リフォームした室内
家を売る前に、リフォームは必要なのでしょうか?

実際にどのくらいの人が売る前のリフォームに成功しているのか、国土交通省の調査結果から検証します。

なお、ここでのリフォームとは、ある程度しっかりしたリフォーム(50万円以上)のこと。
売却に必要な最低限の修繕(5〜10万円程度)は含みません。

個人では売却前にリフォームしないのが正解

結論を先にいうと、個人で家を売る場合、基本的にはリフォームをしないことが正解です。

理由としてはこちら。

個人ではリフォームしない方が良い理由

  • リフォーム単価が高くなり採算が合わない。
  • 非効率なリフォームで工事費が高額になる。
  • 媒介契約を結んだ不動産会社もコスト削減は難しい。

個人のリフォーム成功率は17.6%

家の売却前にリフォームをした結果、成功した割合は…

  • 個人が売り主: 17.6%
  • 不動産会社が売り主: 74.8%

個人で家を売る前にリフォームしても、成功するのは難しいことが分かります。

個人と不動産会社がリフォームで売却に成功した割合

ハウスくんハウスくん

でもリフォームした方が、家は売れやすくなるんじゃないの?


家博士家博士

売れやすくなるのは確かだね。
でもリフォームにかかった費用以上に売値が高くならないと、成功とはいえないんだ

ここでリフォームの成功とは、リフォームにかかった費用以上に売却費用が高くなった場合。

この様なイメージです。
リフォームで家の売却に成功するイメージ

しかしリフォームをしたのに、リフォーム費用より売却価格を高くできない場合、売却で損をすることになります。
この様なイメージです。
リフォームで家の売却に失敗するイメージ

ハウスくんハウスくん

そうかぁ、リフォームしても結局損になることがあるんだ。


家博士家博士

不動産会社(転売業者)が上手く利益をだしているのには、ちゃんと理由があるんだ。

なぜ不動産会社は成功するの?

なぜ不動産会社(転売業者)はリフォームに成功するのでしょうか?

理由1. スケールメリットを生かした安価な工事費

転売業者がリフォームに成功する理由は、個人に比べて転売業者のリフォーム工事費用が圧倒的に安いため。

転売業者のリフォーム単価は、個人が発注する場合の6割〜8割です。

転売業者のリフォーム単価が安い理由は、リフォーム工事の件数が多く、リフォーム業者と安定して取引があるため。

大規模な会社は、自社で職人を抱えてリフォーム業をしているところもあります。

ハウスくんハウスくん

リフォーム費用が安いなんてズルいなー


家博士家博士

リフォーム工事をする側からすると、安定して年間何十件も依頼してくれるお客さんを優遇するのは仕方ないことだよ。

理由2. 再販リフォームのノウハウで工事費減

さらに転売業者は、管理労力をかけてリフォームコストを削っています。

リフォーム費用を安くするために、事前にしっかりプランを練り、ムダなリフォームは避けているのです。

先ほどの国土交通省の調査によると、不動産会社(転売業者)は、

  • 平均313万円程度のリフォーム金額で
  • 平均479万円を売り値に上乗せしています。

リフォームをした経験があれば分かると思いますが、313万円で出来る工事は限られます。
この限られた予算で、最大限の価値向上をするために、業者はポイントを絞って、リフォームをしているのです。

例えば使用する材料も、目立たない壁紙や下地材は安価な材料にするなど、メリハリを付けて工事をしています。

ハウスくんハウスくん

不動産会社ならできるの?
それじゃあ媒介契約を結んだ不動産会社にお願いすれば良いんじゃないの?


家博士家博士

売買の媒介をしている不動産会社には難しいのが現実なんだ

媒介契約を結ぶ不動産会社には難しい

不動産会社がリフォームコストを削減できるなら、売却の媒介契約を結んだ不動産会社に任せれば、ノウハウを駆使して安価なリフォームにしてくれると思うかもしれません。

残念ながら多くの場合、売却を依頼した不動産会社では、リフォームコストを転売業者レベルまで削減できません。

理由は2つあります。

売買仲介をする不動産会社は、転売業者と違ってリフォーム単価が安くない。
不動産会社だからといって、かならずしもリフォーム単価が安いわけではありません。転売業者は大量の工事を発注しているからリフォーム単価が安いのです。普通の不動産会社の場合は、個人がリフォーム会社に直接頼むより高い場合もあります。
売買仲介では利益がわずか(3%+6万円)なのでリフォームのコスト削減まで手が回らないから。
リフォームコストを下げるノウハウを駆使するためには、計画や工事管理に大変手間がかかります。
転売業者場合、売却価格に上乗せされた金額全てが利益になりますが、売買仲介ではわずか3%+6万円。
1人の営業マンは同時に複数の売却案件を抱えるため、手間をかけてリフォーム価格を抑えるのが難しいのが現実です。

