タワーマンションイメージ
「タワーマンションを売却するなら、そろそろ売り時だろうか?」

タワーマンションを売却するタイミングでお悩みでしょうか?

新型コロナウイルスによる景気後退の影響もあり、不動産価格が下がりそう。

武蔵小杉のタワマン停電でイメージも悪くなりそうだし、価格が下落する前に売り抜けたい。

もし売却に最適なタイミングが分かれば理想的ですね。

そんなあなたのために、タワーマンションの売り時について解説します。

タワーマンションの売却を考えているなら、絶対に知っておきたい判断基準と注意点についてまとめました。

あなたのタワーマンション売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

タワーマンションの売り時は3つの判断基準で考える

1990年代後半から続々と増えているタワーマンションですが、売却する方も徐々に増えてきました。

「タワーマンション」という言葉ですが、実は明確な定義はありません。

一般的には、高さが60メートル以上で20階建て以上のマンションを「タワーマンション」と呼んでいます。

タワーマンションに該当するマンションは全国におよそ1400棟あり、38万戸が供給されています。

家博士家博士

タワーマンションの第1号は、東京港区に1971年に完成した『三田綱町パークマンション』とされているんだ。19階建てではあるけれど、高層マンションの先駆けともいえるマンションだよ

3つの判断基準とは

タワーマンションの売り時は、大きく分けて次の3つで判断できます。

  • マンション相場による売り時
  • 税金による売り時
  • マンションによる売り時

それぞれ解説します。

判断基準1. マンション相場による売り時

売り時の判断基準1つ目は、マンション相場による売りどき。

今は中古マンション相場が高騰しているため、相場から考えると売り時と言えます

高騰している中古マンション相場

不動産価格指数(全国)

不動産価格指数(全国)2021年9月

「不動産価格指数」とは

不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。

年間30万件の成約価格を元に、国土交通省がヘドニック法という統計計算手法で純粋な価格変動をまとめたもの。

3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。

マンションは、約8年半で62%も値上がりしています。


日銀の金融緩和が中古マンション価格を大きく引き上げていることが分かります。
ハウスくんハウスくん

中古マンションは人気なんだね!


家博士家博士

ところが中古マンションを買う人は増えていないんだ。
逆に売る人が増えて、売りにくくなっているんだよ。

中古マンション価格高騰の原因は、中古マンションを買う人が増えたからではない

中古マンション価格が上昇している理由は、中古マンションが人気で、購入する人が増えたからではありません。

中古マンションの成約と売出し戸数
(東京23区・2013年→2020年)

中古マンションの成約と売出し戸数(東京23区・2013年→2020年)

例として、東京23区の中古マンションでは

  • 成約戸数はほとんど増えていない(0.1万戸増)
  • 売出し戸数は、大幅に増えている(1.3万戸増)

と分かります。

中古マンション価格は高騰していますが、売り出しても実際に売れるマンションは4戸に1戸程度。

タワーマンションを売るためには、マンション売却に強い不動産会社に依頼することが大切です。

中古マンション価格高騰の原因は、新築マンション価格高騰

中古マンション価格の高騰は、新築マンションの価格高騰が原因です。

東京23区の新築マンション価格は、この7年で44%も上昇しています。

東京23区の新築マンション価格

新築マンション価格の推移(東京都)

新築マンション価格が高騰している主な理由は、日銀の金融緩和の影響で住宅ローンが超低金利で借りやすいこと。

例) 35年ローンで月々の支払いが15万円の場合

  • 金利3.0%: 借り入れ総額 3,897万円 
  • 金利0.5%: 借り入れ総額 5,778万円(+48%UP!) 

低金利だと、月々の支払いが同額でも、より多くの金額を借りられるようになります。

多くの人が、高い価格でも新築マンションを購入することから、新築マンション価格の高騰が続いているのです。

ハウスくんハウスくん

しばらくは低金利が続きそうだから、マンション価格も高値が続くのかな?


