田舎イメージ
「土地を売りたいけど、市街化調整区域だと売れるのかな…」

市街化調整区域の土地売却でお悩みでしょうか。

確かに市街化調整区域の土地は、制限があり自由に建物を建てられないなどの理由から、売れにくいのが現実。

しかし、方法次第では売れる可能性は十分にあります。

また将来は、市街化調整区域の土地がますます売りにくくなると予想されるため、なるべく早く売り出す方が有利。

あなたの土地が売却できれば、相続のわずらわしさも減り、生活資金の足しにもなります。

この記事では、市街化調整区域の土地を売る方法と、知っておきたい知識をまとめました。

なお、売却したい土地の地目が「農地」の場合、農地のままでは買い手が見つかりにくいため、宅地への転用を検討した方が良いでしょう。

農地の宅地転用はこちらの記事で詳しく解説しています。

あなたの土地売却が成功するために、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

市街化調整区域が売りにくい理由

市街化調整区域の土地が売りにくい理由として、主に3つが挙げられます。

市街化調整区域が売りにくい理由

  1. 理由1. 建物を建てるのに許可が必要な場合が多い
  2. 理由2. 電気・ガス・水道・下水などインフラが弱い
  3. 理由3. 住宅ローンが借りにくい

それぞれ解説します。

理由1. 建物を建てるのに許可が必要な場合が多い

市街化調整区域とは、市街化を抑制するため建物を建てることを制限されているエリアのこと。

農林漁業を営む人が住むための建物などを除き、原則として住宅の建築ができません。

家を建てたりする場合は都道府県知事の許可が必要。

この時点で「面倒そう」という印象になるので、購入者もなかなか見つからないのです。

ハウスくんハウスくん

市街化調整区域って、誰でも自由に建物が建てられるわけではないんだね

家博士家博士

そう。ただし自治体によって規制緩和があるんだ

自治体によって規制緩和がある場合も

自治体の規制緩和により、市街化調整区域でも開発可能な区域が条例で定められていることも。

こうした区域なら、自治体の許可がおりやすく、売れやすくなります。

例)山形市の場合
(平成29年6月1日施行)
今まで市街化区域に隣接する区域のみ許可されていた戸建住宅・店舗付兼用住宅の建設が、近接するエリア(500m以内)まで拡大されました。さらに宅地分譲・建売分譲・共同住宅も許可されることに。
【参考】山形市・市街化調整区域における規制緩和について

ハウスくんハウスくん

規制緩和があるかどうか、どうやって調べるの?


