近隣とのトラブルで多い騒音。
騒音トラブルをどうすれば解決できるのか、ケース別に解説します。
この記事のもくじ
騒音は2種類ある
騒音には大きく分けて次の2種類があります。
それぞれ対処方法が変わります。
なぜ対処方法が違うの?
事業の騒音には規制があるけど、日常生活の騒音には規制がないんだ
1. 事業による騒音とその対策
事業による騒音とは、
- 工場
- 工事現場
- 道路
- 鉄道
などによるもの。
これら騒音に対しては様々な規制があり、国の規制は環境省のホームページでまとめられています。
【参考】環境省/法令・告示・通達 騒音
さらに各自治体(都道府県)によっては、条例でより厳しい規制があります。
具体的にはネットで「(お住まいの都道府県) 騒音」と検索すると良いでしょう。
【参考】東京都環境局/騒音・振動対策
いろいろあるけど、どれを見れば良いの?
工場や工事現場の騒音なら、騒音規制法が基準になるね。
工場や工事現場は騒音規制法
騒音の上限値が決まっている
工場や工事現場の騒音に対しては、『騒音規制法』という法律があります。
騒音規制法では、騒音の上限値が具体的に数字で決まっているので、解決は比較的簡単。
騒音規制法では、環境大臣の定めた規制値があり、事業者はこれを守ることが義務付けられています。
規制値は地域種別や時間によって異なりますが、あまりにも大きな騒音が出ている場合はこれに抵触している可能性も。
騒音の大きさはどうすれば分かるの?
市区町村の役所に依頼すると、騒音測定をしてくれるよ。
個人的に測定業者に依頼することもできる。
基準値を超えていたらどうなるの?
事業を中断して、騒音対策をしないといけないんだ
騒音規制法で違法だった場合は、役所の指導のもとで、事業者は騒音対策をする義務があります。
騒音対策が完了して、役所が騒音が基準値以内に収まったことを確認しないと、事業は再開できません。
騒音規制法の基準値は、次の区分で決まっています。
地域の類型 | 基準値 | |
---|---|---|
昼間 (6時〜 22時) |
夜間 (22時〜 翌6時) |
|
療養施設、社会福祉施設等が集合して設置される地域など特に静穏を要する地域 | 50db以下 | 40db以下 |
専ら住居の用に供される地域及び 主として住居の用に供される地域 |
55db以下 | 45db以下 |
相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される地域 | 60db以下 | 50db以下 |
区域の区分は、お住まいの市区町村ホームページをご確認下さい。
役所に聞いても教えてくれます。
都道府県の条例でさらに厳しく規制されていることも
都道府県によっては、特別に条例を定めている場合があります。
この場合は、条例の基準値(騒音規制法より厳しい数値)を超えていると違法になります。
例えば東京都では、環境確保条例で以下の規制があります。
区域 | 時間 | 音量 db |
---|---|---|
【第1種区域】 第1種低層住居専用地域 第2種低層住居専用地域 その他指定された地域 |
6時〜8時 | 40 |
8時〜20時 | 45 | |
20時〜23時 | 40 | |
23時〜翌6時 | 40 | |
【第2種区域】 第1種及び第2種中高層住居専用地域 第1種及び第2種住居地域 準住居地域 第1種区域の隣接30m以内 無指定地域他 |
6時〜8時 | 45 |
8時〜20時 | 50 | |
20時〜23時 | 45 | |
23時〜翌6時 | 45 | |
【第3種区域】 近隣商業地域 商業地域 準工業地域 第2種区域の隣接30m以内 |
6時〜8時 | 55 |
8時〜20時 | 60 | |
20時〜23時 | 55 | |
23時〜翌6時 | 50 | |
【第4種区域】 工業地域 第3種区域の隣接30m以内 |
6時〜8時 | 60 |
8時〜20時 | 70 | |
20時〜23時 | 60 | |
23時〜翌6時 | 55 |
飲食店のカラオケなどは風営法や条例
飲食店のカラオケなどがうるさい場合は、次の法律や条例の規制値を超えている可能性があります。
- 風営法15条の規定に基づく条例
- 各都道府県の生活環境保全条例(深夜営業)
【参考】東京都環境局 深夜の営業等の制限・大阪府 カラオケ・深夜営業の規制について - 各都道府県の生活環境保全条例(騒音)
【参考】東京都 日常生活等に適用する規制基準
昼間 6〜18時 |
夜間 18〜24時 |
深夜 0〜6時 |
|
---|---|---|---|
住居集合地域その他の地域で、良好な風俗環境を保全するため、特に静穏を保持する必要があるものとして都道府県の条例で定めるもの | 55dB | 50dB | 45dB |
商店の集合している地域その他の地域で、当該地域における風俗環境を悪化させないため、著しい騒音の発生を防止する必要があるものとして都道府県の条例で定めるもの | 65dB | 60dB | 55dB |
その他地域 | 60dB | 55dB | 50dB |
都道府県のホームページで検索したり、近くの警察署に問い合わせてみましょう。
(110番通報ではなく、通常の番号で問合せて下さい。)
基準値内でも我慢できない場合
基準値内でも我慢できない人は多い
ただこの騒音規制法の上限値は、かなり大きな音。
騒音規制法では問題なくても、我慢できない人は多いという問題もあります。
基準値内の騒音だったら、あきらめるしかないの?