家博士家博士

今の低金利は日銀の金融緩和によるものだけど、もう金融緩和も限界なんだ。


ここで注意したいのが、このまま高騰した状態が続くとは考えにくいこと。

マンション相場の高騰が終わる2つ理由

マンション相場の高騰が終わると予想されているのは、次の2つの理由から。

  1. 日銀の金融緩和の限界
  2. 世界的な経済危機と景気悪化

それぞれ解説します。

金融緩和の終焉が不動産価格の下落を引き起こす恐れ

日銀の金融緩和が限界の今、金融緩和の終焉により不動産価格が下落する恐れがあります。

不動産価格を高騰させた金融緩和が限界に

今の不動産価格高騰は、2013年1月に始まった日銀の異次元金融緩和が引き起こしたもの。

しかし日銀の金融緩和はすでに限界です。

日銀の印刷したお金の量を、GDP比で米国・欧州と比較すると、その厳しい現状は明らか。

中央銀行が印刷したお金の量(GDP比)

中央銀行総資産の比較(日米欧中)2021年10月
出典:OECD Data

すでに日銀が金融緩和で印刷したお金の量は、欧州の約2倍、米国・中国の約4倍と世界でも突出した存在に。

これ以上金融緩和を続けても、緩和効果より副作用が強くなるため、継続は難しいと見る専門家が増えています。

ハウスくんハウスくん

不動産価格がさらに高騰するのは難しそうだね。

家博士家博士

コロナで景気低迷が長引くと、不動産を買う人が減って、不動産価格は下がりやすいしね。 さらに今は日本株リスクもある。

日本株バブル崩壊で金利急騰のリスクも

さらに日銀は、世界の中央銀行が禁じている『国内株式の購入』を大胆に実行。

2020年には、海外投資家の売り越し6.1兆円を上回り、7.1兆円を日銀が購入しました。

2020年12月時点で、日銀は日本株の最大保有者であり、東証1部企業の約半数で大株主という異常な状態。

今の日本株は日銀が底上げした価格であり、もし株価バブルが崩壊すると日銀の信用が失われる恐れがあります。
JPX時価総額日本銀行統計より)

もし日銀の信用が失われると、金利は急騰し、不動産価格の暴落につながりかねません。

ハウスくんハウスくん

でも今のところ株価は上がってるから大丈夫だだよね?

家博士家博士

株価が上がり過ぎると、今度は金融引き締めで金利が上がる恐れがある。 つまり株価が下がっても上がっても、金利は上昇して、不動産価格は下落する恐れがあるんだ。

景気に関係なく金融緩和の終焉リスクはある

日銀の金融緩和が限界の今、景気が悪化しても回復しても、その先には金融緩和の終焉があり、不動産価格は下落する恐れがあります。
いずれ不動産を売却する予定なら、準備しておいたほうが良いでしょう。

大きな経済の変化は約10年周期で起きている

過去を振り返るとほぼ10年周期で大きな経済の転換期がありました。

  • 1987年10月 ブラックマンデー(米株が1日で22.6%暴落)
  • 1998年10月 ロシアの債務不履行、日債銀など多くの金融機関が破綻
  • 2008年9月 リーマンショック
  • 2022年 アフターコロナショック?

