「家を売る不動産会社は、どうやって選ぶの?」
売却の不動産会社選びでお悩みですね。
確かに不動産会社選びは、家の売却の成否を8割決めるほど大切なもの。
この記事では優秀で信頼できる不動産会社を選ぶ方法を分かりやすく解説します。
ポイントは先ず優秀な不動産会社に絞って、その中から信頼できる1社を選ぶこと。
不動産会社さえ間違えなければ、後はお任せで、不動産会社がスムーズに家を売ってくれるでしょう。
あなたの家の売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。
都市部なら、大手トップ3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)に無料査定を依頼して、話を聴き比べるのが定番。一括査定サイト「すまいValue」を使うと、まとめて査定を依頼できます。
地方では大手3社の営業エリア外になるため、NTTグループの一括査定サイトHOME4U、リクルートのSUUMO売却などで地域の実績ある不動産会社3〜6社に無料査定を依頼しましょう。
信頼できる不動産会社が見つかれば、後は相談しながら安心して売却を進められます。
この記事のもくじ
不動産会社によって得意分野が違う
家の売却で不動産会社を選ぶために、まず知っておくべきなのは、不動産会社によって得意分野が違うということ。
中古住宅の売却が得意な会社を選ぶ
あなたが選ぶべき不動産会社は、中古住宅の売却(売買仲介)が得意な不動産会社です。
どこの不動産会社でも、家を売ってくれるんじゃないの?
売ってくれるけど、得意じゃない不動産会社も多いんだ。
不動産会社といっても、得意分野はそれぞれ違うからね
不動産会社の業務内容は幅広い
不動産会社の得意分野として、多い順に並べるとこちら。
- 賃貸の媒介(仲介)
- 賃貸の管理
- 中古住宅の売買媒介(仲介)←あなたが探すのはこれ
- 収益物件(住居)の売買媒介(仲介)
- 商業物件の売買媒介(仲介)、賃貸媒介(仲介)
- 買取再販
- 新築分譲物件の販売
- その他(大規模物件、証券化関係、再開発等々)
不動産会社によって、1分野だけ扱う会社、2つや3つの得意分野がある会社など様々。
どれも同じ免許「宅建業者」なので、看板や免許では見分けがつきません。
売買が得意の不動産会社は、どうやって見分けるの?
必ず売買の実績を確認しよう。
実績が豊富な不動産会社は、必ず具体的な数字で実績を教えてくれるよ。
売買の実績を具体的な数字で確認する
売買の得意な不動産会社を探すためには、売買の実績を聞いて探しましょう。
売買の得意な不動産会社は、具体的な数字で実績を教えてくれます。
あいまいな実績、例えば「たくさん」とか「同じエリアで何件か売った」などはあてになりません。
実績なら大手が良さそうだね?
都市部では大手が強いけど、地方では大手より地元密着の中小が強いことも多いんだ。
大手か中小(地元)はどちらが良い?
家を売る時に、大手が良いか、地元密着の中小不動産会社が良いかという疑問をよく聞かれます。
しかし大手か中小のどちらが良いかは、単純に判断できません。
理由として次の4つがあります。
- 都市部は大手が強いが、地方では大手の営業エリア外になる
- 地域によって有力な中小不動産会社があることも
- 売れにくい物件や価格が安すぎる物件は、大手に断られる
- 担当者の経験や能力次第で当たり外れもある
条件次第ってことだね
すこし面倒でも、実際に話を聞き比べるのが一番確実なんだ。
ただし都市部では大手が強いね。
都市部は大手が強い
売買仲介件数ランキング上位36社
(2024年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。
都市部で査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。
大手3社は別格だね。
3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。
【大手1】三井のリハウス
38年連続で売買仲介件数1位
(首都圏174、関西圏45、中部圏25、札幌9、東北6、中国9、九州9)
三井のリハウスは、38年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えるため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。
業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
- 店舗数 203店舗
(首都圏114、関西圏55、中部東海10、北海道8、東北3、中国7、九州6)
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。
クールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
東急沿線や大型案件に強み
- 店舗数 220店舗
(首都圏141、関西圏45、名古屋11、札幌10、仙台6、福岡7)
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社ですが、全国に店舗を持つのが特徴。
東急電鉄沿線はもちろん、法人営業や投資物件にも強みを持っています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」
大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。
すまいValueは、大手上位6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・小田急不動産・三菱地所の住まいリレー)が共同運営する一括査定サイトです。
⇒すまいValue
でもなんでこんなに差があるの?