事業の種類によっては事前に届け出が必要なものがある。
届け出が出ていないと、しばらくは止めることができるよ
届け出を確認する方法もある
騒音が基準値内の場合、事前届け出がきちんと提出されているかを確認する方法があります。
騒音の発生が予想される工場や工事現場は、事前に市区町村長へ届け出なくてはいけません。
もし事前届け出が提出されていない場合は、市区町村役所に通報すれば事業を中止できます。
具体的な内容な都道府県によって微妙に異なりますが、標準的に次の様なものが対象です。
- 金属加工機械
- 空気圧縮機や送風機
- 破砕機、摩砕機、ふるい分け分級機
- 織機
- コンクリートプラントやアスファルトプラント
- 穀物用製粉機
- 木材加工機
- 抄紙機、印刷機
- 合成樹脂用射出成型機
- 鋳型造型機
なるべく文句は言った方が良い
基準値内の騒音で、届け出もでていたら、あきらめるしかないの?
工場や建設現場なら、あきらめずに苦情を言ったほうが良いよ。
もし騒音規制法では基準値内の騒音でも、あきらめる必要はありません。
あなたが苦情を言うことで、工場や建設会社は騒音対策をしてくれる可能性が高いのです。
騒音を発生している会社の担当者も、たいてい本心では申し訳ないと感じています。
ただし騒音対策にはお金がかかるため、なるべく騒音対策をせずに仕事をしたいと考えているのも事実。
この微妙なバランスを、あなたの苦情で動かすことが出来るのです。
騒音を出している会社は、苦情があるかどうかで騒音対策のレベルを調整しているケースが多いのです。
苦情があってから、ある程度お金をかけてしっかりした騒音対策をはじめるというのが一般的な会社の対応だと思って下さい。
だから騒音がうるさいと思ったら、我慢せずに騒音を出している会社へ文句を言いましょう。
具体的な苦情があった方が、会社の担当者も騒音対策をするために社内を説得しやすくなります。
2. 日常生活の騒音とその対策
日常生活の騒音に規制はない
- 隣人の飼っている犬の鳴き声
- 喧嘩や叫び声
- 上階の足音や椅子引き音、物を落とす音
- 掃除機や洗濯機などの騒音
- ピアノやバイオリンなどの楽器
- テレビゲームや大音量の映画などの騒音
この様な日常生活の騒音は、生活騒音や近隣騒音と言われ、規制はありません。
日常生活の騒音を取り締まる法律は、残念ながらありません。
なんらかの法律に抵触していれば警察へ
もし騒音の他に、暴力や薬物使用、恐喝などの可能性がある場合は警察が対応してくれます。
例えば最近増えているスケボーの騒音も、道路交通法に抵触しているため警察へ110番通報すれば対応してもらえます。
また児童虐待やDV被害なども警察の対応範囲。
もし法に触れるのか分からなかったり、犯罪が確定していない場合は、警察の相談窓口が「#9110」(平日昼間のみ)に相談してみると良いでしょう。
【参考】政府広報・警察相談専用窓口
日常生活の騒音には行政が介入できない
しかし一般市民同士の単純な騒音トラブルの場合は、「民事不介入」という警察のルールがあり、警察は対応できません。
各自治体が、生活騒音や近隣騒音についてまとめていますが、いずれも結論は「みんなで気をつけましょう」と呼びかけるだけ。
【参考】東京都環境局「生活騒音」
環境省でも、『近隣騒音防止ポスター・カレンダー』を作成している程度で、近隣騒音について最新資料は昭和58年9月作成と、30年以上前から何も変わっていません。
行政の力では生活騒音は解決できないことが分かります。
生活の騒音は、警察や行政では解決できないんだね
生活の騒音トラブルは解決が難しいんだ
話し合いが基本
近隣との騒音トラブルを解決する場合は、まずは話し合いで解決することが基本です。
賃貸住宅では管理会社に、分譲マンションなどでは管理組合を通して苦情を言うのが良いでしょう。
戸建住宅では自治会などと相談する方法もあります。
当事者同時の話し合いは感情的になってしまいがちなので、出来れば第三者の立会で行うほうが良いでしょう。
マンションでは楽器などの規制がある場合も
マンションではマンション管理規約で楽器の使用方法などに規制があることも。
ただしマンションの管理規約に違反しても罰則はなく、あくまで話し合いによる解決が基本です。
話し合いで解決できないとどうなるの?
