「不動産の売却で、レインズってどう使えば良いの?」
不動産の売却でレインズについてお悩みですね。
確かに不動産の売却では、レインズの2つの機能が大切です。
ただしレインズには注意点もあるので知っておきましょう。
この記事では、売主が知るべきレインズの2つの機能、そして4つの注意点とその対策について解説します。
あなたの不動産売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。
この記事のもくじ
レインズの基本
まずレインズの基本をザックリ解説します。

知っている人は、読み飛ばしてね。
不動産会社専用の情報共有システム
レインズ(REINS)とは、国内で唯一の不動産データベースで、不動産会社が情報を共有するために使われます。
レインズに登録されている情報は主にこの4つ。
- 売出し物件: 売り出している物件の情報←大切!
- 成約事例(売買事例): 過去に売買が成立した事例←大切!
- 賃貸物件: 募集中の賃貸物件の情報
- 不動産会社情報: 登録している不動産会社の連絡先など
レインズは、1990年に国土交通省の主導で設けられました。
レインズを運営するのは、国土交通大臣が指定する不動産流通機構。
東日本、中部圏、近畿圏、西日本の4つに分かれており、各不動産流通機構の公式サイトとエリアはこちら。
- 公益社団法人 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)
北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・山梨県・長野県 - 公益社団法人 中部圏不動産流通機構(中部レインズ)
富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県 - 公益社団法人 近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)
滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県 - 公益社団法人 西日本不動産流通機構(西日本レインズ)
鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県
英語の「Real Estate Information Network Sysytem」の頭文字からREINSという名前が付いています。

いきなり細かくて読む気しないよ

大切なのはここから先だよ
レインズは不動産会社しか利用できない
レインズを利用できるのは不動産会社のみ。
一般の人はレインズを利用できません。
ただしレインズの統計と売買事例の一部は公開されている
レインズは不動産会社しか利用できませんが、レインズがまとめた『統計』と『物件名などを隠した売買事例』は、公開されています。
- レインズの統計
- 物件名と詳細を隠した過去の売買事例(全国)
- 過去の例(レインズ マーケットインフォメーション)
統計情報(マンション)は分かりやすくまとめました
レインズの統計情報はそのままだと見にくいので、当サイトではマンションの相場を分かりやすくまとめています。
詳しくはこちら
⇒東京のマンション相場
一般人が見ることができる貴重な成約価格データ
過去の売買事例(レインズマーケットインフォメーション)は、具体的な物件が特定できないように、詳細の住所や面積・価格の端数が丸められています。
しかし一般人が見ることができる成約価格のデータは、日本では2つしかありません。
国土交通省の運営する「土地総合情報システム」とこの「レインズ マーケットインフォメーション」だけ。
どちらも詳細は隠されていますが、大規模マンションなどであれば、ある程度推測は可能です。
不動産会社に査定を依頼するときに、合わせて見てみると参考になります。
国土交通省の「土地総合情報システム」とは
不動産の登記情報を元に、国土交通省が不動産購入者にアンケート調査票を送付し、集めた回答からまとめた不動産価格データ。
公示地価の判定などに利用され、個別の情報も詳細を隠して公開されています。
公式サイトはこちら
⇒国土交通省 土地総合情報システム
それぞれに掲載されている概要は次の通りです。
レインズ マーケットインフォメーション |
国土交通省 土地総合情報システム |
|
---|---|---|
不動産の種類 | 中古マンション・戸建 | 中古マンション等、土地と建物、宅地、土地、農地、林地 |
住所 | 町名まで(番地不明) | 町名まで(番地不明) |
成約価格 |
(戸建)100万円単位 (マンション)1万円単位/m2 |
100万円単位 |
面積(土地・建物・専有) | 5m2単位 | 5m2単位 |
間取り | ○ | マンションのみ |
リフォームの有無と程度 | 不明 | 不明(マンションは有無のみ) |
マンションの所在階・向き・眺望 | 不明 | 不明 |
業者買取・仲介 | 不明 | 不明 |
成約時期 | 過去1年分(3ヶ月単位) | 過去5年分(3ヶ月単位) |
その他 | 最寄り駅の距離、築年、構造、用途地域 |
(マンション)最寄り駅の距離、築年、構造、建ぺい率、容積率、用途地域、取引の事情等 (戸建)最寄り駅の距離、築年、用途、今後の利用目的、土地形状、前面道路、建ぺい率、容積率、構造、用途地域、取引の事情等 |
情報元 | レインズの成約登録情報 | 国土交通省のアンケート |
売り物件情報は不動産ジャパンが近い
ちなみに売り物件の情報でレインズ内部のデータと一番近いのは、不動産ジャパンという公共主導の不動産ポータルサイトです。
公式サイトはこちら
⇒不動産ジャパン
ただし不動産ジャパンとレインズは全く同じではありません。
網羅している情報は近いですが、レインズのほうがより多く、逆にレインズに掲載される前に不動産ジャパンに載ることもあります。
以上、ここまでレインズの基本的な知識について解説しました。
次に不動産売却で大切なレインズの2つの機能について解説します。
不動産売却で大切なレインズ2つの機能
不動産の売却では、レインズの次の2つの機能が大切です。
それぞれ解説します。
機能1. レインズ経由で買主を見つける
不動産の売却では、レインズに売出し物件として登録することで、レインズ経由で買主が見つかります。
他の不動産会社があなたの不動産を売ってくれる
なぜならレインズ経由で、他の不動産会社があなたの不動産を売ってくれるため。
こちらのイメージです。
売却を依頼した不動産会社だけでなく、他の不動産会社があなたの家を売ることで、より多くの購入希望者に情報が行き渡るのです。