情報量、ブランド力、オプションサービスの違いかな。
大手不動産会社が圧倒的に強い理由
大手不動産会社が強い理由として、次があります。
- 自社の売買実績が豊富なので、査定精度が高い。
- 大手ポータルサイトなど広告単価が優遇されているため、大量の広告を出せる。
- 常に多くの物件に問い合わせを受けている結果、購入希望者を数多く抱えている。
- 大手のブランド力で顧客も物件も集まりやすい。
- 資金力を活かした豊富なオプションサービスで売れやすい。(建物設備保証・売却保証・ホームステージング等)
札幌から福岡まで、全国の主要都市では、大手不動産会社が圧倒的に強いため、大手を中心に選んだ方が良いでしょう。
家を売るときの不動産会社は、大手と中小どちらが良いのでしょうか? 答えは、『売る物件とエリアによって違う』が正解。あなたは大手と中小どちらの不動産会社を選ぶべきなのか、スッキリ分かるように解説します。
地方はどうすれば良いの?
地方ではエリアで売却実績が豊富な不動産会社を選ぶと良いよ
地方はエリアで売却実績が豊富な不動産会社を探す
地方は大手の営業エリア外になるため、地域で実績No.1の不動産会社を中心に選びましょう。
中小不動産会社でもエリア限定で強い販売力を持つ不動産会社があります。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
例えば、私鉄沿線の電鉄系不動産会社、また地方では宇都宮や湘南地区などが有名。
こういった不動産会社を知っている場合は、査定を依頼してみましょう。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか試して見て下さい。
全国対応の主要な一括査定サイトとして次があります。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
不人気エリアでも探せば不動産会社は見つかる
地方で不動産会社に「売れない」と断られても、あきめずに探せば売ってくれる不動産会社が見つかることもよくあります。
1社に断られても、簡単にあきらめずに他をあたってみましょう。
不動産会社の候補が少ない場合は、複数の不動産一括査定サイトを併用して、なるべく多くの不動産会社に査定を依頼してみて下さい。
不動産会社によって、売れるか判断が分かれるってこと?
それもあるけど、田舎でも安くすれば売れることも多い。
不動産会社は安すぎると儲からないから売りたくないんだ。
不動産会社の「売れない」は「売りたくない」ことも
不動産会社に「売れない」と断られても、実は「売りたくない」だけだったりします。
なぜなら地方の不動産は、売れにくくコストがかかる割に、価格が安くて儲からないため。
不動産の売買仲介手数料は宅建業法で決まっており
「売買価格×3%+6万円+消費税」が上限。
(売買価格400万円以上の場合)
例えば不動産売買を仲介して受け取る手数料の上限は、
- 不動産1,000万円: 手数料38万8,800円(税込)
- 不動産5,000万円: 手数料168万4,800円(税込)
5,000万円の不動産を売ったほうが、1,000万円の不動産を売るより5倍も売上があります。
1,000万円の不動産でも5,000万円の不動産でも、売る手間はほとんど変わらず、逆に5,000万円の不動産の方が売れやすいほど。
だから地方の安い不動産は断る不動産会社も多いのです。
田舎で「売れない」と不動産会社に断られた土地でもあきらめないで下さい! 工夫すれば売却できる可能性もまだありますし、他にも方法はあります。売れない土地を手放す3つの方法について解説します。
不動産会社選びでは、宅建免許の更新回数が多い方が良いとか聞いたけど?
うーん、多いから良いわけじゃない。
不動産会社選びのよくある誤解の一つだね。
不動産会社の選び方でよくある誤解
免許更新回数はあてにしない
宅建免許番号の更新回数はあまり参考になりません。
理由として古くから営業している不動産会社でも、売買媒介の実績がない不動産会社は数多くあるからです。
免許番号のカッコ内の数字を見ると、免許の更新回数がわかります。
例) (6)第123456号 →6回更新
更新期間は1996年4月以前は3年毎、それ以降は5年毎。
ただし免許が古いから、優秀なわけではありません。
新しい不動産会社でも優秀な営業マンが独立したところなどは、優秀だったりします。
【参考】国土交通省 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム
加盟団体や行政処分も参考にならない
また不動産会社の入り口やホームページを見れば、加盟している業界団体がわかりますが、これもあまり関係ありません。
ほとんどの不動産会社はどこかの業界団体に加盟しているからです。
年会費を払えば、簡単に加盟できます。
行政処分をチェックするという意見もありますが、そもそも行政処分を受けた不動産会社を探すほうが難しいくらいです。
(参考)国土交通省 ネガティブ情報等検索 宅建業者
じゃや今の家を買った不動産会社とか、知人の紹介だと安心かな?