家庭裁判所を利用することになるね
解決できなければ民事調停・民事訴訟
話し合いで解決できない場合は『民事調停』になります。
ただし民事調停でも双方納得できず、話し合いの決着がつかない場合は『民事訴訟』となります。
訴訟となると、弁護士費用は20万〜40万円必要。
また訴訟に確実に勝つためには、騒音を記録した録音など証拠も必要になります。
調停や訴訟に費用や必要な証拠、そして勝つ可能性について、事前に弁護士の先生に相談することをおすすめします。
調停や訴訟をすれば解決できるの?
実は調停や訴訟では、根本的な解決にならないことが多いんだ
調停や訴訟の問題点
注意するべきは、調停や訴訟にも問題があること。
勝っても解決しない恐れ
調停や訴訟で勝ったからといって、問題が完全に解決するわけではありません。
例えば、犬の鳴き声の場合、民法718条で損害賠償責任があると明記されています。
調停や訴訟で、勝つ可能性はあります。
しかし、訴訟で買った結果、得られるのは『裁判所からの命令』だけ。
『賠償金(数万〜数十万円)を支払う命令』と『犬の鳴き声対策を講じる命令』だけです。
その命令に従うかどうかは相手次第。
実は裁判所の命令を無視する人も多いのです。
また命令に従ったとしても、問題が本当に完全に解決するか不透明な場合も。
鳴き声対策として、例えば「頻繁に散歩に連れて行った」としても、その効果でどれだけ静かになるのか分かりません。
残念ながら、訴訟に勝ったとしても、完全に解決が保証される訳ではありません。
全く納得できませんが、これが調停や訴訟の落とし穴です。
訴訟に勝っても、なんだかあんまり意味ないんだね
調停や訴訟をすると、家を売りにくくなるという問題もあるんだ
家を売るなら、調停や訴訟をしない方が良い
もし家を売ることを少しでも考えている場合は、調停や訴訟をしない方が良いでしょう。
理由は、売る時に「騒音問題を説明する義務」が生じてしまうから。
民事調停や民事訴訟があった場合、必ず「家の買い手」にその事実を伝える義務があります。売買契約で、重要事項説明という文書に記載しなくてはいけません。
文書で記載されると、実際の音の大きさ以上にマイナスイメージがふくらみます。
家の中で会話もできない程の大騒音ならともかく、普通の音漏れであれば、気にならない人も多いのです。
例えば、電車の高架の真横に住んでいる人は、電車の音に慣れてしまい、全く気にならないもの。
民事調停や民事訴訟が無く、ただ騒音が気になるだけなら、家の買い手には口頭で伝える方が良いでしょう。
騒音は個人の感覚の問題です。
騒音が気にならない人も実際に大勢います。
確かに訴訟があった家だと聞くと、騒音を気にしない人でも敬遠してしまうね
騒音の感覚は個人差が大きいんだ。
マンションの騒音には建物の基準がある
騒音を規制するものではありませんが、マンションを建てるときに、建物の基準として「日本建築学会」の基準があります。
【参考】集合住宅の遮音性能・遮音設計の考え方
床衝撃レベルと室間音圧レベルの適用等級基準(マンションの場合)
適用 等級 |
説明 | 隣との音 (壁・床) | 重い衝撃音 LH(床) | 軽い衝撃音 LL(床) |
---|---|---|---|---|
特級 | 特別に高い性能が要求された場合の性能水準 | D55 | L-45 (LH-45) |
L-40 (LL-40) |
1級 | 建築学会が推奨する好ましい性能水準 | D50 | L-50 (LH-50) |
L-45 (LL-45) |
2級 | 遮音性能上標準的である | D45 | L-55 (LH-55) |
L-55 (LL-55) |
3級 | やむを得ない場合に許容される性能水準 | D40 | L-60 (LH-60) |
l-60 (LL-60) |
マンションは構造によってこの遮音性能が違います。決められた方法で専門業者が測定することで、遮音等級を確認することが出来ます。
遮音等級の大まかなイメージは次のようになります。
空気音の場合
遮音 等級 |
大きな音 ピアノ・ステレオなど | 一般の音 テレビ・ラジオ・会話 | 生活実感 プライバシーの確保 |
---|---|---|---|
D65 | 通常では聞こえない | 聞こえない | ピアノやステレオを楽しめる |
D60 | ほとんど聞こえない | 聞こえない | カラオケパーティーなどが出来る |
D55 | かすかに聞こえる | 通常では聞こえない | 隣戸の気配を感じない |
D50 | 小さく聞こえる | ほとんど聞こえない | 日常生活で気兼ねなく生活できる。隣戸をほとんど意識しない。 |
D45 | かなり聞こえる | かすかに聞こえる | 隣戸住居の有無がわかるが、あまり気にならない。 |
D40 | 曲がはっきり分かる | 小さく聞こえる | 隣戸の生活がある程度分かる |
D35 | よく聞こえる | かなり聞こえる | 隣戸の生活行為がかなり分かる |
床衝撃音の場合
遮音 等級 |