アフターコロナの世界がどうなるか、誰にも分かりません。

永遠に今の低金利が続くとは考えにくいでしょう。

景気後退でタワーマンション価格が下落する

景気が後退すると、次の3つの原因からタワーマンション価格が下落します。

  • 消費者心理の悪化
  • 株価下落による逆資産効果
  • 現金需要のためのタワーマンション投げ売り

景気が落ち込めば、どうしても消費より貯蓄に向かうため、タワーマンションを購入する人が減り、マンション価格は下落します。

またタワーマンション購入者は、株式で資産運用をしている人も多いので、株価が下落することで資産が目減りし、やはりタワーマンションを購入する人が減ることに。

さらに、事業を経営しているタワーマンション所有者は、経営が厳しくなるとタワーマンションを売却し現金化して、手元の運転資金を補います。

急いで現金化するために、相場より安く売り出し、それでも売れないと売れるまで価格を下げる、投げ売り状態になりがち。

こうして、景気後退によりタワーマンション価格が下落するのです。

タワーマンション価格は数ヶ月遅れて影響が現れる

景気の動向は、タワーマンション価格に大きく影響しますが、マンション相場へ影響するまでに数ヶ月遅れがあります。

景気を判断するには、まず初めに動く「日経平均株価」「ダウ平均株価」に注目しておきましょう。

特に日経平均株価は、タワーマンション価格と相関性が高くなります。

不動産価格指数(東京・中古マンション)と日経平均株価

不動産価格指数と日経平均株価

まずは今の価格を確認するなら

相場の動きをチェックすると同時に、あなたのタワーマンションが今ならいくらで売れるのか、価格を確認してみましょう。

今はマンションの値動きが激しいため、プロでも査定が難しい状況です。

あなたのマンションの正確な価格を知るためには、マンション売買実績が豊富な不動産会社3〜6社に無料査定を依頼しましょう。

不動産会社の心当たりが無ければ、一括査定サイトを使うと便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいValue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    40万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国900店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年に設立した一括査定サイト。
    6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2021年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトです。
    簡易査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小が強い場合もあるので、3位のHOME4Uも確認した方が良いでしょう。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が定番です。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. SRE不動産(旧ソニー不動産)

    SRE不動産
    実績4.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス株式会社

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。利用できるエリアは首都圏と関西圏限定です。
    あのソニーが始めた不動産会社で、売主だけを担当するエージェント制が特徴。無数にある他の不動産会社が買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。

    管理人のコメント

    大手不動産会社でエージェント制はSRE不動産だけ。話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで査定を依頼することがポイント。まずメールで概算価格を査定してくれます。

  4. 【公式サイト】SRE不動産

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社4.0
    査定実績:
    累計45万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,800社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数45万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため全国どこでも幅広く依頼ができます。
    机上査定を選ぶと、郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

判断基準2. 税金による売り時

タワーマンション売り時の2つ目の判断基準は、税金による売りどき。

主に次のようなタイミングが「売り時」になります。

  1. ローン控除がなくなる『購入から10年超』
  2. 3,000万円の特例などが使えなくなる『住まなくなってから3年目の年末』
  3. 買い替えでは『税率が下がる5年超、10年超』

それぞれ解説します。

ローン控除がなくなる『購入から10年超』

住宅ローン控除があるのは、購入から10年間。

控除期間が終わるタイミングも、タワーマンションの売り時のひとつです。

住宅ローン控除は、ローン残高の1%を所得税から控除できるお得な制度で、最大400万円もの節税効果があります。

マンション評論家の中には、10年毎に新築マンションを買い換える手法を推奨している人もいるくらいです。

【参考】国土交通省・住宅ローン減税制度の概要

特例が使えなくなる『住まなくなってから3年目の年末』

タワーマンションを売却して利益が出ると課税されますが、自宅の売却では、譲渡所得から3,000万円が控除される特例があります。

この特例があるおかげで、ほとんどの人はタワーマンションを売却しても税金は発生しません。

ただし、この特例が受けられるのは「転居してから3年後の12月31日までに譲渡した場合」

所有しているタワーマンションにあなたが住んでいない場合、この要件を満たさないと3,000万円の特別控除は受けられません。

また、家を買い換える場合は、新しい家の住宅ローン控除と合わせて利用できないので、注意が必要がです。

課税対象なら『税率が下がる5年超、10年超』

タワーマンションを売却して利益(譲渡所得)があり、所得税と住民税の課税対象になる場合は、『税率が下がる5年超、10年超』も売りどき。

特に、買い替えなどで3,000万円の特別控除が使えないケースでは課税対象になりがちです。

家博士家博士

税率が変わるタイミングは5年。
5年を超えて所有していれば『長期譲渡所得』となって、税率が約半分に下がるんだ

また、所有期間が10年を超えると「10年超所有軽減税率の特例」の対象にもなります。

この特例が適用されると、譲渡所得6,000万円以下の部分について、税率は14.21%まで軽減(所得税が10.21%、住民税が4%)。

譲渡所得6,000万円を超える部分については、20.315%です。

なお、この特例は「3,000万円の特別控除」と併用OKです。

【譲渡所得の税率】
所有期間短期譲渡所得
(1月1日で5年以下)
長期譲渡所得
(1月1日で5年超)
長期の軽減税率特例
(1月1日で10年超で特例を選択する場合)
税率
(所得税)
30.63%15.315%6千万円以下分:10.21%
6千万円超分:15.315%
税率
(住民税)
9.0%5.0%6千万円以下分:4.0%
6千万円超分:5.0%
税率
(合計)
39.63%20.315%6千万円以下分:14.21%
6千万円超分:20.315%