それでも1社だけでなく、できれば3社以上に話を聴いた方が安心だね。
新築分譲時の不動産会社、知人の紹介だけだと不安
基本は3社以上に無料査定を依頼し、話を聴き比べる
新築分譲時に担当してくれた不動産会社、知人から紹介してもらった不動産会社、どちらも1社だけだと不安です。
媒介契約を結ぶ前に、必ず3社以上の不動産会社へ無料査定を依頼して意見を聞きましょう。
1社の意見しか聞かずに媒介契約を結ぶと、後で不安になったり後悔することが多くなります。
例えば、なかなか売れずに売り出し価格を下げるとき、査定と売却戦略について1社の意見しか聞いていないと、騙されているもしれないと不安になりがち。
室内の一部をリフォームした方が良いと言われても、それが一般的な意見なのか、担当者がリフォーム費用を儲けたいだけなのか不安になることも。
事前に複数の不動産会社に査定を依頼して、後に解説するような質問の回答を聞き比べると、売却中に不安になることが防げます。
口コミが良さそうな不動産会社なら安心かな?
ネットの口コミは怪しいから、あまり真に受けない方が良いかもね。
ネット掲示板などの口コミも怪しい
ネット掲示板の口コミはあまり参考になりません。
残念なことですが、ネット掲示板などの口コミは、一部のクレーマーの誹謗中傷や同業他社ライバルの悪口で荒れています。
そもそも不動産の売却では、ほとんどの人が1社だけと契約するため他社と比較できません。
また好意的な口コミも、売却が成約した顧客のみの口コミだったりするので、全ての売主の口コミを代表しているとはいえないもの。
結局は売却実績が豊富な不動産会社が多くの人に選ばれていると考えるのが自然でしょう。
結局、売買実績が豊富な不動産会社の話を聴き比べるのが一番なんだね。
そうだね。
あとは複数の不動産会社に同時に売ってもらう方法もあるから、説明しよう。
不動産会社を1社にするか複数同時にするか
候補となる不動産会社に査定を依頼したら、候補の中から媒介契約を結ぶ不動産会社を選びます。
媒介契約は1社だけの方法と複数社同時の方法があり、媒介契約の種類によって違います。
不動産会社との媒介契約には3種類あります。
【媒介契約の比較】
項目 | 一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任 媒介契約 |
---|---|---|---|
特徴 | 自由な契約 | 一般的な契約 | 厳しい契約 |
こんなタイプの人向き | 不動産の売却経験がある人 | 普通の人 | 多少損でもお任せしたい人 |
実際の契約の多さ (2019年実績) |
16% | 44% 一番多い |
40% |
他社との媒介契約 | ◯ | × | × |
自分で見つけた相手との直接契約 | ◯ | ◯ | × |
契約の有効期間 | 制限なし (行政指導により3ヶ月が一般的) |
最長3ヶ月 | 最長3ヶ月 |
指定流通機構(レインズ)への登録 | × 登録義務なし |
◯ 契約から7日以内 |
◯ 契約から5日以内 |
業務処理状況の報告義務 | 規定なし | 14日に1回以上 | 7日に1回以上 |
初心者は1社に絞る専任媒介契約がおすすめ
初心者が家を売る時は、不動産会社1社と媒介契約を結ぶ専任媒介契約ががおすすめ。
1社に任せる契約なので、不動産会社もきちんと広告活動をしてくれます。
困ったことや悩み事にもきちんと相談に乗ってくれます。
一般媒介契約は経験者向け
一般媒介契約では複数の不動産会社と同時に契約できますが、売買経験者向けのため当サイトではおすすめしません。
一般媒介契約は、不動産会社からすると媒介手数料を他社にとられてしまう可能性があるので、全てにおいて優先順位が低くなります。
赤字になる可能性があるので広告も積極的にしてもらえません。
分からないことを相談しても、忙しいと相手にしてもらえません。
レインズにすら登録してもらえないことがあります。
一般媒介契約について詳しくはこちら
一般媒介契約は、複数の不動産会社と並行して契約できるので、早く高く売れやすいという意見もあります。しかし一般媒介には注意点も多く、売却を成功するにはちょっとしたコツも必要。失敗しないための注意点、向いている物件などをまとめました。
媒介契約について詳しくはこちらもあわせてお読み下さい。
家を売るときには、不動産会社と媒介契約を結びます。この時に、最低限知っておきたい媒介契約の種類と選び方、そして注意点についてまとめました。
初心者は専任媒介契約で1社にお願いするのが良いんだね。
信頼できる担当者を探すことが大切だよ。
優秀な候補から信頼できる不動産会社を選ぶ方法
信頼できる不動産会社を選ぶポイントは3つあります。
- 査定価格でなく信頼できそうかで選ぶ
- 不動産会社の話を聞き比べる
- 質問に対する答えでチェック
1. 査定価格でなく信頼できそうかで選ぶ
不動産会社を選ぶ際は、査定価格が高い不動産会社を選ぶのでなく、信頼できそうな不動産会社を選びましょう。
なぜなら仲介の査定価格は、不動産会社が売れるであろうと予想した予想価格にすぎないため。
媒介契約をとるために相場より高い査定価格を出す不動産会社に注意
一部の不動産会社は、媒介契約を取るために、相場より明らかに高い査定価格を出すことがあります。
もし相場より高い査定価格を信じて、高値で売り出しても、売れずに期間が過ぎるだけ。
数カ月後には、結局相場通りの価格に値下げすることになり、時間が無駄になってしまいます。
ひどいね!