家博士家博士

自治体に問い合わせるか、不動産会社に調べてもらうか、どちらかだね。


市街化調整区域における規制緩和について知るには、次の2つの方法があります。

  • 直接自治体の担当課へ確認する。
  • 不動産会社に調べてもらう。

後の「売り方」で紹介しますが、不動産会社へ無料査定を依頼すると、このあたりの事情を不動産会社が調べてくれます。

自分で調べるのが面倒な場合は、不動産会社へ無料査定を依頼してみましょう。

もし不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

主要な一括査定サイトはこちらで紹介しています。

理由2. 電気・ガス・水道・下水などインフラが弱い

市街化調整区域はそもそも市街化を抑制するエリアなので、インフラがきちんと整備されていないことも珍しくありません。

例えば、電気については最悪の場合、自己負担で敷設しなければならないことも。

またガスや上水道なら公道があれば敷かれていることもありますが、下水道については整備されていないことも多いでしょう。

もし下水道が整備されていなければ、浄化槽の使用も検討しなければなりません。

ちなみに浄化槽は役所の許可がおりなければ設置できないため、最悪の場合は汲み取りになってしまいます。

昔は浄化槽が許可されていた土地でも、汚染などを理由に許可されないことも。

今のインフラ事情については、役所や電力会社に確認しないと分かりません。

理由3. 住宅ローンが借りにくい

3つ目の理由は住宅ローンが借りにくいという点。

市街化調整区域は、建築許可がおりれば住宅ローンが借りられます。

しかし金融機関による担保評価が低いため、融資可能額が低くなり、場合によっては住宅ローンの審査に通らないことも。

買い手の多くは住宅ローンを利用するため、ローンが借りにくい市街化調整区域は売りにくいのです。

市街化調整区域を売る方法

市街化調整区域を売る方法としては、主に2つの方法が挙げられます。

方法1. 隣人や近隣の人に売る

最も確実で売りやすいのが、近隣に住む人に買ってもらうこと。

まず隣地を所有する人を中心に、まずは身近で購入してくれる人がいないかヒアリングしてみましょう。

この場合、間に不動産会社を介せず個人間売買で売却すれば、不動産会社に支払う仲介手数料(売却価格の6%+12万円+消費税)が節約できます。

ただし個人間売買では、法令や規制の調査漏れで後からトラブルになるケースも多いため、できれば間に不動産会社を入れた方が安心です。

不動産会社の仲介手数料は、売主と買主が決まっている状態で不動産会社に交渉すれば、半額などに安くしてくれる可能性が高くなります。

個人間売買については、こちらで解説しています。

方法2. 不動産会社経由で売りに出す

近隣にヒアリングしてみたけれど購入者が見つからなかった場合は、不動産会社経由で売りに出します。

不動産会社選びのポイントは、地元での売買実績が豊富な不動産会社を探すこと。

1社だけではなく3社〜6社程度の不動産会社に無料査定を依頼し、話を聞き比べることがポイントです。

ハウスくんハウスくん

大手不動産会社ではなくて、地元の不動産会社が良いんだね

家博士家博士

市街化調整区域の土地はそもそも流通量が少ないから、大手不動産会社でも取扱実績がなかったりするんだ。
だから、市街化調整区域の土地の売買に関しては、地元不動産会社の方がオススメなんだよ

なお、市街化調整区域の土地を売る場合は、様々な調査が必要になります。

しかし、不動産会社さえ決まればそうした調査もお任せできるので、売主としての手間も省けます。

【不動産会社にお任せできる調査】

具体的な規制の内容について
建築可能な建物の要件など市区町村の役所で確認が必要ですが、不動産会社が調査してくれます。
建築基準法に適合するかどうかの調査
接道が2m以上あるかなど、建築基準法で家が建てられるかどうか確認してもらえます。
インフラ状況の確認
上下水道や電気、ガス、通信など、インフラの整備状況も確認してもらえます。
農地転用の手続き
地目が農地だった場合は宅地に変える手続きを行ってくれます。

特約付きの売買契約もある

市街化調整区域に建物を建てる際は原則として許可が必要ですが、場合によっては許可が下りない恐れもあります。

土地を売買した後に許可が下りなくなってしまうと、購入者はたまりません。

こうした場合に備えて、「許可が得られない場合は売買契約を解除する」といった特約を付けて売買する方法もあります。

特殊な契約になるので、どこまで必要か売却経験の豊富な不動産会社に聞いてみたほうが良いでしょう。

具体的には、不動産会社へ無料査定を依頼し、査定結果を聞くときに相談します。

もし不動産会社の心当たりがない場合は、一括査定サイトを利用すると便利です。

かなり田舎で不動産会社が無い恐れがあるならSUUMO(スーモ)が便利

市街化調整区域でも、かなり田舎で扱ってくれる不動産会社が無い恐れがあるなら、SUUMO(スーモ)の売却査定が便利。
SUUMO

SUUMOの売却査定では、簡単なエリアを入力するだけで、査定を依頼できる不動産会社のリストが表示されます。

「せっかく入力した後に、査定を依頼する不動産会社が無かった!」なんてことがありません。

この機能は、主要な一括査定サイトでは唯一SUUMO(スーモ)の売却査定だけです。

SUUMO(スーモ)の売却査定はこちら
SUUMOの無料売却査定

そもそも市街化調整区域とは

市街化調整区域とは、都市計画区域の1つ。

都市計画区域の3種類の1つ

都市計画法では土地の利用に対して規制を設けており、規制対象になっている区域を「都市計画区域」と呼んでいます。

【参考】国土交通省・開発許可制度の概要

都市計画区域には、次の3種類があります。

  1. 市街化区域
  2. 市街化調整区域
  3. 非線引き都市計画区域

市街化区域

市街化区域は次の通り。

  1. すでに市街地を形成している区域
  2. おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき地域

