「定期借地権マンションを売りたいけど、どうすれば良いの?」
定期借地権マンションの売却でお悩みですね。
確かに借地権マンションは売りにくいケースがあり、そのまま売り出すと売れ残る恐れもあるでしょう。
しかし「3つのコツ」で定期借地権マンションの特徴を活かして売り出せば、普通に売れます。
この記事では、定期借地権マンションの売却を成功させるための3つのコツを解説。
また定期借地権マンションのメリット・デメリット、そして注意点をまとめました。
あなたの定期借地権マンションの売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。
定期借地権マンション売却の3つのコツ
定期借地権マンションの売却には、3つのコツがあります。
一つずつ詳しく解説します。
コツ1. 絶妙な価格設定で注目を引く
1つ目のコツは、売り出し価格で購入希望者の注目を引くこと。
ポイントは「ギリギリの価格設定を狙う」
価格で注目を引くといっても、不必要に安く売り出す必要はありません。
次の2点を意識して価格を設定します。
- 所有権マンションの相場より安く、購入希望者に注目される
- しかし定期借地権にしては高い
絶妙な価格設定をするためには、売却実績が豊富な不動産会社の意見を3〜6社程度聞くとよいでしょう。
そもそも定期借地権マンションは、同条件の所有権マンションより価格が安くなります。
そもそも新築時は2〜3割安い定期借地権マンション
新築分譲時の価格を比べると、定期借地権マンションの方が2〜3割安いのが一般的。
国土交通省の調査によると、定期借地権マンションの新築時価格は同条件の所有権マンション価格の80.8%という結果でした。
(国土交通省・2009年度(平成21年度)定期借地権付住宅の供給実態調査による)
残存期間がゼロで価値はゼロに
定期借地権マンションは残存期間がなくなると、理論上の価値は0円になります。
なぜなら、定期借地権マンションは借地期間満了時に建物を取り壊し、土地を借りる権利がなくなるため。
ただし、まだ日本には残存期間がなくなった定期借地権マンションはないため、実際にどうなるのか分かりません。
定期借地権が導入されたのは1992年(平成4年)8月。
借地権の存続期間は「50年以上」なので、早くても2040年ごろにならないと、誰にも分からないのです。
ちなみに所有権マンションも、築年数が古くなると価値が下がるのは同じ。
しかし所有権マンションは、建物の価値がほぼ無くなっても土地の価値が残るため、築30年ほどで下げ止まります。
コツ2. メリットと注意点を上手く説明する
2つ目のコツは、定期借地権マンションのメリットと注意点をうまく説明すること。
定期借地権マンションは1%未満で知られていない
定期借地権マンションの住民には意外かもしれませんが、マンション購入者のほとんどは定期借地権を知りません。
なぜなら、定期借地権マンションはマンション全体の1%にも満たないから。
1993年度から2016年度にかけて、供給された所有権マンションの戸数は年間67,000〜231,000戸程度。
一方の定期借地権マンションは年間100戸〜2300戸程度で推移しており、最大でも全体の1%程度、平均すると0.5%程度にしかなりません。
【参考】既存住宅市場における定期借地物件の評価
興味を引いてからの説明がポイント
定期借地権マンションは、あまり知られていないからこそ、しっかり説明するのがポイント。
価格で注目を引いて「お得な物件だし、デメリットも大したことなさそう」と興味を持ってもらえれば、問い合わせにもつながります。
例えば、定期借地権の要点をまとめて、募集用資料で簡単に説明する方法なども有効。
このあたりのノウハウは、売却実績が豊富な不動産会社がよく知っています。
説明で不安が無くなれば、価格が安いメリットが生きるね
どれだけ分かりやすく説明できるかが重要だね。
不動産会社の説明力が大切なんだ。
コツ3. 売却実績が豊富な不動産会社へ依頼する
定期借地権マンションの売却では、不動産会社の営業力や説明力、交渉力、売却力が大切。
優秀な不動産会社、担当者を選びましょう。
優秀な不動産会社、担当者はどうやって選ぶの?