どうやってレインズに掲載するの?

売却を依頼した不動産会社に、レインズに掲載してもらうんだ。
契約の種類によっては登録義務もあるよ。
契約の種類によりレインズ登録の義務がある
家の売却を不動産会社に依頼すると、不動産会社と「媒介契約(ばいかいけいやく)」を結びます。
この媒介契約の種類によって、不動産会社はあなたの家の情報をレインズに登録する義務があります。
宅地建物取引業法では、媒介契約は3種類あり、
- 一般媒介契約: レインズ登録義務なし
- 専任媒介契約: 7日以内に登録←多いのはこれ
- 専属専任媒介契約: 5日以内に登録
と決められています。
媒介契約については、こちらで詳しく解説しています。
家を売るときには、不動産会社と媒介契約を結びます。この時に、最低限知っておきたい媒介契約の種類と選び方、そして注意点についてまとめました。
一般媒介契約は複数の不動産会社へ同時に売却を依頼できるため、レインズの登録は任意。
しかし売主が不動産会社に依頼すれば、一般媒介契約でもレインズに登録してもらえます。
一般媒介契約は、複数の不動産会社と並行して契約できるので、早く高く売れやすいという意見もあります。しかし一般媒介には注意点も多く、売却を成功するにはちょっとしたコツも必要。失敗しないための注意点、向いている物件などをまとめました。

でも最近は買主もネットで検索するよね。
他の不動産会社が売ってくれる効果はあるの?

今でも買主の半数は不動産会社経由で家を探しているよ。
半数の人が不動産会社経由で探している
国土交通省の調査によると、中古不動産の購入者が物件情報の収集で利用した方法は、インターネットの次に不動産会社でした。
- インターネット 54.6%
- 不動産会社 54.2%
中古戸建て購入者の情報収集方法
- インターネット 47.2%
- 不動産会社 41.4%

そうか不動産会社経由で探す人は多いんだね

だからレインズの売出し物件に登録することは大切なんだ。
機能2. レインズで相場を知る
レインズのもう一つの大切な機能は、不動産の相場を知ること。
不動産会社はレインズの売買事例を元に査定する
不動産会社は不動産の価格を査定するときに、レインズの過去の売買事例を元にします。
この査定方法は、『取引事例比較法』と呼ばれ、土地とマンションの価格査定では最も一般的。
戸建住宅も、建物価格だけ積算評価という別の方法で査定しますが、土地は『取引事例比較法』で査定します。
査定方法について、詳しくはこちらで解説しています。
不動産査定には無料査定と有料査定があり、売却を検討しているなら無料査定が一般的です。ただし無料査定には5つの注意点があるので要注意。無料で正確に査定する方法を解説します。

でもネットで売り出してる価格を見れば良いんじゃないの?

