「洪水の恐れがある家は売れない?」
災害リスクのある家・土地の売却でお悩みですね。
確かに地球温暖化の影響で大雨や洪水が急増し、災害リスクを気にする買主が増えています。
また2020年8月から不動産の賃貸や売買で水害ハザードマップの説明が義務化され、影響も出始めました。
しかしまだ今のところ、災害リスクによる売却への影響は限定的。
いずれ売る予定なら、早く売る方が有利かもしれません。
この記事では、洪水・津波・がけ崩れなどの自然災害リスクがある土地・家の売却について解説します。
またいずれ売却する予定なら知っておきたい、将来の見通しも解説。
あなたの不動産売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。
この記事のもくじ
地球温暖化で注目され始めた自然災害リスク
今世紀末までに洪水発生頻度は約2倍〜4倍に
地球温暖化の影響で、これまではめったに起きないレベルの災害が、いつ起きてもおかしくない状況になっています。
国土交通省の資料によると、今世紀末には日本の洪水発生頻度が約2倍〜4倍になるとの試算もあるほど。
すでに短時間強雨(1時間に50mm以上・80mm以上の降雨)の発生頻度は、約30年前の約1.4倍に増えています。
実際に毎年のように大規模な災害が発生しています。
- 2018年7月:西日本を中心に発生した豪雨水害
床上・床下浸水は7500棟、死傷者400人の大災害となった - 2019年10月:台風19号
全国で7万棟余りが水につかったり、全半壊する被害を受けた - 2020年7月:豪雨で熊本県を中心に全半壊が6千棟、最大9mの浸水を記録
- 2021年8月:大雨により67河川が氾濫、全半壊1358棟、浸水6500棟
- 2022年8月:大雨により全半壊2050棟、浸水10,000棟
買主の9割以上が水害を確認
こうした環境の変化に伴い、これまであまり認識されていなかった自然災害リスクにも注目が集まるように。
最近は、土地や家を買う際に、土地の災害リスクを確認する人が増えています。
不動産流通経営協会の調査によると、買主の9割以上が自然災害リスクについて「考慮した・やや考慮した」と回答。
さらにこのうち約9割は水害のハザードマップを確認しています。
最近の災害のニュースを見ていたら、心配になるのも仕方ないよね。
じゃあ、自然災害リスクのある土地や家は売れないの?
今のところ、エリアやレベルによるけど影響はまだ少ないね。
結論は「売れるが、レベルによっては安くなる」
自然災害リスクのある土地や家でも、売却は可能です。
ただしエリアや危険の度合いによって、価格が安くなる場合もあります。
都市部など特に利便性が高いエリアでは、災害リスクはほぼ影響無い。
でも郊外では影響しやすいよ。
都市部はほとんど影響なし、郊外は影響あり
都市部など利便性が高いエリアでは、今のところ自然災害リスクの影響はほとんどありません。
なぜなら都市部で家を探す人は、駅からの距離など利便性を優先することが多いためです。
一方、郊外や田舎になると、自然災害リスクの影響は大きくなります。
なぜなら郊外の住宅地では、車社会が多いため立地条件は優先されず、その代わり土地の安全性が重視される傾向にあるため。
都市部で利便性が重視されている典型的な例が江東5区だよ。
江東5区の水害リスクはまだ認知度も低い
2018年8月に東京都の江東5区(墨田区・江東区・足立区・葛飾区・江戸川区)がショッキングな大規模水害の予想をまとめました。
多くの地域が海抜ゼロメートル地帯の江東5区で、今までにない巨大台風や豪雨が発生した場合、次のようなことが起きると予想しています。
- 江東5区のほとんどが浸水(人口の9割250万人が浸水)
- 最大で10mの深い浸水
- 建物が壊れるほど激しい流れ
- 避難所や区役所など公共施設でも深い浸水に
- 多くのエリアで2週間以上浸水が引かない
- マンションだから大丈夫、3階以上だから大丈夫と思っていると、電気・ガス・トイレが使えない状況で2週間以上生活することに。
- すぐに誰かが救助してくれると思っていると、250万人の避難者で救助が追いつかない状況に。
- 避難しようにも、電車は止まり、道路は渋滞で動けない状況になる可能性も
これはショッキングな内容だね。
まだあまり知られていないこともあり、いまのところ不動産相場には影響は無いよ。
江東5区に限らず、東京は水害リスクが高いからね。
東京は湾岸・川沿いも水害リスクあり
東京都が2018年3月に発表した高潮浸水想定区域図によると、江東5区以外の湾岸・川沿いエリアも水害のリスクが高いことが分かります。
想定し得る最大規模の高潮では、次のような予想がされています。
- 都内の17区で浸水(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、北区、荒川区、板橋区、足立区、葛飾区、江戸川区)
- 約395万人が被害
高潮浸水想定区域図
こんなこと本当に起きるの?