実績が豊富な不動産会社に話を聴き比べて、信頼できそうな会社・担当者を選ぶのが一番確実だね。
優秀で信頼できる不動産会社、担当者を選ぶ手順は、次の通り。
- エリアで売却実績が豊富な不動産会社を3〜6社選ぶ
- 各社へ無料査定を依頼し、査定価格と話を聴き比べ、一番良さそうな不動産会社を選ぶ
特に多くの物件を取り扱っていて、問い合わせを多く受けている不動産会社の方が、定期借地権マンションの売却には向いています。
問い合わせが多い不動産会社が有利
問い合わせの多い不動産会社は、あなたのマンションと同条件の所有権マンションを探している購入希望者を抱えています。
多くの購入希望者は、売出し中の所有権マンションと予算が合わない、つまり同条件でもう少し安い価格のマンションを探しているもの。
そこで、あなたの定期借地権マンションを紹介してもらうとどうでしょう。
「同条件でご予算に合うマンションがあります。ただし定期借地権といって…」
このようにきちんと説明してもらえると、買われる可能性はグッと高くなります。
なぜなら購入希望者にとっては、希望の条件をあきらめずに、理想の価格であなたの定期借地権マンションを購入できるため。
不動産会社も、両手仲介で仲介手数料が稼げるので、積極的に推してくれます。
所有権マンションの問い合わせ客に、紹介してもらうのか。
それは効果がありそうだね。
でも売却実績が豊富な不動産会社はどこなの?
都市部なら大手3社が強いね。
都市部は大手3社が強い
実績は大手3社が強い
売買仲介件数ランキング上位36社
(2024年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。
都市部で査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。
大手3社は別格だね。
3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。
【大手1】三井のリハウス
38年連続で売買仲介件数1位
(首都圏174、関西圏45、中部圏25、札幌9、東北6、中国9、九州9)
三井のリハウスは、38年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えるため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。
業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
- 店舗数 203店舗
(首都圏114、関西圏55、中部東海10、北海道8、東北3、中国7、九州6)
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。
スマートでクールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
東急沿線や大型案件に強み
- 店舗数 220店舗
(首都圏141、関西圏45、名古屋11、札幌10、仙台6、福岡7)
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社ですが、全国に店舗を持つのが特徴。
東急電鉄沿線はもちろん、法人営業や投資物件にも強みを持っています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」
大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。
すまいValueは、大手上位6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・小田急不動産・三菱地所の住まいリレー)が共同運営する一括査定サイトです。
⇒すまいValue
とりあえず大手3社に査定を依頼すれば良いの?
売却予定なら個人の相性もあるから、大手3社以外と比較した方が良い。
首都圏・関西圏ならエージェント制のSRE不動産(旧ソニー不動産)、それ以外なら地域で実績No.1の会社にも査定を依頼しよう。
SRE不動産(旧ソニー不動産)
売主だけを担当するエージェント制
大手と比較するならSRE不動産(旧ソニー不動産)が良いでしょう。
なぜならSRE不動産は、大手で問題になりがちな両手仲介が無いため。
(※両手仲介とは売主と買主を同じ不動産会社が担当すること。大手は顧客を多く抱えるため、自然と両手仲介が多くなる。)
SRE不動産は、業界初のエージェント制で売主だけを担当。
買主は無数にある他の不動産会社が積極的に探します。
結果として、大手にも劣らない販売力で、早く高く売れやすいことが最大のメリット。
ただし営業エリアは首都圏・関西圏限定です。
SRE不動産は業界でも両手仲介無しで知られているから、他社が競って営業してくれる。
大手と話を聴き比べて、自分に合ってる方を選ぶと良いよ。
⇒SRE不動産
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
その他エリアは地域No.1を探す
大手やSRE不動産の営業エリア外なら、地域で実績No.1の不動産会社を中心に選びましょう。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると良いでしょう。
全国対応の主要な一括査定サイトとして次があります。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
ここまで定期借地権マンションを売却する3つのコツについて解説しました。
優秀で信頼できる不動産会社・担当者に出会えれば、あとはほぼお任せできます。
ここからは、不動産会社を選ぶために知っておきたい定期借地権マンションの知識を解説します。
定期借地権マンションの4つのメリット
定期借地権マンションを売却するためには、メリットと注意点を上手く説明するのがコツ。
まずは定期借地権マンションのメリットとして、次の4つが挙げられます。
それぞれ解説します。
メリット1. 同条件の所有権マンションに比べると安い
定期借地権マンションは所有権マンションより価格が2〜3割安くなります。
立地も良いことが多く、都心の一等地に建っていることも珍しくありません。
所有権マンションの相場が1億円を超えるエリアにあっても、定期借地権マンションなら7,000万〜8,000万円台で買えたりします。
価格が安いのはいいけれど、設備や部屋の広さはどうなの?