期間とは、売却した年の1月1日時点で、5年所有していたかどうか。

譲渡所得と納税について、さらに詳しくはこちらの記事をお読み下さい。

判断基準3. タワーマンションによる売り時

タワーマンション売り時として判断基準の3つ目は、タワーマンション自体による売りどき。

具体的にはこちらです。

  1. (賃貸中なら)空室になったタイミング
  2. (リフォームを迷っているなら)リフォームする前
  3. 大規模修繕で修繕積立金不足が問題になる前
  4. 管理組合の機能不全が表面化する前

それぞれ解説します。

(賃貸中なら)空室になったタイミング

もし所有しているタワーマンションを賃貸に出している場合は、入居者が退出して空室になったタイミングが売りどきです。

なぜなら貸している状態で売り出すと、投資用物件となり価格が安くなってしまうため。

空室なら、居住目的の一般消費者(エンドユーザー)が購入するため、相場通りの価格で売ることができます。

詳しくはこちらで解説しています。

(リフォームを考えているなら)リフォームする前

内装のリフォームを考えているなら、リフォームする前も売りどきです。

なぜなら、リフォーム費用を売却価格に上乗せすることが難しく、トータルでは損をするため。

国土交通省の調査でも、個人が売り主の場合は、リフォームせずに売ったほうが良いことが分かっています。


ハウスくんハウスくん

リフォームして新しくすれば売れそうな感じもするけれど、そういうわけではないんだ

家博士家博士

このままの状態では売れそうにない…と考えるなら、リフォームと売却保証をセットにする選択肢もあるよ

リフォーム+売却保証という新しい売り方

アクセル君
東急リバブルのアクティブ売却パッケージ「アクセル君」は、マンションをリフォームし、家具を使ってモデルルームのように演出。
さらに売却保証をつけて売り出します。

リフォーム(税抜400万円〜)と家具の演出(税抜30万円)は有料ですが、支払いは売却後なので初期投資は不要。

一定期間内に売れなかった場合は、「査定価格+リフォーム費用」の100%で買取ってもらえる売却保証なので、売れないリスクも回避できます。

例:査定価格3,000万円、リフォーム費用に450万円かかった場合
→売却保証額は3,450万円になる

ただし対象マンションには下記の制限があります。

アクセル君の対象不動産

  • サービス適用時に「空き家」の区分所有マンション
     (原則、残置物がないこと)
  • 最寄駅より徒歩10分以内
  • 昭和58年(1983年)1月以降の築年
  • 専有面積(壁芯)50㎡以上
  • 査定価格2,500万円以上6,000万円未満

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大規模修繕で修繕積立金不足が問題になる前

多くのタワーマンションでは修繕積立金が不足しており、大規模修繕のタイミングで問題が発覚します。

なぜなら、タワーマンションの大規模修繕には次の様な問題があるためです。

タワーマンションの大規模修繕の問題点

  • 従来の仮設足場が使えず、ゴンドラなどを利用するため、修繕工事費用が高くなる
  • 大規模修繕事例がまだ少なく、適正価格が分かりにくいため、修繕工事費用の見積りが高額になりがち
  • 購入当初から、必要な修繕積立金の値上げをしていない
  • 近年の工事費高騰や消費税率上昇にも関わらず、長期修繕計画を定期的に見直していない
  • 大規模修繕工事を管理会社に丸投げしているため、工事費が1.5倍〜2倍以上に膨らんでいる
家博士家博士

タワーマンションの建設ラッシュは1999年以降だから、大規模修繕工事の事例がまだ少ないんだ。
これから問題が増えると予想されているよ。

タワーマンションの建設時期

タワーマンション建設時期
出典;国土交通省・マンション政策の現状と課題

築15年以降の大規模修繕で大きな差が出る可能性も

大規模修繕では築後12〜15年周期で実施されるものですが、重要なのは2回目以降の大規模修繕。

なぜなら、2回目以降の大規模修繕は1回目以上に工事費がかかるからです。

家博士家博士

1回目の大規模修繕は外壁塗装くらいで済むけれど、2回目になると設備の更新も必要になってくる。
だから、2回目以降の大規模修繕は費用がかかるんだ

しかし、多くのタワーマンションで修繕積立金が不足しているという試算も。

修繕積立金には国が必要額の目安を公表していますが、タワーマンションの8割弱は未達であるとも言われています。

階数、建築延床面積修繕積立金平均値
(1m2あたり月額)
15階未満、5,000m2未満218円/m2・月
15階未満、5,000〜10,000m2202円/m2・月
15階未満、10,000m2以上178円/m2・月
20階以上206円/m2・月