相場より高い査定価格を見抜く方法はないの?
買取と仲介の2つの価格を査定してもらう方法があるよ。
買取と仲介の両方の査定を依頼すれば、信頼できるか分かる
不動産会社に査定を依頼するときに、『買取』と『仲介(普通の売買)』の2つの価格を依頼すると、査定が信頼できるか分かります。
なぜなら、『買取』の査定価格では、不動産会社の本音が分かるため。
もし『買取』で相場より高い査定をすると、不動産会社が自社で買い取ることになってしまうため、不動産会社は慎重に査定します。
一方で『仲介(普通の売買)』の査定価格では、相場より高い査定価格になっても、売れないだけ。
売り出した後で、売り主を説得して価格を値下げすれば良いだけなので、不動産会社も軽い気持ちで査定をしがちです。
つまり、『買取』と『仲介(一般の売買)』で査定価格の差が他社より大きい不動産会社は怪しいと分かるのです。
目安として、買取の査定価格は相場より2割以上安くなるよ。
不動産会社が売主をだます4つの手口と、だまされずに不動産売却を売る3つの方法を解説します。
2. 複数の不動産会社の話を聞き比べる。
優秀で信頼できる不動産会社と出会うために、少なくとも3社、出来れば5〜6社の話を聴き比べましょう。
多くの不動産会社の話を聴き比べると、その違いが自然と分かる様になります。
優秀で口が上手でも誠意が感じられない不動産会社、
誠意はあっても知識や経験が足りない不動産会社、
どちらもいけません。
誠実で信頼できて、かつ豊富な知識と経験がある優秀な不動産会社を探して下さい。
全ての話を聞くまで媒介契約は断る
査定を依頼した不動産会社の話を全て聞き比べるまでは、媒介契約を結ぶのは避けましょう。
不動産会社に査定を依頼して査定結果の説明を聞くと、不動産会社はその場で媒介契約を勧めることが多いでしょう。
「とりあえず他社の話も聞きたい」と断れば、不動産会社もしつこく媒介契約を勧めてくる事はありません。
この段階で色々な不動産会社の意見を聞いておくと、後で必ず役に立ちます。
3. 質問に対する答えでチェック
信頼できる不動産会社を選ぶ時は、質問に対する答えが参考になります。
次の3つの質問をしてみて下さい。
質問1. この査定価格はどうやって決めたのですか?
これは査定を受け取った後に確認することですが、最も大切なポイントです。
価格査定には、取引事例法といって、近隣の取引事例からあなたの家を査定します。
この近隣の事例を、他の会社の事例と比較してみましょう。
なぜこの事例を使ったのか、明確な説明があれば安心できます。
また価格査定に用いる用語に「時点修正」や「流動性比率」という言葉があります。
ここで極端に価格を上げたり下げたりしている場合は、不動産会社の意見をしっかり聞きましょう。
これは複数の不動産会社に査定を依頼して、価格査定結果と根拠資料を比較することで、初めて分かる内容です。
極端に数字が違う査定をする担当者には、きちんと根拠を確認しましょう。
「マンションの売却価格」を自分で査定する方法を徹底解説しました。ある程度条件さえ良ければ、あなたのマンションを自分で査定することは可能です。
一戸建ての査定で知っておきたい知識をまとめました。査定の3つのポイント、高く査定する4つの方法。査定前の準備や査定で何を見られるかを解説しています。
質問2. 売り出し価格とメインの広告手段・反響のイメージ・価格を見直すタイミングは?