地球温暖化の影響で、水害リスクは高くなっているね。
2019年10月の台風19号があと20kmズレていたら、東京は水没していた恐れもあるんだ
今後は災害リスクが価格に反映される傾向に
今のところ、利便性の高いエリアでは自然災害リスクは不動産価格にほとんど影響しません。
しかし今後は、利便性の高いエリアでも反映されるでしょう。
例えばアメリカでは、2017年の超大型ハリケーン『イルマ』の被害をきっかけに、フロリダ州など海抜ゼロメートルエリアの不動産価格が平均7%も下落しました。
日本でも多くの人が気候の異常を感じており、水害のニュースが増えています。
国土交通省も、今までの治水計画でなく、気候変動を踏まえて計画を見直す必要があると2019年10月に提言、具体的な法案やガイドラインの作成を進めています。
【参考】国土交通省・気候変動を踏まえた治水計画へ転換
不動産売買で水害リスクの説明が義務化
すでに2020年8月から、不動産の賃貸・売買で水害リスクの説明が義務化されています。
【参考】国土交通省・不動産取引時において、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地の説明を義務化
この説明義務化だけでは、大きな影響はまだありません。
なぜなら不動産会社は、今までも慣例として、売買契約の重要事項説明でハザードマップについて説明していたため。
また買主が契約当日や数日前に水害リスクを知ったとしても、契約の解除に至ることはほとんど無いでしょう。
しかし今後は、中小河川の浸水想定区域指定が影響する見込みです。
中小河川の浸水区域指定で多くの不動産が対象に
2092河川→約17,000河川が浸水区域に
今までは全国の1割程度の大規模河川のみ浸水区域の指定が義務化され、その他約2万の中小河川は対象外でした。
実際に2019年の台風19号で決壊した67河川のうち、43河川は義務化の対象外。
しかし2021年11月に全面施行された水防法の改正により、中小河川でも浸水区域が指定されました。
国土交通省の目標では、浸水想定区域を設定する河川数は2092河川(2020年度)→約17,000河川(2025年度)。
【参考】国土交通省・特定都市河川浸水被害対策法等の一部を改正する法律案
中小河川で浸水想定区域が指定されると、今までは対象外だった多くの不動産が水害リスクの対象になり、多くの不動産が影響するでしょう。
こういった流れは着実に大きくなり、これからは不動産購入を検討する段階で、ハザードマップを確認する人が増えるでしょう。
被災すると価格は下がる
実際に家が被災してしまうと、家の売却価格は下がる傾向があります。
また被災した事実は、隠すことはできません。
売買契約書に添付する重要事項説明に、被災した事実を明記しなくてはいけません。
また売主が書く『物件状況確認書(告知書)』にも浸水等の被害を記載します。
確かに一度災害にあっている家を買うのは、気が進まないかもね。
これから水害リスクが高くなると予想されるから、なおさら買う人は減るかもしれないね。
今ならいくらで売れるか確認してみる
洪水・津波・土砂災害など自然災害のリスクがある土地や家の売却を考えている場合、まず今ならいくらで売れそうか価格を確認してみてはいかがでしょうか。
実績豊富な不動産会社に無料査定を依頼する
売却価格を確認する方法は、不動産会社に無料査定を依頼します。
不動産会社に無料査定を依頼するポイントは
- エリアで売却実績の豊富な不動産会社を選ぶ。
- 3〜6社に無料査定を依頼して話を聴き比べる。
売買実績が豊富な不動産会社は、最近の売買事情に詳しいため、正確な情報を知ることができます。
また、1社だけでなく3〜6社程度の不動産会社に話を聞くことで、担当者レベルの当たり外れを防ぐことができます。
実績が豊富な不動産会社はどこ?
都市部なら大手3社が強いね。
実績は大手3社が強い
売買仲介件数ランキング上位36社
(2024年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。
都市部で査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。
大手3社は別格だね。
3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。
【大手1】三井のリハウス
38年連続で売買仲介件数1位
(首都圏174、関西圏45、中部圏25、札幌9、東北6、中国9、九州9)
三井のリハウスは、38年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えるため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。
業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
- 店舗数 203店舗
(首都圏114、関西圏55、中部東海10、北海道8、東北3、中国7、九州6)
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。
スマートでクールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
東急沿線や大型案件に強み
- 店舗数 220店舗
(首都圏141、関西圏45、名古屋11、札幌10、仙台6、福岡7)
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社ですが、全国に店舗を持つのが特徴。
東急電鉄沿線はもちろん、法人営業や投資物件にも強みを持っています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」
大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。
すまいValueは、大手上位6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・小田急不動産・三菱地所の住まいリレー)が共同運営する一括査定サイトです。
⇒すまいValue
とりあえず大手3社に査定を依頼すれば良いの?