これとは別に機械式駐車場は、1台あたり月額7,085円〜14,165円が必要になります。

(例)エルザタワーの大規模修繕
埼玉県川口市のエルザタワー(1998年完成・55階建・高さ185m・650戸)は2015年〜2017年にかけて第1回目の大規模修繕工事を実施。
工事費は1戸あたり200万円(総額12億円)で一般のマンションの2倍。
7階までを足場、8階以上は特殊なゴンドラを使用。
近いうちに、給湯・暖冷房システムの改修で20億円がかかる予定という。

実は雨漏りリスクが高いタワーマンション

あまり知られていませんが、タワーマンションは外壁からの雨漏りリスクが高いと言われています。

タワーマンションの外壁は、軽量のコンクリートパネルを窓枠などと組み合わせることで作られていきます。

建材の間を埋めるのはコーキング剤ですが、コーキング剤は経年劣化が避けられません。

さらにタワーマンションでは風雨や日照の影響が大きく、コーキングの劣化が早く進みます。

コーキング剤が劣化するとそこから雨水が入り込みやすくなり、雨漏りの原因となるのです。

こうした雨漏りは、タワーマンションの高層階に多いとされています。

雨漏りが頻発すると、売却価格に影響する恐れもあります。

管理組合の機能不全が表面化する前

一部のタワーマンションでは、管理組合の機能不全が問題になり始めています。

多種多様な所有者がいるため管理組合の意見統一が難しい

投資家イメージ
マンションの大規模修繕や修繕積立金の修正など、重大な決定には、区分所有者の3/4以上の賛成が必要です。

しかしタワーマンションには、多種多様な所有者がるため、この賛成が難しいという問題があります。

必要な大規模修繕や、修繕積立金の増額などができないと、徐々にマンションの資産価値が下がっていきます。

主なタワーマンションの所有者

  • 居住用に購入する人
  • 相続税対策に購入する人
  • 投資用に購入する人
  • 海外に在住する人
  • 再開発前の地権者
ハウスくんハウスくん

タワーマンションの購入が、相続税対策になるの?

家博士家博士

タワーマンションの高層階は価格が高額だけど、相続税の評価額は低いんだ。
だから、高層階で高額な部屋ほど相続税対策の効果が高くなる。
これを狙って購入する人も多いんだよ

相続税対策について
この相続税対策が問題視され始めたことを受けて、2017年度には税制が改正されました。
しかし内容をよく見てみると、節税額に対してわずかな調整にすぎません。
相続税は実質的に「変化なし」で、効果がないのが現実です。
海外在住者について
特に中国人投資家が投資目的で購入するパターンが多くなっています。
1人で数戸所有する投資家も珍しくなく、中国人投資家への対応に苦慮する管理組合も多いのです。
投資用の購入者について
中国人投資家に限らず、日本人であっても投資の意識が高い人が多いのも事実。
この様な購入者が多いと、仮に値崩れやトラブルがあれば、一気に売りに出されるリスクもあります。
ハウスくんハウスくん

とにかく、いろいろな人がタワーマンションを購入しているってことなんだね

家博士家博士

そう。日本人だけでなく海外の投資家も購入していたりするから、修繕積立金の見直しや管理体制について、意見の一致が難しいのもリスクの一つなんだ。こうした部分は、所有者から一定の同意を得なければならないからね

