戸建てや土地など、不動産によっては査定精度が低くなる恐れがある。
まだ売却を検討中の人に向いている。
●訪問査定(現地査定)とは
不動産会社が現地に行き、価格を査定する方法。
査定の精度が高く、リペアやリフォームの必要性など、専門家の具体的なアドバイスも聞ける。
不動産会社の対応はあるが、いずれ売却を依頼するなら、不動産会社を選ぶために役立つ。
いずれ売却する予定の人に向いている。

ハウスくんハウスくん

売却を検討中なら簡易査定で良いけど、売却する予定なら訪問査定が良いんだね。


家博士家博士

簡易査定でも、方法1の匿名査定より査定の精度は高いよ


ポイント3. 不動産会社のやる気を引き出す

不動産会社による査定は、あくまで不動産会社の営業活動の一つで、無料のボランティアではありません。

不動産会社の目的は、売却の『媒介契約』を結び、売却して仲介手数料を得ること。

だからある程度は『売る気』を見せて、不動産会社のやる気を引き出しましょう。

査定を依頼したからといって、売却する必要はありませんが、せめて『将来的には売却を検討している』という程度の表現にします。

不動産会社の営業が嫌だからといって、間違っても『絶対に売る気はありません』などと、不動産会社のやる気を無くすことは言わないこと。

売る気の全く無いお客だと、適当な査定価格になったり、査定をしてもらえない恐れもあります。

ポイント4. 不動産会社の本音を引き出す

不動産会社に査定を依頼するときは、不動産会社の本音を引き出しましょう。

具体的には、『買取』と『仲介』の両方で査定を依頼します。

買取価格と仲介価格の差が、あまりにも大きな不動産会社は、怪しいと考えて良いでしょう。

なぜなら、

  • 買取価格 = 本音の価格
  • 仲介価格 = 建前の価格

だから。

買取価格は、相場の6〜8割に安くなってしまうもの。

さらに不動産会社が査定価格で買い取り、相場価格で転売して利益をだすため、絶対に高めの査定価格を出すことはありません。

しかし仲介価格は、売れるであろう予想価格に過ぎず、不動産会社がその価格で売れると保証するものではありません。

一部の悪質な不動産会社は、他社より印象を良くするために、明らかに売れない高値で査定します。

こういった悪質な不動産会社に売却を依頼しても、当然売れずに数カ月が無駄になるだけで、最終的には値下げして、相場以下の価格で売ることになってしまいます。

ポイント5. エリアで売買実績が豊富な不動産会社を選ぶ

大手不動産会社イメージ
不動産会社に査定を依頼するときは、エリアで売買実績が豊富な不動産会社を選びましょう。

都市部では大手3社が圧倒

都市部では、大手不動産会社3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が圧倒的に売買実績が豊富。

売買仲介件数ランキング上位30社
(2020年3月)

不動産会社の売買仲介件数ランキング2020年3月

不動産売却の実績は、大手3社に偏っています

「三井のリハウス」「住友不動産販売」「東急リバブル」の3社は、仲介件数が2万件を超えており圧倒的。

関東・関西・中部の都市圏、札幌から福岡までの地方都市で査定を依頼するなら、これら大手トップ3のいくつかは含めたいところです。

早速、これらの大手トップ3社に、それぞれ連絡しても良いのですが、3回も電話するのは面倒かもしれません。

しかし、一括査定サイトの「すまいValue」を利用すれば、わずか数分でこれらの大手トップ3社を含む最大6社にまとめて無料査定を依頼できます。

すまいValue

すまいValueの公式サイトはこちら
すまいValue
地方では地元の実績豊富な不動産会社に

地方では大手不動産会社の営業エリア外になってしまうため、地元の実績豊富な不動産会社に依頼します。

不動産会社の心当たりがない場合は、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

ポイント6. 複数(3〜6社)の不動産会社に査定を依頼する

不動産会社による査定では、1社だけでなく複数(3〜6社)に査定を依頼しましょう。

3〜6社に査定を依頼する理由は、次の3つ。

  • 担当者の当たり外れがあるため
  • 今は不動産相場の変動が激しく、プロでも査定に差がでやすいため
  • 複数の不動産会社の話を聴くことで、間違いや失敗を防げるため