設備のグレードは高いことが多くて、部屋の専有面積も広めなんだよ
設備のグレードが高いのは、マンション建築時に土地の取得費がかからないため。
取得費がかからない分、設備面に回せるのです。
専有面積も、同じエリアの同条件の所有権マンションより広いことが多くなっています。
メリット2. 土地の固定資産税・都市計画税が不要
定期借地権マンションは、土地の所有権がないため、土地の固定資産税・都市計画税は不要です。
土地の固定資産税・都市計画税は、所有権のある地主に課税されるのです。
建物の固定資産税だけは支払いますが、納税額は建物の築年数経過とともに安くなります。
メリット3. 最後が明確で大規模修繕計画がしっかりしている
定期借地権マンションは、借地期間満了時には解体することになります。
借りていた土地を返すときは、更地にして返すことが決まっているからです。
借地期間が50年なら50年後には解体することがはっきりしているので、それに向けた大規模修繕計画もしっかりしています。
大規模修繕計画って、普通の所有権マンションでも同じではないの?
所有権マンションは終わりが明確ではないし、住民の意見がまとまらないと建て替えや解体もできないんだ
所有権マンションの多くは、建て替えられずスラム化
多くの所有権マンションは建て替えられず、住民の意見が割れてスラム化すると言われています。
え、なんで建て替えられないの?
1戸あたり数千万円になる負担に、住民の意見がまとまらないからだよ
老朽化が進めばいつかは建て替えることになりますが、多くのマンションが建て替え費用は住民負担。
住民の多くが高齢者になっているため、一戸あたり数千万円の負担をしてまで、建て替える方向に意見がまとまりません。
実際に2019年4月時点で、建て替えが必要と推定される旧耐震マンション104万戸のうち、約2%しか建て替えられていません。
(国土交通省・マンションに関する統計・データ等)
建て替えが無理な場合に、建物を解体して土地を売るという選択肢もありますが、これも住民の意見が8割まとまらなければできません。
多くの所有権マンションは、意見がまとまらないため何もできずに、結果として修繕積立金が不足しスラム化。
売却もできなくなってしまうのです。
マンションの寿命は個々で違い、寿命が尽きても建替えできるのはごく一部です。あなたのマンションの寿命と建替えの可能性をチェックリストで調べてみましょう。
定期借地権マンションは修繕積立金が途中で高騰するリスクも低い
定期借地権マンションは、期限が決まっているので意見が割れることもなく、計画的に大規模修繕ができます。
また修繕積立金が途中で跳ね上がるリスクも低いのです。
修繕積立金って、途中で変わることもあるの?
