タワーマンションイメージ
「タワーマンションを売却するなら、そろそろ売り時?」

タワーマンションを売却するタイミングでお悩みですね。

確かに新型コロナやウクライナ危機の影響で、不動産価格が下がる恐れもあります。
また電力不足によるタワマン停電が起きれば、イメージが悪くなりかねません。

もし価格が下落するなら、下落前に売り抜けたいもの。
売却に最適なタイミングが分かれば理想的ですね。

そんなあなたのために、タワーマンションの売り時について解説します。

この記事ではタワーマンションの売却で絶対に知っておきたい3つの判断基準と注意点をまとめました。

あなたのタワーマンション売却が成功するために、この記事がお役に立てば幸いです。

タワーマンションの売り時3つの判断基準

1990年代後半から続々と増えているタワーマンションですが、売却する方も徐々に増えてきました。

「タワーマンション」という言葉ですが、実は明確な定義はありません。

一般的には、高さが60メートル以上で20階建て以上のマンションを「タワーマンション」と呼んでいます。

タワーマンションに該当するマンションは全国におよそ1400棟あり、38万戸が供給されています。

家博士家博士

タワーマンションの第1号は、東京港区に1971年に完成した『三田綱町パークマンション』とされている。19階建てだけど、高層マンションの先駆けといえるマンションだよ

3つの判断基準とは

タワーマンションの売り時は、大きく分けて次の3つで判断できます。

それぞれ解説します。

判断基準1. マンション相場による売り時

売り時の判断基準1つ目は、マンション相場による売りどき。

今は中古マンション相場が高騰しているため、相場から考えると売り時といえます

高騰している中古マンション相場

不動産価格指数(全国)

不動産価格指数(全国)2022年4月

不動産価格指数とは

不動産相場の価格変動が純粋に分かる指数。国土交通省がアンケートで集めた年間30万件の成約価格を元に、ヘドニック法という統計計算でまとめたもの。3ヶ月前までのデータが毎月末頃に公表される。

マンションは、約9年で69%も値上がりしています。


日銀の金融緩和が中古マンション価格を大きく引き上げていることが分かります。
ハウスハウス

中古マンションは人気なんだね!


家博士家博士

ところが中古マンションを買う人は増えていないんだ。
逆に売る人が増えて、売りにくくなっているんだよ。

中古マンション価格高騰の原因は、中古マンションを買う人が増えたからではない

中古マンション価格が上昇している理由は、中古マンションが人気で、購入する人が増えたからではありません。

中古マンションの成約と売出し戸数
(東京23区・2013年→2020年)

中古マンションの成約と売出し戸数(東京23区・2013年→2020年)

例として、東京23区の中古マンションでは

  • 成約戸数はほとんど増えていない(0.1万戸増)
  • 売出し戸数は、大幅に増えている(1.3万戸増)

と分かります。

中古マンション価格は高騰していますが、売り出しても実際に売れるマンションは4戸に1戸程度。

タワーマンションを売るためには、マンション売却に強い不動産会社に依頼することが大切です。

中古マンション価格高騰の原因は、新築マンション価格高騰

中古マンション価格の高騰は、新築マンションの価格高騰が原因です。

東京23区の新築マンション価格は、この7年で44%も上昇しています。

東京23区の新築マンション価格

新築マンション価格の推移(東京都)

新築マンション価格が高騰している主な理由は、日銀の金融緩和の影響で住宅ローンが超低金利で借りやすいこと。

例) 35年ローンで月々の支払いが15万円の場合

  • 金利3.0%: 借り入れ総額 3,897万円 
  • 金利0.5%: 借り入れ総額 5,778万円(+48%UP!) 

低金利だと、月々の支払いが同額でも、より多くの金額を借りられるようになります。

多くの人が、高い価格でも新築マンションを購入することから、新築マンション価格の高騰が続いているのです。

ハウスハウス

しばらくは低金利が続きそうだから、マンション価格も高値が続くのかな?


