マンションイメージ
「マンションを売却したいけど、マンションの売却ってどうすればいいの?」

マンションを売却する経験なんて、一生に一度あるかどうかなので、分からないのが当然です。

この記事では、初めてマンションを売却する人が、マンション売却の前に知っておきたい知識、失敗を防ぐための注意点などを分かりやすくまとめました。

住宅ローンが残っていてもマンションは売却できる

ローンイメージ
まず住宅ローンが残っていても、マンションは売却できます。

ただし、マンションに設定されている抵当権を抹消するために、住宅ローンを全額返済する必要があります。

ハウスくんハウスくん

住宅ローンを全額返済できないと、家を売れないの?


家博士家博士

まあ、慌てずに。
先ずは今のマンションをなるべく高く売ることを考えてみよう。
それでもローンが全額返済できない場合は、解決策もあるよ。

住宅ローンを全額返済ができるかどうかは、マンションがいくらで売れるかが重要なポイントになります。

今はマンション価格が高騰しています。

不動産価格指数(全国)

不動産価格指数(全国)2019年10月

「不動産価格指数」とは

不動産価格指数とは、純粋に不動産相場の価格変動を見ることができる指数。

国土交通省がヘドニック法という統計計算手法で、年間30万件の不動産売買成約価格から築年数や立地などの余計な要素を取り除き、純粋な価格変動をまとめたもの。

マンションは、この6年半で45%も値上がりしています。


エリアによっては、1年で数百万円値上がりしているマンションも。

マンションがいくらで売れるかを正確に知るためには、複数の不動産会社へ無料査定を依頼しましょう。

不動産会社の心あたりがない場合は、一括査定サイトを利用するのが定番です。

マンションの売却価格を無料査定で確認したら、複数の不動産会社の査定価格から平均を計算して、売却予定価格としましょう。

ここでもしアンダーローン(売却価格>住宅ローンの残債務)なら売却代金で、住宅ローンを返済すればOKなので、特に問題なし。

ただし多くの場合、オーバーローン(売却価格<住宅ローンの残債務)になるので、売却代金+他の何かで、ローン返済を補う必要があります。

オーバーローンの解決策

オーバーローンイメージ
オーバーローンの解決策として次が挙げられます。

オーバーローンの解決策

  1. マンションを買い替える場合は住み替え(買い替え)ローンを使う。
  2. 買い替え以外なら、不足分を無担保ローンに借り換える。
  3. すでにローン返済を滞納している場合は、任意売却する。

いずれにせよ、まずは住宅ローンを借りている金融機関へ相談することをオススメします。



オーバーローンだった場合は売却代金だけで住宅ローンが返済できないので、他の何かで不足分を補わなければなりません。

このときの「何か」として、「預貯金」が最初に思い浮かぶかもしれません。

住宅ローンの不足分を預貯金などで補って、まだ十分に余裕があるなら、預貯金などの金融資産で補うのもありでしょう。

しかし余裕資金は、将来のこと考えてもなるべく持っておいた方が安全。

余裕がほとんどなくなるなら、なるべく金融資産は持っておきましょう。

ハウスくんハウスくん

住宅ローンを全額繰り上げ返済すると、手数料ってどれくらいかかるの?

家博士家博士

事務手数料が数千円、固定金利だと違約金が数%かかる場合もある。
ローンを借りている金融機関に聞いてみよう。

次にマンション売却の方法について解説します。

マンションの売却方法は大きく2種類

マンション売却には、大きく分けて次の2種類あります。

マンション買取

マンション買取イメージ
不動産会社が直接マンションを買い取ります。

不動産会社は、買い取ったマンションを第3者で転売して、利益を得ます。

短期で確実に売れますが、売却価格は相場の6〜8割に安くなってしまいます。

マンション売却

マンション売却イメージ
不動産会社がマンションの売買を仲介して、第3者へ売却します。

普通に売却といえば、この形になります。

不動産会社は仲介手数料で利益を得ます。

3ヶ月だけ売り出して売れないと買取の売却保証

マンションの売却で「3ヶ月程度の余裕しかない」なんて人におすすめなのが、大手不動産会社の売却保証というサービス。

3ヶ月など期間限定で売り出して、売れなければ不動産会社が買取ってくれます。

その他の売却方法

買取と一般の売却の他に、少し特殊な売却方法として、この様な方法があります。

  1. 不動産会社を使わない「個人間売買」
  2. 公共の「空き家バンク」
  3. 自分の死後に家を処分する「リバースモーゲージ」
  4. 住んだまま家を売る「リースバック」
  5. オーバーローンで家を売る「任意売却」
  6. 購入者に競争してもらう「オークション」

