「マンション相場が高騰しているけど、神戸や西宮は? この先どうなる?」
マンションが高騰しているニュースもあり、お住まいのマンション相場が気になりますね。

神戸・兵庫のマンション相場は値上がりしている。
でもそろそろ風向きが変わりそうだから要注意だね。
マンション相場が値崩れする前に、マンションを高値で売り抜けたら理想的ですね。
今のマンションを活かして、資産を増やしましょう。
この記事では、兵庫・神戸・阪神間の中古マンション売却相場を最新データから解説します。
またよく間違えがちなマンション価格診断の落とし穴も解説。
あなたのマンション売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。
この記事のもくじ
京阪神のマンション価格推移(不動産価格指数)
京阪神(京都・大阪・兵庫)の中古マンション価格は大きく上昇しています。
マンション価格の推移が最も正確に分かる「不動産価格指数」がこちら。
不動産価格指数によると、日銀の金融緩和発表(2013年1月)以降、京阪神の中古マンション価格は+86%↑と大きく上昇。
不動産価格指数は2023年11月30日発表が最新のデータで、2023年8月までの売買実績です。
不動産価格の推移が純粋に分かる指数。2010年の平均を100として算出。
国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。
3ヶ月前までのデータが月末頃に公表される。

マンションの価格はスゴイ上昇しているね!
でも神戸とか西宮だとどうなの?

エリアがもう少し細かく分かれているレインズの統計を見てみよう。
先月までのデータも分かるよ。
兵庫県の中古マンション相場
マンションの売却相場が、もう少し細かいエリアで分かるのは『レインズの統計データ』です。
レインズが毎月公表している不動産売買の統計データ。
レインズ(REINS)とは、不動産情報が登録されている国内唯一の公共データベース。不動産会社しか利用できず、統計データだけ一般に公開される。
レインズ統計データは、精度で不動産価格指数に劣るが、エリア分けが細かく、データ更新が翌月中旬と早いメリットがある。
【参考】近畿圏市況レポート、レインズデータライブラリー
兵庫県は今年10月に高値を更新!
マンション価格は、成約m2単価(グラフ赤線)を見ます。
兵庫県の成約m2単価(グラフ赤線)は
- コロナで2020年4月に底値も、7月には回復。
- 再び値上がりし、2023年10月に最高値を更新した!
コロナの影響からは回復し、最高値を更新しています。
約11年で価格は58%上昇
長期的にみると、日銀の金融緩和発表(2013年1月)から約10年で、兵庫県の成約m2単価は58%上昇。
ただし長期的な値動きは、先述の国土交通省の不動産価格指数の方が正確なので、こちらは傾向をつかむ参考値として考えてください。
- 2013年 1月: 24.0万円/m2
↓ - 2023年10月: 37.9万円/m2(+58%↑)
2013年以前に購入した方は、今売却すると利益が期待できるでしょう。

兵庫県でも値上がりしてるね。
でも値上がりしすぎて売りにくくないの?

成約戸数も例年並みで、普通に売れてるよ。
成約戸数も例年並み
マンションが売買された戸数(成約戸数)は例年並みで、普通に売れています。
成約戸数の増減(兵庫県)
成約戸数は、コロナ第一波(2020年4〜5月)で急減しましたが、2020年6月以降は回復。
その後もコロナ感染数のピークで少し減る傾向はありますが、すぐ回復しています。

売れ行きは問題なさそうだね。

売り出す在庫が増えているのが、少し気になるかな。
在庫は急減も戻り、今後は増える見込み
兵庫県のマンション市場では、コロナで売り出している在庫が急減しました。
ただし今は戻っており、今後は売り出す競合が増え続けると予想されます。
いずれ売るなら早い方が有利でしょう。
中古マンションの在庫戸数
(兵庫県・レインズ在庫戸数)

