シロアリ被害のイメージ
「シロアリ被害があった家だけど、普通に売れるの?」

シロアリ被害のあった家の売却でお悩みですね。

確かにシロアリ被害がある家は、売りにくくなる恐れがあります。

しかしシロアリ被害は特別なことでなく、築年数が古い家の多くが抱えるトラブルの一つ。

程度と対応によっては、売却にほとんど影響ない場合もあります。

この記事では、シロアリ被害のある家、防蟻対策がない家の売却について解説。

建物保証で売る方法、シロアリ被害のあった家を売る3つの方法を紹介します。

またシロアリの駆除方法や防蟻方法についても解説。

あなたのシロアリに関する悩みや不安が解決し、家の売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

シロアリ被害のあった家でも売却できる

結論から言うと、シロアリ被害のあった家や、防蟻対策をしていない家でも売却できます。

もちろん被害が深刻であれば、程度によって建物価値は減額されますが、目立った被害がなければ大きな減額にはなりません。

家博士家博士

そもそもシロアリの被害は、珍しいことではないんだ。

築20年超で3割以上がシロアリ被害あり

国土交通省関連の調査によると、木造在来工法の住宅は、築20年を超えるとシロアリ被害がある割合が3割以上となっています。
(国土交通省補助事業・シロアリの被害実態調査2013年)

築年数毎の蟻害の割合
(木造在来工法)

築年数 蟻害発生率
築0〜4年 1.9%
築5〜9年 4.0%
築10〜14年 11.0%
築15〜19年 29.3%
築20〜24年 38.4%
築25〜29年 37.4%
築30〜34年 35.5%
築35〜39年 46.7%
築40〜44年 50.2%

ハウスハウス

シロアリの被害って、こんなに多いんだ!


家博士家博士

特に西日本で多い傾向がある。
最近は北海道まで被害エリアが広まっているから、ほぼ日本全国でシロアリ被害はあるんだ。


ハウスハウス

こんなに多いなら、重大な被害じゃなければ内緒にしても大丈夫じゃないの?


家博士家博士

シロアリの被害は瑕疵(かし)になる恐れがあるから、隠さずきちんと説明しよう。

シロアリ被害は買主に説明する

シロアリ被害が分かっている場合、売主は買主に説明しなくてはいけません。

なぜならシロアリの害(蟻害)は重大な瑕疵(かし)にあたるため。

瑕疵(かし)とは
瑕疵とは、本来あるべき機能・品質・性能を満足しない欠陥や故障のこと。
家の場合は、雨漏りや構造的な欠陥、シロアリ被害が瑕疵にあたる。
一般的に、売買完了後3ヶ月までに建物に瑕疵が見つかった場合、売主の負担で補修し、これを瑕疵担保責任という。

隠すと補修費用負担や契約解除の恐れも

もしシロアリ被害を隠して売却した場合、売主が補修費用を負担したり、売買契約を解除される恐れがあります。

売却時に「瑕疵担保免責」の特約を付けても、隠した場合は売主責任になります。(民法572条)

瑕疵については、こちらも合わせてお読み下さい。

ハウスハウス

今のところは目立った被害はないけれど、ちょっと不安だったら?
シロアリ対策してない家も多いよね。


家博士家博士

そんなときは、大手不動産会社の建物保証を活用すると安心だよ

防蟻対策のない家は建物保証付で売る

大手なら無料で最長2年間の建物保証あり

まだ目立ったシロアリ被害はないけど、防蟻対策をしていなかったり保証期間が切れている場合は、大手不動産会社の防蟻対策が安心。

大手不動産会社に売却を依頼すれば、無料で最長2年間の建物保証が付きます。

建物保証を付けると買主が安心して購入できるため、家が売れやすくなります。

建物保証の名称は会社によって違い、具体的にはこちら。

大手不動産会社の建物保証

  1. 三井のリハウス 360度サポート(建物調査+補修)
  2. 住友不動産販売 瑕疵保証
  3. 東急リバブル リバブルあんしん仲介保証(建物保証)
  4. 野村の仲介+ あんしん建物補修

いずれも利用には次の条件があり、保証内容も一定の制限があります。

  • 築30年以内で、あらかじめ建物について検査を実施し合格した家
  • シロアリの被害最大50万円まで、その他瑕疵は最大500万円まで保証

家を売却するための保証としては、これで十分効果があるでしょう。

家博士家博士

大手は売却実績が豊富で、シロアリ被害の家の売り方もよく知ってるよ。

売却実績は大手が圧倒的

売買仲介件数ランキング上位35社
(2023年3月)