様々な売却方法については、こちらで解説しています。

次に買取と売却のそれぞれの方法について詳しく解説します。

マンション買取の注意点・コツ

マンション買取イメージ
マンション買取は、最短1週間程度で不動産会社にマンションを買取ってもらえます。

不動産会社は買取った家をリフォームなどしてから転売することで、利益を得るしくみです。

不動産会社が転売するときは、売主が宅建業者なので、税金の優遇や瑕疵保険がつき売れやすくなるという特徴があります。

マンション買取のメリット

マンション買取のメリットとして、次の5点が挙げられます。

マンション買取のメリット

  1. メリット1. 短期で確実に売れる
  2. メリット2. リフォームや片付けが不要
  3. メリット3. 資金計画が立てやすい
  4. メリット4. ご近所に内緒で売れる
  5. メリット5. 内覧が不要
家博士家博士

即時買取では買主を探す必要がないうえに、買取価格も事前に分かるんだ。だから資金計画も立てやすい。それに、中古住宅の売却では売主に瑕疵担保責任があるけれど、即時買取だと免除になる点もメリットと言えるよ

マンション買取の注意点

一方で、マンション買取には注意点もあります。

マンション買取の注意点

  1. 注意点1. 売却価格が相場の6〜8割に安くなる
  2. 注意点2. 旧耐震や不人気エリアのマンションは買取ってもらえない

マンション買取の欠点は、なんといっても相場の6〜8割に安くなってしまうこと。

またマンション買取はどんな物件でも買取ってもらえるわけではありません。

不動産会社ごとに条件が違うので、とりあえずマンション買取価格の査定を依頼してみましょう。

多くの不動産会社で共通する条件として、築30年以内又は新耐震設計マンションであることなどがあります。

マンション買取のコツ

マンション買取を行っている不動産会社は数多くあります。

そのため、とにかく多くの不動産会社に査定を依頼するのが即時買取を成功させるコツ。

査定価格がそのまま買取価格にもなるので、10社、20社となるべく多くの不動産会社に査定を依頼しましょう。

また買取価格が妥当なのか確認するため、同時に普通に売った場合の価格も査定を依頼すると、買取を判断しやすくなります。

不動産会社の心当たりがなければ、一括査定サイトをいくつか併用すると、数多くの不動産会社へ査定を依頼できます。

マンション売却の流れ

マンション売却イメージ
次に、不動産会社が売買を仲介するマンション売却について見ていきます。

まずはマンション売却の大まかな流れをチェックしておきましょう。

マンション売却の流れ

  • STEP1. 複数の不動産会社に査定を依頼する
    ↓(1〜2週間)
  • STEP2. 不動産会社を選び媒介契約を結ぶ
    ↓(数日)
  • STEP3. 売却活動(広告・内覧対応・価格調整)
    ↓(平均約2.5ヵ月、通常は3〜6ヶ月を想定)
  • STEP4. 価格交渉・買付申込
    ↓(約1週間)
  • STEP5. 売買契約
    ↓(約1ヶ月)
  • STEP6. (引越し)引渡し・精算
  • STEP7. 確定申告・納税(精算の翌年2月中旬〜3月中旬)

ハウスくんハウスくん

マンションの売却って、結構時間がかかるものなんだね


家博士家博士

そう。売却には少なくとも3ヶ月、できれば6ヶ月は考えておくと良いよ。
それぞれのステップについて、もう少し詳しく見ていこう

STEP1. 複数の不動産会社に査定を依頼する

訪問査定イメージ
マンション売却の最初のステップは、複数の不動産会社に査定を依頼すること。

依頼する不動産会社を選ぶときには、「マンションが立地するエリア」で「マンション売却実績が豊富な」不動産会社を選ぶようにします。

ハウスくんハウスくん

複数の不動産会社って、具体的には何社くらいに依頼すればいいの?