管理の質で物件が2分化する予想もある

2分化するイメージ
多種多様な所有者がいるため、特に管理面についてはマンションによって大きく差が出ることも予想されます。

しかし一方で、一部のタワーマンションでは、積極的なリーダーが管理組合を上手に運営しているケースもあります。

今後は管理組合の質によって、タワーマンションの資産価値に大きな差がついていくと予想されています。

こうした現状は少しずつ明らかになってきており、今後はメディアなどで大きく取り上げられることも予想されます。

家博士家博士

マンションの立地や設備内容によって必要額は変わるから、修繕積立金が必要額に達していないからダメだというわけでもない。
ただ、こうした問題があることは覚えておこう

ハウスくんハウスくん

修繕費用が足りないとマンションの修繕がうまくいかないけれど、負担が増えるのを嫌がる人も多いから、難しいところだよね

家博士家博士

そうだね。どんなに設備や眺望が良いマンションでも、管理が行き届かなければ資産価値も下がってしまう。
マンションの資産価値は、管理組合のリーダーシップや運営次第によっても左右されると言えるね

長周期パルスをはじめとする未知の地震に対するリスク

地震イメージ
もう一つ知っておきたいリスクが地震です。

これまでは「地震に強い」とされてきたタワーマンション。

しかし、2016年4月の熊本地震で観測された「長周期パルス」と呼ばれる特殊な揺れは、タワーマンションのような超高層マンションを一撃で破壊する可能性があるとも言われています。

現在の免震技術では対策が難しいと言われている“未知の地震”に対するリスクも、タワーマンション特有のリスクです。

(参考)NHK・長周期パルス 超高層ビルを破壊する脅威の揺れとは?

まとめ

いかがでしょうか?

ここまで『タワーマンションの売り時はいつ? 知っておきたい判断基準と注意点まとめ』として解説してきました。

タワーマンションの売りどきには、次の3つの判断基準があります。

●マンション相場
今はマンション相場が高騰しており、そろそろ風向きが変わると予想する専門家が多い状況。
●税金
ローン控除が無くなる『購入から10年』、税の特例が使えなくなる『住まなくなってから3年目の年末』、課税対象なら『税率が下がる5年と10年』。
●タワーマンション
賃貸に出しているなら空室になったタイミング、リフォームを考えているならリフォーム前、大規模修繕で修繕積立金不足が問題になる前、管理組合の機能不全が問題になる前。

今のマンション相場を考えると、多くのタワーマンションオーナーは売却すると利益があるはず。

まずは今の売却価格を確認してみてはいかがでしょうか。

あなたのタワーマンション売却が成功することを、心よりお祈りしております。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。

一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。

この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue

    すまいValue
    実績5.0
    不動産会社4.5
    運営会社5.0
    査定実績:
    40万件
    不動産会社数:
    大手6社・全国900店舗
    運営会社:
    大手6社共同運営

    大手6社(三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブル・野村の仲介+・三菱地所ハウスネット・小田急不動産)が共同で2016年に設立した一括査定サイト。
    6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。
    売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。
    首都圏以外のほとんどの地方都市でも、三井・住友・東急の3社が売却実績のトップ3を独占しています。
    2021年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトです。
    簡易査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    地方では大手より地域密着の中小が強い場合もあるので、3位のHOME4Uも確認した方が良いでしょう。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が定番です。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。優秀な営業マンも数多く抱えています。

  2. 【公式サイト】すまいValue

  3. SRE不動産(旧ソニー不動産)

    SRE不動産
    実績4.0
    不動産会社4.0
    運営会社5.0
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス株式会社

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。利用できるエリアは首都圏と関西圏限定です。
    あのソニーが始めた不動産会社で、売主だけを担当するエージェント制が特徴。無数にある他の不動産会社が買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。

    管理人のコメント

    大手不動産会社でエージェント制はSRE不動産だけ。話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで査定を依頼することがポイント。まずメールで概算価格を査定してくれます。

  4. 【公式サイト】SRE不動産

  5. HOME4U

    HOME4Uイメージw330
    実績5.0
    不動産会社4.0
    運営会社4.0
    査定実績:
    累計45万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,800社
    運営会社:
    株式会社NTTデータ・スマートソーシング

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始依頼、査定累計数45万件と実績も豊富。運営は東証1部上場の株式会社NTTデータのグループ会社。
    不動産会社は大小バランスよく登録されているため全国どこでも幅広く依頼ができます。
    机上査定を選ぶと、郵送やメールで査定可能。

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多いため、自然と査定精度が高くなる仕組みになっています。
    ちなみに記入した内容はまた不動産会社と話をするときに修正できます。
    あまり真剣に悩まず、とりあえず現時点の希望を書いておく程度で大丈夫。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U