売却予定なら個人の相性もあるから、大手3社以外と比較した方が良い。
首都圏・関西圏ならエージェント制のSRE不動産(旧ソニー不動産)、それ以外なら地域で実績No.1の会社にも査定を依頼しよう。
SRE不動産(旧ソニー不動産)
売主だけを担当するエージェント制
大手と比較するならSRE不動産(旧ソニー不動産)が良いでしょう。
なぜならSRE不動産は、大手で問題になりがちな両手仲介が無いため。
(※両手仲介とは売主と買主を同じ不動産会社が担当すること。大手は顧客を多く抱えるため、自然と両手仲介が多くなる。)
SRE不動産は、業界初のエージェント制で売主だけを担当。
買主は無数にある他の不動産会社が積極的に探します。
結果として、大手にも劣らない販売力で、早く高く売れやすいことが最大のメリット。
ただし営業エリアは首都圏・関西圏限定です。
SRE不動産は業界でも両手仲介無しで知られているから、他社が競って営業してくれる。
大手と話を聴き比べて、自分に合ってる方を選ぶと良いよ。
⇒SRE不動産
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
その他エリアは地域No.1を探す
大手やSRE不動産の営業エリア外なら、地域で実績No.1の不動産会社を中心に選びましょう。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると良いでしょう。
全国対応の主要な一括査定サイトとして次があります。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
ここまで自然災害リスクについて、現状を解説してきました。
次に今の法律で、どこまで自然災害リスクの説明責任があるかを解説します。
重要事項説明で説明するもの
重要事項説明とは、家を売買するときの売買契約書に添付する書類。
不動産の売却では、口頭だけでなく、重要事項説明に記載して、売主から買主へ説明します。
自然災害の種類によっては、重要事項説明への記載は義務化されています。
正確には「宅地建物取引業法第35条第1項2 都市計画法、建築基準法その他法令に基づく制限で政令で定めるものに関する事項の概要」によるものです。
具体的には、何を記載するの?
造成宅地防災区域、津波災害警戒区域、土砂災害警戒区域にある土地については、その旨を記載しなければならないんだ。一つずつ、詳しく見ていこう
造成宅地防災区域
造成宅地防災区域とは、宅地造成等規制法によって都道府県知事が指定した区域のこと。
宅地造成工事規制区域外の造成宅地で、地震などによってがけ崩れや土砂の流出など、災害が発生する恐れがある区域です。
急な斜面にある造成地ってことだね。
この区域内にある不動産の売却では、重要事項説明で「造成宅地防災区域にある旨」を説明しなくてはなりません。
またこの区域内の土地所有者は、必要な措置を講じることが求められます。
「必要な措置」とは、擁壁の設置、擁壁の改造、地形や盛り土の改良工事など。
さらに必要があれば、造成宅地内への立ち入り検査が行われることもあります。
擁壁については、こちらで詳しく解説しています。
擁壁の土地・戸建ては売れない? 確かに不動産売買では擁壁が問題になることがあります。擁壁の土地・戸建てを売却する際に知っておきたい知識を分かりやすく解説します。
津波災害警戒区域
津波災害警戒区域とは、津波防災地域づくりに関する法律によって都道府県知事が指定した区域のこと。
津波による河川氾濫、内水氾濫など、住民の生命や身体の危険が想定され、警戒避難体制を整備すべき区域です。
この区域内では、次の内容を重要事項説明に記載します。
- 浸水が想定される区域と浸水深(浸水した時の水面から地面までの深さ)
- 避難勧告など
浸水が想定される区域は、誰に聞くの?