ハウスくんハウスくん

不動産会社といっても、転売業者と売買仲介では得意分野が違うんだね。


家博士家博士

家の価格が500万円高くなっても、売買仲介の手数料は15万円増えるだけだからね。
それより1件でも多くの不動産を売った方が利益になる。

理由3. 転売業者は売却で有利

実は、個人よりも転売業者が高く売れる理由には、売却時の条件の違いもあります。

転売業者が売り主の場合、個人の売り主とはこの様な点で違います。

転売業者が売り主だと高く売れる理由

  • すまい給付金の対象になる。
  • 住宅ローン控除が最高200万円→400万円になる。
  • 瑕疵担保責任の売り主責任が通常3ヶ月など→最低2年(5年・10年もあり)になる。
  • 住宅ローンの斡旋もしてくれるので、買いやすい。
  • ホームステージングやオープンハウスなどを積極的にするので、販売力が高い。

この様に、そもそも転売業者は個人の売り主に比べて高く売れるという理由もあるのです。

購入者は自分でリフォームしたい人が17.1%

またリフォームについては、購入者の視点からも、売る前にする必要は無いと言えます。

購入者の17.1%はみずからリフォームをする予定で購入しているのです。

中古住宅を購入した人へのアンケート調査によると、購入理由は複数回答で次のような理由でした。

  1. 希望エリアだったから(60.9%)
  2. 手頃な価格だったから(52.1%)
  3. 新築にはこだわらなかったから(27.7%)
  4. 早く入居できるから(18.6%)
  5. リフォームするつもりだったから(17.1%)

(社団法人 不動産流通経営協会「不動産流通業に関する消費者動向調査」2014年)

みずからリフォームした場合、限られた予算を、自らの価値観で優先順位を付けて振り分けられます。

またグレードや色なども自分で選べることから、購入後に自らリフォームを希望する人も多いのです。

ちなみに、購入後にリフォームした内容として、アンケート結果ではこの様になっています。

  • 内装(壁・床): 81.5%
  • トイレ: 70.2%
  • キッチン: 48.3%
  • 浴室・洗面: 47.7%
  • 冷暖房(床暖房など): 32.5%
  • 建具(窓・扉など): 21.2%

(社団法人 不動産流通経営協会「不動産流通業に関する消費者動向調査」2014年)

ハウスくんハウスくん

そうか!
そもそも買う人は自分の好みにリフォームしたい人が多いんだ。


家博士家博士

特に最近はリフォームを楽しむ人が増えているよ。

個人の85%はリフォームなしで売っている

個人売り主の中古住宅の85%以上が「リフォームせずに売却」されています。
(国土交通省の調査による)

意外な数字だったかもしれません。

家を売る前にリフォームした方が、売れやすく、売却価値も上がるイメージがあります。
実際に、中古住宅のオープンハウスでは多くが綺麗にフルリフォームされています。

しかしこのリフォーム済みオープンハウス、実は不動産会社(転売業者)が一旦買い取った中古住宅を再販売している場合がほとんど。
個人の売り主がリフォームするケースはやはり少ないのです。

ちなみに国土交通省の調査によると、

  • 中古住宅購入後に買主がリフォームした割合:47.3%
  • 購入前も後も全くリフォームをしなかった割合:38.0%

となっています。

中古住宅のリフォームは、購入者が自らの予算と好みから優先順位を考えて行う方が、お互いに良い結果となります。

ハウスくんハウスくん

約半数が購入後にリフォームしているんだね


家博士家博士

リフォームしない代わりに安く売るという考えも一般的になっているよ

もし不動産会社に勧められたら?

もし売却を検討している際に不動産会社からリフォームを勧められた場合、あなたが納得できないのであれば他の不動産会社の担当者の意見も聞いたほうが良いでしょう。

競合物件に比べてあまりにも劣化が激しい場合は、ポイントを絞って最低限のリフォームをするケースもあります。

他の不動産会社も同意見でリフォームを勧めるのであれば、あなたも納得してリフォームを決断できます。

築古の家の場合は「リフォームプラン付き」で売ったほうが、早く高く売れる場合もあります。

例えばリフォーム大手のパナソニックが始めた、リアリエではリフォームプランを複数提案して3DCGで公開することで、家を早く高く売ることができます。
リアリエイメージ

リアリエについて詳しくはこちら

リフォームをする場合は、過去のリフォーム事例等をきちんと確認して、本当に必要なリフォームだけに絞ること。

それができるか、あなたと不動産会社との信頼関係が大切になります。

家の売却が成功するかどうかは、不動産会社選びで8割が決まるといわれます。

もし不動産会社選びで失敗すれば、売却が長期化したり、安値で家を失う恐れも。

そんな失敗を防ぐために、優秀で信頼できる不動産会社を選びましょう。

優秀で信頼できる不動産会社を選ぶためのポイントは…

  • エリアで不動産売却の実績が豊富な不動産会社を選ぶこと。
  • 複数(3〜6社)の不動産会社に査定を依頼し、話を聴き比べること。

もし不動産会社の心当たりが無ければ、一括査定サイトを利用すると便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておくと良いでしょう。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼した方がよいでしょう。

  4. 【公式サイト】HOME4U

  5. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,759社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  6. 【公式サイト】LIFULL HOME'S


リフォームをする場合はこちらも合わせてお読み下さい。