どんなに優秀な不動産会社でも、外れの社員はいるもの。

安全のためには、複数の不動産会社に査定を依頼した方が良いでしょう。

また今は不動産相場の変動が激しく、コロナによってさらに査定の難易度が高くなっています。

不動産価格指数(全国)

不動産価格指数(全国)2021年3月

「不動産価格指数」とは

不動産価格指数とは、純粋に不動産相場の価格変動を見ることができる指数。

国土交通省がヘドニック法という統計計算手法で、年間30万件の不動産売買成約価格から築年数や立地などの余計な要素を取り除き、純粋な価格変動をまとめたもの。

3ヶ月前の売買実績を毎月末に公表。

マンションは、約8年で55%も値上がりしています。


戸建ては上昇していないように見えますが、これは都心部の戸建てが上昇している分を、地方の戸建ての値下がりが打ち消しているため。

戸建ては立地によって、価格の2極化が進んでいます。

複数の不動産会社に査定を依頼することで、より正確に相場を把握できるでしょう。

さらに、複数の不動産会社の話を聞くことで、売却後に判断を間違えたり失敗するリスクは少なくなります。

なるべく最低でも3社に査定を依頼しましょう。

ただし多すぎても話を聴き比べるのが大変なので、最大で6社程度が良いでしょう。

ハウスくんハウスくん

不動産会社の心当たりがなければ、どうやって探せば良いの?


家博士家博士

一括査定サイトを使えば簡単だよ。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいValue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    40万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国890店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年に設立した一括査定サイト。
    6社といっても全国890店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2021年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトです。
    簡易査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小が強い場合もあるので、3位のHOME4Uも確認した方が良いでしょう。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が定番です。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. SRE不動産(旧ソニー不動産)

    SRE不動産
    実績4.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス株式会社

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。利用できるエリアは首都圏と関西圏限定です。
    あのソニーが始めた不動産会社で、売主だけを担当するエージェント制が特徴。無数にある他の不動産会社が買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。

    管理人のコメント

    大手不動産会社でエージェント制はSRE不動産だけ。話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで査定を依頼することがポイント。まずメールで概算価格を査定してくれます。

  4. 【公式サイト】SRE不動産

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社4.0
    査定実績:
    累計40万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,500社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数40万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため全国どこでも幅広く依頼ができます。
    机上査定を選ぶと、郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ
エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)
    すまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。
  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)
    すまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。
  • 地方(人口密度が少ない地域)
    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME'Sも使ってみると良いでしょう。

方法3. 不動産鑑定士による有料査定

打ち合わせイメージ
3つ目の方法は、不動産鑑定士に有料で査定してもらう方法。

不動産鑑定士の査定には、2種類あります。

1つ目は国土交通省の価格調査ガイドラインによる「不動産鑑定評価書」。

主に、離婚や相続の裁判、税金の申告、不動産証券化など、公的機関への提出書類として利用します。

2つ目は簡易的な「価格調査」。

主に、当事者同時で話し合う協議離婚や、相続の遺産相続協議で、売却する可能性が無い場合に利用します。

売却する可能性が少しでもあるなら、方法2の不動産会社による査定を利用すれば、無料で査定できます。

不動産鑑定士による査定のメリットと注意点

不動産鑑定士による査定のメリットはこちら。

不動産鑑定士による査定のメリット

  1. 不動産鑑定評価なら公的な書類として利用できる。
  2. 価格調査でも、離婚の財産分与や相続などの根拠として相手を説得しやすい。
  3. 査定後に営業の電話などない

一方で注意点としてはこちら。

不動産鑑定士による査定の注意点

  1. 費用がかかり、鑑定士によって金額も違う。
  2. 査定に2週間程度の時間がかかる。
  3. 鑑定士によって査定価格が違い、実際の売却価格とは誤差があるケースも。

費用について

不動産鑑定士による査定の費用は、事務所によって金額が違いますが、大まかな相場としては次の通り。

戸建て住宅の場合
不動産鑑定評価書が18万円〜、価格調査が13万円〜
マンションの場合
不動産鑑定評価書が18万円〜、価格調査が15万円〜
ハウスくんハウスくん

費用も時間もかかるんだ。
査定価格の精度はどうなの?