家博士家博士

3〜6社程度に依頼すればOKだよ

なお、査定には不動産会社の担当者が訪問して行う「訪問査定」と、訪問せずに築年数や立地などの情報を元に行う「簡易査定」があります。

売却予定が確実なら訪問査定、売却が未定なら簡易査定を依頼すると良いでしょう。

訪問査定の際には、次のような書類を準備しておくとスムーズに進みます。

  • 権利証、登記識別情報
  • 登記簿謄本、公図、地積測量図、建物図面
  • 固定資産税納付書
  • 購入時資料(重要事項説明書、売買契約書、間取り図面など)
  • 過去の修繕履歴、インスペクション実施記録

もし書類を紛失してしまい、手元にないものがあっても、査定はできますので安心して下さい。

もし不動産会社に心当たりがない場合は、一括査定サイトを利用すると便利です。

STEP2. 不動産会社を選び媒介契約を結ぶ

不動産会社社を選ぶイメージ
不動産会社に仲介してもらう際には、媒介契約を結びます。

媒介契約には次の3種類があります。

【媒介契約の比較】

項目一般媒介契約専任媒介契約
↑ ↑ ↑
普通はこれ
専属専任
媒介契約
特徴自由な契約一般的な契約厳しい契約
こんなタイプの人向き不動産の売却経験がある人普通の人多少損でもお任せしたい人
実際の契約の多さ
(2015年東日本の実績)
29%46%
一番多い
25%
他社との媒介契約××
自分で見つけた相手との直接契約×
契約の有効期間制限なし
(行政指導により3ヶ月が一般的)
最長3ヶ月最長3ヶ月
指定流通機構(レインズ)への登録×
登録義務なし

契約から7日以内

契約から5日以内
業務処理状況の報告義務規定なし14日に1回以上7日に1回以上
レインズとは
国土交通省の指定流通機関である、不動産流通機構が運営するデータベース。
過去の取引事例、現在の売り出し物件情報が登録されています。
不動産会社しか利用できません。
(参考)家を売るときに知っておきたい「レインズ」のこと
ハウスくんハウスくん

いっぱい書いてあるけど、結局どれがいいの?

家博士家博士

普通は、専任媒介契約で1社と契約するのが一般的だね。

ちなみに、もしあなたが不動産売却の経験がある方で、さらに売却に時間と手間をかける余裕があるなら、一般媒介契約で複数の不動産会社と契約するという選択肢もあります。

一般媒介契約では、不動産会社のサポートは期待できなくなりますが、上手く工夫すれば早く売れることが期待できます。

普通の人は専任媒介契約で、この後の作業は基本的に不動産会社1社にお任せすることになります。

一応、どの様な流れになるのかを知っておきましょう。

オーバーローンの場合は金融機関へ相談

査定価格が住宅ローンの残債務より安く、オーバーローンになりそうな場合は、この時点でローンを借りている銀行に相談しておきます。

STEP3. 売却活動(広告・内覧対応・価格調整)

売却活動イメージ
媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動がスタートします。

売却活動の「はじめの一歩」はレインズ登録。

レインズに登録することで、あなたが売却したいマンションの情報を契約していない他の不動産会社でも見られるようになります。

その後、ポスティングやサイト掲載、折込チラシなどの広告活動が行われます。

家博士家博士

売却活動のうち、売主自身が重視しておきたいのが内覧。
購入希望者にとって、内覧は購入決断を左右するものと言っても良いほどなんだ。
売主にとっても家の魅力をアピールする最大のチャンスになるから、内覧の申し出があったらしっかり対応しよう

内覧で注意しておきたいポイントは次の通り。

内覧のポイント

  1. とにかく相手のスケジュールを優先する
  2. ハウスクリーニングを利用するなど掃除は徹底的に
  3. 物を減らす、消臭に注意する、照明で明るく演出するなどモデルルームをイメージする
  4. 空き家ならホームステージングも有効