価格は値上がりしてるし、売買戸数も回復してるけど、在庫が増えているのか。

いずれ売る予定なら、早い方が有利かもね。
さらにエリアを絞ってマンション相場を確認しよう。
神戸市の中古マンション相場
今年7月に高値更新、10月も安定
(神戸市・中古マンション)
神戸市では、平均成約価格が、
- コロナで2020年4月に底値も、すぐに回復。
- 2023年7月に高値を更新、10月も安定している
長期的には日銀の金融緩和発表(2013年1月)から約11年で70%値上がりしています。
2013年以前に購入した方は、売却すれば利益が期待できるでしょう。
阪神間(尼崎・西宮・芦屋・伊丹・川西)の中古マンション相場
阪神間とは、尼崎市・西宮市・芦屋市・宝塚市・伊丹市・川西市のことです。
今年10月に高値を更新!
(阪神間・中古マンション)
阪神間では、中古マンションの平均成約価格が
- コロナで2020年4月に底値も、すぐに回復。
- 2023年10月に最高値を更新した!
長期的には日銀の金融緩和発表(2013年1月)から58%上昇。
阪神間では西宮など人気の地域を中心に、中古マンションがじわじわ値上りしています。
2013年以前に購入した方は、売却すれば利益が期待できるでしょう。

神戸も阪神間もマンションは値上がりしてるんだね!
じゃあ自分のマンション価格はどうやって調べたらいいの?
やっぱりAI価格診断かな?

AIなど匿名のマンションの価格診断は、誤差が大きいので参考程度に考えた方が良いよ。
マンション価格診断の落とし穴
レインズが使えず誤差が大きい
ネットでマンション価格を診断するサービスは、誤差が大きいため鵜呑みにすると危険です。
マンション価格診断の誤差が大きい理由は、「レインズ」の成約情報を使っていないため。
国内で唯一の不動産データベース。過去の成約情報や現在の売り出し情報が記録されており、不動産会社しか利用できない。外部に情報を公開できるのは、不動産会社が特定の売主に価格査定するときに限定されている。
ネットの価格診断サービスは、レインズの規約違反になるためレインズを使えない。

なんでレインズの情報は非公開なの?

個人情報を保護するためだよ。
登記簿と合わせてみると、誰がいくらで売ったのか分かってしまうからね。
仕方なくネット上の無料情報を使っている
ネット上のマンション価格診断サービスは、レインズの成約情報が使えないため、仕方なくネット上の無料情報を使っています。
ネット上の無料情報は大部分が売り出し価格で、実際に売れた成約価格とは10%〜20%以上誤差があります。
売り出し価格と成約価格
(近畿圏・中古マンション2022年)
一応、成約情報も一部公開されていますが、個人が特定できないように詳細が隠されており、査定に使えるレベルではありません。
売り出し価格と成約価格について、9割の人が知らない驚きの事実について解説します。

そっか。
でもレインズが使えなくても、最近はAI診断とかスゴイんじゃないの?

確かにAIは画期的だけど、AIの元になる学習データが違っていると、診断結果も違ってしまうんだ。
AIも学習データが違うと間違った結果に
残念ながら、マンションの成約情報(レインズ)を学習していないAIは、マンションの成約価格を正しく診断できません。
なぜなら間違った元データを学習したAIは、価格診断でも間違った答えをするため。
AIとは、ざっくり説明すると「大量のデータを学習して、そのデータから規則性を読み取り、答えを推測するシステム」。
赤ん坊が学習して言葉を喋るようになるのと同じ様に、AIも学習して初めて機能します。
そのため、「AIが正確か」は、「学習データが正確か」が全てを左右することに。
例えば、日本語と英語を大量に学習したAIは、日本語と英語を通訳できます。
しかしこのAIに中国語を通訳させても、学習データに中国語がないので全く機能しません。
同じ様にネットの無料情報を集めて学習したAIでは、実際の成約価格(レインズ)と違う価格しか出せないのです。
マンション価格のAI査定が急増しているので、主要なものをまとめました。ただしマンション価格のAI査定には重大な注意点があるので、合わせて解説しています。

AIもレインズが使えないと怪しいんだね。
じゃあレインズで正確に査定するにはどうすれば良いの?

やっぱり不動産会社に無料査定を依頼するのが定番かな。
レインズで正確に査定するなら
不動産会社の無料査定が定番
レインズで正確にマンションを査定するなら、不動産会社に無料査定を依頼するのが定番です。
なぜならレインズを使えるのは不動産会社だけだから。
不動産会社は将来の契約につながる営業活動として、無料で査定してくれます。
もちろん査定を依頼したからといって売却する必要はなく、将来的に少しでも売却を考えているならOK。
マンションオーナーとしても、将来の売却で相談できる窓口ができるメリットがあります。

不動産会社はどこが良いの?