家博士家博士

査定価格は、鑑定士によって違う。
有料だから、不動産会社に依頼するときみたいに複数に依頼するわけにもいかないし。
査定を依頼する前に相見積もりをとって、査定実績など聞いてから依頼先を選ぼう。

不動産鑑定士による査定については、こちらで詳しく解説しています。

方法4. 自分で調べて査定

自分で査定するイメージ
自分で調べて査定する方法です。

手間と時間がかかり、精度も低いので、基本的にはオススメしません。

ただし、他の方法で査定した価格を確認するときや、不動産会社が信じられない人には、この方法しかありません。

また不動産投資をするなら、自分で適正価格を査定する技術は身につけておいたほうが良いでしょう。

自分で調べて査定するメリットと注意点

自分で調べて査定するメリット

  1. 不動産相場について少し詳しくなり、判断の助けになる。
  2. 判断を間違っても自己責任とあきらめがつく。
  3. 『多少知識がある人』として、悪質な不動産会社に騙されるリスクが減る。
自分で調べて査定する注意点

  1. とにかく手間がかかる。
  2. レインズが見れないので、取引事例比較法が使えない。
  3. 不動産会社に比べると情報量が不足し、査定の精度が低い。

致命的な問題はレインズが使えないこと

自分で査定する場合に致命的な問題は、レインズの取引事例を見ることができないこと。

方法1で解説した様に、不動産データベース『レインズ』は不動産会社しか利用できません。

個人で査定できるのは、取引事例を使わない方法に限られます。

ハウスくんハウスくん

取引事例を使わない方法って、どういうこと?


家博士家博士

居住用のマンション以外なら、自分でもある程度査定できるよ。
不動産の査定では、大きく3種類の計算方法があるんだ。

不動産を査定する3つの計算方法

1. 取引事例比較法
マンション・土地・一戸建ての土地部分の査定で使う計算方法。
レインズの成約事例を元に価格を査定します。
(土地は、簡易的な計算方法として路線価÷0.8で計算することもあります。)
2. 収益還元法
賃貸しているまま売却(オーナーチェンジ)する場合など、収益物件(賃貸に出している物件)を査定する際に使います。
収益還元法による査定では、事例比較法より査定価格が安くなります。
3. 原価法(積算法)
一戸建ての建物部分を査定する計算方法。
投資物件で銀行が融資審査する際にも利用します。

ハウスくんハウスくん

取引事例を使わない方法は、2つ目と3つ目だけか。
自分で査定できるのは、投資物件と一戸建ての建物部分だけってこと?


家博士家博士

土地も簡易的な査定ならできるよ。
それぞれ解説しよう。

計算方法1. 取引事例比較法

個人ではレインズを使えないので、取引事例比較法は使えません。

ただし不動産会社の査定を自分で確認するときは、査定根拠の取引事例から自分でも査定できます。

個人で査定する際は、不動産流通推進センターの価格査定マニュアルが参考になります。

【参考】不動産流通センター・価格査定マニュアル

マニュアルは年間3,240円(税込)で利用可能。

ただし、比較するための元になる取引事例は別に必要です。

ハウスくんハウスくん

取引事例が無いと、絶対ダメなの?

家博士家博士

次の2つのサイトなら、近隣の取引事例が見つかるかもしれない。
詳細は隠されているから、あくまで参考程度だけどね。

  1. REINS Market Information
  2. 国土交通省土地総合情報システム

取引事例比較法について、詳しくはこちらで解説しています。

土地は簡易計算だけ可能

土地も取引事例比較法が基本ですが、簡易計算なら自分でも計算できます。

一番簡単な方法は、路線価を利用する方法で、計算式はこちら。

路線価÷0.8=土地価格

路線価は国税庁の財産評価基準書 路線価図・評価倍率表から調べられます。

【参考】国税庁・財産評価基準書 路線価図・評価倍率表

路線価について、詳しくはこちらで解説しています。

その他、土地の価格について、詳しくはこちらで解説しています。

計算方法2. 収益還元法

収益還元法には、「直接還元法」と「DCF法(Discounted Cash Flow法)」の2つがありますが、ここでは簡単な直接還元法を使います。

収益還元法で査定価格を計算する場合は、次の式を利用します。

売却価格=年間家賃収入÷表面利回り

表面利回りは、次のサイトで確認します。

主な投資物件ポータルサイト

家博士家博士

収益還元法では、利回りをどれくらいにするかが難しい。

計算方法3. 原価法(積算法)