売り出し価格は成約価格と違うんだ。
売り出している物件の半分は売れずに売却をあきらめているからね。
売出し価格は成約価格と違う
不動産ポータルサイトなどで分かる『売出し価格』は、売主の希望する価格で、ある意味売れ残っている価格。
売出し価格は成約価格と違います。
売り出し価格と成約価格の差
(中古マンション・首都圏2022年)
売り出し価格と成約価格の差
(中古戸建て・首都圏2022年)
売出している不動産は、半分以上が売れずに売却をあきらめているのが現実です。
売り出し価格と成約価格について、9割の人が知らない驚きの事実について解説します。
他の物件の売出し価格を参考に売り出し価格を決めると、売れずにズルズルと時間が過ぎる恐れがあります。
売買事例が登録されたデータベースはレインズだけ
実際の売買事例(成約価格)が登録されている不動産データベースは、レインズしかありません。
他に民間で不動産会社向けに成約事例の検索データベースがいくつかありますが、あくまでレインズのデータを2次利用しているだけ。
売り出して売り止めになった登録情報を推定の成約価格にするなど、精度は微妙です。
(前に紹介しましたが)一般の人が成約価格を知る方法は、レインズマーケットインフォメーションと国土交通省・土地総合情報システムがありますが、物件名や詳細情報が隠されており、あくまで参考程度。
正しい成約価格を知るためには、不動産会社に無料査定を依頼して、レインズの成約価格から査定してもらう必要があります。

でも最近は、AIでマンション価格診断ができるよね

AIは画期的だけど、AIの元になる学習データにレインズを使えないから、レインズとは違った価格になってしまうんだ。
AIもレインズを利用できない
レインズの規定により、AIの価格査定ではレインズの成約価格を利用できません。
AIとは、簡単に解説すると、赤ちゃんが言語を学ぶ様に学習データからパターンを読み取り、そのパターンを元に答えを予想するシステム。
だから間違ったデータを元に学習したAIの予想は、間違った結果になってしまいます。
不動産の価格診断をするAIでは、レインズの成約価格が使えないため、やむなくネットの無料情報を学習しています。
その結果、国内の不動産価格を推定するAIは、レインズの成約価格と違う価格になってしまうのです。
マンション価格のAI査定が急増しているので、主要なものをまとめました。ただしマンション価格のAI査定には重大な注意点があるので、合わせて解説しています。

結局、正確な価格を知るためには、不動産会社に査定を依頼するしかないってことだね。

不動産会社の査定は無料だしね。
ただしレインズには注意点もあるから、査定を依頼する前に知っておこう。
レインズの4つの注意点と対策
レインズには次の4つの注意点があります。
それぞれ解説します。
注意点1. レインズ登録に消極的な不動産会社もいる
不動産会社の中には、あなたの不動産情報をレインズに登録することに消極的なところもあります。
なぜなら不動産会社は、買主を自社で見つけて『両手仲介』をした方が、利益が増えるため。
両手仲介は買主と売主の両方を仲介すること
両手仲介は買主と売主の両方を仲介すること。
売主だけでなく買主を自社で見つけることで、不動産会社は2倍の仲介手数料を稼げるメリットがあります。
自然に両手仲介になるのはよくあることで、悪いことではありません。
しかし意図的に両手仲介を狙って、他社の見つけた購入希望者を拒否したりすれば完全な売主への裏切り行為。
売主にとって、せっかく見つかった購入希望者が知らない間に断られていたことになります。
悪質な不動産会社の行為は、こちらで解説しています。
不動産会社が売主をだます4つの手口と、だまされずに不動産売却を売る3つの方法を解説します。
両手仲介を狙って、他社の見つけた買主を断る行為を『囲い込み』と呼びます。

こんなに悪い不動産会社がいるの?