STEP4. 価格交渉・買付申込

売却活動が進むと、あなたのマンションを購入したいという人からの価格交渉や買付申込が始まります。

ハウスくんハウスくん

最初に売り出した価格で買ってもらえるわけではないんだね

家博士家博士

そう。
多くの場合で買主側からの価格交渉があるんだ。
売出し価格と成約価格が違うのは、こうした理由からだよ

売出し価格と成約価格がどれだけ変わるのかは、築年数によっても変わります。

一例として、築5年未満のマンションで平均−2.2%、築31年以上のマンションで平均−4.9%という調査結果も。
価格開差率と築年数

買付申込について知っておきたいポイントは、買付申込は先着順ではなく、売り主が選べるということ。

そのため、高く買ってくれる人・融資が確実な人・現金で買ってくれる人などを優先します。

なお、マンションを買い替える場合で、あなた自身の引越しがマンションの引き渡し後になる場合は、このタイミングで買主と交渉しておきましょう。

こういった細かい点も、専任媒介契約では全て不動産会社が教えてくれます。

買付申込については、こちらで詳しく解説しています。

STEP5. 売買契約・手付金受領

価格交渉などで話がまとまれば、いよいよ売買契約となります。

売買契約を結ぶ前に行われるのが重要事項説明。

重要事項説明とは、マンションの情報を全て書いた履歴書の様なもの。

もし重要事項説明にない欠陥や不具合があった場合、瑕疵(隠れた欠陥)となり、売買契約で決めた瑕疵担保期間(通常3ヶ月)の間は、売り主の負担で補修などをすることになります。


家博士家博士

重要事項説明は、実際には契約と同じ日に行われる。
あとのトラブルを避けるためにマンションの欠陥や不具合などを漏れなく記載しよう。

重要事項説明に記載する内容は不動産会社に伝えれば記入してくれるので、隠したり言い忘れたりしないようにだけ注意しましょう。

この重要事項説明の後に、売買契約を結び手付金を受取ると「正式な契約」に。

これ以降、手付解除期間(通常30日程度)の間に、買主都合で契約をキャンセルする場合は手付金を放棄、売主都合で契約をキャンセルする場合は手付金の倍返しによって契約の解除が可能になります。

契約キャンセルがなかった場合、手付金はあとの売買代金の一部となります。

なお、この時点では買主の住宅ローンについて本審査の結果が出ていません。

そのため、売買契約には「住宅ローンの本審査に通らなければ契約を解除できる」というローン特約がつくのが普通です。

ハウスくんハウスくん

せっかく契約まで進んだのに、ローン特約で契約が解除になるのはキツイね…

家博士家博士

そうならないためにも、契約前には買主の住宅ローンの事前審査結果を確認しておこう。

一方であなたが借りている住宅ローンの返済に関しては、売買契約後、なるべく早く銀行に報告するようにします。

遅くとも引き渡しの2週間以上前には銀行に伝えておく必要があります。

STEP6. (引越し)・残金精算・ローン返済・引渡し

売買契約締結と手付金受領が済めば、売却完了まであと少し。

まずは引越しについてですが、マンション買い替えの場合は「新居の購入がまだ」ということもあるかもしれません。

この場合、買主次第で引越しを猶予してもらえることもあります。

しかし、買主の承諾が得られなかった場合は、賃貸マンションなどに仮住まいするしかありません。

引越し以外の残金精算やローン返済、引渡しに伴う抵当権抹消と所有権移転登記は1日で全て完了します。

STEP7. 確定申告・納税(精算の翌年2月中旬〜3月中旬)

引渡しが終われば一安心…ではなく、確定申告と納税まで済ませてようやく完了となります。

とはいえ、マイホームの売却では、ほとんどの場合3,000万円の特別控除によって非課税。

非課税でも特例の適用を受けるために確定申告は必要です。

確定申告についてはこちらの記事で解説しています。

譲渡所得の計算についてはこちらの記事。

ただしマンションを買い替える場合は、新しい家の住宅ローン控除と3,000万円の特別控除は併用できないため、注意しておきましょう。

マンション売却の費用

マンション売却にあたっては、仲介手数料をはじめとした諸費用が必要です。

マンション売却費用の目安は売却価格の3.5〜5%。

マンション売却費用の内訳は次の様になります。

1. 仲介手数料
費用の大部分がこれ。
具体的な金額は(売却価格×3%+6万円+消費税)
支払いのタイミングは、「引き渡しの時に全額」又は「売買契約と引き渡しでそれぞれ半額」のどちらか。
仲介手数料は基本的には値切らない方が売却は成功しやすいでしょう。
2. 印紙税
売買契約書に貼る印紙です。

【印紙税一覧表】
家を売った価格印紙税(契約書1通あたり)
100万円超〜500万円以下1,000円
500万円超〜1,000万円以下5,000円
1,000万円超〜5,000万円以下10,000円
5,000万円超〜1億円以下30,000円
1億円超〜5億円以下60,000円
(平成30年4月1日現在)