家博士家博士

今の低金利は日銀の金融緩和によるものだけど、もう金融緩和も限界なんだ。


ここで注意したいのが、このまま高騰した状態が続くとは考えにくいこと。

マンション相場の高騰が終わる2つ理由

マンション相場の高騰が終わると予想されているのは、次の2つの理由から。

  1. 日銀の金融緩和の限界
  2. 世界的な経済危機と景気悪化

それぞれ解説します。

金融緩和の終焉が不動産価格の下落を引き起こす恐れ

日銀の金融緩和が限界の今、金融緩和の終焉により不動産価格が下落する恐れがあります。

不動産価格を高騰させた金融緩和が限界に

今の不動産価格高騰は、2013年1月に始まった日銀の異次元金融緩和が引き起こしたもの。
しかし日銀の金融緩和はすでに限界です。
日銀の印刷したお金の量を、GDP比で米国・欧州と比較すると、その厳しい現状は明らか。

中央銀行が印刷したお金の量(GDP比)

中央銀行総資産の比較(日米欧中)2021年10月

出典:OECD Data

すでに日銀が金融緩和で印刷したお金の量は、欧州の約2倍、米国・中国の約4倍と世界でも突出した存在に。
これ以上金融緩和を続けても、緩和効果より副作用が強くなるため、継続は難しいと見る専門家が増えています。

ハウスハウス

日本だけ、こんなにお金を印刷したんだ!


家博士家博士

世界初の実験だったけど、残念ながら不動産や株だけ値上りして、目標の賃金や物価は上がらなかった。
今は世界的なインフレで世界が金利を上げ始めたから、日本だけ金融緩和を続けるのが難しい状況なんだ。

世界が金利を上げ始めた

世界の中央銀行は、世界的な物価高騰(インフレ)が問題になっているため、金利を引き上げつつあります。

ウクライナ危機でインフレが加速しているため、利上げの流れは変わりそうにありません。

世界の中央銀行の動向
米国(FRB)←世界経済に最も影響が大きい

  • 2022年3月 金融緩和の縮小(テーパリング)を完了
  • 2022年3月 2年ぶりにゼロ金利を解除、0.25%利上げ
  • 2022年5月 22年ぶりとなる0.5%幅の利上げ、6月に量的引き締め開始を発表
  • 2022年中にさらに1.5%〜2.5%の利上げを見込む

【参考】FRBが0.50%利上げ、資産圧縮6月開始 インフレ抑制急ぐ
欧州(ECB)

  • 今年7月〜9月 量的緩和を終了予定
  • 今年中の利上げを予定

英国(BOE)

  • 昨年12月 利上げ開始
  • すでに4回の利上げを実施

ハウスハウス

でもなんで日本だけ金融緩和を続けられないの?


家博士家博士

主要国との金利差が開くと、円安になってしまうんだ。

円安によって金融緩和の継続は難しい

世界の中央銀行が金融緩和を終える中で、日銀だけ金融緩和を続けることは困難です。

なぜなら日銀だけ金融緩和を続けると、金利差の影響で悪い円安を引き起こしてしまうため。

主要国と日本の実効為替レート比較
(2021年1月1日を100)

実効為替レートの比較20220506

悪い円安とは
円安によってガソリンなど輸入品が値上がりし、景気が悪くなること。
世界の主要国で金利が上がり、日本だけ金利が低いことで金利差が大きくなるために起きる。
かつて円安は日本の製造業輸出に有利で『良い円安』といわれたが、今は生産拠点が海外に移り円安のメリットは減っている。

このままでは日本円が下落し続けて、不景気と物価上昇が同時に起きるスタグフレーションに陥り、1970年代のオイルショック後の日本に逆戻りする懸念もあります。

日銀も金融緩和を終える流れに

世界の流れに逆らえず、日銀もいずれ金融緩和を終えると予想されています。

時期として有力なのは、今年夏の参院選後か、遅くとも2023年4月の黒田日銀総裁の任期満了。

すでに岸田政権は金融緩和の終了に向けて動き始めています。

2022年3月には、日銀総裁後任の試金石となる審議委員人事で、今までのリフレ派(緩和推進派)に代えて緩和出口の専門家を選んでいます。
【参考】日銀審議委員に高田、田村両氏 「リフレ派」見送り―政府案

ハウスハウス

金融緩和が終わると、不動産はどうなるの?


