「大阪のマンション価格は値上がりしてる? いつ下がるの?」
大阪のマンション価格が今後どうなるのか、最新の価格推移をお調べですね。
日銀の金融緩和によりマンション価格は大きく値上がりした。
でもそろそろ風向きが変わりそうだよ。
マンションを売却するなら下落する前に売り抜けたいもの。
この記事では、不動産投資歴8年の筆者が大阪のマンション価格推移を最新データから解説します。
また9割の人が知らない『マンション価格診断の落とし穴』についても解説。
あなたのマンションをどうするか、最適な選択肢を選ぶ参考になれば幸いです。
この記事のもくじ
大阪府のマンション価格推移
大阪府の中古マンション価格は大きく上昇しています。
約11年で91%上昇(不動産価格指数)
マンションの価格推移が最も正確に分かるのは、国土交通省の『不動産価格指数』です。
不動産価格の推移が純粋に分かる指数。国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。2010年の平均を100として算出し、毎月末頃に3ヶ月前までのデータが公表される。当サイトでは不動産価格指数を独自にグラフ化した。
【参考】国土交通省・不動産価格指数
不動産価格指数によると、日銀の金融緩和発表(2013年1月)以降、大阪府の中古マンション価格は+91%↑と大きく上昇しています。
最新の不動産価格指数は、2024年7月までの売買実績です。
マンションの価格はスゴイ上昇しているね!
でも直近はどうなの?
先月までのデータが分かるレインズを見てみよう。
8月に高値更新、10月も安定(レインズ)
マンションの売却相場が、直近まで分かるのは『レインズの統計データ』です。
レインズが毎月公表している不動産売買の統計データ。レインズ(REINS)は国内唯一の不動産データベースで、国交省関連の公的機関が運営し、不動産会社しか利用できない。
レインズ統計データは、精度で不動産価格指数に劣るが、エリア分けが細かく、データ更新が翌月中旬と早い。
【参考】近畿圏市況レポート、レインズデータライブラリー
(大阪府)
マンション価格は、成約m2単価(グラフ赤線)で分かります。
成約m2単価は、2024年8月に最高値を更新し、10月も高値で安定しています。
長期的には、日銀の金融緩和発表(2013年1月)から約11年で100%値上がり。
ただし長期的な値動きは、先述の不動産価格指数の方が正確なので、こちらは傾向を掴む参考値と考えてください。
まだ値上がりしてるんだ!
売れ行きも変わらず、普通に売れているよ。
成約戸数も変わらず順調
マンションの売れ行き(成約戸数)に大きな変化はなく、順調に売れています。
コロナの影響は第1波(2020年4月〜5月)だけ大幅に減少したものの、その後はほとんど影響ありませんでした。
中古マンション成約戸数
(大阪府・前年同月比増減)
バラツキはあるけど、売れ行きも変わらないのか。
でも市内の一等地だともっと値上がりしてるよね?
もう少し狭いエリアのデータも見てみよう
大阪市内のマンション売却相場(レインズ)
レインズの統計では、大阪市内を中心6区とその他18区の2つのエリアに分けています。
大阪市内中心6区
大阪市内中心6区とは、中央区・北区・西区・福島区・天王寺区・浪速区のこと。
8月に高値更新、10月も安定
(大阪市内中心6区)
大阪市内中心6区の平均成約価格も、
- 日銀の金融緩和発表(2013年1月)から価格は大きく上昇。
- 2024年8月に最高値を更新し、10月も高値で安定している。
長期的には約11年で188%上昇!
長期的には、日銀の金融緩和発表(2013年1月)から、
- 平均成約価格
1,822万円 ⇒ 5,250万円(+188%↑)
万博や大阪駅周辺の再開発などの影響もあり、市内中心6区のマンション相場は大きく値上がりしています。
中心6区はスゴい値上がりだね。
成約も増えているよ。
成約戸数も増える傾向に
大阪市内中心6区の成約戸数は、(戸数が少ないのでバラツキがあるものの)増える傾向です。
コロナの影響は第1波だけ大幅に減りましたが、その後は成約戸数にほとんど影響ありませんでした。
中古マンション成約戸数
(大阪市内中心6区・前年同月比増減)
中心6区は売れ行きも順調だね。
次は残りの市内18区を見てみよう。
大阪市内18区
大阪市内18区とは、都島区・此花区・港区・大正区・西淀川区・東淀川区・淀川区・東成区・生野区・旭区・城東区・鶴見区・阿倍野区・住吉区・住之江区・東住吉区・平野区・西成区のこと。
今年3月に高値を更新、10月も安定
大阪市内18区の成約価格は2023年3月に高値を更新し、10月も安定しています。
(大阪市内18区)
約11年で70%上昇
長期的には、日銀の金融緩和発表(2013年1月)から、
- 平均成約価格
1,558万円/m ⇒ 2,653万円(+70%↑)
中心6区には及ばないものの、大阪市内18区のマンション価格も値上がりしています。
やっぱり値上がりしてるね。
18区はエリア内で価格差が大きいから、平均のバラツキも大きい。
でも値上がりのトレンドは続いているね。
成約戸数も安定
大阪市内18区の成約戸数は、コロナ第一波で急減しましたが、以降は回復しています。
中古マンション成約戸数
(大阪市内18区・前年同月比増減)
今のところ、まだ大阪のマンション相場は大丈夫そうだね。
じゃあ自分のマンション価格はどうやって調べたらいいの?