市街化区域は、国土の3.9%で人口の73%が居住しています。
(※国土交通省・平成29年都市計画現況調査より)

東京23区内においては、河川敷を除いたすべての土地が市街化区域です。

家博士家博士

市街化区域は建物を建てる時も許可は不要だけど、建てられる建物については『用途地域』によって制限されているんだ

用途地域は「第1種低層住居専用地域」から「工業専用地域」まで、全部で13種類。

用途地域ごとに建ぺい率や容積率、建物の種類や高さ、日影規制などが決められています。

市街化調整区域

都市計画法に基づいて「市街化を抑制すべき区域」とされているのが、市街化調整区域。

日本の国土の10.3%を占めており、用途地域の定めもありません。

市街化調整区域においては、建物新築時だけでなく既存建物の建て替えでも行政の許可が必要とされています。

非線引き都市計画区域

都市計画区域の中で、市街化区域・市街化調整区域に該当しない区域が非線引き都市計画区域です。

以前は「未線引き区域」と呼ばれていました。

非線引き区域は土地利用に関する規制が緩やかであるのが特徴。

用途地域が定められていることもあれば、そうでないこともあります。

都市計画図は役所で分かる

あなたの土地が都市計画区域でどうなっているのか調べる方法として、役所に行って聞くことが一番確実です。

家博士家博士

自治体によっては、インターネット上に都市計画図を掲載しているところもあるんだ。
『市区町村名 都市計画図』などで検索すれば分かるよ。

市街化調整区域の土地を売却するなら急いだ方が良い理由

市街化調整区域の土地を売却するなら、急いだほうが良いかもしれません。

なぜなら、日本では急激な人口減少と過疎化が進み、地方では住居エリアを中心部に集める動きが進んでいるためです。

急激な人口減少と過疎化

日本の人口は2004年にピークを迎えた後、現在は急激に減少しており、高齢化が進んでいます。

日本の人口変化

日本の長期人口変化

出典:国土交通省/「国土の長期展望」中間とりまとめより

国土交通省の「国土の長期展望」によると、2050年には

  • 6割の地域で、人口が現在の半分以下になる。
  • 2割の地域で、無人化する。

ことが分かっています。

このため市街化調整区域の土地は、ますます売りにくくなると予想されます。

ちなみに不動産価格が上昇している現在でも。最寄り駅から通いエリアでは、地価の下落が続いています。

最寄り駅距離別の公示地価変動率
(地方圏・2018年)

最寄り駅距離別の公示地価変動率(地方圏・2018年)

公示地価とは
公示地価は、国土交通省が毎年全国に定めた標準地約3万地点を対象に、1月1日時点の1平方メートル当たりの価格を3月頃に発表するもの。
都道府県の発表する基準地価と合わせて、土地取引の指標になります。
公示地価は、国土交通省の土地総合情報システム 地価公示・都道府県地価調査にアクセスすると調べられます。
国土交通省地価公示・都道府県地価調査
土地の価格の調べ方について詳しくはこちら
土地の価格の調べ方と、価格を比較する場合の修正点とは

立地適正化計画で居住エリアを中心部に集める動き

地方では「立地適正化計画」という計画が進んでいます。

これは人口が減少していく地方で、公共インフラを維持するために、「人が住むエリア」を中心に集めるという政策。

【立地適正化計画のイメージ】

コンパクトシティ説明図

立地適正化計画では、市街化区域の中でさらにエリアを絞って「居住エリア」を指定します。

このため市街化調整区域は、ますます人が住むエリアより遠くなってしまい、価格も下落する恐れがあります。

まずは、今売却するならいくらで売れるのか、価格を確認してみてはいかがでしょうか。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいvalue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国870店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国870店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,777社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  4. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U


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