(参考)国税庁・No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置
平成32年まではこの金額です。

3. 登記代
不動産移転登記は買い主が負担しますが、次の登記代は売り主(あなた)の負担です。

  • 住宅ローンの抵当権を抹消する登記代
  • 登記簿の住所が実際と違う場合は、この変更登記

費用の内訳は…

  • 申請にかかる実費: 約2,000円
    (住所変更は更に2,000円)
  • 司法書士の手数料: 5,000円〜20,000円
    (住所変更があればこれの倍額)
  • あとは交通費など
4. 住宅ローンの返済関係
住宅ローンの一括返済事務手数料が、3,000円〜5,000円。
また固定金利の場合は別途違約金が数%かかる場合もあります。
5. 税金(所得税・住民税)
マイホームを売る場合は、「3,000万円の特別控除」があるため、普通は税金はかかりません。
マンションを買い替える場合は、新しい家の住宅ローン控除と併用できないため、注意が必要です。
6.その他
マンションを売りやすくするために次の費用をかける場合があります。

マンションを売るタイミング

マンションを売る時に気になるのが、どんなタイミングで売るのが良いのか? ということではないでしょうか。

マンション売却のタイミングを考えるうえで、知っておきたいいくつかのポイントがあります。

季節変動は無視してOK

季節変動とは、例えば「春先は異動などがあって不動産の売買も活発になる」といった季節ごとの動きのこと。

こうした季節変動は無視してOKです。

ただし、同じマンション内や近隣など競合の動きは要チェック!

競合が多いタイミングで売りに出してしまうと、価格競争に巻き込まれて、思うように売却できない恐れもあります。

一時的に競合が増えすぎた場合は、一旦売り止めることも考えましょう。

10年というタイミング

「10年」というタイミングは意外に重要なタイミング。

例えば、住宅ローン控除は購入から10年で控除が終了。

11年目からは控除がなくなってしまう分、所得税が上がります。

また、売主の瑕疵担保責任も新築から10年で切れてしまいます。

こうしたことから考えると、10年というのは売却のタイミングの一つです。

築25年もポイント

購入者の立場になって考えると、築25年というのも実は大きなポイント。

実は築25年以内のマンションでなければ住宅ローン控除が使えないのです。

税負担が軽くなる住宅ローン控除が使えなくなると、購入者は二の足を踏んでしまいます。

大規模修繕のタイミング

マンションの資産価値を維持するのに欠かせないのが大規模修繕です。

修繕にかかる費用は「修繕積立金」として毎月徴収されていますが、最近は修繕積立金が不足しているマンションも増えています。

このため、大規模修繕をきっかけに修繕積立金が値上げされ、マンション価格が下がってしまうことも。

修繕積立金の値上げが決まると、値上げについて重要事項説明書に記載する必要が出てきます。

そうなる前に売却するのがオススメです。

ちなみに今まで払った管理費・修繕積立金は、マンションを売却しても戻ってきません。

売却益または損があるなら税金を考える

マンションの売却によって利益が出る場合や、逆に損失が出る場合は、税金を考えることも大切です。

利益が出る場合は、購入してから「5年超」もしくは「10年超」といったタイミングで税率が安くなります。

また、住まなくなってから3年目の12月31日というのも重要なタイミング。

というのも、売却益から3,000万円が控除できる「3,000万円の特例」や譲渡損失の損益通算ができるのも、住まなくなってから3年目の12月31日までだからです。

「いつか売る」なら早いほど高く売れる

「具体的な時期は決めていないけれど、いつか売ろうと思っている」

そう考えているなら、早く売ることをオススメします。

なぜなら、売却を先延ばしにすればするほど、売却価格も安くなってしまう可能性があるからです。

ハウスくんハウスくん

今はマンションの相場も高い状態が続いているけれど、この先も同じ状況が続くとは限らないよね

家博士家博士

そうだね。それに、2025年以降は団塊世代が70歳を超えて施設に入る人が増えるんだ。
そうなると、築30年超えのマンションが大量に売りに出される可能性もある。
結果的にマンション価格が下落してしまうことにもなるんだ

こうした懸念材料は他にもあります。

例えば、1981年5月以前に建てられた旧耐震マンションでは、耐震診断の義務化に要注意。

今は主要幹線道路沿いのマンションしか耐震診断は義務化されていませんが、今後は義務化される流れになるでしょう。

耐震診断の結果、耐震補強工事が必要になると、数百万円の費用負担が発生する可能性もあります。

また、日本のマンションはほとんどが築30年未満。
マンションの高齢化はこれから始まり、社会問題化します。

築30年以上のマンション戸数の推移(全国)