エリアでマンション売却実績が豊富な不動産会社を3〜6社選ぶのがコツだよ。
実績豊富な3〜6社に依頼する
不動産会社に査定を依頼するときのポイントは、
- エリアで売買実績が豊富な不動産会社に絞る
- 上記の3〜6社に無料査定を依頼して、査定価格と話を聴き比べる
エリアで売買実績が豊富な不動産会社は、査定の精度が高くなります。
また今は都市部を中心に不動産価格が高騰しているため、不動産のプロでも査定が難しい状態。
不動産会社によって査定価格に差が出るため、1社だけでなく最低3社以上に査定を依頼しましょう。
ただし数が多すぎると対応が大変なので、多くても6社程度が良いでしょう。

売買実績が豊富な不動産会社はどこなの?

神戸・兵庫だと大手3社が強いね。
実績は大手3社が強い
売買仲介件数ランキング上位35社
(2023年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており圧倒的。
査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。

大手3社は別格だね。

簡単に3社を紹介しよう。
【大手1】三井のリハウス
37年連続で売買仲介件数1位
- 店舗数286店舗(関西圏46店舗)
三井のリハウスは、37年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えているため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約するほど。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。

業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
- 店舗数234店舗(関西圏58店舗)
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。

スマートでクールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
大型案件に強み
- 店舗数216店舗(関西圏42店舗)
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社。
東急電鉄沿線や事業用不動産に強く、全国展開も進めています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて査定を依頼するなら「すまいValue」
一括査定サイトの「すまいValue」なら、大手3社にまとめて無料査定を依頼できます。
すまいValueは、大手トップ4社を含む大手6社が共同運営する一括査定サイト。
大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したので、これら大手に査定を依頼できる一括査定サイトはすまいValueしかありません。
すまいValue(すまいバリュー)はホントに安心なの?という疑問に、マンション20戸以上を売却したプロの投資家が注意点や評判を解説します!

とりあえず大手3社に査定を依頼すれば良いの?

売却を考えているなら、大手以外も何社か話を聞いたほうが良い。
具体的には、エージェント制のSRE不動産(旧ソニー不動産)か地元で実績No.1の会社がオススメだね。
SRE不動産(旧ソニー不動産)
売主だけを担当するエージェント制
大手と合わせて査定を依頼したいのはSRE不動産(旧ソニー不動産)。
SRE不動産は業界初のエージェント制で売主だけを担当し、大手に多い両手仲介がありません。
(※両手仲介とは売主と買主を同じ不動産会社が担当すること。大手は顧客を多く抱えるため、自然と両手仲介が多くなる。)
エージェント制のメリットは、無数にある他の不動産会社が積極的に買主を探すため、早く高く売れやすいこと。

SRE不動産は業界でも両手仲介無しで知られているから、他社が競って営業してくれる。
大手と話を聴き比べて、自分に合ってる方を選ぶと良いよ。
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
その他を探すなら一括査定サイト
地元で実績豊富な不動産会社として、例えば私鉄沿線なら電鉄系なども良いでしょう。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを使うと良いでしょう。
大手の運営する一括査定サイトとして主要なものは、
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。

よし、査定は依頼したぞ!
でも、マンションはまだ値上がりし続けるんじゃないの?

判断はあくまで自己責任だけど、これ以上の値上がりは厳しいかもね。
長期的には値下がりする要素が多いよ。
神戸・阪神間のマンション売却相場の見通し
長期的には厳しい環境
長期的には、神戸・阪神間のマンション価格は下落傾向と予想されます。
なぜならマンションを売り出す人が増える一方で、買う人は減っていくため。
売出しが10年で1.8倍に増えるも、成約は増えず
すでに中古マンションの売り出し戸数(レインズ在庫戸数)は、この10年で1.8倍に増えていますが、成約戸数は変わっていません。
中古マンションの在庫と成約戸数の推移
(兵庫県)

なぜ売出し戸数が1.8倍に増えたの?

