不動産の相続イメージ
不動産の相続はとても複雑なので、税理士に相談するのが基本です。

ただ税理士にも得意分野と不得意分野があります。

不動産や相続の実務に不慣れな税理士だと、間違うことも。

最低限の知識だけは知っておくと、自分の身を守ることができます。

相続税の申告を間違えるとどうなる?

税務署イメージ

納税額が足りない場合

納税額が足りない場合や、そもそも全く申告していない場合は、数年後〜7年後に税務調査が来ます。

相続税の時効は、

  • 全く知らなかった善意の場合: 5年
  • 悪質だと判断される場合: 7年

ただし税務署は時効を帳消しにできます。
過去の判例を使えば時効は無効にできるのです。

税務署の税務調査で脱税や過少申告を指摘されると、この様なペナルティがあります。

  • 延滞税:原則年率14.6%
    【参考】国税庁・延滞税の計算方法
  • 無申告加算税(申告していなかった場合):税金総額の原則20%
  • 過小申告加算税:追加納税額の原則10%〜15%
  • 重加算税:追加納税額の35%又は税金総額の40%

細かく解説するとかなり難解なので、詳しく知りたい場合は国税庁のサイトを確認して下さい。
【参考】国税庁・加算税制度(国税通則法)改正のあらまし

ちなみに、2015年度で実際にペナルティを受けた人は…

  • 過小申告加算税: 18,855人、平均20万円
  • 無申告加算税: 4,781人、平均24万円
  • 重加算税: 1,641人、平均183万円

相続税を正しく申告していれば、本来納める必要のない税金です。

ハウスくんハウスくん

相続税の税務調査でペナルティを受けている人が、1年間に2.5万人もいるの!


家博士家博士

相続税は金額が大きいので、特に税務調査の対象になりやすいんだ

相続税が多すぎた場合

間違った申告で税金を多く納めてしまうケースもあります。

多すぎる納税について税務署はわざわざ教えてくれません。
税務署も人員が限られているので、申告漏れを探すので忙しいのです。

相続税が多すぎた場合は、相続税の法定申告期限(10ヶ月)から5年以内に更正の請求手続きをすると税金が戻ってきます。

実際に、2015年度では、5,291件の間違った相続税申告が更正され、平均728万円の相続税が還付されています。
(一部は申告期限に間に合わず仮の申告だったものも含みます。)

最低限知っておくべき不動産の相続における特例

ここではあなたが損をしないために、最低限知っておくべき「不動産の相続における特例」を紹介します。

1. 小規模宅地等の特例

2015年1月から新しい相続税に改正されていますので、注意して下さい。

小規模宅地等の課税の特例とはこちら

【小規模宅地等の特例】

  • 住むための宅地について、330m2までを、通常の評価額から80%減額できる。
  • 事業用宅地(お店など)については別途400m2までを、通常の評価額から80%減額できる。
  • 不動産貸付(アパートなど)については200m2までを、通常の評価額から50%減額できる。
例:自宅の土地が400m2
その土地の評価額が1m2あたり20万円
(通常の場合)
土地評価額 400㎡×20万円=8,000万円
(特例を適用)
土地の減額分 330㎡×20万円×80%=5,280万円
土地の評価額 8,000万円―5,280万円=2,720万円

この様に、自宅は大きく減額することができます。ただし、いくつか条件があるので注意して下さい。

【特例を適用するための条件】

  • 被相続人(故人)の配偶者が相続した場合
  • 被相続人(故人)と同居していた子などががその土地を相続し、相続税の申告期限まで所有している場合
  • 被相続人(故人)の配偶者または同居の相続人が居ない場合は、故人の親族で相続前3年間相続人の家屋に居住したことがなく、かつ相続税の申告期限までその宅地を所有している場合
  • 被相続人(故人)と家計を同一にしていた親族が相続して、相続開始から相続税の申告期限まで居住を継続していること