築年数30年以上のマンションの数

多くのマンションは建て替えも出来ず、スラム化するか解体されることが予想されています。

幸い、今はマンション価格高騰しているので、いずれ売るなら良いタイミングだと言えるでしょう。

マンションを貸すか売却するか

マンションを売却せずに活用する方法として、賃貸に出すことも考えられます。

マンションを賃貸に出すメリットとしてこちらがあります。

マンションを賃貸に出すメリット

  • マンションを手放さなくて良い。
  • 家賃収入がある。
  • 様々な経費(損金)で節税ができる。

しかし「賃貸に出せば家賃収入も得られる」とメリットに注目しがちですが、注意点もよく理解しておくことが失敗しないポイントです。

マンションを貸した場合の注意点はこちら。

マンションを賃貸に出す注意点

  • 「賃貸中」で売ると、収益物件扱いで安くなってしまう。
  • 売却時の税金の特別控除や特例が使えなくなる。
  • 維持費用がかかる(入居者募集に広告費・手数料、賃貸中の設備修理費、退去後のリフォーム費用など)
  • 貸すことで様々なリスクがある。(空室リスク、家賃滞納、孤独死、自殺など)
  • 築年数が古くなると、家賃は年々下がり、修繕積立金の値上がりや一時金が必要になる
  • マンション管理組合への参加が強要される可能性がある。
  • マンション価格が高騰している今の相場を逃し売値が下がることで、家賃収入以上に損をする。

売却前のリフォームは不要

「設備や内装が古いままよりは、リフォームしてきれいにしてから売却した方が売れるのでは?」

そう考えて、売却前のリフォームを検討することもあるかもしれません。

しかし、結論から言うと売却前のリフォームは不要。

国土交通省の調査によると、個人でリフォームをしても、リフォーム費用を売却価格に上乗せできないため、結果的に「損」してしまう可能性が高いことが分かっています。

ハウスくんハウスくん

でもリノベーションしたマンションがよく売ってるけど、あれはなんで?


家博士家博士

リノベーション会社は、相場の6〜8割の価格で中古マンションを仕入れて、安いリフォーム単価で工事しているからね。
あと売り主が宅建業者だと、瑕疵保険や納税の優遇があるから高く売れるんだ。

事情別の注意点

マンションを売却することになった事情によって、それぞれ注意点が異なります。

買い替えの場合

マンションの買い替えで、今の家の住宅ローンが残っている場合は、先に今のマンションを売り出す「売り先行」が基本です。

もし新しいマンションを先に購入する「買い先行」にした場合、次のような注意点があります。

買い先行の注意点

  1. ダブルローンになるリスクがある
  2. 住宅ローン審査に通りにくい
  3. 今のマンション売却を条件に買付け申込をすると人気物件が買えない
  4. 最悪の場合、今の住宅ローンを借りている金融機関から一括返済を求められるリスクがある