家博士家博士

金利が上昇して、不動産価格は下落する恐れがある。


日銀の金融緩和が限界の今、いずれ金融緩和の終焉があり、不動産価格は下落する恐れがあります。
もし不動産を売却する予定なら、準備しておいたほうが良いでしょう。

大きな経済の変化は約10年周期で起きている

過去を振り返るとほぼ10年周期で大きな経済の転換期がありました。

  • 1987年10月 ブラックマンデー(米株が1日で22.6%暴落)
  • 1998年10月 ロシアの債務不履行、日債銀など多くの金融機関が破綻
  • 2008年9月 リーマンショック
  • 2022年 アフターコロナショック? ウクライナ危機?

将来はどうなるか、誰にも分かりません。
しかし永遠に今の低金利が続くとは考えにくいでしょう。

景気後退でタワーマンション価格が下落する

景気が後退すると、次の3つの原因からタワーマンション価格が下落します。

  • 消費者心理の悪化
  • 株価下落による逆資産効果
  • 現金需要のためのタワーマンション投げ売り

景気が落ち込めば、どうしても消費より貯蓄に向かうため、タワーマンションを購入する人が減り、マンション価格は下落します。

またタワーマンション購入者は、株式で資産運用をしている人も多いので、株価が下落することで資産が目減りし、やはりタワーマンションを購入する人が減ることに。

さらに、事業を経営しているタワーマンション所有者は、経営が厳しくなるとタワーマンションを売却し現金化して、手元の運転資金を補います。

急いで現金化するために、相場より安く売り出し、それでも売れないと売れるまで価格を下げる、投げ売り状態になりがち。

こうして、景気後退によりタワーマンション価格が下落するのです。

タワーマンション価格は数ヶ月遅れて影響が現れる

景気の動向は、タワーマンション価格に大きく影響しますが、マンション相場へ影響するまでに数ヶ月遅れがあります。

景気を判断するには、まず初めに動く「日経平均株価」「ダウ平均株価」に注目しておきましょう。

特に日経平均株価は、タワーマンション価格と相関性が高くなります。

不動産価格指数(東京・中古マンション)と日経平均株価

不動産価格指数と日経平均の比較2022年1月

まずは今の価格を確認するなら

相場の動きをチェックすると同時に、あなたのタワーマンションが今ならいくらで売れるのか、価格を確認してみましょう。

今はマンションの値動きが激しいため、プロでも査定が難しい状況です。

あなたのマンションの正確な価格を知るためには、マンション売買実績が豊富な不動産会社3〜6社に無料査定を依頼しましょう。

不動産会社の心当たりが無ければ、一括査定サイトを使うと便利です。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    40万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国900店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所ハウスネット
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2022年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制の大手不動産会社は他に無いため、話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4Uイメージw330
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計45万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,800社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績45万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。

判断基準2. 税金による売り時

タワーマンション売り時の2つ目の判断基準は、税金による売りどき。

主に次のようなタイミングが「売り時」になります。

  1. ローン控除がなくなる『購入から10年超』
  2. 3,000万円の特例などが使えなくなる『住まなくなってから3年目の年末』
  3. 買い替えでは『税率が下がる5年超、10年超』