マンションのAI価格診断をしたらいいの?
AIなど匿名のマンションの価格診断は、誤差が大きいので参考程度に考えた方が良いよ。
マンション価格診断の落とし穴
レインズが使えず誤差が大きい
匿名でマンション価格を診断するサービスは、誤差が大きいため鵜呑みにすると危険です。
なぜなら匿名のマンション価格診断では、「レインズ」の成約情報を使えないため。
国内で唯一の不動産データベース。過去の成約情報や現在の売り出し情報が記録されており、不動産会社しか利用できない。外部に情報を公開できるのは、不動産会社が特定の売主に価格査定するときに限定されている。
ネットの価格診断サービスは、レインズの規約違反になるためレインズを使えない。
なんでレインズの情報は非公開なの?
個人情報を保護するためだよ。
登記簿と合わせてみると、誰がいくらで売ったのか分かってしまうからね。
仕方なくネット上の無料情報を使っている
ネット上のマンション価格診断サービスは、レインズの成約情報が使えないため、仕方なくネット上の無料情報を使っています。
ネット上の無料情報は大部分が売り出し価格で、実際に売れた成約価格とは4%〜18%誤差があります。
売り出し価格と成約価格
(大阪府・中古マンション2023年)
一応、成約情報も一部公開されていますが、個人が特定できないように詳細が隠されており、査定に使えるレベルではありません。
売り出し価格と成約価格について、9割の人が知らない驚きの事実について解説します。
そっか。
でもレインズが使えなくても、最近はAI診断とかスゴイんじゃないの?
確かにAIは画期的だけど、AIの元になる学習データが違っていると、診断結果も違ってしまうんだ。
AIも元データが違うと間違った結果に
残念ながら、マンションの成約情報(レインズ)を学習していないAIは、マンションの成約価格を正しく診断できません。
なぜなら不正確な情報を学習したAIでは、価格診断でも不正確な答えしか出ないため。
AIとは、ざっくり説明すると「大量のデータを学習して、そのデータから規則性を読み取り、答えを推測するシステム」。
赤ん坊が学習して言葉を覚えるのと同じ様に、AIにも学習が必要です。
そのためAIの能力は、「学習データの質」でほぼ決まるもの。
例えば、日本語と英語を大量に学習したAIは、日本語と英語を通訳できます。
しかしこのAIに中国語を通訳させても、学習データに中国語がないので全く機能しません。
同じ様にネットの無料情報を集めて学習したAIでは、実際の成約価格(レインズ)と違う価格しか出せないのです。
マンション価格のAI査定が急増しているので、主要なものをまとめました。ただしマンション価格のAI査定には重大な注意点があるので、合わせて解説しています。
AIもレインズが使えないと怪しいんだね。
じゃあレインズで正確に査定するにはどうすれば良いの?
やっぱり不動産会社に無料査定を依頼するのが定番かな。
レインズで正確に査定するなら
不動産会社の無料査定が定番
レインズで正確にマンションを査定するなら、不動産会社に無料査定を依頼するのが定番です。
なぜならレインズを使えるのは不動産会社だけだから。
不動産会社は将来の契約につながる営業活動として、無料で査定してくれます。
もちろん査定を依頼したからといって売却する必要はなく、将来的に少しでも売却を考えているならOK。
マンションオーナーとしても、将来の売却で相談できる窓口ができるメリットがあります。
不動産会社はどこが良いの?