そう。多くのマンションは2、3回目の大規模修繕で修繕積立金が大幅に不足して、数倍に跳ね上がることもあるんだ
所有権マンションの多くは、新築分譲時にあえて月々の負担を軽くするため、修繕積立金を低く設定しています。
大規模修繕をきっかけに、多くのマンションは修繕積立金の不足に気づき、大幅な値上げをする結果になります。
マンション売却のタイミングで注意すべきは「大規模修繕」。大規模修繕とマンション売却の関係が5分で分かります。
メリット4. 最後に建物解体費用の負担がない
定期借地権マンションは多くの場合、修繕積立金の一部として解体費用が積み立てられているため、最後に費用負担がありません。
一方で所有権マンションでは解体して土地を売却する場合、土地の売却代金から解体費用が引かれます。
RCマンションの解体費用は坪単価5〜8万円(1m2あたり1.5〜2.5万円)、80m2のマンションだと120万〜200万円。
土地が安い郊外や田舎では、解体費用で土地の売却代金がほとんど消えてしまいます。
定期借地権マンションの4つのデメリット
定期借地権マンションのデメリットとして、次の4つが挙げられます。
- 維持費が高い
- 名義書換料が必要(賃借権のマンションのみ)
- 住める期間が決まっている
- 借地終了後に手元にお金が残らない
それぞれ解説します。
デメリット1. 維持費が高い
定期借地権マンションは、維持費(ランニングコスト)が高くなります。
維持費が高くなる要因は大きく2つ。
「地代」と「解体費用」です。
地代は地主へ支払う賃料
土地の固定資産税がない定期借地権マンションですが、代わりに「地代」がかかります。
地代とは、地主に支払う土地の賃料のこと。
地代は固定資産税よりも高いことが多いのです。
具体的に、地代はどれくらいかかるの?
土地の価格に対して、年額で平均1.8%程度といわれているよ
解体費用の積み立ては少額
また金額は小さいですが、解体費用をあらかじめ積立てているケースが多いのも、維持費が高い理由の一つ。
例えば、200万円を50年で積み立てると、月々3,333円。
85.7%の定期借地権マンションで、解体費用を積み立てているという調査結果もあります。
ただし解体費用はいずれ必要になるため、本来は所有権マンションも積み立てておくべきもの。
多くのマンションは積み立てていないため、いざ解体となった時には解体費用の支払いを求められることになるのです。
デメリット2. 名義書換料が必要(賃借権のみ)
定期借地権マンションには、土地賃借権(賃借権)のものと地上権のものがあります。
分譲マンションの場合、賃借権と地上権はどれくらいの割合になっているの?
地上権が63.9%、賃借権が36.1%という国土交通省の調査もあるね。
このうち賃借権の定期借地権マンションでは、売却する際に名義書換料と呼ばれる費用と地主の承諾が必要になります。
名義書換料は、地主が承諾してくれたことへの対価というイメージ。
売却の場合の相場は借地権価格の5〜15%が一般的で、実際には地主との交渉によって決まります。
一方で地上権の定期借地権マンションであれば、地主の承諾も名義書換料も不要。
地上権は所有権に近い権利形態です。
あなたが住んでいるマンションがどちらに該当するかは、販売時の資料や登記簿を確認すれば分かります。
ただ自分で確認するより、不動産会社に無料査定を依頼した方が早くて確実です。
一言で「借地権」と言っても、いくつか種類があるんだね
そう。定期借地権にも、大きく分けると3種類あるんだよ
定期借地権は3種類
ちなみに定期借地権には、次の3種類があります。
- 一般定期借地権:借地期間は50年以上
- 事業用一般定期借地権:借地期間は10年以上50年未満
- 建物譲渡特約付一般定期借地権:借地期間は30年以上
このうち分譲マンションでは「一般定期借地権」が適用されます。
「事業用一般定期借地権」は店舗などを建てる際に適用されるもので、居住用は不可。
「建物譲渡特約付一般定期借地権」は、借地期間満了時に地主が建物を買い取ることになっているものです。
ただ築30年以上で資産価値もほぼ無い建物を買い取ることにメリットがないため、ほとんど使われていません。
デメリット3. 住める期間が決まっている