それぞれ解説します。

ローン控除がなくなる『購入から10年超』

住宅ローン控除があるのは、購入から10年〜13年間。

控除期間が終わるタイミングも、タワーマンションの売り時のひとつです。

住宅ローン控除は、ローン残高の1%を所得税から控除できるお得な制度で、最大400万円もの節税効果があります。
【参考】国土交通省・住宅ローン減税制度の概要

マンション評論家の中には、10年毎に新築マンションを買い換える手法を推奨している人もいるほど。

ちなみに令和4年(2022年)以降の入居は、税制改正で大幅に改正され、控除率0.7%で期間13年間、最大控除額も変更されました。
【参考】財務省・税制改正の大綱

特例が使えなくなる『住まなくなってから3年目の年末』

タワーマンションを売却して利益が出ると課税されますが、自宅の売却では、譲渡所得から3,000万円が控除される特例があります。

この特例があるおかげで、ほとんどの人はタワーマンションを売却しても税金は発生しません。

ただし、この特例が受けられるのは「転居してから3年後の12月31日までに譲渡した場合」

所有しているタワーマンションにあなたが住んでいない場合、この要件を満たさないと3,000万円の特別控除は受けられません。

また、家を買い換える場合は、新しい家の住宅ローン控除と合わせて利用できないので、注意が必要がです。

課税対象なら『税率が下がる5年超、10年超』

タワーマンションを売却して利益(譲渡所得)があり、所得税と住民税の課税対象になる場合は、『税率が下がる5年超、10年超』も売りどき。

特に、買い替えなどで3,000万円の特別控除が使えないケースでは課税対象になりがちです。

家博士家博士

税率が変わるタイミングは5年。
5年を超えて所有していれば『長期譲渡所得』となって、税率が約半分に下がるんだ

また、所有期間が10年を超えると「10年超所有軽減税率の特例」の対象にもなります。

この特例が適用されると、譲渡所得6,000万円以下の部分について、税率は14.21%まで軽減(所得税が10.21%、住民税が4%)。

譲渡所得6,000万円を超える部分については、20.315%です。

なお、この特例は「3,000万円の特別控除」と併用OKです。

【譲渡所得の税率】
所有期間 短期譲渡所得
(1月1日で5年以下)
長期譲渡所得
(1月1日で5年超)
長期の軽減税率特例
(1月1日で10年超で特例を選択する場合)
税率
(所得税)
30.63% 15.315% 6千万円以下分:10.21%
6千万円超分:15.315%
税率
(住民税)
9.0% 5.0% 6千万円以下分:4.0%
6千万円超分:5.0%
税率
(合計)
39.63% 20.315% 6千万円以下分:14.21%
6千万円超分:20.315%

期間とは、売却した年の1月1日時点で、5年所有していたかどうか。

譲渡所得と納税について、さらに詳しくはこちらの記事をお読み下さい。

相続税の節税封じが波及する恐れも

タワーマンション購入者の中には、相続税の節税が目的の人も居ます。

なぜならタワーマンションは、相続税の課税評価額が安い一方で実売価格が高いため、差額を利用して相続税を節税できるため。

しかし2022年4月19日に、最高裁が路線価を利用した節税を否認する判決を出しました。
【参考】日本経済新聞・相続マンション、路線価認めず課税「適法」 最高裁判決

この影響で、これまで相続税の節税目的で購入していた一部のタワマン所有者が、売りに出す恐れがあります。

特に高額な高層階では影響があるかもしれません。

まだ大きな影響は出ていませんが、念の為に用心しておきましょう。

判断基準3. タワーマンションによる売り時

タワーマンション売り時として判断基準の3つ目は、タワーマンション自体による売りどき。

具体的にはこちらです。

  1. (賃貸中なら)空室になったタイミング
  2. (リフォームを迷っているなら)リフォームする前
  3. 大規模修繕で修繕積立金不足が問題になる前
  4. 管理組合の機能不全が表面化する前

それぞれ解説します。

(賃貸中なら)空室になったタイミング

もし所有しているタワーマンションを賃貸に出している場合は、入居者が退出して空室になったタイミングが売りどきです。

なぜなら貸している状態で売り出すと、投資用物件となり価格が安くなってしまうため。

空室なら、居住目的の一般消費者(エンドユーザー)が購入するため、相場通りの価格で売ることができます。

詳しくはこちらで解説しています。

(リフォームを考えているなら)リフォームする前

内装のリフォームを考えているなら、リフォームする前も売りどきです。

なぜなら、リフォーム費用を売却価格に上乗せすることが難しく、トータルでは損をするため。

国土交通省の調査でも、個人が売り主の場合は、リフォームせずに売ったほうが良いことが分かっています。


ハウスハウス

リフォームして新しくすれば売れそうな感じもするけれど、そういうわけではないんだ

家博士家博士

このままの状態では売れそうにない…と考えるなら、リフォームと売却保証をセットにする選択肢もあるよ

リフォーム+売却保証という新しい売り方

アクセル君
東急リバブルのアクティブ売却パッケージ「アクセル君」は、マンションをリフォームし、家具を使ってモデルルームのように演出。
さらに売却保証をつけて売り出します。

リフォーム(税抜400万円〜)と家具の演出(税抜30万円)は有料ですが、支払いは売却後なので初期投資は不要。

一定期間内に売れなかった場合は、「査定価格+リフォーム費用」の100%で買取ってもらえる売却保証なので、売れないリスクも回避できます。

例:査定価格3,000万円、リフォーム費用に450万円かかった場合
→売却保証額は3,450万円になる

ただし対象マンションには下記の制限があります。

アクセル君の対象不動産

  • サービス適用時に「空き家」の区分所有マンション
     (原則、残置物がないこと)
  • 最寄駅より徒歩10分以内
  • 昭和58年(1983年)1月以降の築年
  • 専有面積(壁芯)50㎡以上
  • 査定価格2,500万円以上6,000万円未満