不動産会社の売買仲介件数ランキング2023年3月

不動産売却の実績は、大手3社に偏っています

三井のリハウス住友不動産販売東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。

都市部で査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。

ハウスハウス

大手3社は別格だね。


家博士家博士

3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。

【大手1】三井のリハウス
37年連続で売買仲介件数1位

三井のリハウス

  • 店舗数 286店舗
    (首都圏182、関西圏46、中部圏25、札幌9、東北6、中国9、九州9)
  • 三井のリハウスは、37年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。

    独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。


    多くの購入希望者を抱えるため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。

    また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。

    家博士家博士

    業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
    他と比較する基準にもなるからね。

    三井のリハウスの無料査定はこちらから
    三井のリハウス

    【大手2】住友不動産販売
    熱心な営業スタイルに定評

    すみふの仲介ステップ

    • 店舗数 234店舗
      (首都圏136、関西圏58、中部東海15、北海道8、東北4、中国7、九州6)

    住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。

    現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。

    自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。

    家博士家博士

    クールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。


    【大手3】東急リバブル
    東急沿線や大型案件に強み

    東急リバブル

    • 店舗数 216店舗
      (首都圏141、関西圏42、名古屋11、札幌9、仙台6、福岡7)

    東急リバブルは売却に便利なサービスが充実しています。

    例えば予定期間で売れないと査定価格の90%などで買取る「買取保証」は、買い替えで安心。

    またリフォーム込で売り出す「アクティブ売却パッケージ」は、築古マンションを売り出す方法として効果的です。

    家博士家博士

    初めての買い替えや売却で心配なら、話を聞いてみると良いね。

    東急リバブルの無料査定はこちらから
    東急リバブル

    大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」

    大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。

    すまいValueは、大手上位6社(三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所の住まいリレー)が共同運営する一括査定サイトです。


    すまいValue

    すまいValueの公式サイトはこちら
    すまいValue

    有料だが公的な保険『既存住宅売買かし保険』もある

    費用はかかりますが公的な保険『既存住宅売買瑕疵保険』を利用する方法もあります。

    どこの不動産会社でも使えるため、地方で大手不動産会社の営業エリア外であれば、こちらを試すのも良いでしょう。

    費用の目安として、建物検査(インスペクション)と保険費用で数万円〜20万円程度。

    場合によっては家の補修工事で数十万円〜百万円以上が必要になります。

    利用する場合は、売却を依頼する不動産会社が手配してくれます。

    詳しくは、こちらで解説しています。

    ハウスハウス

    すでにシロアリ被害がある家を売るならどうすれば良いの?