洪水ハザードマップを利用するんだ。ハザードマップには被害の範囲や避難場所、避難経路なども示されているよ
【参考】国土交通省・ハザードマップポータルサイト
なお、津波災害警戒区域の中でも特に被害が大きいと想定される区域を「津波災害特別警戒区域」といいます。
津波災害特別警戒区域では、一定の開発や建築物の建築、用途変更などについての制限も。
そのため、重要事項説明では「津波災害特別警戒区域にある旨」と「開発行為、建築物の建築、用途変更の制限がある旨」の説明が必要です。
土砂災害警戒区域
土砂災害警戒区域とは、土砂災害防止法によって都道府県知事が指定した区域のこと。
急傾斜地の崩壊等による住民の生命や身体の危険が想定され、警戒避難体制を整備すべき区域です。
また、より危険度の高い場所は「土砂災害特別警戒区域」に指定されることも。
土砂災害特別警戒区域には、次の制限があります。
- 宅地開発など特定開発行為について都道府県知事の許可が必要
- 建物の構造に規制あり
また、著しく危険な場所に建つ建物については、移転勧告がある場合も。
重要事項説明では、特定開発行為の許可の概要も説明しなければなりません。
土砂災害特別警戒区域では、宅地開発など許可を受けた後でなければ広告や売買契約が結べない。許可が出なければ売却もできないよ。
浸水想定区域
2020年8月から新しく説明が義務化されました。
浸水想定区域とは、国や都道府県が指定する「洪水予報河川」や「水位周知河川」について、その河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域として指定されたエリアのこと。
これまでは全国で1割程度の大型河川しか指定が義務化されていませんでしたが、今後数年で中小河川も指定が義務化されます。
今後は多くの不動産が、浸水想定区域に入ってしまうでしょう。
今の自然災害リスクはどうやって調べたら良いの?
ハザードマップを見ると分かるよ。
知っておきたいハザードマップ
ハザードマップとは、自然災害による被害を予測して、被害の範囲や避難場所、避難経路などを地図にしたもの。
洪水、土砂災害、津波といった種類があり、火山エリアには火山ハザードマップもあります。
ハザードマップは、各自治体のホームページでも閲覧可能。
また国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、自治体の作成したハザードマップがまとめられています。
災害リスクの参考になるサイト
- ハザードマップポータルサイト
- 国土交通省が洪水・内水・高潮・土砂災害・火山・土地高低差・災害危険度などをまとめたサイト
- 地震に関する地域危険度測定調査(東京都)
- 東京都の地震に対する揺れについての調査結果です。
- ゆれやすさマップ(各自治体防災情報)
- 全国の地盤について、地震で揺れやすさを地図にしています。
- インターネットで住宅地盤情報GIODAS
- 過去に行った地盤調査の情報がまとめられています。
- 活断層図(国土地理院)
- 地震は活断層以外の場所でも頻発しているため、あくまで参考程度ですが。
- 地震ハザードステーション
- 現代の科学では地震の発生を予想できませんが、周期的に起こる地震については、ある程度予想することもできます。
新基準のハザードマップに更新されていない地域も
一部の自治体ではハザードマップの更新が遅れて、旧基準のままの場合があるので、注意しましょう。
2015年の水防法改正により、水害リスクの基準が
- 旧基準 50〜150年に1回程度
↓ - 新基準 1,000年に1回程度
となりました。
【参考】国土交通省・「水防法等の一部を改正する法律」が施行されました
国土交通省によると、2019年3月時点で都道府県管理の1,627の河川のうち、883(54%)しか新基準に更新されていません。
ハザードマップを確認する場合は、更新時期と基準も確認しておきましょう。
1,000年に1回なんて、本当に起きるの?
いままでは1,000年に1回だったけど、これからは一生のうち一回くらい起きるかもしれないからね。
温暖化の影響で、あきらかに異常な雨が増えているし。
まとめ
ここまで『洪水・津波・がけ崩れなどの恐れがある土地・家は売れるのか』として解説してきました。
今のところ、都市部など利便性重視のエリアでは、自然災害リスクの影響はほとんどありません。
一方で、郊外や田舎では、自然災害リスクが重視されやすい傾向があります。
ただ長期的には、記録的な災害が増えると予想されることもあり、都市部の不動産にも影響が出る恐れがあります。
また実際に被災すると、しばらくは売却が難しくなり、復旧後も重要事項説明に被災記録を記入することに。
いずれ売却を考えているなら、なるべく早めに決断した方が良いかもしれません。
今は不動産価格が高騰しているため、とりあえず不動産会社に無料査定を依頼してみると良いでしょう。
都市部なら大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が実績豊富。
とりあえず1社だけ査定を依頼するなら、38年連続で実績1位の三井のリハウスが良いでしょう。
⇒三井のリハウス
大手にまとめて査定を依頼するなら、大手6社が共同運営するすまいValueが便利です。
⇒すまいValue
大手と比較するなら、首都圏・関西圏は両手仲介のないSRE不動産(旧ソニー不動産)
⇒SRE不動産
首都圏・関西圏以外の都市部で大手と比較する場合や、大手の営業エリア外の地方では、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。
全国対応の一括査定サイトとして定番はこちら。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
あなたの不動産売却が成功することを、心よりお祈りしております!