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大規模修繕で修繕積立金不足が問題になる前

多くのタワーマンションでは修繕積立金が不足しており、大規模修繕のタイミングで問題が発覚します。

なぜなら、タワーマンションの大規模修繕には次の様な問題があるためです。

タワーマンションの大規模修繕の問題点

  • 従来の仮設足場が使えず、ゴンドラなどを利用するため、修繕工事費用が高くなる
  • 大規模修繕事例がまだ少なく、適正価格が分かりにくいため、修繕工事費用の見積りが高額になりがち
  • 購入当初から、必要な修繕積立金の値上げをしていない
  • 近年の工事費高騰や消費税率上昇にも関わらず、長期修繕計画を定期的に見直していない
  • 大規模修繕工事を管理会社に丸投げしているため、工事費が1.5倍〜2倍以上に膨らんでいる
家博士家博士

タワーマンションの建設ラッシュは1999年以降だから、大規模修繕工事の事例がまだ少ないんだ。
これから問題が増えると予想されているよ。

タワーマンションの建設時期

タワーマンション建設時期
出典;国土交通省・マンション政策の現状と課題

築15年以降の大規模修繕で大きな差が出る可能性も

大規模修繕では築後12〜15年周期で実施されるものですが、重要なのは2回目以降の大規模修繕。

なぜなら、2回目以降の大規模修繕は1回目以上に工事費がかかるからです。

家博士家博士

1回目の大規模修繕は外壁塗装くらいで済むけれど、2回目になると設備の更新も必要になってくる。
だから、2回目以降の大規模修繕は費用がかかるんだ

しかし、多くのタワーマンションで修繕積立金が不足しているという試算も。

修繕積立金には国が必要額の目安を公表していますが、タワーマンションの8割弱は未達であるとも言われています。

階数、建築延床面積 修繕積立金平均値
(1m2あたり月額)
15階未満、5,000m2未満 218円/m2・月
15階未満、5,000〜10,000m2 202円/m2・月
15階未満、10,000m2以上 178円/m2・月
20階以上 206円/m2・月

これとは別に機械式駐車場は、1台あたり月額7,085円〜14,165円が必要になります。

(例)エルザタワーの大規模修繕
埼玉県川口市のエルザタワー(1998年完成・55階建・高さ185m・650戸)は2015年〜2017年にかけて第1回目の大規模修繕工事を実施。
工事費は1戸あたり200万円(総額12億円)で一般のマンションの2倍。
7階までを足場、8階以上は特殊なゴンドラを使用。
近いうちに、給湯・暖冷房システムの改修で20億円がかかる予定という。

実は雨漏りリスクが高いタワーマンション

あまり知られていませんが、タワーマンションは外壁からの雨漏りリスクが高いと言われています。

タワーマンションの外壁は、軽量のコンクリートパネルを窓枠などと組み合わせることで作られていきます。

建材の間を埋めるのはコーキング剤ですが、コーキング剤は経年劣化が避けられません。

さらにタワーマンションでは風雨や日照の影響が大きく、コーキングの劣化が早く進みます。

コーキング剤が劣化するとそこから雨水が入り込みやすくなり、雨漏りの原因となるのです。

こうした雨漏りは、タワーマンションの高層階に多いとされています。

雨漏りが頻発すると、売却価格に影響する恐れもあります。

管理組合の機能不全が表面化する前

一部のタワーマンションでは、管理組合の機能不全が問題になり始めています。

多種多様な所有者がいるため管理組合の意見統一が難しい

投資家イメージ
マンションの大規模修繕や修繕積立金の修正など、重大な決定には、区分所有者の3/4以上の賛成が必要です。

しかしタワーマンションには、多種多様な所有者がるため、この賛成が難しいという問題があります。

必要な大規模修繕や、修繕積立金の増額などができないと、徐々にマンションの資産価値が下がっていきます。

主なタワーマンションの所有者

  • 居住用に購入する人
  • 相続税対策に購入する人
  • 投資用に購入する人
  • 海外に在住する人
  • 再開発前の地権者
ハウスハウス

タワーマンションの購入が、相続税対策になるの?