    家博士家博士

    シロアリ被害のある家を売るには3つの方法がある。

    シロアリ被害のある家を売る3つの方法

    シロアリ被害のある家を売る方法として、3つの方法があります。

    それぞれ解説します。

    方法1. シロアリ駆除・補修して売却する

    1つ目の方法は、シロアリを駆除し被害箇所を補修して売却する方法。

    駆除費用の相場は使用する薬剤の種類によっても変わりますが、1坪あたり5,000円〜10,000円。

    ハウスハウス

    けっこう費用がかかるんだね・・・


    家博士家博士

    シロアリ駆除費用はかかるけど、税金が戻ってくるよ

    シロアリ駆除費用で税金が戻ってくる

    シロアリ被害は、所得税法施工令第9条に規定する「害虫・・・その他の生物による異常な災害」に該当します。

    シロアリの駆除と被害箇所の補修にかかった費用を、所得から控除できるのです。

    ※被害が発生する前の予防(防蟻)にかかった費用は対象外

    ただし、雑損控除として計上できるのは、専門業者に依頼した場合のみ。

    控除を適用するには確定申告も必要です。

    添付書類として領収書も必要なので、必ず受け取って確定申告時まで保管しておきましょう。

    【参考】国税庁・シロアリの駆除費用

    駆除・補修後でも瑕疵保証は利用した方が安全

    シロアリを駆除・補修した場合も、シロアリ被害が再発する可能性はあります。

    最近のシロアリ対策では、安全な薬剤を使うため保証期間は最長で5年。

    5年を超えるとシロアリが再発する恐れは十分あります。

    また防蟻対策で5年保証があっても、1種類だけのシロアリ被害しか保証されていないケースも。

    シロアリにはイエシロアリとヤマトシロアリの2種類があり、それぞれ薬剤が違います。

    保証期間内でも、違う種類だとシロアリのリスクはあるのです。

    万が一に備えて、大手不動産会社の保証や既存住宅売買瑕疵保険を付けて売却した方が良いでしょう。

    必ず売買契約書に記載する

    シロアリ被害があった場合は、売買契約書に添付する重要事項説明に記載しなくてはいけません。

    もし文書に記載がないと、瑕疵担保責任期間を過ぎても売主の説明責任を問われる恐れがあります。

    不動産会社にあらかじめ伝えておけば記載してくれますので、漏れがないかだけ確認しておきましょう。

    シロアリ駆除業者は相見積もりをとる

    シロアリ駆除業者は、業者によって費用が違うため、3社程度の相見積もりを取ったほうが良いでしょう。

    シロアリ駆除業者の心当たりがなければ、こちらなどがあります。
     ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

    また自分で業者を探すなら、日本しろあり対策協会の登録業者から施工業者を検索できます。
    【参考】公益財団法人 日本しろあり対策協会

    方法2. 古家付き土地として売却する場合

    2つ目は、家を解体せず「古家(コヤ)付き土地」として売却する方法。

    この方法なら、土地と戸建ての両方の選択肢がある物件として売却できます。

    「土地」として購入したい人と、「安い戸建て」として購入したい人は全く別なので、購入希望者が見つかる可能性も高くなります。

    不人気なエリアや売却を急ぐ場合は買取も検討する

    駅から遠い人口減少エリアや高齢化が進むエリアは、すでに売れにくくなっています。

    もし事情があって売却を急ぐ場合は、業者による買取も検討しましょう。

    仲介と買取のイメージ

    仲介と買取のイメージ

    仲介
    (普通の売買)
    買取
    買主 一般の人 不動産会社
    (買取業者)
    売却期間 場合による
    (目安3〜6ヶ月程度)
    最短1週間
    売却価格 ほぼ相場通り 相場より
    2〜4割安い

    ただし買取では、最短1週間程度で売却できますが、価格は相場の6〜8割に安くなってしまいます。

    少しでも高く売るためには、10社、20社と無料査定を依頼して、少しでも高く購入してくれる不動産会社を探すと良いでしょう。

    ハウスハウス

    そんなに多くの不動産会社知らないよ。


    家博士家博士

    不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると良いよ


    大手の運営する一括査定サイトとして主要なものは、

    • 三井のリハウス・住友不動産販売など大手6社が共同運営のすまいValue
    • NTTデータグループが運営のHOME4U
    • リクルートが運営のSUUMO売却
    • LIFULLが運営のHOME’S

    その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。

    方法3. 建物を解体して更地で売却する場合

    建物を解体してしまえばシロアリ被害を気にすることなく売れます。

    中には解体すると余計売れなくなる家もある

    次のような家は、建物を解体すると土地が極端に安くなったり、売れなくなる恐れがあります。

    解体すると余計売れなくなる家の例

    1. 接道が悪いなど再建築不可の土地
    2. 古い擁壁があり、建替えに擁壁の造り直しが必要な土地
    3. 目の前が4m未満の道路で、建替えると大幅なセットバックが必要な土地
    4. 今の家が既存不適格で、建て替えると耐火や用途の制限を受ける土地

    解体前に3社以上の不動産会社に話を聞く

    これらのリスクを避けるために、解体する前に必ず不動産会社の意見を聞きましょう。

    また不動産会社も営業マンによっては知識と経験に差があるため、なるべく3社以上の不動産会社に話を聞く方が安全です。

    不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

    大手の運営する一括査定サイトとして主要なものは、

    • 三井のリハウス・住友不動産販売など大手6社が共同運営のすまいValue
    • NTTデータグループが運営のHOME4U
    • リクルートが運営のSUUMO売却
    • LIFULLが運営のHOME’S