借地期間満了時には建物を解体・更地にして、地主に返すことが決まっている定期借地権マンション。
平成21年度の定期借地権付住宅の供給実態調査では、借地期間は平均57年という結果が出ています。
定期借地権は契約更新ができないため、この期間が延長されることはまずありません。
デメリット4. 借地終了後に手元にお金が残らない
所有権マンションの場合、最終的に建物を解体して土地を売却すれば、土地の売却代金が残ります。
建物の専有面積に応じて土地の所有権があるからです。
しかし定期借地権マンションの場合は土地の所有権がないため、借地権終了後にお金は残りません。
定期借地権マンション売却の2つの注意点
定期借地権マンションを売却するときは、次の2点に注意しましょう。
- いつか売るなら早いほど売りやすく高く売れる
- 不動産会社選びで大きな差が出る
それぞれ解説します。
注意点1. いつか売るなら早いほど売りやすく高く売れる
借地権の残存期間によって価値が変わる定期借地権マンション。
残存期間が短ければ住める期間も短くなり、住宅ローンも短期間で返済しなければなりません。
残存期間が短いと住宅ローンが借りにくくなります。
金融機関の中には「完済時の残存期間が10年以上」と定めているところもあり、所有権マンションよりローン期間は短くなる傾向にあります。
こうした金融機関では、たとえば残存期間が30年の定期借地権マンションなら、ローン期間は20年以内でなければなりません。
ローン期間が短いため、月々の支払額が増えるのです。
時間をおけばおくほど価値は下がり、売りにくくなってしまいます。
このため定期借地権マンションの売却を考えているなら、早ければ早いほど売りやすく、高く売れるのです。
注意点2. 不動産会社選びで大きな差が出る
定期借地権マンションの売却では、不動産会社選びで大きな差が出ます。
不慣れな不動産会社だと値下げとトラブルのリスクあり
定期借地権を知らない購入希望者を多く抱える営業力、説明する説明力がないと、売れずにどんどん値下げすることになりかねません。
さらに賃借権の場合は名義書換料の設定や、地主と購入者の仲介なども必要。
借地権マンションに不慣れな不動産会社に依頼すると、トラブルになる恐れも。
たとえば「賃借権なのに地主の承諾を得ないまま売却してしまった」となると、最悪の場合、契約が破棄されることもあります。
こうしたトラブルにならないよう、実績が豊富で信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。
査定を依頼するときに、定期借地権マンションの取り扱い実績を聞いてみるのもおすすめ。
その時の様子や手続きの流れも聞いて、不動産会社選びの参考にしよう
まとめ
借地権の残存期間が短くなるほど売りにくくなる定期借地権マンション。
売却するなら早いほど売りやすく、高く売れます。
できるだけ早いタイミングで不動産会社に査定を依頼し、相談するところから始めてみてください。
定期借地権マンションの売却を成功させるコツは、次の3つ。
定期借地権マンションの売却では不動産会社選びで大きな差が出ます。
定期借地権マンションの売却実績を確認して、不動産会社を選びましょう。
売買実績が豊富な不動産会社なら、価格設定や買主への説明にも慣れています。
都市部なら大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が実績豊富。
とりあえず1社だけ査定を依頼するなら、38年連続で実績1位の三井のリハウスが良いでしょう。
⇒三井のリハウス
大手にまとめて査定を依頼するなら、大手6社が共同運営するすまいValueが便利です。
⇒すまいValue
大手と比較するなら、首都圏・関西圏は両手仲介のないSRE不動産(旧ソニー不動産)
⇒SRE不動産
首都圏・関西圏以外の都市部で大手と比較する場合や、大手の営業エリア外の地方では、一括査定サイトを利用すると良いでしょう。
全国対応の一括査定サイトとして定番はこちら。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
あなたの不動産売却が成功することを、心よりお祈りしております!