高齢化で売り出すマンションが増え続けているからだよ。
高齢化で売り出すマンションが増え続けている
マンションは築40年を超えると、多くの住民が亡くなったり施設に入るなどで、売り出しが急増します。
兵庫県のマンションは、1970年代から建築が始まり、建設のピークは1990年代。
兵庫県では、これからマンションと住民の高齢化が本格化します。
2021年時点で築40年を超える分譲マンションが5万9,500戸と過去最多を更新中。
これは市場に売りに出されている全戸数(レインズ在庫戸数)約5,000戸の10倍以上もあり、これから徐々に売りに出されます。

でもマンションを買う人も増えてるんじゃないの?

マンションを買う世代は減り続けているよ。
高齢化で買う世代は減少
兵庫県では、高齢化によってマンションを売る世代(70才以上)は増える一方で、マンションを買う世代(30才〜44才)は減り続けています。
マンションが多く若い世代が集まる神戸市内や西宮市でも、高齢化でマンションを買う世代は減少する予想です。
神戸市の人口推移
マンションを買う世代と売る世代の人口推移
(神戸市)
西宮市の人口推移
マンションを買う世代と売る世代の人口推移
(西宮市)

マンションを売る世代は増えるのに、買う世代は減り続けるのか。

空き家率もすでにじわじわ上昇している。
空き家率も上昇
兵庫県、神戸市とも空き家率は上昇しています。
- 空き家率(兵庫県):
1998年 10.0% → 2018年 13.9% - 空き家率(神戸市):
1998年 10.0% → 2018年 13.7%

じゃあなぜ今は中古マンションが値上がりしているの?

新築マンションが値上がりしたからだよ。
価格高騰の原因は新築マンションの高騰
中古マンション価格は新築価格を基準に決まる
中古マンションの価格が高騰してきた原因は、新築マンションの値上りです。
なぜなら中古マンションの価格は、次のように新築マンションを基準に決まるため。
マンションの築年数と価格の変化
(近畿圏・2012年→2022年)
新築マンションは10年で+43%
兵庫県の新築分譲マンションは、10年間で+43%値上りしています。
新築分譲マンションの平均単価の推移
(兵庫県)
例えば70m2で考えると、この10年で1,470万円の値上がり。
- 2012年 3,444万円
↓ - 2022年 4,914万円(+1,470万円)

なぜ新築マンション価格が高騰しているの?

日銀の金融緩和で住宅ローン金利が下がったからなんだ。
金融緩和で新築マンションが高騰
金融緩和によって住宅ローンの金利が下がると、この様な影響があります。
住宅ローンの金利が下がる。
↓
月々の支払いが同じでも大きな金額が借りられる。
金利2.5%で3,636万円ですが、
金利0.5%で5,007万円(38%増)

↓
新築マンションを買う人が増える。
↓
値上げしても売れるので、工事費の高騰や土地高騰をマンション価格に反映する
↓
新築マンションが値上がりする
こうして新築マンションが値上がりしてきたのです。

じゃあ、新築マンションがもっと値上がりすれば、中古マンションももっと値上がりするの?

ところが新築マンションが売れなくなってきたんだ。
新築マンションが売れなくなってきた
兵庫県の新築マンションが、年々売れなくなってきました。
新築マンションの発売と成約戸数
(兵庫県)
この7年間で、発売戸数は-42%減っていますが、成約率は86.5%→82.0%に低下。
さすがに新築マンションが高くなりすぎ、売れなくなっています。
新築マンションが今以上に大きく値上りするとは考えにくいでしょう。

新築はそんなに減っているんだ!

新築マンションの価格はそろそろ限界。
今は金融緩和の終わりが心配だね。
金融緩和の終焉が不動産価格の下落を引き起こす恐れ
日銀の金融緩和が限界の今、金融緩和の終焉により不動産価格が下落する恐れがあります。
不動産価格を高騰させた金融緩和が限界に
今の不動産価格高騰は、2013年1月に始まった日銀の異次元金融緩和が引き起こしたもの。
しかし日銀の金融緩和はすでに限界です。
日銀の印刷したお金の量を、GDP比で米国・欧州と比較すると、その厳しい現状は明らか。
中央銀行が印刷したお金の量(GDP比)
金融緩和で日銀が印刷したお金の量は、欧州の約3倍、米国の4倍以上と世界でも異常な数字に。
先進国として世界初の実験でしたが、さすがにこれ以上は効果より副作用が目立つため、今は金融緩和の出口が議論されています。

日本だけ、こんなにお金を印刷したんだ!
でも株や不動産が値上がりしたから、成功したんじゃないの?