    その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。

    解体費用の目安

    解体費用の大まかな相場は次の通り。

    • 木造:3〜5万円/坪
    • 軽量鉄骨など:4〜7万円/坪

    ただし解体費用は建物の構造や施工条件(重機が入れるかどうかなど)、アスベストの有無によっても変動します。

    解体する場合は、相見積もりを取って複数の解体業者を比較しましょう。

    解体については、こちらで詳しく解説しています。

    以上、ここまでシロアリ被害のあった家を売却する方法について解説しました。

    最後に、シロアリについて知っておきたい知識をまとめます。

    いまさら聞けないシロアリの知識

    シロアリはゴキブリの一種

    シロアリと聞くとアリの仲間かと思いがちですが、実は違います。

    アリの仲間ではなく、ゴキブリの仲間なのです。

    ハウスハウス

    ゴキブリ・・・聞いただけで嫌になるね

    木だけでなく新建材やコンクリートも被害に

    シロアリ被害でまずイメージするのは、木の柱など木材かもしれません。

    しかし実際には木だけでなく、プラスチックや合成ゴムといった新建材も被害に遭います。

    木材以上に好むのが、発泡スチロールなどの断熱材です。

    シロアリ被害は建物全体になる恐れも

    シロアリ被害に遭いやすいのは、浴室など湿気が多いところや土台、基礎といった部分。

    ただしシロアリの種類によっては、天井や建物全体にまで被害が及ぶこともあります。

    シロアリの種類と生息地域

    日本に存在するシロアリの中でも、建物に被害を与えるシロアリは2種類。

    ヤマトシロアリとイエシロアリです。

    最近はこの2種類に加えて、アメリカカンザイシロアリと呼ばれるシロアリの被害も増えています。

    ヤマトシロアリ

    ヤマトシロアリの生息地域は、北海道北部を除く日本全土。
    ヤマトシロアリ分布

    巣を作ることはなく、生活場所と餌を求めて集団で移動します。

    基礎部分をはじめとした建物下部を加害し、腐朽(腐ること)と同時に起こることが多くなっています。

    イエシロアリ

    一方のイエシロアリは神奈川県以西の海岸線沿いの温暖な地域や千葉県の一部、南西諸島、小笠原諸島に生息。

    イエシロアリ分布

    建物や土中に大きな巣を作り、数十万〜100万匹ほどの集団になります。

    イエシロアリは乾燥した部分でも水を運んできて湿らせながら加害するため、被害箇所は建物全体に及びます。

    アメリカカンザイシロアリ

    アメリカカンザイシロアリは、最近広まってきたシロアリです。
    アメリカカンザイシロアリ分布

    まだ事例は少ないですが、急激に増えています。

    シロアリを見つける方法

    方法1. 羽アリを見つける

    シロアリを見つける方法として最も分かりやすいのが、羽アリを見つけること。

    シロアリが人前に姿を現す唯一の時期でもあります。

    なお、羽アリが飛ぶ時期は種類によって違います。

    ヤマトシロアリ:4〜5月(沖縄は2月、東北・北海道は6月ごろ)の昼間

    イエシロアリ:6〜7月の夜、電灯に飛来

    アメリカカンザイシロアリ:6〜9月の昼間に数回ずつ、何度も飛ぶ

    方法2. 家の状態で調べる

    羽アリ以外では、次のような状態になっていないかチェックしてみましょう。

    • 床が柔らかくなっていたり、沈むところなどがないか
    • 柱が下がったり、棟や軒の稜線が波打ったり、ふすまや雨戸の建て付けが悪くなっていないか
    • 柱などを叩いてみて、空洞音がしないか、もろくなっていないか
    • 床下をのぞき、蟻道(ぎどう・シロアリの通り道)などがないか

    蟻道とは土でできた「シロアリ専用道路」のようなもの。

    シロアリは地表を移動するわけではないので、蟻道があれば「シロアリがいるかもしれない」と判断できるのです。

    ※巣を作らないヤマトシロアリの場合は、蟻道があってもシロアリがいないこともあります。

    シロアリの駆除と防蟻(ぼうぎ)方法

    シロアリの駆除と予防には、2つの工法があります。

    一つは薬剤の散布施工、もう一つはベイト工法と呼ばれるものです。

    工法1. 薬剤の散布施工

    即効性があり、費用も安めに済ませられる工法です。

    費用の相場は次の通り。

    • 化学薬剤:5,000〜9,000円/坪
    • 天然系薬剤:6,500〜10,000円/坪

    公益社団法人日本しろあり対策協会による認可薬剤を使います。

    ハウスハウス

    そんな協会があるんだね


    「公益社団法人日本しろあり対策協会」は、国土交通大臣の認可を受けている団体。

    この団体では、シロアリの防除薬剤認定や防除施工を行う技術者の認定を行なっています。

    登録施工業者の一覧もあるので、施工業者を検索することもできます。
    【参考】公益財団法人 日本しろあり対策協会

    工法2. ベイト工法

    2つ目のベイト工法は、薬剤を散布しない工法です。

    薬をエサとして食べさせることで、シロアリの集団全体を死滅させます。

    ハウスハウス

    ゴキブリの駆除に使うホウ酸団子みたいなもの?

