「マンションから一戸建てへ買い替えたい!」
マンションから一戸建てへの買い替えをお考えですね。
コロナの影響もあり、最近は手狭なマンションより一戸建てを選ぶ方が増えています。
確かに一戸建ては土地が資産になり、管理費がないなど、買い換えるメリットは多いでしょう。
とはいえ、マンションを売り一戸建てを買うのは大変な作業。
不動産の専門家でもない限り、買い替えに不安を感じるものです。
この記事では、そんなあなたのために、マンションから一戸建てへの買い替えを失敗しないための注意点をまとめました。
買い替えでは、まず全体の流れと予算を把握することが大切です。
(逆に一戸建てからマンションへ買い替えるなら、こちらの記事をお読み下さい。
⇒一戸建てからマンションに買い替えるときの注意点、知るべきポイントまとめ)
あなたがマンションから一戸建てへスムーズに買い替えできるために、この記事がお役に立てば幸いです。
この記事のもくじ
まず全体の流れと予算を把握する
マンションから一戸建てへ買い替えるなら、まず全体の流れと予算を把握しましょう。
買い替えの流れをざっくり把握する
まずは買い替えの流れをざっくりと把握しましょう。
なぜなら買い替え失敗の原因の多くは、手順の間違いだから。
マンションから一戸建て(建売又は中古)に買い替える手順はこちらです。
(注文住宅の場合は、土地購入から建物完成までの約6ヶ月がさらに必要。)
いきなり細かくて、読む気なくすよ。
あとで読み返せば良いから、まず流れをざっくり把握しよう。
マンションの売却価格を正確に把握する
マンションから一戸建てへの買い替えで、いちばん大切なことはマンション売却価格を正確に把握すること。
なぜならすべての予算計画は、マンションの売却価格が元になるからです。
今はマンション価格は高騰している
今はマンション価格が高騰しています。
不動産価格指数(全国)
不動産価格指数とは
不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。2010年の平均を100として算出。
中古マンションは約11年で102%も値上がりしています。
戸建ては上昇していないように見えますが、これは都心部の戸建てが上昇している分を、地方の戸建ての値下がりが打ち消しているため。
戸建ては立地によって、価格の2極化が進んでいます。
マンションの価格はどうやって調べるの?
不動産会社に無料査定を依頼するのが定番だね
不動産会社に無料査定を依頼する
今のマンション価格を正確に知るなら、不動産会社に無料査定を依頼します。
具体的な手順は、
- エリアで売買実績が豊富な不動産会社を選ぶ
- 3〜6社に無料査定を依頼して、査定価格と話を聴き比べる
エリアで売買実績が豊富な不動産会社の方が、査定の精度は高くなります。
また今は不動産価格が高騰しているため、不動産のプロでも査定が難しい状態。
不動産会社によって査定価格に差が出るため、1社だけでなく最低3社以上に査定を依頼しましょう。
ただし数が多すぎると対応が大変なので、多くても6社程度が現実的です。
実績が豊富な不動産会社はどこ?
都市部なら大手3社が強いね。
実績は大手3社が強い
売買仲介件数ランキング上位36社
(2024年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。
都市部で査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。
大手3社は別格だね。
3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。
【大手1】三井のリハウス
38年連続で売買仲介件数1位
(首都圏174、関西圏45、中部圏25、札幌9、東北6、中国9、九州9)
三井のリハウスは、38年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えるため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。
業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
- 店舗数 203店舗
(首都圏114、関西圏55、中部東海10、北海道8、東北3、中国7、九州6)
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。
スマートでクールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
東急沿線や大型案件に強み
- 店舗数 220店舗
(首都圏141、関西圏45、名古屋11、札幌10、仙台6、福岡7)
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社ですが、全国に店舗を持つのが特徴。
東急電鉄沿線はもちろん、法人営業や投資物件にも強みを持っています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」
大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。
すまいValueは、大手上位6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・小田急不動産・三菱地所の住まいリレー)が共同運営する一括査定サイトです。
⇒すまいValue
とりあえず大手3社に査定を依頼すれば良いの?