原価法では土地と建物を別に計算します。

土地と建物の価格を合わせたものを「積算価格」と呼ぶため、積算法と言われることもあります。

土地は先程の簡易計算で計算します。

建物の計算方法

建物価格は、次の計算式を利用します。

建物価格=建築単価×延床面積×(1-経過年数÷耐用年数)

建築単価は、国税庁の「建物の標準的な建築価額表」を利用します。

建物の構造別に1平方メートルあたりの単価が決まっています。

【参考】国税庁・建物の標準的な建築価額表

また、耐用年数は国税庁の耐用年数表を利用するのが一般的です。

ただしマイホーム(自己居住用)では、耐用年数が1.5倍になります。

構造事業用
(賃貸)
自宅
(自己居住用)
木造22年33年
鉄骨造(肉厚3mm超)27年40年
鉄骨造(肉厚4mm超)34年51年
RC造47年70年

例えば築10年の木造住宅の場合、残耐用年数は「33年−10年=22年」となります。

ハウスくんハウスくん

耐用年数を超えたらどうなるの?

家博士家博士

その場合は『無価値』として、10%程度をみる場合が多い。
建物の解体を見込んでるなら、解体費用分がマイナスの価値になる

例)築10年、延べ床面積60平方メートルの木造住宅の場合
建物価格を計算すると、約490万円となります。
約15万×60×(1-10÷22)=約490万

まとめ

以上、『【目的別】不動産を査定する4つの方法をプロ投資家が完全解説!』として解説してきました。

4つの方法をまとめると、

方法1.オンラインの匿名査定
興味本位で不動産を査定したい人向け。
連絡先などの個人情報を入力せずにオンラインで査定できるもの。
ただし査定精度は低く、参考程度の価格しか分かりません。
方法2.不動産会社による無料査定
売却予定がある、または検討中で、正確な不動産価格を知りたい人向け。
査定精度は4つの中で最も高いですが、不動産会社によって実力差もあります。
方法3.不動産鑑定士による有料査定
売却予定が全く無い人、離婚や相続の財産分与を裁判・調停する人、税金を申告する人向け。
公的な資料に利用する価格で、実際の売買価格とは差がある場合も。
なお裁判所を通さずに当事者の話し合いだけで決める協議離婚や相続では、方法2でもOK。
方法4.自分で調べて査定
不動産会社が信じられない人や不動産会社の査定を確認したい人向け。
査定精度は低くなりますが、他の方法を確認する場合は参考になるでしょう。

多くの場合は、『方法1.オンラインの匿名査定』か『方法2.不動産会社による無料査定』が良いでしょう。

売却の可能性が少しでもあるなら、不動産会社に無料査定を依頼した方が確実です。

不動産会社の心当たりがない場合は、不動産一括査定を利用すると良いでしょう。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいValue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    40万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国890店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年に設立した一括査定サイト。
    6社といっても全国890店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2021年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトです。
    簡易査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小が強い場合もあるので、3位のHOME4Uも確認した方が良いでしょう。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が定番です。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. SRE不動産(旧ソニー不動産)

    SRE不動産
    実績4.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス株式会社

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。利用できるエリアは首都圏と関西圏限定です。
    あのソニーが始めた不動産会社で、売主だけを担当するエージェント制が特徴。無数にある他の不動産会社が買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。

    管理人のコメント

    大手不動産会社でエージェント制はSRE不動産だけ。話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで査定を依頼することがポイント。まずメールで概算価格を査定してくれます。

  4. 【公式サイト】SRE不動産

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社4.0
    査定実績:
    累計40万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,500社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数40万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため全国どこでも幅広く依頼ができます。
    机上査定を選ぶと、郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ
エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)
    すまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。
  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)
    すまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。
  • 地方(人口密度が少ない地域)
    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME'Sも使ってみると良いでしょう。

あなたの不動産査定が成功することを、心よりお祈りしております!