家博士家博士

タワーマンションの高層階は価格が高額だけど、相続税の評価額は低いんだ。
だから、高層階で高額な部屋ほど相続税対策の効果が高くなる。
これを狙って購入する人も多いんだよ

相続税対策について
この相続税対策が問題視され始めたことを受けて、2017年度には税制が改正されました。
しかし内容をよく見てみると、節税額に対してわずかな調整にすぎません。
相続税は実質的に「変化なし」で、効果がないのが現実です。
海外在住者について
特に中国人投資家が投資目的で購入するパターンが多くなっています。
1人で数戸所有する投資家も珍しくなく、中国人投資家への対応に苦慮する管理組合も多いのです。
投資用の購入者について
中国人投資家に限らず、日本人であっても投資の意識が高い人が多いのも事実。
この様な購入者が多いと、仮に値崩れやトラブルがあれば、一気に売りに出されるリスクもあります。
ハウスハウス

とにかく、いろいろな人がタワーマンションを購入しているってことなんだね

家博士家博士

そう。日本人だけでなく海外の投資家も購入していたりするから、修繕積立金の見直しや管理体制について、意見の一致が難しいのもリスクの一つなんだ。こうした部分は、所有者から一定の同意を得なければならないからね

管理の質で物件が2分化する予想もある

2分化するイメージ
多種多様な所有者がいるため、特に管理面についてはマンションによって大きく差が出ることも予想されます。

しかし一方で、一部のタワーマンションでは、積極的なリーダーが管理組合を上手に運営しているケースもあります。

今後は管理組合の質によって、タワーマンションの資産価値に大きな差がついていくと予想されています。

こうした現状は少しずつ明らかになってきており、今後はメディアなどで大きく取り上げられることも予想されます。

家博士家博士

マンションの立地や設備内容によって必要額は変わるから、修繕積立金が必要額に達していないからダメだというわけでもない。
ただ、こうした問題があることは覚えておこう

ハウスハウス

修繕費用が足りないとマンションの修繕がうまくいかないけれど、負担が増えるのを嫌がる人も多いから、難しいところだよね

家博士家博士

そうだね。どんなに設備や眺望が良いマンションでも、管理が行き届かなければ資産価値も下がってしまう。
マンションの資産価値は、管理組合のリーダーシップや運営次第によっても左右されると言えるね

長周期パルスをはじめとする未知の地震に対するリスク

地震イメージ
もう一つ知っておきたいリスクが地震です。

これまでは「地震に強い」とされてきたタワーマンション。

しかし、2016年4月の熊本地震で観測された「長周期パルス」と呼ばれる特殊な揺れは、タワーマンションのような超高層マンションを一撃で破壊する可能性があるとも言われています。

現在の免震技術では対策が難しいと言われている“未知の地震”に対するリスクも、タワーマンション特有のリスクです。

(参考)NHK・長周期パルス 超高層ビルを破壊する脅威の揺れとは?

まとめ

ここまで『タワーマンションの売り時はいつ? 知っておきたい判断基準と注意点まとめ』として解説してきました。

タワーマンションの売りどきには、次の3つの判断基準があります。

●マンション相場
今はマンション相場が高騰しており、そろそろ風向きが変わると予想する専門家が多い状況。
●税金
ローン控除が無くなる『購入から10年』、税の特例が使えなくなる『住まなくなってから3年目の年末』、課税対象なら『税率が下がる5年と10年』。
●タワーマンション
賃貸に出しているなら空室になったタイミング、リフォームを考えているならリフォーム前、大規模修繕で修繕積立金不足が問題になる前、管理組合の機能不全が問題になる前。

今のマンション相場を考えると、多くのタワーマンションオーナーは売却すると利益があるはず。

まずは今の売却価格を確認してみてはいかがでしょうか。

あなたのタワーマンション売却が成功することを、心よりお祈りしております。

一括査定サイトの定番3社

一括査定サイトは主要なものだけでも10社以上ありますが、定番はほぼ決まっています。 一括査定サイトの定番となっている3社はこちら。 この3社以外についてはこちらにまとめています。