残念ながら、円安で日本円の価値が下がり、結果として日本経済は衰退した。
日本の経済は衰退した
金融緩和によって、日本経済は立ち直るどころか逆に衰退しました。
経済の指標となる国民一人あたりGDPは、金融緩和以降に伸びが鈍化。
今や米国の6割にまで落ち込み、韓国にも抜かれています。
一人あたりGDPの推移

確かに金融緩和以降は、日本だけ伸びてない!

他にも日銀が日本株や国債を買い占めたことで様々な問題が起きている。
今は世界の主要国が金利を上げたから、日銀も金融緩和を終える流れだよ。
すでに世界は金利を上げた
主要国の中央銀行はすでにゼロ金利を解除し、金利を大きく引き上げました。
米国(FRB)
- 2022年3月 ゼロ金利から利上げ開始
- 2023年11月 金利5.25〜5.50%で維持、年内にあと1回の利上げも想定
【参考】米FRB 2会合連続利上げ見送り インフレ落ち着く傾向などが要因
欧州(ECB)
- 2022年7月 ゼロ金利から11年ぶりの利上げ開始
- 2023年10月 主要政策金利4.50%で維持
急激な利上げは落ち着いてきたものの、金利はしばらく高止まりしそうです。
日銀も金融緩和を終え利上げに
日銀も世界の流れに逆らえず、事実上の利上げを開始しました。
すでに日銀は事実上の利上げを3回実施。
- 2022年12月: 利上げ開始(長期金利上限0.25%→0.50%)。
【参考】日本経済新聞・日銀が緩和縮小、長期金利の上限0.5%に 事実上の利上げ - 2023年7月: 長期金利を事実上1.0%に利上げ
【参考】NHK・日銀 長期金利の上昇 事実上1%まで容認 円安の流れに注目 - 2023年10月: 長期金利を事実上1.0%超も容認
【参考】日経新聞・日銀、金利操作の再修正を決定 長期金利1%超え容認
これを受けて住宅ローンの固定金利は、2022年末に急上昇。
2023年に入り一旦落ち着いたものの、再び上昇しています。
固定金利の推移
(フラット35最頻金利・新機構団信付)
金融緩和が終わり変動金利が上がり始めると、不動産価格は大きく動くでしょう。

金融緩和が終わると、不動産価格はどうなるの?

金利が上昇して、不動産価格は下落する恐れがある。
日銀の金融緩和が限界の今、いずれ金融緩和の終焉があり、不動産価格は下落する恐れがあります。
もし不動産を売却する予定なら、準備しておいたほうが良いでしょう。

分かっているのは、今はまだマンション相場が高止まりしていることだけだよ。
マンション価格の高騰はいつまで? 下落はいつ? 高騰の原因となった金融緩和が限界の今、中古マンション価格の短期的・長期的な展望について解説します。
まとめ
兵庫・神戸・阪神間の中古マンション価格は、日銀の金融緩和によって、2013年以降大きく値上がりしてきました。
しかし日銀の金融緩和はすでに限界。
金融緩和が終わり住宅ローンの変動金利が上昇し始めると、マンション相場は大きく動くかもしれません。
長期的にも、兵庫・神戸・阪神間のマンション相場は高齢化と老朽化で多くが売りに出されるため、厳しい環境です。

いずれマンションを売る予定なら、早めに行動したほうが有利なのかな。

とりあえず今の相場でいくらで売れるか、確認してみよう。
相場を知っておくと、将来の売却でも役立つよ。
あなたのマンションの価格を正確に知るためには、売却に強い不動産会社(3〜6社)に無料査定を依頼する方法が定番。
実績では大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が強くなります。
とりあえず1社だけ査定を依頼するなら、37年連続で実績1位の三井のリハウスが良いでしょう。
⇒三井のリハウス
大手にまとめて査定を依頼するなら、大手6社が共同運営するすまいValueが便利です。
大手と比較するなら、両手仲介のないSRE不動産(旧ソニー不動産)が良いでしょう。
その他の不動産会社を探すなら、一括査定サイトを利用すると簡単です。
大手の運営する一括査定サイトとして主要なものは、
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
あなたのマンション売却が成功することを、心よりお祈りしております!