売却予定なら個人の相性もあるから、大手3社以外と比較した方が良い。
首都圏・関西圏ならエージェント制のSRE不動産(旧ソニー不動産)、それ以外なら地域で実績No.1の会社にも査定を依頼しよう。
SRE不動産(旧ソニー不動産)
売主だけを担当するエージェント制
大手と比較するならSRE不動産(旧ソニー不動産)が良いでしょう。
なぜならSRE不動産は、大手で問題になりがちな両手仲介が無いため。
(※両手仲介とは売主と買主を同じ不動産会社が担当すること。大手は顧客を多く抱えるため、自然と両手仲介が多くなる。)
SRE不動産は、業界初のエージェント制で売主だけを担当。
買主は無数にある他の不動産会社が積極的に探します。
結果として、大手にも劣らない販売力で、早く高く売れやすいことが最大のメリット。
ただし営業エリアは首都圏・関西圏限定です。
SRE不動産は業界でも両手仲介無しで知られているから、他社が競って営業してくれる。
大手と話を聴き比べて、自分に合ってる方を選ぶと良いよ。
⇒SRE不動産
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
その他エリアは地域No.1を探す
大手やSRE不動産の営業エリア外なら、地域で実績No.1の不動産会社を中心に選びましょう。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると良いでしょう。
全国対応の主要な一括査定サイトとして次があります。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
マンションの無料査定を依頼したら、次は何をすれば良いの?
住宅ローンが有ると無いで違う。
まず住宅ローンがある場合から解説しよう。
住宅ローンがある場合
『売り先行』でダブルローンを避ける
マンションの住宅ローンが残っている場合は、先にマンションを売リ出す『売り先行』が基本。
なぜなら先に一戸建てを購入すると、ダブルローン(2重ローン)になってしまうため。
ダブルローン(2重ローン)とは次のイメージです。
ダブルローンを使える金融機関は限られますが、不動産会社に聞けば教えてもらえます。
必要な書類として、今の家を売り出している不動産会社との媒介契約書などがあれば大丈夫。
ただしダブルローンには、次の2つのリスクがあるため、できれば避けたほうが良いでしょう。
ダブルローンのリスク1. ダブルローン期間が長期化するリスク
ダブルローンで怖いのは、ダブルローンの期間を売主の意思で調整できないこと。
マンションが売れるまでの期間は、運の要素も大きいため、売主が頑張っても限界があります。
たとえ適正な価格でマンションを売り出しても、運が悪ければ売却まで半年かかることもあるでしょう。
でも不動産会社の査定で適正価格が分かるから、売れるんじゃないの?
不動産会社の査定価格は適正でも、3ヶ月で売れる確率は50〜80%くらいのイメージだよ
たまたま競合が多いタイミングだと、適正価格でも売却時期は長くなりがち。
マンションがなかなか売れないと、半年、1年とローンが2重になるリスクがあります。
2重にローンを支払い続けるのは厳しいね。
マンションがなかなか売れずに焦せると、安く売り急ぐはめになりかねない。
ダブルローンのリスク2. 売り急いで相場より安値でマンションを手放すリスク
運悪くマンションが売れないと、焦って売り急ぎ、相場より安い価格でマンションを売ってしまいがちです。
なぜならマンションを売るために最も即効性のある方法は、値下げだから。
もしマンションの価格を相場より2〜4割安くすれば、転売目的の不動産会社が購入してくれます。
そこまで価格を下げなくても、1〜2割下げると他の競合より選ばれる可能性は高くなるでしょう。
売却期間は普通どれくらいなの?