人の走り回り、 飛び跳ねなど | 椅子の移動音、 | 生活実感 プライバシーの確保 |
---|---|---|---|
L-35 | ほとんど聞こえない | 通常ではまず聞こえない | 上階の気配を感じることがある |
L-40 | かすかに聞こえるが、遠くから聞こえる感じ | ほとんど聞こえない | 上階で物音がかすかにする程度。気配は感じるが気にはならない |
L-45 | 聞こえるが、意識することはあまりない | 小さく聞こえる | 上階の生活が多少意識される状態。スプーンを落とすとかすかに聞こえる。大きな動きは分かる。 |
L-50 | 小さく聞こえる | 聞こえる | 上階の生活状況が意識される。椅子を引きずる音は聞こえる。歩行などが分かる。 |
L-55 | 聞こえる | 発生音が気になる | 上階の生活行為がある程度分かる。椅子を引きずる音はうるさく感じる。スリッパ歩行音が聞こえる。 |
L-60 | よく聞こえる | 発生音がかなり気になる | 上階住戸の生活行為が分かる。スリッパ歩行音がよく聞こえる。 |
日本建築学会編「建築物の遮音性能基準と設計指針」1999年
上階がフローリングを取り替えて遮音等級が下がることも
めったにありませんが、上階がフローリングを取り替えてグレードを下げてしまった場合、この基準を満たしていないケースも有ります。
またカーペットだった床をフローリングに張り替えた場合も、この基準を満たさないことがあります。
通常はフローリングのカタログにマンション用は推定L等級(軽量床衝撃音低減性能LL−40,LL-45)というのが記載されています。
2008年からΔL等級に変わりましたが、併記されている推定L等級の方が分かり易いかと思います。
上階の住民がフローリングを張り替えて、足音などが急に大きくなった場合は、遮音等級が下がっている可能性があります。
フローリング工事の資料を確認させてもらうと良いかもしれません。
最近のマンションであれば、管理組合理事への申請と書面による承認が必要です。(国土交通省の定めるマンション標準管理規約第17条による)
またマンション使用細則などで遮音性能が決まっていることも。
マンションの管理規約や使用細則を確認してみましょう。
排水管や設備の騒音の基準もある
排水管、エレベーター稼働音、受水槽や給水ポンプなどの設備騒音は、室内での音の大きさが基準になります。
音は騒音計を使えば測定できます。
- 適用等級1級の場合: 35dB
- 適用等級2級の場合: 40dB
- 適用等級3級の場合: 45dB
過去の判例では、この数値を超えていたため、新築分譲マンション購入者が販売元を訴え、販売元の瑕疵が認められた判例があります。
新築で騒音が気になる場合は、マンションの基準が使えるわけだね
マンション販売元を訴えるときの根拠になるね。
住民同士の話し合いや訴訟に使える基準ではないんだ
解決が難しいなら『引越し』も選択肢の一つ
事業による騒音であれば、騒音レベルの測定や苦情を伝えることで、対策できます。
しかしそれ以外の騒音、特に日常生活による騒音トラブルでは「スッキリとした解決」が難しいのが実情。
調停や訴訟で勝ったとしても、十数万円の賠償金で、その後静かになるかも怪しいのでは、解決とはいえません。
また調停や裁判をすると、家が売りにくくなり、売却価格が安くなってしまうデメリットがあります。
調停や訴訟で勝っても、家が安くなってしまったら逆効果だね。
騒音で真剣に悩んでいるなら、住み替えという選択肢もある
もし都合がつくのであれば、家を住み替えることも選択肢の1つです。
今は不動産価格が高騰して売り時
不本意かもしれませんが、とりあえず家の価格を確認してみるのも良いでしょう。
今は都市部を中心に、不動産価格が高騰しています。
不動産価格指数(全国)
不動産価格指数とは
不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。2010年の平均を100として算出。
中古マンションは約11年で98%も値上がりしています。
戸建ては上昇していないように見えますが、これは都心部の戸建てが上昇している分を、地方の戸建ての値下がりが打ち消しているため。
戸建ては立地によって、価格の2極化が進んでいます
エリアによっては1年で数百万円も価格が上がっている場合も。
あなたの家も「予想外の高値」で売れるかもしれません。
家の価格を正確に知る方法
不動産会社に無料査定を依頼する
今の家の価格を正確に知るなら、不動産会社に無料査定を依頼します。
具体的な手順は、
- エリアで売買実績が豊富な不動産会社を選ぶ
- 3〜6社に無料査定を依頼して、査定価格と話を聴き比べる
エリアで売買実績が豊富な不動産会社の方が、査定の精度は高くなります。
また今は不動産価格が高騰しているため、不動産のプロでも査定が難しい状態。
不動産会社によって査定価格に差が出るため、1社だけでなく最低3社以上に査定を依頼しましょう。