  1. すまいValue
    おすすめ1位
    すまいValueバリュー
    査定実績:
    40万件(2016年開始)
    不動産会社数:
    大手6社(全国900店舗)
    運営会社:
    大手6社共同運営
    三井のリハウス住友不動産販売東急リバブル野村の仲介+小田急不動産三菱地所ハウスネット
    実績 5.0
    不動産会社 4.5
    運営会社 5.0

    大手6社が共同で運営する一括査定サイト。6社といっても全国900店舗あるため、ほぼ全ての地域をカバーしています。売却実績も豊富で、特に首都圏では家を売却した3人に2人がこの6社を利用しているほど。首都圏以外でもほとんどの都市で、三井・住友・東急の3社が実績トップを独占しています。
    2022年現在、大手6社は他の一括査定サイトからほぼ撤退したため、これら大手に査定を依頼できる唯一の一括査定サイトとして定番になっています。
    簡易査定を選べば郵送やメールで概算価格の査定が可能。
    さらに詳しくはこちら⇒すまいValueの詳細

    管理人のコメント

    地方では大手より中小が強いエリアもあるため、HOME4USUUMOが良い場合もあります。
    しかし都市部では「すまいバリュー」が現状で最強の一括査定サイトでしょう。
    特に大手トップ3社(三井・住友・東急)の情報量、査定精度、販売力はやはり別格。営業マンの質もワンランク上です。

  2. 【公式サイト】すまいValue


  3. SRE不動産
    おすすめ2位
    SRE不動産(旧ソニー不動産)
    査定実績:
    (2014年開始)
    不動産会社数:
    売主側1社(買主側多数)
    運営会社:
    SREホールディングス(東証PRM)
    実績 4.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 5.0

    すまいValueと合わせて利用したいのが、SRE不動産(旧ソニー不動産)。ただし利用できるエリアは首都圏と関西圏のみ。
    あのソニーが始めた不動産会社で、大手で唯一のエージェント制を採用。他の不動産会社が積極的に買主を探してくれるため、高値でスムーズに売れやすいメリットがあります。またAI査定に定評があり、千社以上に技術を提供するほど。まずメールで概算価格だけ査定できます。
    さらに詳しくはこちら⇒SRE不動産の詳細

    管理人のコメント

    エージェント制の大手不動産会社は他に無いため、話を聞くと売却活動に役立つでしょう。ただし一括査定でなく1社だけの査定なので、すまいValueとセットで利用がオススメ。

  4. 【公式サイト】SRE不動産


  5. HOME4Uイメージw330
    おすすめ3位
    HOME4Uホームフォーユー
    査定実績:
    累計45万件(2001年開始)
    不動産会社数:
    1,800社
    運営会社:
    NTTデータ・スマートソーシング
    実績 5.0
    不動産会社 4.0
    運営会社 4.0

    日本初の不動産一括査定サイト。2001年のサービス開始から累計で査定実績45万件と実績は十分です。運営はNTTデータ(東証プライム上場)のグループ会社なので安心。
    不動産会社は大小バランスよく登録されており、幅広く査定を依頼できます。机上査定を選ぶと郵送やメールで査定可能。
    さらに詳しくはこちら⇒HOME4Uの詳細

    管理人のコメント

    HOME4Uでは査定依頼の記入欄が多く、自然と査定精度が高くなる仕組み。
    ちなみに記入した内容は、後で不動産会社と話すときに修正できます。
    あまり悩まずとりあえず現時点の希望を書いておけば問題ありません。
    不動産会社はかなり絞られて紹介されるので、なるべく多くに査定を依頼すると良いでしょう。

  6. 【公式サイト】HOME4U

各エリアで最適な組み合わせ



エリア別のオススメ一括査定サイト

あなたのエリアで最適な一括査定サイトの組み合わせはこちら。

  • 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西圏(大阪・兵庫・京都・奈良)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてエージェント制のSRE不動産にも話を聞くと良いでしょう。

  • その他の都市(札幌・仙台・名古屋・福岡など)

    →まずすまいValueで大手に、あわせてHOME4Uでエリアに特化した中小にも話を聞くと良いでしょう。

  • 地方(人口密度が少ない地域)

    →まずHOME4Uで探し、数が少なければSUUMOHOME’Sも使ってみると良いでしょう。