目安として3〜6ヶ月を見ておくと良いよ。
通常の売却期間は3〜6ヶ月
マンションの売却期間は一般的に3〜6ヶ月かかります。
こちらは首都圏中古マンションが売却にかかった平均日数のデータ。
首都圏中古マンションの平均成約日数
(レインズ登録〜成約)
レインズ登録から成約までの日数は、2023年の平均で80.1日間(約2.5ヶ月)。
年々長くなる傾向です。
また実際にはさらに1ヶ月半(マンション査定〜媒介契約〜レインズ登録、成約〜引き渡し・精算)かかり、次のイメージになります。
つまりマンション査定から引き渡しまでの合計期間は、平均約3.5〜4ヶ月かかります。
国土交通省の指定流通機関である、不動産流通機構が運営するデータベース。
過去の取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
不動産会社しか利用できません。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと
不動産会社の査定価格は、普通3ヶ月で売れるであろう予想価格。
高く売り出すと売却期間は長くなり、安く売り出すと早く売れるんだ。
ダブルローン期間中は元本猶予のローンもある
最近は、6ヶ月や1年など期間限定でダブルローン中の元本返済を猶予してくれる金融機関もあります。
上手く利用すれば、先に戸建てを購入できる可能性があります。
ただし元本猶予など特殊なローンがある金融機関は、エリアや融資条件、タイミングによって変わるため、ここでは紹介しません。
もし興味がある場合は、不動産会社に無料査定を依頼するときに聞いてみてください。
売買実績が豊富な不動産会社ほど、あなたのエリアにおける最新の融資状況に精通しています。
ダブルローンについては、こちらで詳しく解説しています。
家の買い替えでダブルローンを利用するために必要な条件、ダブルローンを利用する場合の注意点、そして利用する方法について、分かりやすくまとめました。
先にマンションを売り出すのはいいけど、もし新しい家を買う前にマンションが売れてしまったら、どうすれば良いの?
選択肢は2つある。
買主次第でどちらかを選ぶことになるね。
先にマンションが売れた場合の2つの方法
新しい一戸建てを買う前に、先にマンションが売れた場合、解決方法は2つあります。
- 買主に交渉し、マンションの引き渡し時期をズラす。
- 仮住まいの家に一旦引越す。
方法1. 買主に交渉し、マンションの引き渡し時期をズラす
買主に交渉して、マンションの引き渡し時期を遅らせる方法。
買主が了承してくれれば、これが一番簡単で費用も安く済みます。
交渉のタイミングは売買契約の前で、購入価格の交渉と合わせて交渉します。
期間は通常は1週間から10日程度で、これ以上だと交渉は難しくなるでしょう。
家賃を支払うなど追加条件を提示すれば、長期間の調整も可能な場合があります。
方法2. 仮住まいの家に一旦引越す
新しい家に直接引越すことをあきらめて、仮住まいの家を借りる方法です。
家族の負担を考えると避けたい方法ですが、理想的な家を見つけるためには、こちらの方が良いかもしれません。
工夫すれば、仮住まいでも費用は抑えられる
仮住まいでも、工夫すれば費用は抑えられます。
例えばUR賃貸や公営賃貸住宅であれば、礼金や仲介料がかからず、費用が抑えられます。
どうしても民間の賃貸を利用する場合は、不動産ジャパンで探すのがおすすめ。
なぜなら不動産ジャパンでは、広告を出稿しているほとんどが元付け不動産会社(賃貸オーナー管理会社)だから。
元付け不動産会社に直接問い合わせると、客付け不動産会社を省略できるので、賃貸オーナーが客付け不動産会社に支払う広告料1〜2ヶ月分が節約できます。
そのメリットを交渉材料として、あなたに有利な条件で元付け不動産会社と交渉できるので、仲介手数料免除などの交渉がしやすくなります。