ごく一部だけど、中にはいるんだ。
囲い込みを避けるためには、不動産会社を選ぶときに、話を聴き比べて信頼できそうなところを選ぼう。
囲い込みをされないための対策として次のようなものがあります。
囲い込みされない対策1.
信頼できる不動産会社を選ぶ
不動産会社を選ぶときは、3社〜6社程度に無料査定を依頼し、査定価格だけでなく話を聴き比べて、信頼できそうな不動産会社を選びましょう。
複数の不動産会社の話を聴き比べることで、自然と信頼できそうかが見抜けるようになります。
家の売却を成功するためには、専門的な知識や豊富な経験そして強い気持ちが大切です。あなたをサポートしてくれる不動産会社を選ぶためには、どういった点に注意すればよいのでしょうか。
SRE不動産(旧ソニー不動産)は両手仲介なし
SRE不動産(旧ソニー不動産)なら、売主だけを担当するエージェント制で、両手仲介はありません。
大手でエージェント制はSRE不動産だけ。
ただし営業エリアは首都圏・関西圏に限定されます。
囲い込みが不安なら、話を聞いてみると良いでしょう。
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
囲い込みされない対策2.
レインズ登録証明を確認する
不動産会社はレインズに登録したら、登録証明をあなたに提出します。
もし提出がなければ担当者へ請求して下さい。
この様なレインズ登録証明がもらえます。
2016年1月以降は、一番下にIDとパスワードが記載されています。
ここでチェックするべきは、この3点。
図面が「有」になっているか
不動産会社はあなたの家の図面や写真をA4の紙にまとめた「マイソク」というものを作成します。
これをレインズに登録した場合、この図面の有無が「有」になります。
「無」というのはマイソクを登録していないということなので、お願いして登録してもらいましょう。
備考が「広告不可」になっていないか
他の不動産会社にも募集してもらった方が買い手が見つかる確率があがります。
売主がログインするためのIDとパスワードが記載されているか
2016年1月以降、売主がレインズに自分でログインし、自分の売却依頼物件の情報を確認するためのIDとパスワードが記載される様になりました。
囲い込みされない対策3.
売出し後もレインズをチェックする
売り出した後も定期的にレインズをチェックしましょう。
2016年1月からレインズがルール変更。
ポイントはこの2つ。
- 不動産会社が「取引状況」をレインズに記載することになった。
- 売主が自分の売却依頼物件の情報を、レインズで確認できる様になった。
レインズの取引情報では、3種類の状態に分類されます。
- 公開中:客付業者から案内等が受けられる状態で基本的に断れません。
- 書面による購入申込みあり:書面により購入申し込みを受けた状態
- 売主都合で一時紹介停止中:売主の事情により一時的に物件を紹介できないとき
売主は、レインズ登録証明書に記載されているIDとパスワードで、自分の物件について下記の情報を確認できます。
- 現在のレインズ登録内容(主要項目)
- 登録されている図面(図面が登録されている場合のみ)
- 現在の取引状況と取引状況の補足
- 取引状況の履歴

チェックしても完全に防げるわけではないけど、こんなことを知っている売主というだけで、不動産会社は囲い込みしにくいからね。
注意点2. セルフ売却など個人間売買ではレインズに登録できない
セルフ売却などの個人間売買では、レインズに登録できません。
なぜならレインズに登録するためには、どこかの不動産会社と媒介契約を結ぶ必要があるため。
最近はネットで売主が売り出せるシステムも色々ありますが、レインズに登録できないところが大半です。
対策としては、次のどちらか。
- レインズを利用できる個人間売買システムを利用する。
- 一般媒介契約で不動産会社と媒介契約を結び、レインズに掲載してもらう。
当サイトでは個人間売買をオススメしていませんが、詳しくはこちらで解説しています。
直接個人間で家を売買することは可能ですが、意外と手間がかかり、運が悪ければトラブルになる恐れもあります。ここでは個人で家を売買するメリットとデメリット、失敗しないための個人間売買の流れをまとめました。
注意点3. 不動産会社によって査定に使う成約事例が違う
不動産会社によって、あなたの不動産を査定するときに使う成約事例(過去の売買事例)が違うケースがよくあります。
なぜならレインズには数多くの成約事例があり、どれを選ぶかは担当者の判断になるため。
担当者はなるべく条件が近く、新しい取引事例を利用するのですが、どうしても不動産会社によって違います。
また不動産会社の一部には、媒介契約を取るために意図的に高めの査定を作成するところも。
意図的に査定価格を高くする不動産会社は、強引に遠いエリアや違う条件の取引事例を利用して、査定価格を高く計算します。
こういった査定価格のノイズや誤差に惑わされないための対策は、複数(目安として3社〜6社程度)の不動産会社に査定を依頼すること。
複数の不動産会社に査定を依頼することで、あなたの不動産価格を正しく把握できます。
注意点4. レインズの成約事例は少なく、内容も不足している
成約事例(売買事例)の登録率は半数以下
レインズには成約情報(過去の売買事例)が登録されていますが、登録率は半数以下だと推定されます。
なぜならレインズに成約情報を登録する義務があるものの、罰則は無く、実際は過半数が登録しないため。
そもそも日本には、レインズ以外に中古住宅の成約件数を正確にまとめるシステムが無く、正確な数字は誰も知りません。
ちなみに一番正確だと思われるデータは、公益財団法人不動産流通推進センターが公表している推測値。
この推測値によると、2019年のデータでレインズには21%しか登録されていません。
- 中古住宅成約件数: 65.8万件
- レインズ登録成約件数: 13.9万件(21%)

2割しかレインズに登録されていないんだ!