エリアでマンション売却実績が豊富な不動産会社を3〜6社選ぶのがコツだよ。
実績豊富な3〜6社に依頼する
不動産会社に査定を依頼するときのポイントは、
- エリアで売買実績が豊富な不動産会社に絞る
- 上記の3〜6社に無料査定を依頼して、査定価格と話を聴き比べる
エリアで売買実績が豊富な不動産会社は、査定の精度が高くなります。
また今は都市部を中心に不動産価格が高騰しているため、不動産のプロでも査定が難しい状態。
不動産会社によって査定価格に差が出るため、1社だけでなく最低3社以上に査定を依頼しましょう。
ただし数が多すぎると対応が大変なので、多くても6社程度が良いでしょう。
売買実績が豊富な不動産会社はどこなの?
大阪だと大手3社が強いね。
実績は大手3社が強い
売買仲介件数ランキング上位36社
(2024年3月)
不動産売却の実績は、大手3社に偏っています
三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルの3社は、仲介件数が2万件を超えており、大手の中でも圧倒的。
査定を依頼するなら、これら大手3社を中心に考えると良いでしょう。
大手3社は別格だね。
3社もそれぞれ特徴があるから、解説しよう。
【大手1】三井のリハウス
38年連続で売買仲介件数1位
三井のリハウスは、38年連続で売買仲介件数1位と業界を代表する不動産会社。
独自の査定システムは精度が高く、売主の約76%がほぼ提案価格(提案の95%以上)で成約しています。
多くの購入希望者を抱えているため早く売れることも強みで、売主の65%が2ヶ月以内に成約。
また担当者のレベルが高いことにも定評があり、顧客満足度は96%と高評価です。
業界を代表する会社だから、初めての売却ならまず話を聞いてみると良いよ。
他と比較する基準にもなるからね。
⇒三井のリハウス
三井のリハウスは36年連続で不動産売買の仲介件数第1位の大手不動産会社。ただし注意点もあります。あなたが家の売却を任せて大丈夫か、注意点と評判を分かりやすく解説します。
【大手2】住友不動産販売
熱心な営業スタイルに定評
住友不動産販売(すみふの仲介ステップ)は、営業マンの熱心な営業スタイルに定評があります。
現在の購入希望者の登録数も公開しており、常に2万人を超える希望者が登録。
自社ホームページの月間来訪者数は300万件以上、登録物件数は2万8千件以上と十分なスケールメリットもあります。
スマートでクールな営業より人情深く熱心な営業が好みなら、他より出会える可能性が高いかも。
住友不動産販売「すみふの仲介 ステップ」は、売買仲介件数が業界2位の大手。家の売却ならぜひ候補に入れたい1社ですが、注意点もあります。住友不動産販売のメリットと注意点を分かりやすく解説、そして利用者の評判を紹介します。
【大手3】東急リバブル
大型案件に強み
東急リバブルは東急電鉄系の不動産会社。
東急電鉄沿線や事業用不動産に強く、全国展開も進めています。
東急リバブルは不動産の売買実績でトップ3の1社。しかし注意点もあります。東急リバブルを利用する前に知るべき注意点・メリット、そして実際に利用した人の評判をまとめました。
大手にまとめて依頼するなら「すまいValue」
大手3社にまとめて無料査定を依頼するなら、一括査定サイトの「すまいValue」が便利。
すまいValueは、大手6社が共同運営する一括査定サイトです。
⇒すまいValue
すまいValue(すまいバリュー)はホントに安心なの?という疑問に、マンション20戸以上を売却したプロの投資家が注意点や評判を解説します!
とりあえず大手3社に査定を依頼すれば良いの?
売却を考えているなら、大手以外にも話を聞いたほうが安心かもね。
例えば、エージェント制のSRE不動産や、地元に詳しい不動産会社とか。
SRE不動産(旧ソニー不動産)
売主だけを担当するエージェント制
大手と合わせて査定を依頼したいのはSRE不動産(旧ソニー不動産)。
SRE不動産は業界初のエージェント制で売主だけを担当し、大手に多い両手仲介がありません。
(※両手仲介とは売主と買主を同じ不動産会社が担当すること。大手は顧客を多く抱えるため、自然と両手仲介が多くなる。)
エージェント制のメリットは、無数にある他の不動産会社が積極的に買主を探すため、早く高く売れやすいこと。
SRE不動産は業界でも両手仲介無しで知られているから、他社が競って営業してくれる。
大手と話を聴き比べて、自分に合ってる方を選ぶと良いよ。
⇒SRE不動産
SRE不動産(旧ソニー不動産)の口コミや評判、裏事情などから、あなたがソニー不動産を利用すべきなのか徹底評価しました。
その他を探すなら一括査定サイト
地元で実績豊富な不動産会社として、例えば私鉄沿線なら電鉄系なども良いでしょう。
実績No.1の不動産会社は、実績をアピールしているのですぐに分かります。
不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトを使うと良いでしょう。
大手の運営する一括査定サイトとして主要なものは、
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
大手3社とSRE不動産、地元No.1に査定を依頼すれば良いんだね。
でもマンションは、まだ値上がりし続けるのかな?