礼金や仲介料がかからなければ、余計な出費は1回余計にかかる引越し代(4人家族で20万円弱)だけで済みます。
トランクルームとウィークリーマンションを使う方法もあるよ。
工夫すれば、仮住まいの費用は安く抑えることができるんだ
家の買い替えで「仮住まいなし」で住み替える6つの方法、仮住まいするなら知っておきたい仮住まい4つのコツをまとめました。
オーバーローンの場合
マンションの査定価格が、住宅ローンの残債以下になることを「オーバーローン」といい、次の状態です。
オーバーローンは、マンションを購入してまだ元本返済が進んでいないとなりがちなもの。
他の資産で補うか、住み替えローンでまとめる
オーバーローンのマンションから一戸建てへ買い替える場合、選択肢は2つあります。
- 預金など他の資産で住宅ローン不足分を補う。
- ローンの不足分を新しい住宅ローンにまとめる。(住み替えローン)
住み替えローンのイメージ
住み替えローンなら、売買同時が条件になる
ただし住み替えローンを使う場合は、マンション売却と一戸建て購入のタイミングを同時に合わせなくてはいけません。
多くの金融機関が住み替えローンを取り扱っていますので、不動産会社に紹介してもらうと良いでしょう。
住み替えローンについては、こちらで詳しく解説しています。
住み替えローンは、オーバーローンの家を買い替えるときに便利な方法。ただし注意点もあります。注意点と対策、そして手順をまとめました。
時期を優先するなら買取りだが、価格は安くなる
学校の事情や転勤の都合で、売却時期を急ぐなら、不動産会社に買い取ってもらうという選択肢もあります。
ただし買取りは、マンションの価格が相場より2割〜3割安くなるのが一般的。
なぜなら買取では、買い取ったマンションを相場価格で一般の買主に転売するため。
どうしても買取するなら、なるべく多くに無料査定を依頼する
少しでも高く売るためには、10社、20社と査定を依頼して、高く買ってくれる不動産会社を探します。
最近は、買取転売業者が乱立して、買取価格が高騰しているため、もしかしたら相場に近い価格で買い取ってくれる不動産会社が見つかるかもしれません。
買取を選ぶ場合は、一括査定サイトを複数併用して、数多くの不動産会社へ査定を依頼しましょう。
一括査定サイトでは、備考欄に「買取価格の査定も希望」と記入すると良いでしょう。
一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
買取について詳しくはこちら
不動産の買取は最短1週間で売れますが価格は安くなりがち。しかし今なら高値で買取できるかもしれません。買取で高く売る4つのコツ、失敗しないための注意点を解説します。
買取保証なら買い先行も可能
買取保証なら、買い先行も可能です。
買取保証とは期間限定で売出し、期間内に家が売却できないと不動産会社が買取ってくれる保証のこと。
売出し期間中は高値で売出すチャンスもあり、売れ残っても「買取保証額」で買い取ってもらえるため安心です。
不動産会社の買取保証(売却保証)は期間限定で家を売り出すもので、売れ残る心配がありません。ただし注意点もあります。買取保証の5つの注意点、代表的な不動産会社と選び方を解説します。
ただし買取保証は一部の大手しか扱っていません。
また小田急沿線であれば、小田急不動産、東京都心ではSRE不動産(旧ソニー不動産)もあります。
買取保証のある大手に無料査定を依頼するなら
買取保証のある大手にまとめて無料査定を依頼するなら、すまいValueが便利。
すまいValueは大手6社で共同運営する一括査定サイトで、買取保証の大手3社にまとめて査定を依頼できるのはすまいValueしかありません。
⇒すまいValue
すまいValue(すまいバリュー)はホントに安心なの?という疑問に、マンション20戸以上を売却したプロの投資家が注意点や評判を解説します!