またマンションの買い替えでは、税金の特例と住宅ローン控除を併用できないので、マンションが値上がりしている場合は注意が必要です。

転勤の場合

転勤の場合は、将来戻る可能性と何時頃になりそうかが判断のポイント。

次の場合は、売らずに定期借家で貸すことも選択肢として考えられます。

  • 3年以内に戻る予定がある場合
  • 戻る予定は未定だが、住宅ローンが無い又は残りわずかで、駅徒歩7分以内など資産価値が落ちないマンションの場合

離婚の場合

離婚では、まず夫婦の共有財産と、夫と妻それぞれの固有財産をきちんと整理する必要があります。

マンションの頭金をどちらかの親や結婚前の貯金から出した場合は、固有資産となります。


また、売却が完了して、費用や税金を全て把握するまで、財産分与は待ったほうが良いでしょう。

かといって、売り急ぐと安く手放すことになるので、6ヶ月程度は売却期間に余裕をもちましょう。


売却せずにどちらかが住み続ける場合は、後のトラブルを避けるため、住宅ローンの連帯保証人を外す方が良いでしょう。

相続の場合

相続では、まず故人の資産より借金が多い場合は、3ヶ月以内に相続の放棄を家庭裁判所へ申し立てます。

また相続税の対象になる場合は、10ヶ月以内に相続税の申告と納税が必要です。

それぞれ期限があることに注意しましょう。

相続後に売却する場合は、売買契約の前に相続登記が必要になりますが、不動産会社に聞けば手配してくれます。

すでに売却することを決めている場合は、共有名義にせず代表者の名義で登記した方が手続きは楽です。


また、相続した実家を売って利益がある場合は、相続してから3年目の12月31日までに売却することで、税金の特例が利用できます。

住宅ローン滞納の場合

住宅ローンが払えず滞納している場合は、とにかくまず金融機関と連絡をとりましょう。


自己破産する予定がなければ、任意売却の方が有利になります。

近隣トラブルの場合

近隣トラブルのあったマンションでも売却はできますが、理由によっては価格に影響します。

瑕疵にあたるトラブルは隠さずに説明して、重要事項説明に記載しましょう。

瑕疵にあたるかどうかは、不動産会社へ相談すれば分かります。

マンション別の売り方と注意点

築年数やタワーマンションなど、どんなマンションかによって売却時の注意点などが異なります。

築浅のマンション売却

築浅のマンションは売りやすく、今のマンション価格高騰で値上がりも期待できます。

注意点として、きちんと売却理由を明確にして、買い手が不安にならない様に気をつけましょう。

築10年のマンション売却

築10年のマンションは、売買されている中古マンションの1/3を占める人気で売りやすい反面、競合も増えてきます。

築10年になると大規模修繕の計画がそろそろ始まるので、その前に売るという考えもあります。

築20年のマンション売却

マンション価格の高騰により最近人気があるのが、お手頃価格でも資産価値のある築20年マンション。

リフォームを考える人も増えますが、リフォームせずに売る方が成功しやすいでしょう。

築30年のマンション売却

築30年マンションも、今はお手頃価格が人気で売れていますが、駅からの距離が遠いと苦戦も予想されます。

マンション売却の実績が豊富な不動産会社へ依頼した方が、売却はスムーズでしょう。

また、2025年以降に団塊世代が施設へ入居する影響で、築30年超マンションが大量に売りに出されると予想されるため、いつか売る予定なら早く売ったほうが良いでしょう。

旧耐震基準のマンション売却

旧耐震マンションは、一応売れますが、正直売りにくいです。

ただ立地が良ければ、高値で売れることもあるので、まずは無料査定を依頼してみましょう。

タワーマンション売却

タワーマンションは売却しやすく価格も高騰しています。

ただし今後は、大規模修繕工事と管理組合の状態によって、資産価値が2極化していくと予想されます。

今のところ、まだ売却価格への影響はないので、将来に不安を感じているなら、早めに売却する方が良いでしょう。

まずは今の価格を確認することから

マンション売却について、様々な角度から流れや注意点を見てきました。

どんなマンションであれ、そしてどんな事情でマンションを売却することになったのであれ、まずやるべきなのは今の価格を確認すること。

今の価格が分からなければ、売却に向けた次のステップにも進めません。

一括査定サイトなどを利用して、まずはあなたのマンションがいくらで売れるのか知るところから始めましょう。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいvalue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    18万件(開始後2年合計)
    不動産会社数:
    大手6社・全国870店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産アーバンネット・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年10月に立ち上げた一括査定サイト。
    6社といっても全国870店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2019年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして、「すまいValue」が新定番となっています。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小不動産会社の方が強い場合もあるため、地方の郊外から外れたエリアではLIFULL HOME'S又はHOME4Uも確認してみたほうが良いでしょう。
    しかし都市部の方は「すまいバリュー」が現状では最強の一括査定サイトです。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。
    机上査定と訪問査定が選べる点もおすすめ。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. LIFULL HOME'S

    LIFULL HOMESイメージ
    実績4.5
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    非公開(サイト利用者476万人)
    不動産会社数:
    1,777社
    運営会社:
    株式会社LIFULL

    運営は、HOME'SのテレビCMでおなじみの東証1部上場 株式会社LIFULL。2008年にマンション専用でサービスを開始。2011年から戸建ても含めて売却査定ができる仕様に。参加会社数が多く、特に地元密着系の中小不動産会社が多数登録しています。

    管理人のコメント

    不動産会社を選ぶ際に、各社の特徴(買取保障、瑕疵保証制度あり、半数以上がベテランなど)がアイコンで表示されるので、選びやすいシステムです。
    訪問査定ではなく机上査定を希望する場合は、不動産会社へのメッセージ欄で伝えると良いでしょう。
    選ぶ会社の数は3社〜6社がオススメです。

  4. 【公式サイト】LIFULL HOME'S

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    累計35万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,300社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数35万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため幅広く依頼ができます。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U


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