判断はあくまで自己責任だけど、これ以上の値上がりは厳しいかも。
長期的に需給バランスが厳しい環境だし、今は金利の上昇が心配だね。
大阪のマンション売却相場の見通し
長期的には厳しい環境
日銀の金融緩和以降、大阪市内を中心に中古マンション価格は大きく値上がりしました。
しかし長期的には、中古マンションには厳しい環境が待ち受けています。
なぜなら売り出されるマンションの数が増え続けており、今後ますます増えるため。
15年間で売り出している在庫は約2倍以上に
大阪府の中古マンション相場では、2009年⇒2024年の15年間で売り出している在庫戸数が約2倍以上に増加。
しかし成約戸数はほとんど増えていません。
コロナ禍で在庫は一時的に減少しましたが、再び増えています。
中古マンションの在庫と成約戸数の推移
(大阪府)
売買戸数は変わらないのに、売り出す戸数は2倍かぁ。
でもなんで売り出す在庫戸数が増えているの?
高齢化で多くのマンションが売り出されているからだよ。
高齢化で大量の中古マンションが売りに出される
大阪府では、2021年時点で築40年超のマンションが約12万戸と過去最多を更新。
マンションは築40年を超えると、配管の水漏れなど管理トラブルが頻発し、所有者が施設に入ったり亡くなるなどをきっかけに、多くが売りに出されます。
つまりこれら築40年超のマンションは『売出し予備軍』。
その数は、今売りに出されているマンション約9千戸の約13倍にもなります。
建築年別の分譲マンション戸数
(大阪府)
でもマンションを買う人も増えてるんじゃないの?
マンションを買う世代は減り続けているよ。
高齢化で買う世代は減少
大阪府では、高齢化によってマンションを売る世代(65才以上)は増える一方で、マンションを買う世代(30才〜49才)は減り続けています。
大阪府の人口推移
マンションを買う世代と売る世代の人口推移
(大阪府)
大阪市の人口推移
マンションが多く若い世代が集まる大阪市内でも、高齢化でマンションを買う世代は減少する予想です。
マンションを買う世代と売る世代の人口推移
(大阪市)
マンションを売る世代は増えるのに、買う世代は減り続けるのか。
でも売る人が増えて売れ残っているのに、なんで今は中古マンション相場は高騰しているの?
新築マンション価格が高騰しているからだよ
中古マンション価格高騰は新築価格高騰が原因
今の大阪府・大阪市内の中古マンション相場が高騰している原因は、新築マンション価格高騰が原因です。
中古マンション価格は新築価格を元に決まる
中古マンションの価格は、新築マンションの価格をもとに決まります。
近畿圏のマンション価格の変化がこちら。
新築・中古マンションの価格の変化
(近畿圏・2012年→2022年)
新築マンションの価格が高騰して、中古マンション価格が引き上げられました。
新築マンション価格は11年で+72%
大阪市内の新築マンション価格は、2012年→2023年の11年間で+72%と大きく上昇しています。
新築マンション価格の推移(大阪市)
新築マンション価格も値上がりしてるね!
でもなんで新築マンションが高騰しているの?