あなたの家の売却成功に向けて、高く売るための戦略(広告戦略、価格戦略)を具体的に考えているか。
そして、それをしっかり分かりやすくあなたに説明してくれるかということ。
特に確認するべきは、
- 売り出してからの価格見直しのタイミング
- 反響の予想
- 反響が悪い場合の第二第三の広告手法
これらを数字で定量的に説明できて、常に先を考えていることが大切です。
- どういった広告媒体がメインになりますか? 他にどんな方法がありますか?
- 売り出し価格は「査定価格と同じ」か「査定価格より高い」方が良いか、どう考えますか?
- その価格で売り出した場合、反響はどれくらいあると思いますか?
- 売り出し価格を見直すタイミングとその時の価格幅について、どう考えますか?
不動産の売り出し価格の決め方、価格調整のタイミングなど、売却戦略の考え方について分かりやすく解説します。
質問3. 悪い情報やデメリットを聞いてみる
メリットの裏には、必ずデメリットがあります。
例えば、相場より高めの価格で売り出す場合、販売期間が長期化するデメリットがあります。
またご近所に内緒で売る場合は、販売期間が長期化し、かつ価格が安くなる可能性もあります。
こういったデメリットをしっかり説明してくれるかも大切です。
良い不動産会社は必ずメリットとデメリットを説明した上で、あなたの判断を仰ぎます。
また悪い情報ほど早く伝えて、早めに対応することを心掛けるものです。
- すこし無理して、相場より高めの価格で売り出すことはできますか?
⇒「可能だが、長期化する可能性がある」というデメリット。 - ご近所に内緒で売ることは可能ですか?
⇒「可能だが、広告手段が限られ、長期化する可能性と安くなる可能性がある」というデメリット
迷ったらこれらも参考に
売り込みに熱心すぎず、こちらの話に耳を傾ける意識があるか
不動産の査定は、売り主(あなた)からの情報も大切です。
初回に査定で訪れたとき、どれだけ熱心にあなたの事情や情報を聞く姿勢があるか、これも一つのポイントです。
いきなり自社の宣伝を熱心に始める不動産会社。
質問をしても「これが不動産業界の慣習です」などとごまかす不動産会社。
こんな不動産会社は不安になります。
また人柄は良さそうでも、一方的に「頑張ります!」「自信があります!」など根拠の無い宣言が多い不動産会社も不安ですね。
宅地建物取引士の資格はあるか
宅建(宅地建物取引士)は、不動産の仕事をする上で必要最低限の資格です。
宅建資格登録者は、全国に105万人(2019年時点)もおり、毎年2万人以上増えている比較的簡単な資格。
宅建を持っているから安心というものではありませんが、宅建すら持っていないと不安だと思って下さい。
社会人としてのマナーやレスポンス
メールや電話のレスポンスが遅かったり、いつも忙しそうにして余裕がない人は、良い仕事ができない場合が多いもの。
また誤字脱字が多かったり、服装に清潔感がないなど、ちょっとあなたが気になる感じの人は、今後の大切なパートナーとして不安になってしまいます。
ローンや税金などの質問にも誠実に答えてくれるか
家を売ることに関連するけれど、直接関係のない質問(ローンや税金)について誠実に答えてくれるかで、顧客に対する姿勢が分かります。
一般的な質問は、即答してくれるでしょう。
込み入った話で分からないことは「分かりません、調べます」といって、しっかり調べて後で報告してくれるか。
そういった姿勢も今後のために大切です。
家を売った時の税金について、知っておくべき知識をまとめました。家を売るのが初めての人でも、税金についてよく分からなくても、この記事を読めば安心!! 家が値下がりして損した場合は税金が戻ってきます!
まとめ
ここまで、家の売却で一番大切な『不動産会社の選び方』について、解説してきました。
ポイントをまとめると、こちら。
- 売買実績が豊富な不動産会社を選ぶ
- 都市部は大手、地方は地元で優秀な不動産会社を中心に3〜6社程度に無料査定を依頼する
- 初心者は1社と専任媒介契約を結ぶ
- 不動産会社を選ぶときは、査定価格でなく、話を聴き比べて信頼できそうなところを選ぶ
都市部なら大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が実績豊富。
とりあえず1社だけ査定を依頼するなら、38年連続で実績1位の三井のリハウスが良いでしょう。
⇒三井のリハウス
大手にまとめて査定を依頼するなら、大手6社が共同運営するすまいValueが便利です。
⇒すまいValue
大手と比較するなら、首都圏・関西圏は両手仲介のないSRE不動産(旧ソニー不動産)
⇒SRE不動産
首都圏・関西圏以外の都市部で大手と比較する場合や、大手の営業エリア外の地方では、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。
全国対応の一括査定サイトとして定番はこちら。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
あなたの不動産売却が成功することを、心よりお祈りしております!