業者売主はレインズの登録対象外だから、正確には分からないけど、おそらく半分は登録されていないと考えられるよ。
レインズも万能では無いことが分かります。
レインズは詳細が分からず問い合わせが必要
レインズの成約情報を見た不動産会社は、売却を媒介した不動産会社へ問い合わせます。
なぜならレインズの成約情報は詳細が分からず、成約価格が相場通りだったか判断出来ないため。
例えばこの様な情報はレインズの成約情報では分かりません。
- 売主が売り急ぎ、価格を相場より安くしていた。
- 任意売却など特別な事情で売却した。
- 内装リフォームの程度、どのくらい傷んでいたか。
- 何件くらい問い合わせや買い付けがあったのか、価格交渉の経緯など。
- 競合の売出し価格や件数
- 騒音や近隣の嫌悪施設など値下げ要因があったか
だからレインズの成約情報を見た不動産会社は、売却を媒介した不動産会社へ問い合わせて、こういった事情を調査しなくてはいけないのです。
しかし問い合わせを受けた不動産会社は、詳しい情報をライバルの不動産会社へ教えるメリットはありません。
場合によっては、担当者が居ないなどという口実で情報を渡さないことも多いのです。

レインズがあるから、どこの不動産会社でも同じじゃないんだね。

結局は、自社で売却実績が豊富な不動産会社が一番強いんだ。
結局は実績が多い不動産会社が有利
正確な査定結果を知るなら、売却実績が豊富な不動産会社が有利です。
具体的には都市部は大手3社(首都圏は4社)を中心に選ぶと良いでしょう。
売買仲介件数ランキング上位34社
(2022年3月)

一部の大手が圧倒的に強いんだね
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており圧倒的。
数多くの顧客を抱えています。
首都圏では、実績の大部分が首都圏の「野村の仲介+」も含めてトップ4社で考えると良いでしょう。
早速、これらの大手トップ3社(首都圏は4社)にそれぞれ連絡しても良いのですが、何回も電話や訪問するのは時間もかかり大変。
しかし一括査定サイトの「すまいValue」を利用すれば、これらの大手トップ4社を含む最大6社に、わずか数分でまとめて無料査定を依頼できます。
すまいValueは、トップ4社を含む大手6社が共同運営する一括査定サイト。
大手4社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したので、大手4社に査定を依頼できるのはすまいValueしかありません。
すまいValue(すまいバリュー)はホントに安心なの?という疑問に、マンション20戸以上を売却したプロの投資家が注意点や評判を解説します!
まとめ
レインズは国内で唯一の不動産データベースですが、不動産会社しか利用できません。
不動産売却で大切なレインズの機能は次の2つ。
また売却で知っておきたいレインズの注意点は次の4つ。
今は都市部を中心に、不動産価格が高騰しています。
不動産価格指数(全国)
不動産価格指数とは
不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。2010年の平均を100として算出。
中古マンションは約10年で85%も値上がりしています。
戸建ては上昇していないように見えますが、これは都心部の戸建てが上昇している分を、地方の戸建ての値下がりが打ち消しているため。
戸建ては立地によって、価格の2極化が進んでいます。
もし売却を考えている場合は、価格を確認してみてはいかがでしょうか。
査定を依頼する不動産会社は、3社〜6社を目安に選ぶと良いでしょう。
不動産会社に心当たりがなければ、一括査定サイトを利用すると便利です。
一括査定サイトの定番3社
一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。
-
おすすめ1位
すまいValue - 査定実績:
- 77万件(2016年開始)
- 不動産会社数:
- 大手6社(全国875店舗)
実績 5.0 不動産会社 4.5 運営会社 5.0 大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国875店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
2023年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細 -
おすすめ2位
SRE不動産(旧ソニー不動産)- 査定実績:
- (2014年開始)
- 不動産会社数:
- 売主側1社(買主側多数)
- 運営会社:
- SREホールディングス(東証PRM)
実績 4.0 不動産会社 4.0 運営会社 5.0 すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細管理人のコメント
エージェント制は売主だけ担当し、買主は他の不動産会社が探すため、複数に売却を依頼するのに近い効果が期待できます。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。
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おすすめ3位
HOME4U - 査定実績:
- 累計50万件(2001年開始)
- 不動産会社数:
- 2,100社
- 運営会社:
- NTTデータ・スマートソーシング
実績 5.0 不動産会社 4.0 運営会社 4.0 日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績50万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細管理人のコメント
HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。
【公式サイト】すまいValue
【公式サイト】SRE不動産
【公式サイト】HOME4U
各エリアで最適な組み合わせ
あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。
- 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)
- その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)
- 地方(人口密度が少ない地域)
あなたの不動産売却が成功することを心よりお祈りしております。