ただし数が多すぎると対応が大変なので、多くても6社程度が現実的です。
実績が豊富な不動産会社はどこ?
都市部なら大手3社が強いね。
実績は大手3社が強い
売買仲介件数ランキング上位36社
(2024年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。
都市部で査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。
大手3社は別格だね。
3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。
【大手1】三井のリハウス
38年連続で売買仲介件数1位
(首都圏174、関西圏45、中部圏25、札幌9、東北6、中国9、九州9)
三井のリハウスは、38年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えるため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。
業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
- 店舗数 203店舗
(首都圏114、関西圏55、中部東海10、北海道8、東北3、中国7、九州6)
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。
スマートでクールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
東急沿線や大型案件に強み
- 店舗数 220店舗
(首都圏141、関西圏45、名古屋11、札幌10、仙台6、福岡7)
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社ですが、全国に店舗を持つのが特徴。
東急電鉄沿線はもちろん、法人営業や投資物件にも強みを持っています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」
大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。
すまいValueは、大手上位6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・小田急不動産・三菱地所の住まいリレー)が共同運営する一括査定サイトです。
⇒すまいValue
とりあえず大手3社に査定を依頼すれば良いの?
売却予定なら個人の相性もあるから、大手3社以外と比較した方が良い。
首都圏・関西圏ならエージェント制のSRE不動産(旧ソニー不動産)、それ以外なら地域で実績No.1の会社にも査定を依頼しよう。
SRE不動産(旧ソニー不動産)
売主だけを担当するエージェント制
大手と比較するならSRE不動産(旧ソニー不動産)が良いでしょう。
なぜならSRE不動産は、大手で問題になりがちな両手仲介が無いため。
(※両手仲介とは売主と買主を同じ不動産会社が担当すること。大手は顧客を多く抱えるため、自然と両手仲介が多くなる。)
SRE不動産は、業界初のエージェント制で売主だけを担当。
買主は無数にある他の不動産会社が積極的に探します。
結果として、大手にも劣らない販売力で、早く高く売れやすいことが最大のメリット。
ただし営業エリアは首都圏・関西圏限定です。
SRE不動産は業界でも両手仲介無しで知られているから、他社が競って営業してくれる。
大手と話を聴き比べて、自分に合ってる方を選ぶと良いよ。
⇒SRE不動産
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
その他エリアは地域No.1を探す
大手やSRE不動産の営業エリア外なら、地域で実績No.1の不動産会社を中心に選びましょう。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると良いでしょう。
全国対応の主要な一括査定サイトとして次があります。
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
まとめ
騒音には2種類あり、事業による騒音は法律や条例による規制があります。
規制があるなら、まず騒音を測定して基準値内か確認しましょう。
基準値内でもとりあえず苦情を伝えると、何らかの対策をとってもらえる可能性があります。
一方で日常生活の騒音には規制がなく、話し合いによる解決が基本。
話し合いで解決できないと民事調停や訴訟になりますが、それで解決するかはまた別に問題です。
騒音のスッキリした解決が難しい場合は、引っ越しも一つの選択肢。
幸い今は不動産価格が高騰しており、売るには良い環境です。
様々な可能性を考え、ご家族、あなたに一番良い選択肢を選んで下さい。
この記事が、あなたの参考になれば幸いです。
あなたの家の騒音問題が解決することを、心よりお祈りしております!