    家博士家博士

    そうだね。この方法では脱皮を阻害することで、シロアリを死滅させるんだよ

    薬剤を散布しないので安全性が高く、使用する薬剤の量も薬剤散布の2,0001分の1程度で済みます。

    一方で、費用は高め。

    初期(5年分)で7,000円〜/m、更新(5年毎)で4,500円〜/mとなっています。

    例:家周辺の外周が30mの場合

    施工費用は初回が21万円〜、更新が13万5千円〜です。

    なお、ベイト工法は段階的に効果が現れる方法のため、駆除には不向き。

    あくまでも防蟻方法であると考えておきましょう。

    費用は建物構造でも変わる

    工法によって費用は変わりますが、建物の構造も費用に影響します。

    注意したいのが、特殊な構造で床下に潜れないような場合。

    この場合は費用が高額になる可能性もあります。

    5年保証が一般的

    シロアリ駆除の保証期間は、5年間が一般的です。

    保証期間が5年以上の場合、薬剤の毒性が強すぎる恐れもあります。

    「保証期間は長いほど良い」わけでもないのです。

    また、保証内容も業者によって様々。

    • 保証期間中の無料点検の有無
    • 再発した場合の作業内容や施工範囲

    業者によっては、新たな建物の損害が発生した場合に、一定金額までは修復してくれるところもあります。

    単に料金だけで判断せず、こうした内容までしっかり確認しておきましょう。

    シロアリ駆除業者の心当たりがなければ、こちらを試すのも良いでしょう。
     ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

    まとめ

    ここまで、シロアリ被害のあった家、防蟻対策をしていない家の売却について解説してきました。

    目立ったシロアリ被害はないけれど不安な場合は、大手不動産会社の建物保証や公的な既存住宅売買瑕疵保険を利用しましょう。

    シロアリ被害がすでにある家の売却方法は次の3つ。

    1. シロアリ駆除・補修して売却
    2. 古家付き土地として売却
    3. 建物を解体して更地で売却

    「駆除・補修して売却」や「古家付き住宅として売却」する場合、シロアリ被害があったことは隠さずきちんと伝えましょう。

    駆除した場合も再発の可能性があるため、瑕疵担保免責で売却するか、保証制度や瑕疵保険を利用した方が安全です。

    「建物を解体して更地で売却」する場合はシロアリを気にしなくて済みますが、解体すると余計売りにくなるケースに要注意。

    解体前に3社以上の不動産会社に相談した方が確実です。

    家を解体する際には相見積もりを取って、比較してから決めましょう。

    あなたの家の売却が成功することを心よりお祈りしております。

    一括査定サイトの定番3社

    一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

    1. すまいValue
      おすすめ1位
      すまいValueバリュー
      査定実績:
      77万件(2016年開始)
      不動産会社数:
      大手6社(全国875店舗)
      運営会社:
      大手6社共同運営
      三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所の住まいリレー
      実績 5.0
      不動産会社 4.5
      運営会社 5.0

      大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
      2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
      簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
      さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

      管理人のコメント

      地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
      しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
      特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

    2. 【公式サイト】すまいValue


    3. SRE不動産
      おすすめ2位
      SRE不動産(旧ソニー不動産)
      査定実績:
      (2014年開始)
      不動産会社数:
      売主側1社(買主側多数)
      運営会社:
      SREホールディングス(東証PRM)
      実績 4.0
      不動産会社 4.0
      運営会社 5.0

      すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
      あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
      さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

      管理人のコメント

      エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

    4. 【公式サイト】SRE不動産


    5. HOME4U
      おすすめ3位
      HOME4Uホームフォーユー
      査定実績:
      累計50万件(2001年開始)
      不動産会社数:
      2,100社
      運営会社:
      NTTデータ・スマートソーシング
      実績 5.0
      不動産会社 4.0
      運営会社 4.0

      日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
      不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
      さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

      管理人のコメント

      HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
      ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
      あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
      不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

    6. 【公式サイト】HOME4U

    各エリアで最適な組み合わせ



    エリア別のオススメ一括査定サイト

    あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

    • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

      →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

    • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

      →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

    • 地方(人口密度が少ない地域)

      →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。