日銀の金融緩和で住宅ローンが低金利で借りやすくなったことが一番の原因だね。
高値でも売れるから、新築マンションも好立地で高額なものが増えて、ますます価格が高騰しているんだ。
新築マンション値上がりの原因は、金融緩和による低金利
新築マンション価格が高騰した原因は、金融緩和で住宅ローンが超低金利で借りやすくなったため。
低金利だと、月々の支払いが同額でも、より多くの金額を借りられます。
借入総額の金利による変化
(月15万円返済、ローン期間35年・元利均等)
さらに低金利が続くと考える人が増え、固定金利→変動金利を選ぶ人が増えたことも、金利の低下を加速させました。
結果として多くの人が、高い価格でも新築マンションを購入することから、新築マンション価格の高騰が続いているのです
じゃあ新築マンションがどんどん値上がりすれば、中古マンションも高く売れるんだね。
ところが最近は、新築マンションが売れなくなってきたんだ。
新築マンションが売れなくなってきた
中古マンション価格の牽引役だった新築マンションも、さすがに高騰しすぎて売れなくなってきました。
新築マンション発売と契約戸数・契約率
(大阪府・2013年→2023年)
大阪府の新築分譲マンションは、2013年→2023年で、発売戸数を1/3減らしましたが、それでも約15%が売れ残っています。
新築分譲マンションの価格は高騰しすぎており、購入者が買えなくなっています。
新築マンションが売れなくなったのか。
じゃあ中古マンションが今より値上がりするのは難しそうだね。
さらにマンション価格を高騰させた金融緩和が終わり、金利が上がり始めたんだ。
金利上昇によりマンション価格が値下がりする恐れ
今は金利上昇により不動産価格が下落する恐れがあります。
17年ぶりに金利引き上げ
日銀が17年ぶりとなる金利の引き上げを開始しました。
日銀が2024年3月19日に発表した金融政策の修正で、2013年から始まった異次元金融緩和を終わらせるもの。
具体的には次の3つがある。
- マイナス金利の解除
- YCC(長短金利操作)の終了
- 株式(ETF)の購入終了
金利が上がると不動産にはマイナス効果
金利が上がると、不動産は値下がりする傾向があります。
理由として、金利が上がると住宅ローンの返済額が増え、家が売れにくくなるため。
ただし今の金利レベルでは、まだ不動産に大きな影響はありません。
この先日銀が金利の引き上げを続けると、徐々に影響が現れると予想されます。
金利上昇による不動産価格への影響は次の3段階になると予想されます。
1. まず固定金利が上がり始める
まだマンション価格に影響なし
↓
(日銀のマイナス金利解除で)
2. 新たに借りる変動金利が上がり始める
買う人が減りマンション価格に影響が出始める
↓
(日銀の金利引き上げで短プラが上がり)
3. 今すでに借りている変動金利も上がり始める【今はココ】
売る人が増えマンション価格が大きく動き始める
でも金利はそんなに上がるのかな?
専門家の意見も割れているけど、2026年度に4.0%という予想もあるよ。
みずほが3年後に固定4.8%、変動4.0%と予想
みずほ系シンクタンクの予想では、2023年度から2026年度の3年間で
- 住宅ローン金利(変動): 0.4%→4.0%(返済は約1.7倍)
- 住宅ローン金利(固定): 1.8%→4.8%
にそれぞれ金利が上がると予想しています。
【参考】みずほリサーチ&テクノロジーズ・「金利のある世界」への日本経済の適応力
金利4%だと月々の返済が1.7倍か!
金利が上がると、売る人が増えて買う人は減るから値下がりする。
すでに海外の一部では値下がりが始まっているよ。
すでに海外の一部で不動産が値下がりした
ドイツでは前年同期比で1割以上値下がり
日本に比較的似ているドイツでは、すでに2023年の1年間で-8.9%〜-20.1%値下がりし、過去60年間で最大の下落となりました。
ドイツの住宅価格指数の推移
住宅ローンの変動金利が上がり始めると、不動産価格は大きく動き始める恐れがあります。
いずれ不動産を売却する予定があるなら、準備しておいたほうが良いでしょう。
マンション価格の高騰はいつまで? 下落はいつ? 高騰の原因となった金融緩和が限界の今、中古マンション価格の短期的・長期的な展望について解説します。
分かっているのは、まだ今はマンション相場が値下がりしてないことだけだよ。
まとめ
大阪の中古マンション価格は、日銀の金融緩和によって、2013年以降大きく値上がりしてきました。
しかし日銀の金融緩和は終わり、これから金利は上がります。
住宅ローンの変動金利が上昇し始めると、マンション相場は大きく動くかもしれません。
長期的にも、大阪のマンション相場は高齢化と老朽化で多くが売りに出されるため、厳しい環境です。
いずれマンションを売る予定なら、早めに行動したほうが有利なのかな。
とりあえず今の相場でいくらで売れるか、確認してみよう。
相場を知っておくと、将来の売却でも役立つよ。
あなたのマンションの価格を正確に知るためには、売却に強い不動産会社(3〜6社)に無料査定を依頼する方法が定番。
実績では大手3社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル)が強いので、エージェント制のSRE不動産(旧ソニー不動産)などと話を聴き比べると良いでしょう。
とりあえず1社だけなら、38年連続で売買仲介実績1位の三井のリハウスに。
⇒三井のリハウス
大手にまとめて査定を依頼するなら、大手6社が共同運営するすまいValueが便利です。
⇒すまいValue
⇒SRE不動産
その他の不動産会社を探すなら、一括査定サイトを利用すると簡単です。
大手の運営する一括査定サイトとして主要なものは、
その他、主要な一括査定サイトはこちらでまとめています。
不動産一括査定サイト、主要16社を徹底比較し、ランキングでまとめました。
あなたのマンション売却が成功することを、心よりお祈りしております!