ただし2015年からは、故人が老人ホームに介護目的で入居している場合は同居とみなされます。

また2世帯住宅も同居として判断されるようになりました。

この様に、「誰が相続するか」そして「いつまで所有しているか」で特例が適用出来るかどうか決まります。

特に配偶者以外は、早まって売ってしまわないことが大切。

特例を適用するためには、相続税の申告期限(通常、亡くなってから10ヶ月)までは、所有していることが必要です。

また相続の配分では、この特例の適用ができる形で配分することも大切。

配偶者は、基礎控除額が3000万円あるので、小規模宅地の特例は子供で適用する方が有利な場合も多いでしょう。

不動産以外の遺産と合わせて、トータルで節税できる遺産配分を考えましょう。

【参考】国税庁・No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

2. 地籍規模の大きな宅地

2018年1月1日から最大65%の評価減ができた「広大地」の評価が変わり、「地籍規模の大きな宅地」となりました。

3大都市圏では500m2以上の土地、それ以外の地域では1000m2以上の宅地をいいます。

ただし次の場合は適用できません。

  • 市街化調整区域
  • 工業専用地域
  • 指定容積率が400%(東京都特別区では300%)以上の地域
  • 大規模工場用地

このくらい大きな土地だと、そのまま売るのも難しく、分割すると道路との接道が取れないなど問題があります。

そこで大きな土地は評価を下げることが出来るのです。

【参考】国税庁・No.4609 地積規模の大きな宅地の評価

この規模になると、担当の税理士がいると思いますが、税理士の心当たりがない場合は、この様なサイトで探すこともできます。

税理士を探してみるならこちら
税理士ドットコム

3. その他特例

その他の主な相続税の特例

1. 配偶者の税額の軽減
配偶者の相続は、法定相続分又は1億6千万円まで非課税
(ただし相続開始10ヶ月以内に遺産分割をして遺産を受け取っている場合)
【参考】国税庁・
2. 未成年者控除
未成年の場合は、満20歳になるまで1年に付き10万円を控除
【参考】国税庁・No.4164 未成年者の税額控除
3. 障害者控除
障害のある方の場合、満85歳になるまで1年につき10万円を控除(特別障害者の場合は20万円)
【参考】国税庁・No.4167 障害者の税額控除
4. 相次相続控除
今回の相続開始前10年以内に相続税を払っていたら、2回目の相続税から一定額を控除
【参考】国税庁・No.4168 相次相続控除
5. 贈与税の控除
相続開始前3年以内に支払った贈与税は相続税から控除
【参考】国税庁・No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)

また相続税の対象にならない財産もあります。

相続税のかからない財産

1. 墓地・墓碑・仏壇・仏具
純金製の仏具で相続税対策をする方もいます。
2. 生命保険
相続人の受け取り金額のうち、500万円×法定相続人数までは非課税
【参考】国税庁・No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金
3. 死亡退職金
相続人の受け取り金額のうち、500万円×法定相続人数までは非課税
【参考】国税庁・No.4117 相続税の課税対象になる死亡退職金
4. 寄付金

【参考】国税庁・No.4108 相続税がかからない財産

(参考)法定相続人の範囲、順位と割合

  1. 故人の配偶者は必ず相続人になる。
  2. 配偶者と、第1〜3のどれか1つの順位の人が一緒に相続する。
    第1順位…故人の子供1/2、配偶者1/2
    第2順位…故人の親1/3、配偶者2/3
    第3順位…故人の兄弟1/4、配偶者3/4
  3. 前の順位の人が全くいない場合は、次の順位の人が相続する。
  4. 配偶者がいなければ、その順位の人がすべて相続する。
  5. 一つの順位に複数の人がいる場合は、人数で等分する。
    例)奥さんと子供2人⇒奥さん1/2、子供1/4ずつ

【参考】国税庁・No.4132 相続人の範囲と法定相続分

ちなみに相続税の申告が必要か判断するために、国税庁が相続税の申告要否の簡易判定シートを提供しています。
国税庁・申告要否の簡易判定シート

その他相続についてはこちらも参考に


税理士紹介の不動産会社以外の意見も聞いてみましょう

不動産売却が成功するか失敗するかは、不動産会社で8割が決まるといわれます。

税金の相談をすると、税理士先生に友達の不動産業者を紹介されることがよくありますが、必ず複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。

都市部で不動産を売却する場合は、大手トップ3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)を外せません。

売買仲介件数ランキング上位28社(2018年)

不動産会社の売買仲介件数ランキング2018

不動産を売却するときは、不動産の販売力が強い複数の会社へ査定を依頼するのが基本。

なぜなら販売力が強い不動産会社ほど、購入者の問合せを多く受けているため、査定精度が高くなるからです。

また不動産の査定は、担当者によって±10%程度の差がつく難しい作業。

最低でも3社、出来れば6社程度に無料査定を依頼し、話を聴き比べることが大切です。

不動産会社選びについては、こちらで解説しています。

ハウスくんハウスくん

不動産会社に心当たりがなければ、どうすれば良いの?


家博士家博士

一括査定サイトを利用するのが定番かな

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいバリュー
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国840店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国840店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,777社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  4. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U


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大切な故人の不動産、売却が成功することをお祈りしています。