SRE不動産は、個別に無料査定を依頼すればよいでしょう。
⇒SRE不動産
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
買い替え特約は購入で不利になる
『買い替え特約』を使って、マンションが売れる前に家を買う方法もありますが、オススメしません。
停止条件付で買付申し込みをして、売買契約を結ぶという方法。
もしマンションが売れない場合は、売買契約をキャンセルできる特約。
キャンセルになると手付金も戻るため、売買契約の印紙代以外に損する事はありません。
なぜなら買い替え特約は、売り主に不利な契約になので、売り主が契約してくれなかったり、価格交渉で不利になるため。
買い替え特約では新築建売や人気物件は購入できません。
ダブルローンの方が、理想の新居を購入しやすいでしょう。
住宅ローンがない場合
マンションの住宅ローンがない場合は、買い替えが簡単です。
買ってから売るのもあり
資金の余裕があるなら、税金の特別控除に注意
資金に余裕があり、マンションを売らなくても一戸建てを購入できる場合は、売買のタイミングはある程度自由。
ただしマンションを売却して利益(譲渡所得)がある場合は、住まなくなった日から3年目の12月31日までに売らないと、「3,000万円の特別控除など」が受けられません。
譲渡所得と税金について詳しくはこちら
家を売った時の税金について、知っておくべき知識をまとめました。家を売るのが初めての人でも、税金についてよく分からなくても、この記事を読めば安心!! 家が値下がりして損した場合は税金が戻ってきます!
資金が足りなくても、つなぎ融資で先に購入できる
ローンが無ければ、資金が足りなくても「つなぎ融資」や「立て替え制度」で先に家を購入できます。
家の買い替えでのつなぎ融資・立て替え制度のイメージはこちら。
つなぎ融資のイメージ
つなぎ融資について詳しくはこちら
家の買い替えの「つなぎ融資」はメリットの多い便利なローン。ただし利用する場合はデメリットにも注意が必要です。
ローンが無いなら貸すのも良いんじゃないの?
貸すのは、慎重に検討した方が良いね。
思った以上に費用がかかるし、マンションは築年数が古くなると売りにくくなるからね
売らずに貸す場合は慎重に検討を
マンションを売らずに貸すことを考えているなら、慎重に検討した方が良いでしょう。
マンションを貸した場合のデメリットは…
- 空室リスクがある
- リフォームや退去後の原状復旧費用で、思ったほど利益がない
- 貸している間に古くなり売値が下がる
などがあります。
実際に分譲マンションから住み替えた人の62.6%は売却(又は売却予定)で、貸している人は9.9%しかいません。(2019年度住宅市場動向調査)
貸す場合の詳細はこちら
マンションを8年間貸した経験を元に、あなたがマンションを貸すべきか・売るべきか簡単に分かる診断チャートを用意しました。また賃貸と売却のそれぞれについて、知っておきたい知識から具体的な試算例まで網羅し、分かりやすくまとめています。
その他の注意点
売りやすい時期でなく、あなたの事情優先で
マンションを売る時期は、売れやすい時期を気にせず、あなたの事情を優先した方が良いでしょう。
一応ファミリタイプのマンションの場合、2月・3月と9月・10月が売れやすいという傾向があります。
首都圏中古マンション成約件数と価格
ただ売れやすいといっても、成約件数が2割程度増えるだけ。
しかも成約価格はほとんど変わらないので、無理に時期を合わせる必要はありません。
あなたのご家族の都合を優先して下さい。
一戸建ての総予算を正しく見積もる
一戸建てを購入する費用は、土地と建物の本体価格の他に、様々な費用がかかります。
中古住宅の場合は、仲介料で3%+6万円が必要。
他に金額は小さいですが、
- 収入印紙代
- 登記費用
- 住宅ローン関係費用
- 税金
- 水道負担金
などがあります。
購入時の費用について詳しくはこちら
家を買う時に必要な「費用」について詳しくまとめました。
仲介手数料は安くならないの?
購入時の仲介手数料は安くなる可能性がある。
交渉してみる価値はあるよ。
仲介手数料については、こちらで解説しています。
不動産売買の仲介手数料の相場と値引きについて、必要な知識をまとめました。上手く値引きするコツと裏技も解説しています。
住宅ローンの目安は世帯年収の5倍
一戸建てで特に注文住宅の場合は、当初予算を大幅にオーバーしてしまうことがあります。
住宅ローン総額の一般的な数字は、年収倍率(ローン総額÷世帯年収)で5倍というのがひとつの目安。
最近は低金利により少し年収倍率も上がっていますが、そろそろ金利も上がると考えるとやはり5倍に押さえたいところ。
住宅金融支援機構の調査によると、フラット35の平均年収倍率(2021年)は…
- 土地付き注文住宅: 7.5倍
- 建売住宅: 7.2倍
- 中古戸建て: 5.7倍
また三井住友トラスト基礎研究所の調査によると、2009年開始の住宅ローンの累積デフォルト率(破綻率)は2015年時点で…
- 返済負担率20〜25%
→破綻率約4% - 返済負担率25〜30%
→破綻率約8%
と返済負担率25%(収入におけるローン返済の割合)が25%を超えると、ローン破綻率が2倍になることが分かります。
変動金利の場合は、将来の金利上昇で返済負担が増えるリスクも考えておきましょう。
買うときの不動産会社は別でもOK
一戸建てをどこの不動産会社から買うかということは、あまり気にする必要はありません。
マンション売却の不動産会社は、媒介契約を結ぶので、(一般媒介契約を除いて)1社に固定されます。
しかし購入する場合は、家を見つけてから不動産会社と媒介契約を結ぶので、不動産会社よりも家を見つけることに集中した方が良いでしょう。
売却の媒介契約をした不動産会社に一戸建てを探してもらうという方法もありますが、今はインターネットを使えば個人でも物件を検索できます。
タイミング次第では、不動産ジャパンやアットホームを使えば、レインズに掲載される前の物件が見付かることもあります。
売却を依頼した不動産会社で購入すると、色々楽ではあるし、購入時の仲介手数料の値引き交渉もしやすいというメリットはあるけどね。
あくまで物件優先で考えたほうが良いよ。
一戸建てのデメリットも覚悟しておく
一戸建ての購入前にいまさらですが、デメリットも覚悟しておきましょう。
一戸建てのデメリットとしては次が挙げられます。
- マンションの様に修繕積立金はないが、外壁塗装や屋根防水などを定期的に修繕する費用は必要。
→それでもマンションの修繕積立金より安くなります。 - 庭があると草刈りや掃除が必要。
→趣味と思えば楽しいかもしれません。 - マンションに比べると近所付き合いが難しい場合がある。
→逆に楽しい場合も多いでしょう。 - 高齢になると階段がキツイ。
→階段を上り下りするから、老化を防げる可能性もあります。 - 一戸建て特有の注意点がある。
(再建築不可、借地、月賦契約、手抜き工事、シロアリなど)
→購入時によく確認しましょう。 - 同じ立地と面積ならマンションより高くなる。
→その分だけ、土地の価値は残ります。 - 木造では約20年で建物の担保価値がなくなる
→土地の価値は残ります。
まとめ
一戸建ては、土地が資産として残り、管理費などもありません。
楽器の音や子供の足音を気にせず、のびのび暮らせるメリットは大きいもの。
住宅ローンの有無と、何を優先するかで最適な方法は違います。
マンションから一戸建ての住み替えは、まず全体の流れと今のマンション価格を正確に把握しましょう。
マンション価格を正確に知るためには売買実績が豊富な不動産会社3社以上に無料査定を依頼します。
都市部なら大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が実績豊富。
とりあえず1社だけ査定を依頼するなら、38年連続で実績1位の三井のリハウスが良いでしょう。
⇒三井のリハウス
大手にまとめて査定を依頼するなら、大手6社が共同運営するすまいValueが便利です。
⇒すまいValue
大手と比較するなら、首都圏・関西圏は両手仲介のないSRE不動産(旧ソニー不動産)
⇒SRE不動産
首都圏・関西圏以外の都市部で大手と比較する場合や、大手の営業エリア外の地方では、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。
全国対応の一括査定サイトとして定番はこちら。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
あなたの不動産売却が成功することを、心よりお祈りしております!